エンジニアと聞くと、黙々とものづくりに取り組む人、というイメージがあるかもしれません。しかし、エンジニアは1人で取り組むだけでなく、クライアントの希望を聞いたり、チームで円滑に業務を進めたり、コミュニケーション力が求められる場面も多いのです。特に、就職活動においては、コミュニケーション力があるかどうかがさまざまなポイントで見られています。

そのため、エンジニア志望者は自己PRでコミュニケーション力をアピールすることが、大きなポイントになります。本記事では、エンジニアとして、自己PRでのコミュニケーション力の効果的な伝え方について解説します。

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エンジニア志望者は自己PRで何をアピールすべき?

エンジニア志望者は自己PRで何をアピールすべき?

エンジニア志望者は、さまざまな資質が求められます。自己PRでは、以下のようなポイントを意識してアピールするとよいでしょう。

エンジニアに対する意欲

エンジニアとしての成長意欲や、技術に対する好奇心は重要なアピールポイントです。新しい技術に積極的に触れたり、学習を継続したりする姿勢を伝えることで、「この人は成長し続けられるエンジニアになりそうだ」と採用担当者に印象づけることができます。

論理的思考力

エンジニアには、論理的に物事を考える力が求められます。例えば、プログラムのバグを修正する際に、原因を特定し、適切な解決策を導き出す力は非常に重要です。過去の経験をもとに、どのように論理的に問題を解決したかを伝えることで、論理的思考力をアピールできます。

知識・スキル

プログラミング言語や開発ツールの習得経験、プロジェクトでの実践経験など、具体的な知識やスキルを伝えることも重要です。特に、具体的な成果や実績を交えて話すことで、採用担当者に強い印象を与えられます。

粘り強さ

エンジニアの仕事では、思い通りにいかないことが多々あります。バグ修正やシステム設計の課題に対して、粘り強く取り組む姿勢は大きな強みになります。困難を乗り越えた経験を具体的に示すことで、自分の粘り強さを伝えることができます。

コミュニケーション力

エンジニアの仕事は、決して一人で完結するものではありません。チームメンバーや他部署との連携が必要不可欠です。そのため、自分の考えを分かりやすく伝える力や、相手の意図を正しく理解する力が求められます。自己PRでは、チームでのプロジェクト経験や、他者と協力して成果を上げたエピソードを交えて、コミュニケーション力を具体的にアピールしましょう。

自己PRの書き方については、次の記事でも詳しく説明しています。

エンジニアに求められるコミュニケーション力とは?

エンジニアに求められるコミュニケーション力とは?

エンジニアには、単なる情報のやり取り以上に、チームで円滑に業務を進めるためのコミュニケーション力が求められます。技術的な議論やトラブル対応など、エンジニアならではの場面で活かせるコミュニケーション力について詳しく見ていきましょう。

チームでの協働力

エンジニアは、プロジェクトを円滑に進めるためにチームで協力することが求められます。例えば、開発の進捗報告や、問題が発生した際の迅速な共有が必要です。また、他のメンバーの意見を尊重し、最適な解決策を導き出すことも重要になります。チーム全体の目標達成に向けて、積極的に意見を交わし、協力できる姿勢が求められます。

技術的な説明力

エンジニアは、技術的な内容を適切に説明する力も必要です。特に、開発チーム内での仕様決定や、非エンジニアのクライアントや関係者への説明では、専門的な用語を分かりやすく伝える力が求められます。また、設計意図や実装方法を的確に説明できると、スムーズな開発につながります。論理的かつ簡潔に伝えることを意識しましょう。

問題解決のための対話力

システム開発では、バグや仕様変更などの問題が発生することが多々あります。その際、チーム内やクライアントとの対話を通じて、最適な解決策を見つけることが重要です。意見が対立する場面でも冷静に議論し、相手の意見を尊重しながら解決策を模索する力が求められます。建設的なコミュニケーションを意識し、問題の本質を正しく理解する姿勢が大切です。

エンジニア志望者が自己PRでコミュニケーション力を伝えるポイント

エンジニア志望者が自己PRでコミュニケーション力を伝えるポイント

エンジニア志望者が自己PRでコミュニケーション力を効果的に伝えるためには、以下の3つのポイントを意識しましょう。

具体的なエピソードを用意する

コミュニケーション力をアピールする際は、抽象的な表現ではなく、具体的なエピソードを用いて説明することが重要です。例えば、「実験でメンバーと協力し、〇〇という課題を解決した」といった具体的な経験を挙げましょう。

その際には、以下の点を具体的に説明するようにしましょう。

  • ・課題:どのような課題に直面したのか
  • ・役割:チームの中でどのような役割を担ったのか
  • ・行動:課題解決のためにどのような行動を取ったのか
  • ・結果:その結果、どのような成果が得られたのか

具体的なエピソードを用いることで、採用担当者は志望者のコミュニケーション能力をイメージしやすくなります。

成果や影響を明示する

コミュニケーション能力によってどのような成果が得られたのか、周囲にどのような影響を与えたのかを具体的に示しましょう。

例えば、サークル活動でコミュニケーションを円滑に進めた結果、イベントを成功させられた、広告を取ることができ、十分な活動費を集めることができた、などの成果を示すと良いでしょう。

成果や影響を具体的に示すことで、そのコミュニケーション能力が企業にどのように貢献できるかをアピールできます。

「伝え方」にも気をつける

自己PRでは、何を伝えるかだけでなく、どのように伝えるかも重要です。以下の点に注意して、分かりやすく説得力のある伝え方を心がけましょう。

結論を最初に述べる

最初に結論を述べることで、聞き手はすぐに「何の話か」を理解でき、ストレスになりません。

STAR法を活用する

エピソードを伝えるにはSTAR法を活用することで、短時間でわかりやすく伝えることができます。S(Situation)はエピソード時の状況、T(Task)はエピソード時の課題や自分の役割、A(Action)で自分がどのような行動を取ったか、R(Result)で自分の行動の結果、どうなったかを伝えます。

専門用語は避ける

理系就活生にとってはなじみ深い用語でも、専門外の人には伝わりにくい場合があります。専門用語でむずかしい話をすると、どれだけコミュニケーション力があると主張しても、説得力はありません。

熱意を持って話す

一般的に「理系就活生は論理的で冷静かもしれないが、熱意に欠ける」というイメージがあるかもしれません。そんなバイアスを吹き飛ばすためにも、志望企業に対する熱い思いを伝えましょう。

さまざまなトピックで伝える自己PRの例文は、次の記事でも詳しく説明しています。

エンジニア志望者の自己PRの構成

エンジニア志望者の自己PRの構成

効果的な自己PRを作成するためには、構成を意識することが重要です。ここでは、エンジニア志望者が自己PRを作成する際の基本的な構成と、説得力を高めるためのポイントを解説します。

自己PRの基本構成

自己PRは、以下の4つの要素で構成すると、分かりやすく説得力のある内容になります。

  1. 1.結論(強み): 最初に自分の強みであるコミュニケーション力とはどのようなものなのかを簡潔に述べます。
  2. 2.根拠(具体的なエピソード):なぜそのようなコミュニケーション力があるといえるのか、 強みを裏付ける具体的なエピソードを述べます。
  3. 3.成果・貢献: エピソードを通して、どのような成果が得られたのか、どのように貢献できたのかを述べます。
  4. 4.入社後の展望: 入社後、自分のコミュニケーション力をどのように活かして貢献したいかを述べます。

この構成に沿って自己PRを作成することで、採用担当者に自分の強みを効果的に伝えられます。

具体的な事例で説得力を

自己PRでは、具体的な事例を用いることで、説得力を高めることができます。以下の点に注意して、具体的な事例を説明しましょう。

  • ・定量的な情報を含める: 数値を用いて成果を示すことで、客観的な評価が得られます。
  • ・具体的な行動を示す: 自分がどのような状況下でどのような行動を取ったのかを具体的に説明します。
  • ・困難を乗り越えた経験を含める: 困難な状況をどのように乗り越えたのかを示すことで、課題解決につながるコミュニケーション力を持っていることをアピールできます。

企業での再現性を意識する

企業での再現性を意識することで、採用担当者はその就活生が自社で活躍するイメージを持ちやすくなります。再現性をアピールする場合は、次の3点を押さえておきましょう。

企業が求める人物像を把握する

企業研究を通して、企業が求めるコミュニケーション力とはどのようなものかを深掘りしましょう。

企業の事業内容や技術と関連付ける

自分のコミュニケーション力が、企業の事業内容や技術とどのように関連するのかを示しましょう。

入社後の具体的な目標を示す

入社後、コミュニケーション力を活かしてどのような目標を達成したいのかを具体的に示しましょう。

コミュニケーション力を伝えたいエンジニア志望者の自己PR例文

コミュニケーション力を伝えたいエンジニア志望者の自己PR例文

ここでは自己PRの例文を紹介します。研究やゼミ、サークル活動、アルバイトの3つのシチュエーションでコミュニケーション力をどのようにアピールするかの参考にしてください。

研究やゼミでのコミュニケーション力を活かした例

【例文】

私は、〇〇の実験で、メンバーと協力して取り組む中でコミュニケーション力の重要さに気づき、意識してコミュニケーション力を活用し、協働作業を進めました。

3年生になり、本格的に始まった実験では、班での共同作業が不可欠でした。当初は、各々が自分の作業に集中してしまい、情報共有が不足していたため、実験の進捗に遅れが生じるという課題がありました。

そこで私は、定期的に進捗を話し合う機会を設けることを提案し、メンバー間の情報共有を促進しました。また、メンバーから得意分野や希望する作業を聞き、それをもとに作業分担を最適化することで、チーム全体の効率向上に貢献しました。

その結果、実験の進捗が大幅に改善し、目標としていた成果を期限内に達成することができました。この経験を通して、チームで目標を達成するためには、誰かが口火を切って積極的に話しかけ、話し合う場を設定することが不可欠であることを学びました。

貴社に入社後は、研究室で培ったコミュニケーション能力を活かし、チームメンバーと協力して、より良い製品・サービスの開発に貢献したいと考えています。

【作成のポイント】

  • 具体的なエピソード

どのような状況で、どのような課題があり、どのように行動したのかを具体的に説明しましょう。上記の例文を自分に引き付け、より具体的にすることで、説得力ある自己PRになります。

  • 成果

コミュニケーション能力を発揮したことで、どのような成果が得られたのかを具体的に示しましょう。

  • 学び

その経験を通して、何を学び、どのように成長できたのかを述べましょう。

  • 企業への貢献

企業でどのようにその能力を活かしたいのかを具体的に述べましょう。

サークル活動でコミュニケーション力を活かした例

【例文】

私は、自分のコミュニケーション力を活かし、所属するオーケストラサークルでの定期演奏会を企画・運営の責任者として成功に導きました。

定期演奏会の開催には、渉外や広報、マネージャー、会計など、サークル内のさまざまな部署の密な連携が不可欠でした。しかし、当初、意見の食い違いや情報共有不足により、準備がスムーズに進まないという課題がありました。

そこで私は、率直に思ったことを話し合うことの重要性を感じ、毎週のミーティングのほかに、夕食会の開催を提案し、各委員の率直な意見を積極的に取り入れることで合意形成を促進しました。また、進捗状況を共有するためのオンラインツールを導入し、情報共有の効率化を図りました。

その結果、部署間の連携が強化され、定期演奏会を成功させることができました。この経験を通して、多様な意見を持つメンバーと協力して目標を達成するためには、積極的なコミュニケーションと情報共有が不可欠であることを学びました。

貴社に入社後は、サークルで培ったコミュニケーション能力を活かし、チームメンバーと協力して、プロジェクトを成功に導きたいと考えています。

【作成のポイント】

  • 具体的なエピソード

サークル全体の活動とトピックの関係がわかりやすいものを選びましょう。また、課題も、部外者にもわかりやすいことが重要です。

  • 企業への貢献

発揮したコミュニケーション力が、企業でも再現性のあるものであることを明確にしましょう。

アルバイトでコミュニケーション力を活かした例

【例文】

私は、お客様に満足してもらえるよう、接客のアルバイトでコミュニケーション力を養ってきました。

お客様は年齢層も様々で、ニーズも多岐に渡ります。当初は、お客様一人ひとりに合わせた対応ができず、お客様から厳しい言葉をいただくこともありました。

そこで私は、先輩スタッフの接客を観察し、お客様の表情や言葉遣いからニーズを読み取るように努めました。コミュニケーション力とは、積極的に話しかけるだけではなく、お客様との信頼関係を築くことだと理解するようになりました。

その結果、口コミサイトで「良い接客をしてもらえた」と、私の対応に対するコメントもいただき、店長からも「おかげでリピーターが増えた」と感謝されました。

貴社に入社後は、アルバイトで培ったコミュニケーション能力を活かし、顧客との信頼関係を築き、顧客満足度の向上に貢献したいと考えています。

【ポイント】

  • 具体的なエピソード

アルバイトの内容がわかりやすいエピソードを選びます。また、企業理念と接点を持ちやすいアルバイトであれば、それをエピソードの中に活かすようにしましょう。

  • 成果

客観的な評価があれば、それを成果として自己PRに盛り込みましょう。

コミュニケーション力を活かした自己PRについては、次の記事でも詳しく説明しています。あわせて参考にしてください。

エンジニア志望者が自己PRでコミュニケーション力を伝える際の注意点

エンジニア志望者が自己PRでコミュニケーション力を伝える際の注意点

自己PRでコミュニケーション力をアピールする際には、以下の3つの点に注意しましょう。

一貫性を意識する

自己PR全体を通して、コミュニケーション能力に関する主張が一貫しているようにしましょう。

例えば、自己PRの冒頭で「チームワークを重視する」と述べたにもかかわらず、具体的なエピソードでは個人での成果ばかりを強調してしまうと、説得力が低下します。

過去の経験、現在の強み、将来の目標など、自己PRの各要素が矛盾なくつながっていることを確認しましょう。  

わかりやすい事例・表現を心がける

専門的な知識や技術に関するエピソードを伝える際は、専門用語を避け、誰にでも理解できる言葉で説明するように心がけましょう。

また、複雑な状況や課題を説明する際は、図や表などを用いて視覚的に分かりやすく表現することも効果的です。

採用担当者は、必ずしもエンジニアリングの専門家ではありません。相手の知識レベルに合わせて、分かりやすい事例や表現を用いるようにしましょう。

面接でのコミュニケーションに注意する

自己PRの内容だけでなく、面接でのコミュニケーションも評価の対象となります。コミュニケーション力を自己PRに選んだ場合、面接ではどうしてもコミュニケーション力のハードルは高くなってしまいます。

事前に模擬面接などを十分行って、面接官の質問には的確かつ簡潔に答えるようにしましょう。また、話すスピードや声のトーン、表情などにも気を配り、相手に好印象を与えるように努めましょう。面接官とのコミュニケーションを通して、コミュニケーション力があることを証明しましょう。

エンジニア志望者も自己PRでコミュニケーション力をアピールしよう(まとめ)

本記事では、エンジニアでもコミュニケーション力が求められていることや、エンジニアに求められるコミュニケーション力とはどのようなものかについて、詳しく説明しました。

また、それをふまえ、コミュニケーション力を自己PRする場合は、具体的なエピソードやわかりやすい説明、そのコミュニケーションを用いた成果と企業でどのように活かすかなど、自己PRに必要な要素を、例文とともに紹介しました。

コミュニケーション力は多くの企業が社員に求める資質のひとつです。書類選考や面接を通過するための大きな武器であるコミュニケーション力を、うまく自己PRに活かしてください。

また、コミュニケーション力は、企業からのオファーがあった際にも、大きな力を発揮します。

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