こんにちは。理系就活情報局です。

文系に比べて就職しやすいイメージある理系学生ですが、具体的にどのような業種や企業に就職するのか詳しく知らない方も多いのではないでしょうか?

ひと口に理系といっても、工学部や理学部などさまざまな学部があり、学部ごとに就職先も異なります。

そこで、今回は理系学生の就職先について、人気の職種から学部別の主な就職先まで詳しく紹介していきます。

最後には、人気の就職先を目指す時のポイントも解説していますので、理系就活生の方はぜひ参考にしてみてください!

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ランキングに見る理系の就職先一覧

ランキングに見る理系の就職先一覧

2025年卒に人気の企業

1ソニーグループ6富士フイルム
2NTTデータ7AGC
3トヨタ自動車8富士通
4野村総合研究所9日立製作所
5パナソニックホールディングス10アクセンチュア

参考:産経新聞社×ワークス・ジャパン「25卒学生が選ぶ就職人気企業ランキング

産経新聞社×ワークス・ジャパン「25卒学生が選ぶ就職人気企業ランキング」理系総合部門によれば、25卒の理系から人気を集めているのは、メーカーやIT・ソフトウェアです。

1位のソニーグループは、多様なインターンシッププログラムを展開して理系就活生から熱い人気を集めています。

2位にランクインしたNTTデータも、学生を対象にアイデアソン・キャリアアップ・育児などテーマごとに様々なイベントを開催しています。

3位以下では、先進的な取り組みをする企業や現場社員とのコミュニケーションを大切にする企業も人気です。

理系女子に人気の企業

1味の素6山崎製パン
2カゴメ7日本調剤
3明治グループ(明治・Meiji Seika ファルマ)8サントリーグループ
4森永乳業9コーセー
5ソニーグループ10資生堂

参考:マイナビ「2024年卒就職企業人気ランキング 理系女子学生の総合ランキング

マイナビと日経新聞の共同調査によると、理系女子に人気の企業では1位の味の素を筆頭に食品メーカーが多数ランクインしています。

総合で1位のソニーが5位になっているほか、9・10位に化粧品メーカーがランクインしている点も大きな特徴です。

平均年収が高い理系の職種

業種分類平均年収(全体)
1専門職(コンサルティングファーム/専門事務所/監査法人)598万円
2企画/管理系543万円
3営業系456万円
4技術系(電気/電子/機械)455万円
5技術系(IT/通信)452万円
6金融系専門職452万円
7技術系(建築/土木)432万円
8技術系(メディカル/化学/食品)395万円
9クリエイティブ系383万円
10事務/アシスタント系343万円

参考:doda「職種・職業分類別の平均年収ランキング

職種別の平均年収ランキングを見ると、1位の「専門職(コンサルティングファーム/専門事務所/監査法人)」を筆頭に、技術系・金融系専門職など理系就活生に人気の就職先が上位を占めています

理系は専門性が就職先に直結することも多く、文系と比較して高収入を実現しやすいと言えるでしょう。

有名大学の学部卒はどうしてる?

有名大学の学部卒はどうしてる?

東大も筑波大学も大半は進学

理系の中でも、有名大学の学部卒の進路が気になる方も多いと思います。

東大理学部物理学科の進路状況を見ると、学部卒業生の約81%が同大学の物理学専攻の修士課程へ、約10%が他選考・他大学の修士課程に進学しています。

筑波大学理工学群の進路状況を見ると、こちらも78.3%が進学しています。

2つの大学の進路状況からは、理系の進学率の高さが伺えます。

理系に人気の就職先

理学部は、数学・物理学・化学など、学科ごとに細かく専門が分かれており、就職先も学科により大きく異なります。

その中でも理学部生に人気の就職先として、以下が挙げられます。

IT業界

IT業界は、近年非常に成長の目覚ましい業界であり、理系の就職先も多い業界です。

人気の職種としては、プログラミングスキルが活かせるシステムエンジニアやインフラエンジニアといった、システム開発を行うエンジニア職があります。

情報通信系を専攻しており、プログラミングの知識があれば、活躍が期待できます。

主な就職先:インターネット関連会社・ソフトウエア会社・通信会社

役立つスキル:プログラミングスキル

主な会社例:NTT・ソニーグループ・日本オラクル・ソフトバンクグループ ほか

金融業界

金融業界は、数学や物理を専攻している学生に人気が高い業界です。

数字を読み解く力や分析力が求められるアクチュアリー(保険数理士)や金融証券のアナリストへの就職を目指す学生が多くいます。

主な就職先:銀行・証券会社・保険会社

役立つスキル:計算力・分析力・論理的思考力

主な会社例:野村グループ・大和証券グループ・日本生命・第一生命ホールディングス ほか

メーカー業界

化学を専攻している学生には、専門性が活かせる化学系メーカーへの就職が人気です。

化学製品には、プラスチック製品などの日用品から医薬品まで、さまざまな種類があります。そのため、化学を専攻している理系就活生は、自分の研究内容と合う化学製品を扱う企業へ入社するケースが多いと言えるでしょう。

主な就職先:食品系会社・農林水産系会社・建築・設備関連会社・機械・電子機器系会社

役立つスキル:専門分野の知識・忍耐力・PDCAサイクルを回した経験

主な会社例:アサヒグループホールディングス・マルハニチロ・大和ハウス工業・日立製作所 ほか

サービス・インフラ業界

電気・水道・ガスなどのライフラインに関わるインフラ業界は、理学部の学生に人気の業界です。

具体的な職種としては、地域調査・環境分析技術者・測量士などが挙げられ、地学を専攻している方には有利でしょう。

主な就職先:電気会社・ガス会社・石油会社・農林水産系会社・建築・設備関連会社・機械・電子機器系会社

役立つスキル:専門分野の知識・論理的思考力

主な会社例:東京電力ホールディングス・東京ガス・JR東日本・東京水道サービス ほか

理系に人気の就職先職種4選

理系に人気の就職先職種4選

研究職

理系学生に人気の職種として、研究職が1つ目に挙げられます。

研究職とは、その名の通り、企業や大学などで特定の技術などの研究を行う仕事のことです。

研究分野における専門的な知識を要求されるため、大学時代に学んだ技術や知識を活かして仕事を行う必要があります。

そのため、文系学生が就職することはほとんどなく、理系学生が大半を占める職種となっています。

研究職の業務は、「基礎研究」と「応用研究」の2つに分かれています。

基礎研究では、世の中にはまだ存在しない新しい技術などの研究を行いますが、応用研究ではすでに存在している技術などを応用して新たな技術を生み出す研究を行っています。

研究職として、基礎研究か応用研究のどちらに従事するかは、学生時代の研究内容や成果によっても変わってくるでしょう。

開発職

理系学生に人気の職種2つ目は、開発職です

開発職とは、研究によって得られた成果をもとに、自社で新しい製品やサービスを開発する仕事を指します。

特に製品販売を生業とするメーカーでは、非常に重要な職種となりますが、企業によっては商品開発や技術開発など細かく業務を分けられる場合もあります。

商品開発では、製品やサービスの開発を担当しますが、技術開発では、製品やサービスを生み出すもととなる技術の開発を仕事としています。

品質管理職

理系学生に人気の職種3つ目は、品質管理です

品質管理とは、製品が生み出されるまでの工程を設計し、管理する仕事を指します。

他にも、製品生産における生産性を向上させ、よりクオリティの高い製品を作るために課題発見や改善策を提案することも業務としています。

製品を生み出すまでの生産ラインでは、トラブルシューティングやコスト管理などの多くの課題を抱えています。

他部署との関わりが多いため、連携のためのコミュニケーションも必須となる職業と言えるでしょう。

セールスエンジニア

理系学生に人気の職種4つ目は、セールスエンジニアです

セールスエンジニアとは、技術的な側面から営業をサポートする仕事を指します。

エンジニアという名前のため技術職のイメージがありますが、実際に業務は営業に近い仕事です。

セールスエンジニアは、製品やサービスの営業にあたり、製品・サービスの詳しい説明だけでなく、顧客の意見をヒアリングして新しい提案を行いながら、製品の良さをアピールしていきます。

通常の営業職と違う点は、製品やサービスに関する専門知識を持っている点です。

例えばメーカーの場合、製品の材質や設計方法などの技術的な背景を知識として有している営業がセールスエンジニアとなります。

製品やサービスの営業活動だけでなく、顧客の工場や現場を訪問し、販売した製品やサービスの修理等アフターフォローを行う場合もあります。

【学部別】おすすめの就職先

【学部別】おすすめの就職先

理学部

①保険・金融業界

理学部の学生は、データを論理的に分析する能力を持っています。

保険・金融業界で、保険商品の企画や投資商品の開発などを行うのが向いています。

金融業界では、数値の扱い方や分析力も大いに役立ちます。

金融アナリストや証券アナリストなどの仕事は、統計力や分析力を活かせる職種です。

②メーカー業界

理学部で学んだことを仕事に活かしたいという人には、メーカー業界がおすすめです。

さまざまな分野がありますが化学科の学生なら化学メーカー、物理学科の学生なら半導体メーカー、生物学科の学生なら製薬会社など自分の専攻に合った仕事ができる業界です。

③IT業界

理学部の中でも、数学科や物理学科の学生に人気があるのはIT業界です。

理学部はプログラミングや数学・統計学の知識を持つため、データサイエンティストやデータマイニングエンジニアとしてビッグデータ解析などの仕事に向いています

IT化・IoT化の進展により、アルゴリズム開発者や、システム構築に関わるエンジニアも人気がある仕事です。

工学部

①自動車業界

工学部は、自動車・バイク・船舶や鉄道・航空機など、物を運ぶための機器を扱う業界がおすすめです。

トヨタ自動車を始めとする世界的な大企業が存在する自動車業界は、工学部の専門性を活かして日本のモノづくりを支えたい方に向いています。

②電気・機械業界

工学部は、さまざまな種類の電気機器を製造販売する電気・機械業界にも向いています。

身近な家電製品から大型の電気機器まで、幅広い製品を取り扱うため学びを仕事に直結しやすい業界です。

工学部の中でも機械工学を専攻している場合は、学習した内容をそのまま活かして開発職などで活躍できるでしょう。

③エネルギー業界

エネルギー業界は現代社会に欠かせないエネルギーを取り扱うため、ビジネス規模も大きく工学部が活躍できるチャンスが豊富です。

社会への貢献性も大きく、仕事でやりがいを実感できるでしょう。工学部にとっては、大きな仕事に関わる機会が多い業界と言えます。

農学部

①食品メーカー

農学部生の就職先として圧倒的に人気なのが、食品メーカーです。

食品メーカーは、お菓子などの加工食品から飲料を扱う会社までさまざまな企業があります。

食品メーカーの主な職種としては、研究職や品質管理などが挙げられます。

②製薬業界

農学部とは一見関わりがなさそうな製薬業界も、人気の就職先の1つです。

農学部で学ぶバイオサイエンスや応用生物科学を活かして、研究職や開発職につくことができます。

③種苗メーカー

バイオサイエンスを学んだ農学部学生は、野菜・種子の研究・育成・販売を行う種苗メーカーもおすすめです。

実際の畑でフィールドワークをした経験がある方は、就職活動において有利に働くことでしょう。

建築学部

①ディベロッパー

建築学部で人気の就職先として、不動産開発に携わり、街をより良い場所にするための企画を立てるディベロッパーがあります。

ディベロッパーは、買い取った土地の規模や特性を考慮しながら、どのような建物を建設すべきかを判断します。マンションの分譲から都市開発まで仕事は多岐にわたり、規模の大きな仕事をしたい学生におすすめです。

②ゼネコン

建築学部の就職先として、建築物の施工や土木工事に携わって実際に街を作り上げるゼネコンも人気です。

建築業界において、ゼネコンはさまざまな企業を管理する役割を持っています。

ゼネコンは総合建設業で、設計から施工・工事までを一括で行うこともありますが、工事のみを担当する企業もあります。

③設計事務所

建築学部の進路としての設計事務所は、主に「組織設計事務所」と「建築設計事務所」に分類できます。

組織設計事務所は、設計に特化した業務を担当します。

建築設計事務所は、計画の立案から工事の管理まで幅広い業務を担います。

どちらも求人数が少なく、院卒の需要が高いため大学院進学を考えることをおすすめします。

薬学部

①調剤薬局・ドラッグストア

薬学部で薬剤師の資格を取った学生のメジャーな就職先として、調剤薬局・ドラッグストア

があります。

調剤薬局は種類や規模もさまざまで、自分に合った職場が選びやすい特徴があります。

調剤をメインとしたい方は、調剤薬局とドラッグストアが併設されている店舗を選ぶと良いでしょう。

②病院・医療施設

病院や医療施設は、薬剤師として活躍するのに最適な場所です。

病院で働く薬剤師は、自分が調合している薬がどのように医療に役立っているのかを実感できることが魅力です。

③製薬会社

薬学部には、製薬会社で新しい薬を研究する研究職・新薬の確認作業を担当する開発職・医薬品営業を行うMRとして働く選択肢があります。

製薬会社の研究職・開発職は競争率が高いため、志望する場合は注意が必要です。

人気の就職先を目指す時に注意したいこと

人気の就職先を目指す時に注意したいこと

自分だけの企業選びの軸を持つ

人気の就職先を目指す時に注意したいこと1つ目は、自分だけの企業選びの軸を持つことです。

人気が高く知名度の高い企業が、必ずしも自分にとって働きやすいとは限りません。

ランキングは一つの指標ですが、評判や人気に左右されすぎないようにしてください。

社会には、数え切れないほどの企業が存在しています。

就職後にミスマッチを感じて後悔しないためには、まず企業選びの軸を明確にして自分に合う会社を見極めましょう。

自分にとっての優良企業を探す

人気の就職先を目指す時に注意したいこと2つ目は、自分にとっての優良企業を探すことです。

理系学生を求めている企業は多く、視野を広げてみれば自分の専門外であっても興味深い仕事ができる企業に出会うこともあります。

ランキングや身近な企業を手がかりとして、まずは多くの企業について知ることから始めてください。幾つかの企業を比較していくうちに、どんな企業が自分にとって働きやすいのかがわかってくるでしょう。

大手や人気企業ばかり志望しない

人気の就職先を目指す時に注意したいこと3つ目は、大手や人気企業だけを志望しないことです。

理系就活生から人気の就職先はその分倍率も高く、選考に通過するのは狭き道です。

もし大手や人気企業に絞ってエントリーした場合、選考が進むにつれて残るカードがどんどん減ってしまう可能性があります。

人気の就職先を目指す時は、必ずその他の企業にもエントリーしておきましょう。

人気の就職先を目指す時のポイント

人気の就職先を目指す時のポイント

専門性を強化する

人気の就職先を目指す時のポイント1つ目は、専門性を深めることです。

理系就活生の強みは専門的な知識ですが、就職活動は、自分と同じ専門性を持つ他の就活生と比較される場です。

まずは、一度自分を客観的に捉えなおしてみてください。

自分と同じレベルと就活生と比べた時に「何が強みで、何が足りていないのか」を確認して、自分の専門性を深める方法を探りましょう。

関連する分野の資格を取ったり、研究発表を行ったりすることで、自分の強みを伸ばしていけます。

理系は専門分野以外に潰しが効かないと言われがちですが、ITパスポート試験やプログラミングスキルなど、幅広い業種で役立つ部分を補うのもおすすめです。

インターンシップに参加する

人気の就職先を目指す時のポイント2つ目は、インターンシップに参加することです。

人気企業のインターンシップに参加するのは狭き門ですが、エントリーを通過して参加できれば、直接企業の担当者と会うことができます。

25卒の就活からは、採用直結型のインターンシップが開催されます。

インターンシップで自分の強みをアピールできれば、特別選考に案内してもらえたり、リクルーターが付く可能性もあります。

まずはインターンシップに参加して、適性を見ながら自分をPRしてみてください。

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まとめ

理系就活生から人気を集める企業は、さまざまな魅力を持っています。

ランキングや学部ごとの就職先を参考に、「自分が何を企業に求めているのか」を確認してみましょう。

そうすれば、自ずとエントリーしたい企業が見つかるはずです。

人気の企業や就職先を参考に、あなたらしいキャリアビジョンを見つけてみてください!