こんにちは。理系就活情報局です。

理系学生にとって、就活を考える中で製薬業界の研究職に就きたいと思っている学生もいることでしょう。

特に、薬学の専攻を活かして働きたいと思っている理系学生にとっては、製薬会社の研究職は今までの学業を存分に活かせる環境に映っているのではないでしょうか。

しかし、製薬会社の研究職は非常に門戸が狭く、就活のためには綿密な対策が必要になります。

「絶対に製薬業界の研究職に就きたい。志望動機はどうやって書いたらいいのか」

「製薬会社の研究職を目指して就活を進めるためには、どうしたらいいのだろう」

「製薬業界の研究職を受けたい、志望動機をどう書いたらいいのか分からない」と思っている理系就活生に向けて、今回は製薬業界の研究職を選ぶ場合に重視されるスキル・特性・具体的な志望動機の書き方について解説します!

これから就活本番を迎え、活動を本格刺させようと考えている理系就活生は、ぜひ参考にしてください。

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製薬業界の研究職の仕事内容

製薬業界の研究職の仕事内容

そもそも、製薬業界の研究職はどんな仕事をしているのでしょうか。

病気の領域戦略

病気の領域戦略は、特定の疾患または健康上の課題に対処するために展開される包括的なアプローチのことです。

医療機関・研究機関・製薬会社・政府機関などが協力し、疾患の理解・予防・治療・支援のための総合的な計画を策定することを指します。

戦略の要素には以下のようなものが含まれます

・予防と教育: 疾患の発症を防ぐための啓発活動や健康増進プログラムの実施。

・研究と診断: 新しい疾患のメカニズムや診断方法の研究、早期発見のためのスクリーニングプログラムの実施。

・治療とケア: 有効な治療法や患者ケアの向上に向けた研究・開発、医療従事者のトレーニング。

・患者サポート: 患者とその家族への情報提供、心理的・社会的なサポート、患者団体との連携。

・公衆衛生政策: 政府や保健機関が策定する疾患対策のための法律や政策の制定。

具体的な領域や疾患によって戦略は異なりますが、協力と連携が不可欠であり、包括的なアプローチが病気の理解と対処において効果的です。

疾患のメカニズム解明

疾患のメカニズム解明は特定の疾患がどのようにして発症し、進行するのかを理解するプロセスです。

この解明は基礎研究や臨床研究によって行われ、疾患の根本的な原因・生理学的な変化を明らかにすることを目指します。

・分子レベルの研究:細胞や生体分子の働きを調査し、遺伝子・タンパク質・代謝物などの変化を特定します。これには遺伝子発現解析・蛋白質構造解析・代謝経路の調査が含まれます。

・病態生理学の解明:疾患がどのようにして組織や臓器の機能を妨げるかを理解するために、生理学的な変化や細胞の異常な挙動を研究します。

・遺伝学的研究: 遺伝子の変異や遺伝的な要因が疾患の発症に与える影響を追求し、遺伝的なリスク因子を特定します。

・炎症反応の調査:多くの疾患は炎症反応と関連しており、免疫系の異常が病態に寄与していることがあります。

・動物モデルの利用:疾患のメカニズムを理解するために動物モデルを使用し、治療法の開発や効果の評価を行います。

上記の研究を通じて、疾患の発症や進行に関わる要因やプロセスを特定し、その知見をもとに新たな治療法や予防策の開発につなげることが期待されます。

候補化合物の合成や製剤化

候補化合物の合成や製剤化は、新しい医薬品や化学物質を開発するための重要な段階です。それぞれのプロセスの概要は次の通りです。

・候補化合物の合成

設計と合成計画:医薬品の候補化合物は、特定の標的に対する効果が期待されるように合成されます。有機合成化学や生物有機化学の原理が適用され、効率的かつ高収率で目的の化合物を得るための計画が立てられます。

反応の最適化:合成の過程でさまざまな反応が利用され、反応条件や触媒の最適化が行われます。これにより収率向上や特定の異性体の生成を制御します。

・製剤化

物性評価:合成された化合物の物性(溶解性、安定性など)が評価され、適切な製剤形態の選択が行われます。

製剤設計:化合物を効果的かつ安全に投与できるよう、錠剤・カプセル・注射剤などの製剤形態が設計されます。製剤の中には、適切な担体・添加剤を用いて溶解性・安定性を向上させるものもあります。

製造プロセス:製剤の製造プロセスは、安定性・均一性・品質の確保が求められます。そのため、良好な製造プロセスが確立され、適切な検査手法で品質管理が行われます。

上記の工程は医薬品や新しい化合物を市場に導入する前に行われるため、厳格な品質管理と法規制の遵守が求められます。化合物の設計・合成・製剤化のプロセス全体が成功すると、新しい治療法や製品が開発され、臨床試験や市場投入の段階に進むことが期待されます。

薬剤の有効性や安全性評価

薬剤の有効性や安全性の評価は、医薬品の開発プロセスにおいて重要なステップです。以下は、有効性と安全性の評価に関する主要なポイントです。

・前臨床評価:

バイオアッセイ:薬剤の目標とする生物学的効果や作用機序を調べるためのバイオアッセイが実施されます。

毒性評価:薬剤が悪影響を及ぼす可能性があるかを評価し、毒性が発現する濃度や投与量を特定します。

・臨床試験:

フェーズI〜IIIの試験:人間での臨床試験が実施され、薬剤の安全性、忍容性、有効性が評価されます。フェーズIでは初めて人への投与が行われ、フェーズIIおよびIIIでは効果や副作用の詳細な評価が行われます。

プラセボ対照:通常、新しい治療法の効果を確認するためには、プラセボ対照群と比較して有意な結果を示す必要があります。

・安全性評価:

副作用監視:臨床試験および市販後の定期的な副作用監視が行われ、薬剤が引き起こす可能性のある有害事象が追跡されます。

相互作用評価:他の薬剤との相互作用の評価が行われ、併用した場合の安全性が確認されます。

・リアルワールドデータの活用:

市販後の評価:医療実践や患者からの情報を通じて、市販後の安全性や有効性をモニタリングします。

・規制当局への提出:

承認申請:有効性と安全性のデータは規制当局に提出され、医薬品の承認を取得するために審査されます。

上記の評価プロセスを通じて医薬品の安全性・有効性が確認され、患者への適切な使用が保障されます。

製薬業界に就くために必要な専攻と学歴

製薬業界に就くために必要な専攻と学歴

薬学

薬学は、医薬品やその他の医療製品に関する科学的な研究と応用を対象とする学際的な分野です。薬学の領域は幅広くいくつかの主要な側面があります。

・薬物化学:化学的な視点から医薬品の構造と合成を研究し、新しい薬剤の設計や合成法の開発に従事します。

・薬物動態学:薬物が体内でどのように吸収・分布・代謝・排泄されるかを研究し、適切な投与法や用量の設定を行います。

・薬理学: 薬物と生体の相互作用を理解し、薬物の効果や副作用について研究します。

・薬剤治療学:患者に対して適切な薬物療法を提供するための情報をまとめ、臨床的な判断を支援します。

・製剤学:薬物を効果的かつ安全に投与できるよう、錠剤・カプセル・注射液などの製剤を設計・製造します。

・薬学実習:薬学生は薬局や病院での実務経験を通じて、実際の医薬品の提供と患者へのアドバイススキルを身につけます。

・環境薬学:薬物や医薬品の環境への影響を研究し、持続可能な製品や廃棄物の処理方法を模索します。

 医学

医学は人間の健康と疾患に関する科学的な研究・診断・治療・予防を対象とする広範な学問分野です。

解剖学や生理学といった基礎医学・各診療科が該当する臨床医学・公衆衛生学・病理学・放射線学などが含まれます。

医学は日々急速に進化しており、患者のケアや疾患の理解において新しい知見や技術が取り入れられています。

生物学

生物学は、生命の構造・機能・発生・進化・分類などを研究する科学分野です。

細胞生物学・遺伝学・進化生物学、生態学、分子生物学、生理学、植物学、微生物学、動物学など、微生物から私たち人間まであらゆる生物に関わる分野が対象となります。

分析化学

分析化学は物質の構成・性質を調査し、その組成を定量的・定性的に評価するための科学的手法を提供する分野です。

定量分析・定性分析など多様な分析法がありますが食品分析・環境モニタリング・医薬品開発・化学プロセスの管理など、さまざまな分野で応用されています。

学歴は修士または博士課程修了が一般的

基本的に、学歴は学部卒では専攻知識が足りないとみなされることが多いようです。

元々、薬学部・医学部は大学院を入れた6年制のため、院卒修士課程修了が一般的です。薬学部・医学部以外の専攻分野でも最低でも大学院修士課程修了が応募資格となるケースが多くなります。

博士課程まで修了していることが応募資格になるケースもあり、希望している企業によって大きく変わりますので早めに確認しておきましょう。

製薬業界の研究職に向いている人

製薬業界の研究職に向いている人

専攻分野を極めたい

研究職は基本的に大学で学んだ専攻分野を活かした仕事ですが、その中でも製薬業界という限定された分野でさらに極めたい方に向いています。

企業によって取り扱っている分野は違いますが、かなり狭い範囲で専攻を存分に活かすことになるでしょう。

創薬などで貢献したい

治療薬がない疾患はたくさんあります。

また、既に治療薬がある疾患であってもよりよい効果を発揮する薬を作るため日々研究し、創薬分野で社会に貢献したい人に向いていると言えるでしょう。

未解明の疾患の治療法などを開発したい

世の中には未解明の難病や疾患があり、治療法もないものも珍しくありません。

また新型コロナウイルスのように、今後も突如未知の感染症などが発生する可能性もあります。

それら未解明の疾患やウイルス等に対し、メカニズムや治療法を開発したいと思う人も、製薬業界の研究職に向いているでしょう。

製薬業界の研究職の年収

製薬業界の研究職の年収

20代は初任給20万円台からスタート

初任給は、20万円台半ば~後半くらいからスタートします。

一般的な新卒理系院卒に比べると、専門性が高いため給与水準も高く設定されています。

製薬企業の規模や得意分野によっても違いますので、事前に確認が必要です。

勤務年数を重ねると30代で年収は600~800万円台と上昇

勤務年数を重ね、リーダーや主任などの役職に就いたり、成果を重ねて中核として活躍したりするようになると年収も上昇していきます。

研究成果を挙げて論文発表などを重ねることも、評価を上げるために必要となって来るでしょう。

管理職に就くと1000万円超に

管理職に就くと、年収は1000万円~1500万円程度になります。

上限は成果をどれだけ挙げられたか、ヒットするような薬剤を開発できたか、会社の規模などによって差が出てきやすくなります。

誰もが管理職に就けるわけではなく、厳しい競争に打ち勝って成果を挙げた人だけが辿り着けるステージです。

製薬業界の研究職に就くメリットとデメリット

製薬業界の研究職に就くメリットとデメリット

メリット:専門分野を極められる

最も大きなメリットは、専門分野を極められることです。

大学時代に勉強・研究した内容をさらに突き詰め、極められることに魅力を感じる人にはうってつけの仕事ではないでしょうか。

メリット:年収が高い

年収が高いこともメリットです。

ただし、年収が高い分求められるスキル・成果も比例して上がっていきます。

単に年収が高いところに惹かれたからというだけでは到底務まらないでしょう。

メリット:高い社会貢献性がある

製薬会社の研究職は、非常に高い社会貢献性があります。

多くの患者がいる疾患に対する新たな治療薬や治療法開発に成功すると、非常に高い評価を得られる点が魅力です。

近年では、アルツハイマー型認知症に対する治療薬・京都大学名誉教授の山中教授が発見したiPS細胞作製方法などが挙げられます。

デメリット:募集自体が少なく狭き門

最も大きなデメリットは、募集自体が非常に少なく狭き門であることです。

毎年定期採用をしている会社もありますが、多くは欠員が出た場合のみ、または数年に一度の不定期募集という企業もあります。

募集があったとしてもかなり少ない人数の採用となり、希望者が殺到します。

デメリット:研究が打ち切られる恐れがある

製薬会社は、企業である以上利益を出さなければなりません。

研究成果を挙げるには長い時間とお金が必要なことも理解していますが、どうしても利益を求めるために研究を精査して優先順位をつけて投資することが重要となります。

採算が合わないと判断されれば、長く携わってきた研究が打ち切られるという憂き目にあうこともあり得ます。

デメリット:キャリアチェンジが難しくなる

キャリアチェンジも非常に難しくなります。

専門性が他の職種に比べてとても高いため、「適性がなかったから」「他のことに挑戦したい」と簡単に他の職種に切り替えることがしづらいデメリットがあります。

しっかりとこの仕事に就きたいのか、就職後のキャリアプランまで考えて選択しましょう。

製薬業界の研究職に就くために身につけたいスキル

製薬業界の研究職に就くために身につけたいスキル

英語力

英語力は必須です。

日常会話程度ではなく、論文を読みこなし、専門用語もある程度理解できるレベルが求められます。

世界中の最新の研究論文を読んだり、逆に発表するために英語で書いたりする力がないと研究者としてやっていくのは難しいでしょう。

高いコミュニケーション力

高いコミュニケーション力も求められます。

研究はチームを組んで行うのが基本です。

その中で、多くの研究者や他部署の人たちと力を合わせて成果を出すために協力していく必要があります。

一人で黙々と実験や観察をしたらいいという訳ではありませんので注意が必要です。

分析力や判断力

研究内容を分析し、方向性などを決める判断力も求められます。

チームで研究するとは言っても、任される範囲や裁量の中でどれだけしっかりとした分析をしていけるか、判断して行けるかは成果を挙げられるかどうかに直結します。

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製薬業界の研究職に就くためにやるべきことは?

インターンには必ず参加する

製薬業界のインターンには必ず参加しましょう。

各企業のインターンに参加し、研究職で本当にいいのか確認しましょう。同時に、選考を受ける場合に備えて企業の強み・志望動機・自己PRのネタ探し、その企業の魅力などを深く理解することが大切です。

キャリアセンターで志望企業の選考情報を調べる

製薬業界の研究職は、募集が少ない反面非常に人気があります。

少ない採用枠を巡る競争に勝つためには、入念な就活対策は欠かせません。

キャリアセンターで先輩の選考記録を確認し、「どんな試験が課されるのか」「どんな質問を受けるのか」など綿密に調べておきましょう。

OB・OG訪問は必ず行う

卒業生が志望企業にいる場合は、研究職で働いている場合はもちろん、それ以外の職種だったとしても必ずOB・OG訪問をしましょう。

企業を深く知るためには、実際に働いている先輩に話を聞くことがとても大切です。

企業理解を深めるために、積極的にOB・OG訪問をして情報を集めてください。

業界研究と企業研究は徹底的に行い、筆記試験対策も万全にしておく

製薬業界の研究職は募集の少なさに対し、志望者が殺到して採用倍率が非常に高くなります。

自分よりレベルの高い難関大の学生も多く志望してくるでしょう。

その中で勝ち抜くためには、他の学生よりも深い業界研究・企業研究はもちろん筆記試験対策なども万全にしておく必要があります。

筆記試験や面接の採点では、わずかな差で落とされるのを防ぐために何度も対策を見直し、常に最新の状態に仕上げておきましょう。

まとめ

以上、製薬業界の研究職の仕事内容や、向いている人などについて解説しました。

製薬業界の研究職は新卒のみならず中途でも門戸が少なく、入念な対策と努力が求められます。

しっかり対策をして、内定がもらえるように日頃から頑張っていきましょう。

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