自己分析は進んでいますか? どうしたらいいのかわからない、何を書いたらいいのかわからない、書けるようなことが何もない…と落ち込んでいませんか?

自己分析は就活において欠かせないプロセスです。志望企業や志望職種を決める際にも、しっかりした自己分析に基づいていれば、後になって「こんなはずではなかった」という事態を避けられます。また、エントリーシートや面接でも、自己分析をやり遂げていれば、説得力のある自己PRや志望動機を作成できるでしょう。

しかし、自己分析をうまく進められない人は、逆にそのことで自信を失うこともあります。就活に役立てるための自己分析が、逆に就活の妨げになる…そんな本末転倒にならないためにも、自己分析で「わからない」という状態の回避法と対策法を説明します。

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自己分析がわからない…と感じる人が陥りがちな落とし穴

自己分析がわからない…と感じる人が陥りがちな落とし穴

「自己分析がわからない」という人には、大別して3つのパターンがあります。

  • ・「自己分析そのものがわからない」
  • ・「特別な体験がないから欠くことがない」
  • ・「自分のダメなところばかりを思い出してしまう」

それぞれのパターン別に対処法を説明します。

「自己分析そのものがわからない」

このパターンに陥ってしまう人は、自己分析の具体的な手法やアプローチがわかっていない可能性があります。

自己分析は、自分自身の軸となる基本的な考え方や価値観を知るために行います。例えば、普段、仲のいい友だちと対立した時に、「彼はこんな考え方をするんだ…」「彼女はこんな価値観を持っているんだ…」とハッとした経験は誰にもあるでしょう。

軸となる考え方や価値観は人によって違うし、表面にも表れにくいものです。しかし、誰もが自分軸を持っています。自分軸に従って行動している時「自分らしさ」を感じられるし、自分軸に反した行動は、気が乗らなかったり疲れたりします。

自己分析とは、自分では気がつかない自分軸を過去の経験や他者からのフィードバックで明確にすることです。

「自己分析がわからない」と悩んでしまっている人は、まずは2問で自分の傾向がわかるTECH OFFER「簡易自己診断」から試してみてください。

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「特別な体験がないから書くことがない」

このパターンの人は、自己分析において特筆すべき経験や実績が少なく、自信を持つのが難しいと感じています。

しかし、自己分析において重要なのは「どんな経験をしたか」「その経験の裏には自分のどのような優先順位や価値観があったか」が重要です。

個々の経験や取り組みを細かく分析し、その中から自己の価値や成長を見出しましょう。また、自分にとって「当たり前」の日常生活の経験であっても、「なぜ自分はそれを続けてきたのか?」「この経験は、次のこういうことにつながっているな」などの学びや強みを引き出せます。

このタイプの人は、「自己分析 70の質問で強い「自分軸」を作ろう」の記事で、小さな時からありのままの自分を振り返るところから始めてください。

「自分のダメなところばかりを思い出してしまう」

このパターンの人々は、自己分析においてネガティブな要素に焦点を当てがちです。

自己分析では「良い/悪い」の評価はしないようにしましょう。結果としてうまくいかなかったことであっても、その時々に人は優先順位をつけて行動しています。

「高校時代はまじめに勉強せず、大学入試に失敗してしまった」という経験も、「努力しないダメな自分」と考えては自己分析になりません。

「勉強をなぜしなかったのか?」「当時の自分は何を優先してやっていたのか?」「その行動を取ったのにはどのような理由があったのか?」を考えることが大切です。自己評価のバイアスから自由になり、自分の優先順位やその背景の価値観を理解しましょう。

自己分析がわからない時は本来の目的を思い出そう

自己分析がわからない時は本来の目的を思い出そう

「自己分析がわからない」と感じる人の中には、自己分析そのものを自己目的化してしまっている人が少なくありません。自己分析の目的を改めて整理しましょう。

自己分析の目的はより良いキャリアデザインのため

自己分析は、自分の軸となる価値観や考え方、特性、興味関心を把握するためのツールであり、自分軸を明確にすることで将来のキャリアデザインに役立ちます。

自分の興味や関心が高い分野や業界を見つけることで、自分に合った職種やキャリアパスを選択する際の指針となります。また、自己分析を通じて自身の価値観や信念を明確にすることで、自分に合った職場環境や組織文化との適合性を考えられます。

「やりたいこと」「やれること」「やるべきこと」を知る

自己分析において重要なのは、自身の興味・関心(やりたいこと)、能力・スキル(やれること)、社会的な需要や責任(やるべきこと)を明確にすることです。

これまで周囲から刷り込まれてきた価値観や思い込みをいったんリセットして、「自分が集中してできること」や「小さなころに夢中だったこと」を思い出してみましょう。また、周囲から感謝されたこと、ほめられたことも、自分の「やれること」を見出すヒントになります。丁寧な自己分析が、説得力ある自己PRの助けになるだけでなく、働き始めてからの「こんなはずではなかった」というミスマッチを防げます。

自己分析の罠に陥らないようにしよう

自己分析で陥りやすい罠として、次のようなものがあります。

  • ・正解を求めてしまう
  • ・「弱み」や「欠点」ばかりに目が向いてしまう
  • ・自己分析を自己目的化してしまう

先にも述べた「良い/悪い」の評価バイアスから脱却しないと、自分軸ではなく「企業が求めている(と自分が判断する)」軸に沿って答えやエピソードを探してしまいます。これでは本当の自分の価値観や考え方を見つけられません。

また、自分に対して「高すぎる/低すぎる」セルフイメージを持っている人は、ありのままの自分を受け入れる代わりに、どうしても「弱み」や「欠点」ばかりが目についてしまいます。

既存のセルフイメージをいったんリセットするには、記憶をさかのぼり小さな子どもに立ち返って、ありのままの当時を考えることが効果的です。

また、自己分析の質問には徹底して主観的に答え、自分の回答を振り返るときには、他人の回答を見る気持ちで客観的に分析することも重要です。主観と客観を行き来し、複眼思考を持つことで、柔軟な解釈ができるようになります。

自己分析がわからない時のおすすめの方法5選

自己分析がわからない時のおすすめの方法5選

自己分析がわからず、自分のダメなところばかりを思い出して行き詰まりを感じたときのおすすめの方法を紹介します。

性格テストで自分の性格が言語化される楽しさを知る

エニアグラムやビッグファイブは、いくつかの質問に答えることで自分の性格の特性を把握できます。

「そういえば、自分にはこんなところがあるな」「確かにそうかも」など、自分の性格が言語化されることを楽しみましょう。

次の記事では簡単に自己分析ができるサイトを紹介しています。自分で自分に一番フィットする言葉を探してください。

関連記事:自己分析 サイトを活用して自分を知ろう

ライフライン分析で自分史を視覚化する

「自分の心の奥底をのぞきこむのがしんどい」という人は、ライフライン分析やSWOT分析が合っているかもしれません。

ライフライン分析とは自分のこれまでを振り返り、山や谷を描くことによって視覚化する分析手法です。

谷に落ちたときの状況や原因、心情、またそこから上昇したきっかけとなった出来事など、自分の出来事を映画のストーリーのように思い出すことで、自分の精神を追い込むことなく振り返れます。

次の記事ではライフライン分析の仕方をわかりやすく説明しています。

SWOT分析で自分の強みと弱みを把握する

SWOT分析はマーケティングで使われるフレームワークですが、自己分析にも応用できます。SWOT分析は、Strengths(強み)、Weaknesses(弱み)、Opportunities(機会)、Threats(脅威)の4つの要素に分けて、自分を分析します。SWOT分析で重要なのは、「自分」という商品を市場に出すにはどうやったら顧客に喜んでもらえるか、という視点から考えることです。この視点を持つことで、自分自身を客観的に評価できるようになります。

・Strengths(強み)

自分の強みや長所を特定します。例えば、得意なことや経験、手先の器用さや粘り強さ、コミュニケーション能力などが強みになります。自己分析では、自分の売りや他の就活生にはない特長を見つけることが重要です。

・Weaknesses(弱み)

自分の弱みや改善すべき点を洗い出します。例えば、未熟なスキルや経験の不足、自己管理の課題などが弱みになります。自己分析では、自分の課題を認識し、克服するための取り組みを考えることが重要です。

・Opportunities(機会)

自分にとっての成長や発展の機会を特定します。例えば、特定産業の成長や需要の高まり、新たな技術の登場などが機会になります。自己分析では、将来のキャリアや目標においてどのような機会を活用できるかを考えます。

・Threats(脅威)

自分にとってのリスクや脅威を洗い出します。例えば、業界の縮小や経済の不安定性などが脅威になります。自己分析においては、リスクや脅威に対処するための対策や回避策を考えることが重要です。

SWOT分析の応用として、この4つの要素のうちの2つを掛け合わせる「クロスSWOT分析」も有効です。「強み×機会」で、需要の高まりの中で自分の強みをどう活かしていくか、また「弱み×機会」で、需要の高まりの中で自分の弱みをどのように補強していくかなどを考えます。

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自己分析がわからない時の注意点

自己分析がわからない時の注意点

自己分析で気をつけたいことが大きく分けて2点あります。その2点を指摘し、回避方法を紹介します。

1人で考え込まない 

自己分析に迷った時は、1人で考え込まないようにしましょう。

自己分析は就活を進める上で欠かせないプロセスです。

つらい経験や思い出したくない過去にふれ、精神的に落ち込み不安定になる場合があります。

過去を振り返ってつらい気持ちになったり、気持ちが抑うつ的になりそうな時は、信頼できる人に相談しましょう。

また、自己分析で何と答えたらいいかわからないような時や自分の良いところがどうしても見当たらないような時、ぜひTECH OFFERのLINEオープンチャットに匿名で質問してください。

強い気持ちで就活を進めるためには、仲間の存在は欠かせません。TECH OFFERのLINEオープンチャットを活用してください。

自己分析には正解はないことを理解する

自己分析を行っている際に、「こんな回答では企業が求める人材とは思われないだろう」や「そう考えるべきではない、こんな考え方は社会人失格だ」などの自分の内なる声が聞こえてくるかもしれません。

また、エントリーシートが採用されなかったり、インターンシップの面接に受からなかった時に「自己分析のやり方がまずいせいだ」として、自己分析を自分を追い詰める道具として使ってしまうケースもあります。

しかし、自己分析は本来、これまで気づかなかった自分軸を明確化し、自分の価値観や信念を見つけ出すことで、自分軸を強くするために行うものです。価値観に正解がないのと同様、自己分析に正解はありません。ありのままの自分を知る機会として、自己分析を活用してください。

自己分析を通じてより良いキャリアをデザインしよう

本記事では、自己分析がわからないと感じている就活生や、行き詰っている就活生のために、自己分析を進める上で役に立つ方法を紹介しました。

自己分析は自己理解とキャリアデザインの基盤を築くための重要なプロセスです。自分自身を知り、目指す未来を明確にすることで、自信を持って自己PRや志望動機を表現できます。自己分析は時間をかけて深めていく価値のある作業です。自己分析がわからなくなったとしても、焦らずに一歩ずつ進めていきましょう。