自己PRで「素直さ」を打ち出したいと考えている就活生も多いでしょう。素直さは企業の一員として重要な資質であるため、効果的な自己PRとなります。しかし、企業の求める「素直さ」を訴求するには工夫が必要です。

本記事では、「素直さ」を自己PRで訴求するための書き方のポイントや実際の例文を合わせて紹介します。

▼あなたに合った企業の情報が届く▼
TECH OFFERで優良オファーを受け取る

企業に評価される「素直さ」とは

企業に評価される「素直さ」とは

「素直さ」という資質は、強みというには弱いように感じ、自己PRで使うべきか、不安に思っている人もいるかもしれません。しかし、素直な人材を評価する企業は多いため、素直さという強みは十分に自己PRで使える要素です。なぜ「素直さ」が評価されるのかを整理しておきましょう。

人の意見を受け入れることができる

企業が「素直さ」を評価する理由は、ビジネスシーンではチームワークが重要で協調性が求められるからです。仕事では、自分と年齢・経歴・立場・考え方が異なる人々と協力し、共通の目標を達成する必要があります。しかし、プロジェクトや開発は、自分の考えた通りに進むわけではありません。

思い通りにならない状況で、素直に他者の意見に耳を傾けられる人は、自分では気付けなかった新たな視点で物事を見られます。他者の意見を柔軟に受け入れれば、個人としてもチームとしてもより良い結果を導き出せるでしょう。

自分の欠点や改善点と素直に向き合える

素直さは、自分の欠点や改善点と向き合う姿勢にも現れます。特に、新入社員の間は知らないことや失敗も多く、自ら学んでスキルを身につけなければなりません。自分に足りない知識やスキルを素直に受け止めて失敗を反省し、批判や指摘に耳を傾けられる人は、教育係や上司にとっても「指導しがいのある新人」とみなされます。教育係や上司が親身に指導してくれるため、、素直な人は成長の機会にも恵まれるでしょう。

反対に、素直でない人は「自分は悪くなかった」「自分は本当はできるのに〇〇が〜だったから…」と言い訳が多くなります。周囲は教える気持ちが薄れ、同じ失敗を繰り返す可能性が高いです。

環境の変化に対応できる

社会人になると、環境の変化に柔軟に対応する能力が求められます。素直な人は変化に迅速に対応しやすいため、企業にとって非常に魅力的です。

例えば、職場では上司や部下の異動・会社の方針変更・業界のトレンド変化など、さまざまな要因で環境が変わります。上記のような変化がある度に以前の状況に執着せず、新しい環境に順応できることが重要です。素直に現状を受け入れて柔軟に行動できる人は、変化の激しいビジネスの世界で高く評価されます。

自己PRで「素直さ」をアピールする際のポイント

自己PRで「素直さ」をアピールする際のポイント

「素直さ」という言葉は抽象的で幅広い意味を含むため、自己PRでそのまま伝えても自分の「素直さ」がうまく伝わりません。ここでは「素直さ」をアピールする際のポイントを紹介します。

「素直さ」を具体的な言葉で言い換える

「素直さ」をアピールする際、そのまま伝えると抽象的で印象に残りにくい場合があります。そのため、具体的な言葉に言い換えて説明することが効果的です。例えば、以下のような表現を使うと、より相手に伝わりやすくなります。

  • ・他者の意見を受け入れられる
  • ・自分の失敗や弱さを認められる
  • ・人の意見やアドバイスから謙虚に学び、それを自分の成長に活かせる
  • ・1つの意見にとらわれず、柔軟に対応できる
  • ・約束や規律を守り、指示や命令に対して確実に応えられる

上記のように具体的な表現を使えば、「素直さ」を採用担当者に説得力を持って伝えられます。

主体的に行動したエピソードを伝える

「素直さ」という長所をアピールする際には、主体的に行動したエピソードも合わせて伝えることが重要です。なぜなら、素直さは伝え方によっては受け身で主体性がない印象を与える可能性があるからです。

例えば以下のようなエピソードは、「素直さ」と主体性の両方を効果的に伝えられます。

【アルバイトでのエピソード】

  • ・コンビニでの顧客対応で、年配の顧客にうまく対応できないでいた。しかし、先輩のバイトからのアドバイスを素直に受け止め、自分なりに改善して顧客対応がうまくできるようになった。
  • ・イベント運営のアルバイトで、以前うまくいったやり方で進めようとした。ところが、他のメンバーからより良いアイデアが出され、自分の考えを柔軟に変えたところ、うまくいった。

【講義でのエピソード】

  • ・わからないことがあった際、積極的に先生へ質問して理解を深める努力をした。
  • ・苦手な分野で苦心していたところ、「クラスメイトから勉強のやり方を変えてみたらどうか」というアドバイスを受けた。アドバイスに従い、自分のやり方の誤った点に気づけた。

【サークル・ボランティア活動でのエピソード】

  • ・サークルで新歓企画のリーダーとなったところ、意見の対立が起こった。双方の意見に率直に耳を傾け、それぞれの良さをまとめるて、最終的に意見の統一を図れた。
  • ・フードバンクのボランティアで誤って賞味期限切れの食品を配布用の箱に入れてしまったが、ミスをすぐに報告し、無事回収できた。その後、再発防止策を提案して受け入れられた。

上記のように具体的な行動を伴ったエピソードを交えると、素直さが魅力的な長所として伝わります。

「素直さ」による短所も伝えておく

素直さを長所として伝えると、採用担当者が「素直さが裏目に出ることはないのか?」と懸念を抱く可能性があります。そのため、短所として捉えられがちな面に先回りして触れた上で「改善のためにどのような行動をとっているのか」を伝えると自己分析が深い印象を与えられます。

例えば以下のような工夫を伝えると効果的です。

  • ・他者の意見を聞きすぎて優柔不断にならないよう、あらかじめ自分の考えを意見にまとめて周囲にも伝えるようにしている。
  • ・積極的に自分から周囲に意見を求めるようにして、自分だけの狭い思考に陥らないように気をつけている。
  • ・もらったアドバイスはすぐに実践し、結果を自分なりに分析して改善点を見つけ、次に活かす方法を考えるようにしている。

上記のように、短所と対策を伝えれば、素直さを多角的に捉えていると示せるため、信頼感を高められます。

【理系就活生向け】「素直さ」をアピールする自己PRの例文

【理系就活生向け】「素直さ」をアピールする自己PRの例文

自己PRで「素直さ」をアピールする際の例文を、3つのパターンに分けて紹介します。

理系就活生が実験・研究を通して「素直さ」をアピールする例文:その1

理系学生ならではの実験や研究活動の経験を活かし、具体的な行動や結果を通じて「素直さ」をアピールしましょう。

【例文】

私は、実験や研究において、指導者や先輩からの指導や意見を積極的に取り入れることを心がけています。

私は発表資料を作成していた際に、グラフのデータに誤りを見つけたことがあります。発表直前であったため焦りましたが、私はデータの誤りを正直に認め、指導教官に相談しました。指導教官からは「遅れてもいいから実験をやり直すように」とアドバイスをもらい、実験をやり直すことになりました。先輩からは、必要なプロセスだけを抽出するやり方を教えてもらい、友達の助けを借りて、なんとか修正できました。

この失敗から、データを正確に記録することの重要性を学ぶとともに、自分の失敗を率直に認め、周囲に助けを求めた自分の姿勢が評価されたことも知りました。

このプロセスで学んだ正確なデータ収集のスキルと、アドバイスを積極的に取り入れる姿勢を社会人になっても活かしたいと考えます。

理系就活生が勉強や学生生活を通して「素直さ」をアピールする例文:その2

「素直さ」が勉強や学生生活の中で成果や成長につながった経験を具体的なエピソードとともに伝えれば再現性のある自己PRが作成できます。

【例文】

私の強みは、他者の意見やアドバイスを素直に受け入れる姿勢です。私は大学で〇〇を専攻していますが、2年になって難易度の高い専門科目が始まって、理解が追いつかないと感じる場面が数多くありました。当初は、テキストの問題を解きなおしたり、関連書籍を読んだりして自力で解決しようとしました。しかし、なかなか成果が出ず、中間試験でも追試を受けることになり、学習効率を上げるには他者の力を借りる必要があると気付きました。

そこで、手始めにクラスメイトや先輩に質問するよう心掛け、さらに専門の教授の研究室にも質問に行くようにしました。教授からは「この分野を理解するためには関連する××の知識も必要だ」とアドバイスを受け、指定された専門書をすぐに取り寄せて勉強を進めました。その結果、これまで苦手としていた分野の理解が深まり、学期末の試験では優秀な成績をとれました。

このように、新しいことを学ぶ際は素直に他者の意見を取り入れ、行動に移すことが成果につながると考えています。この姿勢を活かし、社会人としても周囲の教えやアドバイスを大切にしながら成長していきたいと考えています。

理系就活生がアルバイトを通して「素直さ」をアピールする例文:その3

「素直さ」の中でも特定の部分に焦点を当て、アルバイトで活用できた具体的なエピソードを示しましょう。

【例文】

私はアルバイトでの経験を通して人の意見やアドバイスから謙虚に学び、成長に活かすことを大切にしています。ファミリーレストランでアルバイトをして2年目になるのですが、新メニューがヒットしてお客様が増え、繁忙期に提供スピードが追いつかない課題に直面しました。最初は自分の作業効率を上げることだけに集中していましたが、なかなか問題を解決できず、店長にアドバイスを求めました。

その際、店長から「各スタッフの動線を見極め、効率的な人員配置を考える必要がある」と指摘され、具体的な改善案を求められました。私はスタッフ全員と話し合い、作業工程や配置を見直しました。ベテランスタッフから他店の経験を教えてもらって取り入れた結果、全員の動きがスムーズになり、ピークタイムでも注文処理が早くなりました。

この経験を通じて、他者の意見を柔軟に取り入れれば、大きな成果を生みだせるると実感しました。

「素直さ」を自己PRに活かし、企業に評価される人材に

「素直さ」は自己PRでアピールする際、他者の意見を柔軟に受け入れる姿勢や自分の成長につなげる行動を示すと、採用担当者に強い印象を与えられす。具体的なエピソードを交えて、「素直さがどのように成果や成長に繋がったか」を伝えることがポイントです。また、「素直さ」をただの受け身と捉えられないよう、主体性や柔軟性を併せてアピールしましょう。

特に、理系学生は学業や研究での経験をアピールすると、他の就活生との差異化につながります。志望する業界や業種によっては、必要な知識や技能を持っていることを伝えられます。

就活では自分の強みを最大限に活かすことが成功の鍵です。学業や実験などの経験を整理し、理系学生としての専門性や経験を活かしながら、自分の魅力を的確に伝えられるよう準備を進めましょう。

また、自分の強みを最大限活かせる企業を効率的に見つけたいなら、理系学生に特化した逆求人型就活サイトTECH OFFERをぜひ活用してみてください。自分に合った企業から直接オファーが届くため、効率的に就活を進められます。以下のリンクから詳細をチェックしてみてください。

▼あなたに合った企業の情報が届く▼
TECH OFFERで優良オファーを受け取る