理系学生にとって、大学3年生は忙しい時期です。専門科目が多く、実験などに追われる人やサークルで中心となって活動が忙しい人、アルバイトや留学などで気がつけば何もしないまま、この時期になってしまった…という人もいるかもしれません。

焦ったり、後悔したりするよりも、今からできることを始めましょう。本記事では、現時点で何もしていない人がどのくらいいるかを理解した上で、就活スケジュールを確認して今からすべきことを9ステップで紹介します。本記事を読み、今すぐ就活をスタートさせましょう。

26卒大学3年で就活を何もしてない人はどのくらいいる?

26卒大学3年で就活を何もしてない人はどのくらいいる?

26卒の大学3年生で、まだ就活をスタートさせていない人はどのくらいいるかを押さえておきましょう。

11月時点で就活をスタートさせていない人の割合

11月時点で就活をスタートさせていない人の割合について、内閣府が発表した「令和5年度 学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査」を見てみましょう。

令和5年度 学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査

(出典:令和5年度 学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査

上記のグラフを見ると、2023年には70%近くの3年生が、9月以前にはすでに企業説明会や就活セミナーに参加していることがわかります。

政府が提唱する就活ルールでは広報活動:3月・採用選考活動:6月・正式内定:10月となっていますが、2月以前に約6割の就活生が最初の採用面接を受けています。

令和5年度 学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査

(出典:令和5年度 学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査

さらに、累計のグラフを見ると11月時点では約80%の3年生が企業説明会や就活セミナーに参加しています。

ここから、11月時点で「何もしていない」(少なくとも企業説明会や就活セミナーに参加したことがない)3年生は20%程度と推定されます。

早期化する就活

上記のグラフで特徴的なことは、就活開始時期が年々早くなっている点です。

2019年には、3年生の9月以前に就活を開始する学生は30%程度、4人に1人は3月から就活を始めていました。しかし、年々開始時期が早くなっていることは、月別・累計の両方のグラフから読み取れます。

企業側の取り組み

就活が早期化する一方で、企業が内定を出す時期も早くなっています。ディスコの「就職活動状況や意識」に関する調査結果によると、25卒の3年生は3月1日時点で43.2%が内定を得ているとのことです。

多くの企業が「今後も売り手市場が続いて採用が難しくなる」「早期化が進み、学生の取り合いは激しくなる」と想定しており、2025年の1月〜2月ごろから内定を出すことを予定しています。

一方で、優秀な人材を獲得するために、通年採用をおこなう企業も増加しています。海外留学生や既卒者など新卒採用にとらわれず、優秀な学生を採用したいという企業が通年採用に切り替えています。

26卒大学3年で就活を何もしてない人はこれからどうなる?

26卒大学3年で就活を何もしてない人はこれからどうなる?

26卒の大学3年生は、本来ならどのようなスケジュールに沿って動いているかを整理しておきましょう。その上で、「今から始めなければどうなるのか」「今すぐ始めれば間に合うこと」を説明します。

26卒大学3年生の一般的な就活スケジュール

公式の就活スケジュールは次のようなものです。

学年時期イベント・取り組み


3年
4月~就活準備開始 インターン説明会や就活セミナー参加
5月〜インターンエントリー・夏季インターン選考 
6月〜8月夏季インターン参加・秋季インターン選考
10月~秋季インターン参加・冬季インターン選考
1月~冬季インターン参加
3月〜企業説明会参加

4年
4月〜エントリー開始
6月〜選考開始、順次内々定
10月内定の発表、内定式

上記の表は政府が提唱する就活ルールに基づいたものですが、実際には多くの企業がスケジュールを前倒しして3年の10月ごろから本選考を開始しています。

今から始めなければならない理由

「今から始めても手遅れではないのか」という不安が強くなると、かえってそこから目を背けたくなるのもありがちありがちな心理です。しかし、今から始めても、決して手遅れではありません。ここで、今から始めなければならない理由を整理しておきましょう。

3年の終わりでも選考のチャンスはまだたくさんある

26卒の3年生の中には、すでに内々定をもらっている就活生もいるかもしれません。しかし、内々定を出しているのは早期選考を行う企業であり、まだ本格的な選考を開始していないケースも多くあります。

実践の中で就活スキルも上げていける

「入念に自己分析を行い、自分の強みを見つけ、企業研究を十分に行って、志望企業を見極める…」というのが、一般的な就活の王道です。しかし、内定を得るルートは上記の方法だけではありません。

今からエントリーできる企業を見つけ、そこから逆算して準備して本選考を受けながら面接スキルを上げていくやり方もあります。完璧な準備で取り掛かるのではなく、本番環境で試しながら課題を見つけて改善しつつパフォーマンスを上げていくという実験や開発の手法を就活でも応用しましょう。

逆境を乗り越える力をアピールできる

就活スタートが遅れたことを、ネガティブにとらえる必要はありません。遅くなった期間に自分が行っていたことを、逆に「ガクチカ」としてアピールすることもできます。また、「就活のスタートに遅れたが、今は〜のように頑張っている」と具体的に説明すれば、不利な状況から這い上がろうとする意欲や努力をアピールできます。

上記のように、今からでもできることはたくさんあります。気持ちを切り替え、すぐに就活に取り掛かりましょう。

26卒大学3年で就活を何もしてない人が逆転できるポイント

26卒大学3年で就活を何もしてない人が逆転できるポイント

今から就活を始めても、まだ逆転できるチャンスは十分にあります。そのために、押さえておきたい4つのポイントを紹介します。

できるだけ早めに志望業界・志望職種を決める

まず、自分の興味関心と社会に出てどんなことをしたいのかを明確にすることが大切です。志望業界・志望職種を決めることで、次のメリットがあります。

  • 目標が明確になる: 目標が定まるとやるべきことが明確になり、効率的に活動を進めることができます。
  • ・企業研究が効率化される: 興味のある業界や企業に絞って情報収集できるため、時間と労力を無駄にすることなく、効率的に企業研究を進められます。
  • ・エントリーシート作成がスムーズになる: 志望動機や自己PRを具体的に書けるため、説得力のあるエントリーシートを作成できます。

以上のことを踏まえ、志望業界・志望職種を決めるため次のことを行いましょう。

  • ・自己分析: 自分の強み・弱み・経験・価値観などを客観的に見つめ直し、どんな仕事に向いているのかを考えてみましょう。
  • ・情報収集: 業界研究や企業研究を通して、自分の興味のある業界や職種について深く理解しましょう。
  • ・OB/OG訪問: 実際に働いている人に話を聞けば、仕事内容や企業の雰囲気をリアルに把握できます。

大手・有名企業にこだわらない情報収集を

大手・有名企業にこだわらなず、広く情報収集しましょう。就活生の多くは、誰もが名前を知っている大手・有名企業に引かれがちです。

また、家族も大手・有名企業を喜び、無名の企業や中小企業を喜ばない傾向もあります。しかし、中小企業やベンチャー企業にも、スキルや才能、学んだことや経験を活かせる素晴らしい職場がたくさんあります。

逆に言うと、大手・有名企業にこだわらないことには、次のメリットがあります。

  • ・選択肢が広がる:大手・有名企業だけでなく、さまざまな企業の情報を集めることで自分にぴったりの企業を見つけやすくなります。
  • ・自分の強みを活かせる企業に出会える可能性が高まる:大手・有名企業では多くの場合、専門性の高い人材が求められますが、中小企業・ベンチャー企業では自分の個性や経験を活かせる可能性があります。

有名ではなくても実績のある中小企業や将来性の高いベンチャー企業の情報を収集するには、次の方法があります。

  • ・理系学生に特化したオファーサイトに登録する
  • ・中小企業・ベンチャー企業に特化した求人サイトを利用する
  • ・大学のキャリアセンターで紹介してもらう

TECH OFFERは、理系学生に特化した就活オファーサービスです。登録してプロフィールを記入すると、これまでの学びや経験をもとに、自分に合った企業からオファーが届きます。就活の遅れを取り戻すのにも最適なサービスなので、ぜひTECH OFFERに登録して企業からのオファーを受けてください。

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冬季インターンの情報収集を行う

多くの企業が、冬季にインターンを実施しています。インターンに参加すれば、企業の雰囲気を体験して仕事内容を実際に体験できます。

インターンへの参加は、次のようなメリットがあります。

  • ・企業の社員との交流を通して、企業文化や仕事内容を深く理解できる
  • ・企業側も学生のことを把握できるため、内定につながる可能性も高まる
  • ・就職活動の練習になる

すでに夏季・秋季のインターンは終了していますが、探せば冬季インターンの申し込みに間に合うかもしれません。インターン先は、以下の方法で探せます。

  • ・各企業のホームページ
  • ・インターンシップ専用の求人サイト
  • ・大学のキャリアセンター

専門家の手を借りる

大学のキャリアセンターや、就職サイト、オファーサイトなどの専門家に相談することもおすすめです。専門家に相談することは、次のようなメリットがあります。

  • 効率よく進められる: 専門家は豊富な経験があり、多くの情報を持っています。自分に合った就職先の情報を紹介してもらえるため、効率よく就職活動を進められます。
  • ・不安を解消できる: 就職活動のプロセスでは、不安や焦りはつきものです。しかし、相談できる人の存在は、大きな助けになります。自分のモヤモヤした気持ちを第三者に言語化するだけでも、方向性を見出せます。
  • ・モチベーションを維持できる: 専門家からの励ましの言葉は、モチベーションを維持する上で大きな力になります。

また、大学のキャリアセンターや就職サイト、オファーサイトでは次のようなことを相談できます。

  • ・自己分析の方法
  • ・企業選びのアドバイス
  • ・エントリーシートの添削
  • ・面接対策

1人よりも効率的に就活を進められるため、積極的に専門家を活用しましょう。

26卒大学3年で就活を何もしてない人の就活対策9ステップ

26卒大学3年で就活を何もしてない人の就活対策9ステップ

就活を何もしていない人の中には、どこから手を付けたら良いのかわからない、という人も少なくないでしょう。ここでは、今日から始められる9ステップを紹介します。

ステップ1:情報収集と企業選びの軸決定

IT業界・製造業など、自分が興味のある業界をいくつか絞り込み、各業界の特徴や将来性について調べましょう。

次に、各業界のリーディングカンパニーや自分のスキルや興味に合った企業をリストアップしましょう。

上記の情報収集と合わせて、自分自身の企業選びの軸を明確化します。企業選びの軸とは、自分が企業を選ぶ上で譲れない条件や基準のことです。自分の価値観や希望する働き方、将来のなりたい自分像やキャリアプランに基づいて自分なりの企業選びの軸を作っていきましょう。

以下の記事では就活の軸についても詳しく説明しています。参考にしてください。

ステップ2:企業研究開始

自分の志望する業界がはっきりしてきたら、志望企業をリストアップします。作成したリストを元に、個別の志望企業について具体的に調べましょう企業研究については、次の手段で行います。

  • ・企業のホームページ: 企業の事業内容、ビジョン、社員インタビューなどを詳しく読み込み、企業の文化や風土を理解しましょう。
  • ・ニュース記事: 企業の最新ニュースや動向を把握し、企業の成長性や安定性を評価しましょう。
  • ・OB・OG訪問: 企業のOB・OGに話を聞き、生の声を参考にしましょう。

ステップ3:オファーサイト・就活エージェントに登録

上記でも紹介したように、理系に特化したTECH OFFERに登録すれば、自分のプロフィールに興味を持った企業からのオファーを受けられます。

また、就活エージェントは求人の紹介だけでなく、アドバイザーが就活のサポートをしてくれるサービスです。オファーサイトや就活エージェントに登録すれば、就活をスムーズに進めるためのサポートを受けられます。

ステップ4:エントリーシート対策開始

エントリーシートは企業に提出する書類で、企業が就活生を評価する最初の関門です。エントリーシートは企業ごとに独自の形式があり、問われる内容には違いがあります。しかし、以下に説明する3つのポイントをしっかり作っておけば、各企業に合わせてエントリーシートを作成できます。

エントリーシートで押さえるべきポイントは以下の3点です。

  • 自己PR: 自分の強みや経験、そしてなぜその企業に入りたいのかを具体的に記述しましょう。
  • ・志望動機: 企業研究に基づいて、なぜその企業に入りたいのかを熱意を持って伝えましょう。
  • ・ガクチカ: 学生時代に力を入れた活動や、そこから得られた学びを具体的に記述しましょう。

エントリーシートは次の記事で詳しい書き方を説明しています。

ステップ5:企業説明会・インターン参加

企業説明会やインターンなど企業と直接接触できる機会があれば、できるだけ参加しましょう。企業説明会では事業内容や求める人物像をより詳しく理解でき、企業への理解を深められます。

また、冬季インターンは採用に直接関わってくるインターンでもあります。実際に企業で働くとはどのようなものかを体感できる点も、インターンの魅力です。

ステップ6:OB・OG訪問

大学のキャリアセンターでは、OB・OG名簿の閲覧が可能です。自分の志望する企業にOB・OGがいたら、メールでコンタクトを取って訪問の許可を取りましょう。どんなことを聞きたいかを簡単にまとめておくと、先方も判断しやすくなります。

ステップ7:Webテスト対策開始

Webテストは、インターン選考や本選考のプロセスで応募者の能力や適性を見るためのオンラインテストです。自宅で行われる場合とテストセンターで行われる場合があります。また、 IT系の企業ではプログラミングスキルを把握するためのコーディングテストが行われる場合もあります。

Webテストとして多くの企業が採用しているのがSPIで、数的推理・言語能力・図形推理などの問題が出題されます。特殊な形式のため、ある程度は慣れておくことが必要です。

「SPIではどのような問題が出題されるのか」は次の記事で詳しく説明しているので、参考にしてください。

ステップ8:面接対策開始

エントリーシートやWebテストを通過すると、いよいよ面接試験が始まります。面接は多くの場合、一度だけではなく2次・3次(役員面接)など複数回に分けて行われるため、段階別の対策をしておくことが重要です。

なお、どの面接でもかならず聞かれる質問に、次のものがあります。

  • ・志望動機…企業を志望した理由や何を達成したいかを説明します。
  • ・自己PR…自分が企業にどう貢献できるかを説明します。
  • ・ガクチカ…学生時代に力を入れたことを通して「何を学んだか」「どのように成長したか」「困難をどのようにはねのけたか」などを伝えます。

上記を踏まえて想定問答集を作成し、面接練習を行いましょう。また、キャリアセンターや地域のハローワークなどでは模擬面接も実施してくれます。

ステップ9:髪型・服装・カバンなどの準備

面接に備えてスーツやカバン、革靴などの準備を開始しましょう。また、髪型や染めている場合は髪の色、女性であればメイクやネイルなども就活スタイルにふさわしいものにしましょう。

必ずしも「リクルートスーツ」「リクルートバッグ」である必要はありません。普通のスーツやビジネスバッグでも、「清潔感」「きちんと感」が伝われば大丈夫です。

26卒大学3年で就活を何もしてない人の注意点

26卒大学3年で就活を何もしてない人の注意点

これまで、26卒大学3年生で就活を何もしてこなくても、まだチャンスはあることを説明してきました。最後に、大学3年生で就活を何もしていない人が注意すべき3つの点を説明します。

あきらめずに準備を進める

「何もしていない」状況からでも今からしっかりと準備を進めれば、必ず良い結果を出せます。ただし、就活を進める際は次の点を念頭に置いてください。

  • 完璧主義は禁物:万全の状態でスタートを切りたいと思う気持ちはわかりますが、完璧を求めすぎて行動に移せないのはもったいないことです。まずは行動し、改善を繰り返すことが大切です。
  • ・先送りは危険:「遅れてしまったのだから、1年留年して」という気持ちも生まれるかもしれません。しかし、1年の猶予は思ったより短いものです。来年も同じ状態ではないという保証はありません。先送りするのではなく、今、ここから始めましょう。
  • ・周りの意見を参考に:先輩や友人、家族など周りの人に相談し、アドバイスをもらいましょう。客観的な意見は、自分の課題を発見するきっかけになります。
  • ・自信を持つ:自分には必ずできることがあると信じて、積極的に行動しましょう。自信のなさは、かならず人にも伝わります。自信を持っていない人に、誰が仕事を任せようとするでしょうか?自分のできることや強みにしっかり目を向け、自分を信じることから始めましょう。

情報収集を積極的に行う

情報収集は、就活を成功させるための第一歩です。就活のスタートダッシュに遅れた人ならではの強みとして、すでに先行している同期の経験から学べる点があげられます。「面接でどんなことを聞かれたか」「どんな質問に詰まってしまったか」など就活を既に進めている同期の経験談を参考にしましょう。

就活サービスをうまく活用する

就活サービスは、効率的に就活を進める上で非常に有効なツールです。キャリアセンターや就活エージェント、オファーサイトを利用して少ない時間を効率化させましょう。

26卒大学3年生で就活を何も始めていない人はすぐに始めよう

26卒大学3年生で、就活を何も始めていない人も、今からでも間に合います。本記事で紹介した9つのステップを参考にしながら、キャリアセンターやOB・OG、同期など周囲のサポートも活用して積極的に就活を進めてください。

また、TECH OFFERを活用し、企業からのオファーを受け、効率よく内定を獲得しましょう。無料で利用できるため、登録だけでも済ませておきましょう。

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