学生の皆さんが必ず経験する「就職活動」。先輩から話を聞いても、就活について調べても不安なものは不安ですよね。
今回は、就活のなかでもピンポイントに理系就活においての基本となる心構えについてご紹介します。
理系就活生だからこそ就活で心得ておきたい基本
就職活動には、心得ておく基本があります。
これを知らずに就職活動に取り組み始めた人がなかなか内定を貰えなかったりするのです。
特に理系の皆さんは実験や授業が文系学生以上に目白押しでなかなか就職活動に割ける時間がありません。
ですので、基本を押さえずに試行錯誤で就活をして無駄な期間が過ぎていくということは致命傷になりかねません。
日々忙しい理系だからこそ、就活の基本を心得たうえで、就職活動に望みたいですね。
まずは、就職活動においての基本的な姿勢と戦略からご紹介します。
就活の基本のきは「戦わずして勝つこと」
あなたが、就活と聞いて一番最初にイメージするものは何でしょうか?
企業の募集人数が〇〇人で、〇百人のうち〇人が内定・・・だからいかに戦うかなんて考えていたりしませんか?
理系の就活に悩む皆様に、一言で基本となる戦略と姿勢をお伝えします。
「戦略」とは文字の通り戦いを略すということ。
ずばり「いかに、戦わずして勝つか」を考えるということです。
戦いとは、何のためにするのでしょうか?
もちろん目的は「勝つため」ですよね。
それなのに、多くの理系就活生が勘違いしがちなのが
いつの間にか、他人と戦うことが目的になってしまっているということです。
また、就職活動においての勝利は「内定」=その企業で働くこと
ゴールはとても明確です。
いかに戦わずして勝つ(内定を貰う)か、それを考えることが就職活動においての一番の近道です。
基本的な就職活動においての姿勢と戦略として頭に入れておきましょう。
孫氏の兵法
前章で就活の基本きは、戦わずして勝つことだとお伝えしましたが
今から2600年ほど前に、古代中国の兵法の大家の孫氏に戦略について学ぶことができます。
彼はいかに「戦わずして勝つか」を肝としており
その上で大事なことを明確にしていました。
事象で今回の一番の核になってくる、就活で生きる言葉とその意味をお伝えします。
相手を知り己を知れば百戦危うからず
この言葉の意味は、まず相手を知り、そして自分を知れば危ない戦いなどないということです。
就活においても非常に大事な言葉になってくるので、覚えておいてくださいね。
次章からは、就活においての意味合いをお伝えします。
まず大事な基本は「相手を知ること」
「相手を知り己を知れば百戦危うからず」において、まず大事なのは
相手を知るということです。就活においての相手とは、就活市場、受ける企業、ライバルになりえる学生、企業が求める人物像など、就活にまつわるほぼ全てと言っても過言ではありません。
どんなに些細なことでも構いません。
まずは、自分ではなく相手を徹底的に調べ、知ることから始めましょう。
その次に大事な基本は「己を知ること」
相手を知ったうえで次に重要なのは、己を知ることです。
この己を知るうえで大事なのは自分自身の価値・判断基準や
キャラクターや性格、また現時点での能力やスキルを知るということです。
これを、就活生に馴染みのある言葉に置き換えると「自己分析」と言ったりします。
あなたはこれまで何を学んできて、そこで何を考えたり感じたりし、どういう人間なのですか?と突然聞かれ、その企業が好みそうな自分の一部分を答えられるでしょうか。
用意してなければ難しいですよね。
また、賢い人はもうお気づきかと思いますが、相手を知らなければ相手の好みそうな自分の特徴を伝えることも難しく、自分が自分ことを知らなければそれを相手にわかってもらうということも出来ないのです。
「相手を知り己を知れば百戦危うからず」を肝に銘じましょう。
同じくらい大事なのは相手を知ること
前章で「相手を知り己を知れば百戦危うからず」を就活におきかえてお伝えしました。
本章では、どんな相手を知るべきかをお伝えしていければと思います。
企業研究だけではない
相手を知ることが大事だと理解したかと思いますが、就活においての相手を知るというのはよく就活で聞く言葉の「企業研究」だけだと思っていませんか?
もちろん、企業研究はとても大事ですが就活においての相手はそれだけではありません。他にもいくつもあり、案外多いのです。
次の章から、具体的な相手についてを大きく3つに分けてお伝えします。
就活そのものやマーケットや作法
最初にあげられる「相手」は「就活というもの」やその「マーケット」
そしていかにそこで自分が振舞うかの「作法」です。
就活の基本姿勢は最初の方にお話ししましたが、マーケットはあなたが就活する年の経済状況や学生の数など、あなたが努力しても変えられないものです。
経済に元気がなければ、前年は採用されたような学生ですら落とされるような状況に当然なります。
また、最後の「作法」もですが、就活は相対評価。誰かとの比較の上での判断です。
そのため、まず知っておく相手を大きくひとくくりにすると、あなたが就活をする歳の「就活マーケット」です。日ごろから経済ニュースに目を通しておくなどしておくといいですね。
応募業界や企業と職種
就活マーケットの次に知っておくべき「相手」はよく聞く言葉「企業研究」です。
あなたが受ける企業の分類される業界の特徴や、実際に応募する企業について調べてみましょう。
また、どんな製品やサービスをどんな相手に対して提供しているか、どのようにして売り上げを上げているのか?自分が応募する職種はそのなかで売上や利益を上げる上でどのような役割なのか等、最低限のことはきちんと調べて、その企業について理解をしておきましょう。
これを知らないことには、のちに紹介しますが、その会社へどのような自分を売り込むのがが全く見当がつかなくなってしまいます。
また、職種についての理解として「職種研究」も必要になります。当然ですが、同じ会社でもいくつもの職種があります。
どんな職種の募集をしているかによって、自分のこれまでを活かせる会社か否かが見えてきます。
その他には業界全体の求める人物像や働き方、景況感、社会での位置づけや役割、求められる能力や倫理観などについて整理する「業界研究」も忘れずに行いましょう。
競争相手
忘れてはいけない「相手」は「競争相手」です。もう少しイメージしやすい言葉に置き換えると、同じ大学や他大学のあなたと似たような学生です。
先程もお伝えした通り、就活は相対評価です。誰かと比較の上判断されるので、自分と似たような学生がどんな会社に興味を持っていて、どんなところが差がつきやすい部分なのかまで知っておくと有利ですよ。
具体的にどんな観点から自分を知るべきか
前章では、 「相手を知り己を知れば百戦危うからず」の己についてお伝えしました。
本章では、どんな自分を知るべきかについてお伝えします。
自身の価値基準、判断基準
まず大事になるのが、自身の価値の基準や物事の判断基準です。
これを知るためにはこれまでの人生生まれてから全て振り返ってみるのが
一番良い方法かと思います。
通っていた学校はどのようにして決めたのか、どのような物事に価値を置いてきたのか、勉強の中でも何の教科を優先して勉強してきたのか、そしてそれはどうしてなのか。
一つ一つの自分の人生を紐解いてみてください。
自分自身の決断や困難にぶつかったときの価値の感じ方や判断基準をよく知っておきましょう。
長所短所・自身のキャラクター
これもこれまでの人生を振り返り、自己分析をしていくと良く見えてくると思います。
この時、チームメイトに優しくしたから長所は思いやりがあるところだ、ここで研究室で皆が諦めた際も自分は諦めずに研究をつづけたので、粘り強さがある等、エピソードと共に自身の性格も浮き彫りになってきます。
また、物事や人との関わりを通じて自身のキャラクターも見えてくるでしょう。
向き不向き
就職活動においてとても大事になってくるのが向き不向きです。こちらも自己分析を通して客観的に自分自身を見つめなおしてみましょう。
例えばですが、細かくミスのない数字の管理が得意な人が、 何かを創り出す仕事をするのは無理がありますよね。
これまでの経験から、大枠でもいいので向いていること、向いていないことを考えてみましょう。
自身の能力・スキル
これは就職した後、入社後にもとても大切になってきます。
能力もスキルも入社後でももちろん身につけることが出来ますが、自己分析をして振り返ったこれまでの経験から身についているスキルや能力について考えてみてください。
理系就活とは自分を売り込むことだ
ここまで就活の基本の姿勢を孫氏の言葉に基づいてお伝えしてきましたが、
結論就活とは、「自分を知り相手を知った上で自分を売り込むこと」なのです。
そして、売り込みを成功させるために戦略を練ることが重要です。
絶対に忘れてはいけない「姿勢」
絶対に忘れてはいけない姿勢について次章から具体的にご紹介します。
売込む姿勢が重要ですが、売込む内容を間違えたり、下手な売込みをしてしまっては、せっかくの自己分析や企業研究などの相手を知る取り組み、その上での戦略もすべて無駄になってしまいます。
いつまでも選ぶ側ではない!
まず、大前提に必ず忘れてはいけないことは「あなたはいつまでも選ぶ側ではありません。」
研究室繋がりでインターンやはたまた選考へ誘われる機会があるかと思いますが、あなたはその会社をいつまでも選ぶ立場ではないのです。
選ぶ立場だと思っているその時にはもう、違う立場になっているかもしれません。
ご存知かと思いますが、就活においての内定は「企業と学生が選びあった結果」です。
自分が受ける会社を選んだからと言って、いつまでも選ぶ側 という勘違いは捨てて、自分を売り込む場だと認識するようにしましょう。
では、どの段階で選ぶ側ではなく、売り込む側だという認識を持っておくべきなのでしょうか。
マインドチェンジをするべきとき
インターンや選考等、企業と接点を持ったらもうそこは選ぶ側ではなく、売り込む側だという認識を持っておきましょう。これは他薦でも自薦でも同様です。
それでは、どのように売り込んでいくかは次章でご説明します。
相手によって見せ方を変えよう
売り込みのプロは相手によって見せ方を変えます。当然ですよね。
想像してみてください。例えばですが、同じテレビを欲しいと言っている70代のおばあちゃんと20代の大学生が相手とします。当然二人はそのテレビに期待することは違いますよね。
そこでプロは相手のニーズに合わせたそのテレビの見せ方をします。
おばあちゃんは大きなボタンで操作して番組が見たいから、どのくらいボタンが簡単で分かりやすいのかが知りたい。一方で大学生はAmazonプライムやネットフリックスが簡単にリンクできるか、がポイントになっている。
就活も同じことです。おけるテレビ(商品)と売り込む人はあなた、相手は企業です。
難しく考えることは不要です。
例えばあなたが、技術力も論理的思考力にも自信があったとします。
そして、メーカーとコンサルを志望しました。両業界を比較してみると、メーカーは技術がマッチすれば評価する、一方でコンサルは技術ではなく、データの解析や分析のスキル、論理的思考力を評価します。全く見せ方は変わってきますよね。
これだけは知っておきたいポイント
1)相手を知り己を知れば百戦危うからず
2)いつまでも企業を選ぶ側ではない!売り込もう!
3)相手に合わせて、売り込み方を変えよう!
以上、就活における基本です。自分を知り相手を知り、どのように見せるかの戦略をきちんと立てて、就活に挑みましょう。応援しています。