就職活動全体の中で、インターンシップは大きな役割を占めています。企業が学生と接触する場であり、学生にとっては生きた企業研究の場であるインターンシップで、ぜひとも採用につながる成果を得たいものです。

しかし、多くの企業がインターンシップを行うため、やみくもに探していると、結局「知っている企業」「好きな製品を出している企業」「広告で見たことのある企業」など、本筋とは関係のないところで決めてしまいがちです。そこで大切なのが探し方です。

本記事では自分の目的に合ったインターンシップ先とインターンシッププログラムを探す方法について説明します。

インターンシップを探す前にしておくべき3つの準備

インターンシップを探す前にしておくべき3つの準備

インターンシップを募集している企業は多数に上ります。それを上から順に見ていくのは効率的ではありません。膨大な情報の中から自分に合ったインターンシップを探すためには、まず自分の求めているものを整理しておく必要があります。

  1. 1.どんなインターンシップに参加するのか?⇒インターンシップの種類を整理する
  2. 2.いつインターンシップに参加するのか?⇒自分の参加可能な時期を決める
  3. 3.何のためにインターンシップに参加するのか?⇒自分が参加する目的を決める

この3点を整理し、「自分が何を探しているか」を明確にしましょう。

1.どんなインターンシップに参加するのか?:インターンシップの種類

インターンシップは大別して次の3種類があります。各インターンシップの内容と、どんな人が向いているかを紹介します。

・1dayインターンシップ

1日、または半日で開催されるインターンシップです。会社説明のほか、1時間程度のグループワーク、施設の見学や社員との座談会、交流の場が用意されている場合もあります。業界や企業についてくわしく学ぶ機会が得られます。選考がないところが多く、手軽に参加できます。

【1dayインターンシップが向いている人】

  • ・忙しく、インターンシップ選考の準備をする時間が取れない。
  • ・企業研究がまだ十分できておらず、志望業界も決まっていないので、できるだけ多くの企業のインターンシップに参加したい。

・短期インターンシップ

現場での仕事体験やグループワークなどのプログラムが用意されており、企業の業務内容を実地で体験できます。選考があり、エントリーシートや面接が求められます。参加することで、本選考での優遇を受けられたり、グループワークでの活躍が認められ、内定を得られる場合もあります。

【短期インターンシップが向いている人】

  • ・志望業界や第一志望企業が決まっており、その企業や関連企業での業務を詳しく知りたい。
  • ・現在の自分の知識やスキルがどこまで社会で通用するかを知りたい。

・長期インターンシップ

数か月間にわたる長期のインターンシップで、ベンチャー企業などを中心に行われています。週3〜5日間、社員と共に働くことを通して、仕事を理解できるだけでなく、知識やスキルを身につけることもできます。基本的に給与が支払われ、成果によっては採用に直結することもあります。また別の企業の本選考であっても、「学生時代に頑張ったこと」としてアピールでき、実績を評価されます。

【長期インターンシップに向いている人】

  • ・期間に合わせてまとまった時間をインターンシップに確保できる。
  • ・やりたい仕事が明確になっている。

2. いつインターンシップに参加するのか?:自分が参加可能な時期

インターンシップは年中開催されていますが、一般的には次のような区分がなされています。それぞれのインターンシップの特徴を整理しておきましょう。

  • 夏インターンシップ

大学が夏季休暇になる7月〜8月に開催されるインターンシップです。3年の秋から本格化する就活の前に、業界・企業選びの参考にするために参加する学生が多くなっています。

  • 秋インターンシップ

9月〜11月に開催されるインターンシップです。一般的にポテンシャルの高い学生とコンタクトし、内定や内々定につなげたい企業が多いため、採用に直結しやすい時期のインターンシップとされています。

  • 冬インターンシップ

12月〜2月に開催されるインターンシップで、週末を利用した1day〜2、3日の短期のインターンシップが多いという特徴があります。就活生の多くが志望先を絞っている時期なので、短期間でも密度の濃いインターンシップが多く開催されています。一般的に、この時期のインターンシップは採用につながりやすいといわれています。

企業によっては、上記のようなインターンシップの特徴にとらわれず、どの時期にも同じようなインターンシップを開催しているところもあります。そのため企業から出されるインターンシップの情報をよく見て、自分自身のスケジュールと合わせて決定するといいでしょう。

3. 何のためにインターンシップに参加するのか?:自分が参加する目的

自分が参加する目的を明確にし、主体的に参加することによってインターンシップは実りの多いものとなるでしょう。

一般的に理系就活生がインターンシップに参加する目的には次のようなものがあります。

  • 企業研究

興味のある企業の業務内容や文化、雰囲気を知るために、実際に企業に足を運び、見学や体験を通じて理解を深めたい

  • 企業との関係構築

企業との関係性を築くことで、内定獲得につなげたい。現場で働く社員との交流を通じてアドバイスを得たい

  • 自己分析

自分がどのような仕事をしたいのか、どのような能力が必要なのか、自己分析の機会としたい

  • スキルアップ

理系分野に特化したインターンシップで専門的なスキルを身につけたい

  • キャリアパスの確認

自分の将来のキャリアパスを考え、自分に向いている仕事や業界を確認したい

自分自身の目的を明確にすることで、インターンシップも探しやすくなります。

インターンシップ 目的別の探し方

インターンシップ 目的別の探し方

自分のやりたいことや就きたい職業が明確になっている就活生は、目的に合わせてインターンシップ先を探しましょう。

業界別に探す 

理系学生は自分の専門分野に関連する業界別にインターン先を探すのも良い方法です。例えば、情報工学専攻の学生であれば、ソフトウェア開発や情報セキュリティ関連の企業をターゲットにして探してみましょう。

また、スタートアップでのインターンシップを探してみるのも良い方法です。スタートアップでは、自分でアイデアを出せることや、フレキシブルな働き方ができるなど、自由度の高い経験を得られます。新しい技術や手法を開発しているスタートアップ業界では、よそでは得られない貴重な経験を積めます。

職種別に探す

「EV開発に携わりたい」「半導体エンジニアになりたい」など就きたい職種がはっきりしている就活生は、職種を軸にインターンシップ先を探すことも可能です。まずは自分が興味を持っている企業を中心に、関連性の高い企業をリストアップしましょう。リストアップした企業のWebサイトや採用サイトなどをチェックして、自分が希望する職種が掲載されているか確認しましょう。

インターンシッププログラムの内容別に探す

まだ明確に志望企業や業界、職種が決まっていない就活生は、さまざまな業界や企業を経験するのも良い方法です。そんな時、自分が興味をひかれたプログラムを手がかりに、インターンシップ先を探します。

インターンシップ 媒体別の探し方

インターンシップ 媒体別の探し方

具体的にインターンシップ先を探す方法を紹介します。インターンシップの募集はさまざまな媒体で紹介されています。それぞれの特徴を説明します。

就活サイトで探す

就活サイトは、企業が出しているインターンシップ情報が網羅されているため、自分の関心のあるポイントで検索して探し出せ、効率的に応募企業を選定できます。反面、就活サイトから得られる情報は、企業の特性や文化などが伝わりにくい場合があるため、気になる企業があったら、あわせて企業サイトや企業の採用サイトを見ておきましょう。

インターン特化のサイト・アプリで探す

インターンシップ特化型のサイトやアプリは、業界別や職種別、企業別などのカテゴリーがあります。自分が興味のある分野や企業を検索して、プログラム内容や募集要項を確認できます。

企業の採用サイトで探す

企業の採用サイトは、企業のイメージを詳しく把握できるという特徴があります。入社1年目の社員の声が紹介されているところも多く、自分が志望する企業とマッチするかどうかを確認できます。反面、すでに知っていたり、興味があったりする企業の情報しか得ることができず、どうしても探す幅が狭まってしまいます。

企業説明会・合同説明会で探す

企業の採用担当者や社員の話が説明会やブースで直接聞けるので、企業の特色や文化、業務内容などを深く理解できます。また、企業は採用に向けて積極的に説明会やブースに参加しているため、就活生の質問にも丁寧に答えてくれるでしょう。反面、大勢の就活生が集まるため、主体的に説明会に参加しなければ、ただ見て回るだけになってしまうかもしれません。

大学のキャリアセンターで探す

キャリアセンターの専門スタッフによる学生の立場に立ってのサポートやアドバイスが受けられるため、自分の志望や悩み、不安なども相談しながら、適切なインターンシップ先を見つけることができます。反面、予約が必要で、いつでも相談できるわけではありません。また、キャリアセンターによっては、紹介してくれるインターンシップ先も限定されている場合があります。

オファー型の就活サイトに登録する

インターンシップへの参加方法は、自分で探し、エントリーするだけではありません。オファー型の就活サイトに登録するというやり方もあります。

本記事も提供している『TECH OFFER』も、オファー型就活サイトのひとつです。TECH OFFERの最大の魅力は、就活生が専門とする研究分野や興味度が高い企業から、選考やインターンシップのオファーが届くことです。

TECH OFFERの最大の強みは独自のデータベースです。データベースと紐づけたマッチ度の高い企業からオファーをもらえるので、研究分野や興味・関心の高いキーワードを入力してみましょう。

インターンシップを探す上での注意点

インターンシップを探す上での注意点

インターンシップ先を探すときは、次の2点に注意してください。

長期的スケジュールでインターンシップを位置づける  

理系学生にとって3年生は専門の勉強も本格化する時期です。またサークルでも運営の中心となって忙しい人も多いでしょう。就活も学生生活も両方とも充実させたい人にとって、最も大切なことがスケジュール管理です。インターンシップも長期的なスケジュールで、最適な時期を選んで参加しましょう。

振り返りで課題を見つけ、次に活かす

インターンシップの参加は1度だけではありません。インターン参加後は振り返りを行い、次の点を言語化しておきましょう。

  • ・インターンシップで目的は達成できたか?
  • ・インターンシップで良かったことは何か?
  • ・逆にうまくいかなかったことは何か?
  • ・インターンシップで明らかになった課題は何か?
  • ・どうすればその課題は克服できるか?
  • ・次のインターンシップでの目的は何か?

インターンシップ 効率的に探してエントリーにつなげよう

インターンシップを探す場合には、事前準備をしっかりしておくことで、効率的に探せます。

自分自身の目的を明確にし、自分に合った種類のインターンシップで、時期はいつが適当なのかをしっかり見定めた上で、目的別、媒体別に探してください。

インターンシップは企業により、時期も内容もさまざまです。効率的に探し、自分の目標に合ったインターンシップ先を選んでください。

また、忙しい理系就活生にとって、こちらから探すだけでなく、登録によって自分に合ったインターンシップのオファーが届くオファー型サイトもとても便利です。TECH OFFERの活用を検討してください。

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