登録者情報
ニックネーム:T.O.
東京工業大学大学院 物質理工学院 / 23卒

選考企業情報
企業名:三菱ケミカル株式会社
職種:技術系(研究開発、プロセス開発)
インターン参加:参加していない
最終選考結果:2次選考通過

エントリーシート

これまでの経験から得たスキルセットを記載してください。(500字)

学問については、材料系で大きく分けて2つの分野を学んだ。学部では無機を専攻していたため、半導体や誘電体などの無機材料の設計法・評価法の知識を有している。また、研究室では触媒を用いた有機合成反応を研究していたため、有機合成や化合物の評価を行うことができる。ものつくりサークルでの人力飛行機製作では、機体の骨組みを製作する班の主任と設計を担当した。技術的な面では、炭素繊維複合材料を用いた部品製作や設計ソフトの利用法を学んだ。また、一人ではできない量の作業をチームでやり抜くために、スケジュール管理や班員との作業内外でのコミュニケーションを大切にした。この経験から、チームで作業をすることが私の得意分野と考えている。研究室での研究活動では、4か月以上成果を出せずにいたが、仮説と検討を繰り返すことで目標を達成することができた。仮説については、最新のデータを中心とした仮説の立案から、過去データも含めた仮説の提案へと視点を広げたことで課題の解決に至った。この経験から、私は粘り強く課題に取り組む姿勢や思考の柔軟性に強みを持つと考えている。

5つのバリューの中からあなたが大切だと思うものを一つ選んでください。・突き詰める安心・たゆまない挑戦・とらわれない心・連鎖する個・分かち合う誇り上記で選択したワードを体現するような学生時代に課外活動で挑戦したことを通じて、自己PRしてください。(500字)

鳥人間コンテスト出場を目指すサークルで、人力飛行機の軽量化に挑戦した。前年度の機体は重量が重かったため、パイロットへの負担が大きくなるという課題があった。そこで私は、機体の骨組みや接合部を作製する班の設計を担当し、軽量化に挑戦したいと考えた。軽量化に挑戦するにあたり、まず設計方法の勉強が必要だった。通学時間に参考書を読み、わからない箇所を先輩に聞くことで設計ソフトの使い方を勉強した。設計ソフトを用いたシミュレーションの結果、材料の変更と肉抜き増加が可能と考えられた。そこで、この2点を班員に共有したところ、シミュレーションによる評価だけでは不十分という意見が出た。私は試作品による安全性の実証を提案し、チームでの挑戦に納得してもらうことができた。試作、耐久試験、修正を1か月続け、3回目の製品で安全性の基準をクリアすることができた。結果として、機体重量は前年度よりも10%の軽量化を達成した。この挑戦の経験から、アイデアを人に共有するだけでなく、納得してもらうための理由が重要であることを学んだ。さらに、熱意をもって論理的な説明をすることが、チームでの挑戦に必要であることを学んだ。

当社を志望する理由を教えてください。(200字)

生活の豊かさと環境保全を同時に達成できる製品の開発に携わりたいからである。私は高機能な新材料を開発する技術者を目指し材料系を専攻した。しかし研究でバイオマスを扱う中で、高機能なだけでなく、環境への配慮も重要な課題と考えるようになった。貴社は「KAITEKIの実現」というビジョンを掲げ、環境・社会の課題解決に全力を注いでいる。人と環境の共存に挑戦する貴社に、材料への知識と熱意をもって貢献したい。

その他PR等されたいことがあったら自由に記述してください。(500字)

私はチームの活動を支えることが好きである。鳥人間コンテスト出場を目指すサークル活動では、チームの方向性をまとめることに注力した。私は7つの班のうち、機体の骨組みや接合部の製作を担当する班の主任を務めた。主任になった理由は、班内の4人の中で自分が作業工程に最も詳しく、作業の進捗管理に適していると考えたからである。活動における課題は班員のモチベーション維持であった。あるとき班員の一人が、サークル活動が辛いという悩みを話してくれた。理由を聞くと、例年よりも班の人数が1人減ったことにより個人の負担が増えたことや、高い精度が必要な製品の作り直しが続いたことが原因であった。そこで、まず一部機械化の導入による作業工程の改善を行った。従来は手作業で行っていたが、大学に近い企業の工作機械を借りることで作業量を減らすことができた。次に、作業中の意識改革を行った。その内容は、1人で抱え込まないことを徹底するというものである。作業が辛いときは遠慮せずに辛いと伝えることで、これまで以上に積極的に作業を手伝う雰囲気を作ることができた。人と向き合うことやチームのための課題解決力が私の強みと考えている。

現在行っている研究概要を簡潔に記述してください。その際、従来技術(研究室の保有技術)とご自身の研究テーマ部分を明確に区別して記述してください。(500字)

バイオマス由来化合物から有用化合物を合成するための固体触媒の開発を行っている。5-ヒドロキシメチルフルフラール(HMF)は、木材などのバイオマス由来の有機化合物である。このHMFをアミノ化することで得られる2,5-ビスアミノメチルフラン(BAMF)は、ポリアミドなどの合成繊維の原料としての利用が期待される有用化合物である。しかし、報告されているBAMF合成法には、大気不安定な触媒や高温・高圧条件が必要という課題があった。そこで本研究では、大気安定かつ温和な条件でBAMFを合成可能な触媒の開発に取り組んだ。まず、触媒の大気安定性の確保を検討した。私の所属する研究室は、有機ケイ素化合物を用いたNiナノ粒子調製法を有している。このNiナノ粒子は大気中でも安定した触媒活性を示すことがわかっている。そこで私は、この調製法を応用してNi担持触媒の調製を行った。その結果Ni担持触媒も大気中で活性を示し、大気安定性を確保することができた。次に、温和な条件でのBAMF合成における触媒活性を検討した。前述の方法で調製した28種類のNi担持触媒について、既報の条件よりも低温・低圧で反応を行い、温和な条件で高活性な触媒を発見した。

上記の研究に取り組むうえで、見出した課題と、その解決手段、そこに至る背景(発想)について記述してください。※例えば、どのような実験中(解析中)に、どのような事象に気づいて(誰のアドバイスで)、何を考えた、など具体例を挙げてわかりやすく記述してください。(500字)

見出した課題はBAMF合成反応におけるBAMF選択率の向上である。最適なBAMF合成法を見つけるために、触媒調製条件、反応条件の順に検討を進めていた。反応条件検討において、炭素効率の向上を狙い溶媒の最適化を行った結果、1,4-ジオキサンが適していることが分かった。しかし、1,4-ジオキサンを溶媒として用いると反応が中間体で停止してしまい、BAMFの選択率が低下するという課題が生じた。反応条件の調整では改善しなかったため、大幅な検討の見直しが求められた。そこで、過去の実験内容をまとめたゼミ資料を一から見直し、触媒調製条件検討の担体ごとの活性の比較をまとめた表に着目した。それまでBAMF収率と炭素効率の2つの観点から酸化ニオブを最適な担体と考えていたが、溶媒を1,4-ジオキサンに変更した場合、炭素効率向上の効果が働き、異なる結果が得られるのではないかと考えた。結果的に、初期の触媒調製条件検討では炭素効率が低いことを理由に除外した酸化チタンを担体として用いたとき、目標としていたBAMF収率85%以上を達成することができた。行き詰ったときに、それまで最善と考えていた判断を疑うことで、新たな仮説を立てることができたと考えている。

各質問項目で注意した点

どの質問でも答えがぶれないようにした。

結果通知時期および結果通知方法

結果通知時期:2~3日以内 結果通知方法:メール