カーエレクトロニクスから“モノ”と“コト”を掛け合わせた“SaaSビジネス”を展開
カーエレクトロニクス分野を中心にモビリティ領域における課題解決を推進するパイオニア株式会社が、今求めているのはどのような人材なのか。企業の取り組みや入社後のキャリアなど、採用担当者にお話をうかがいました。
パイオニア株式会社は、カーエレクトロニクス分野を中心にグローバルに事業を展開しており、斬新かつユニークな発想と最先端のテクノロジーを活かした製品やサービスを提供しています。
公式採用サイト:https://jpn.pioneer/ja/corp/recruit/
近年では、ソリューションサービスの提供に力を入れており、BtoB/BtoC向けにサービスを提供する事業も立ち上げ、モビリティ領域におけるさまざまな課題を“モノ(ハード)”と“コト(サービス)”を掛け合わせたソリューションで解決する“SaaSビジネス”を推進しています。
ーまずは事業内容についてお伺いできますでしょうか?
弊社は元々モノづくりの会社で、スピーカーの製造・販売から始まりました。
そこから音響技術、光技術やモノを測るセンシングの技術を利用し、レーザーディスクやDVDレコーダー、プラズマテレビなど数多くの製品を「世界初」として生みだしました。
選択と集中の結果、現在はカーエレクトロニクスの分野を中心に事業を行っています。
1990年に「世界初」のGPSカーナビゲーションシステムを発売、2000年代には通信技術を搭載し、車が「どこをどんな速度で走ったか」などのデータを収集できるようになりました。
収集してきた膨大なデータと昔から行ってきたモノづくりを掛け合わせて社会課題を解決する新しいソリューションを開発していくことが、現在の事業の方向性となっています。
ーカーエレクトロニクスのイメージが強い御社ですが、最近ではサービス提供に重点を置いているんですね。
日本の多くの企業がそうですが、いわゆる「モノ」を製造するだけでは事業を継続するのが難しくなっています。
そんな中で、これまで収集してきたデータを活用し、新しい価値を生み出したいと考えています。
現在、商品の製造とサービス提供の割合は8:2程度となっていますが、この割合を5:5まで持っていき、最終的にはサービス提供の割合をより大きくしていきたいですね。
ー車のデータを活用したサービスにはどのようなものがありますか?
データを活用したサービスとして先駆けて行っていたのが法人のお客様向けの「ビークルアシスト」と呼ばれる業務用車両の動態管理や運行支援を行うサービスです。
具体的には、メッセージによる業務指示や運行コースの連絡、日報の自動作成などを行うことができます。
また、最近出したサービス・プロダクトで弊社が力を入れているのが一般のお客様向けの「NP1」です。
いわゆるAlexaやGoogle Homeの車版といえばイメージしやすいかと思います。音声だけで操作・案内することができる世界初の“AI搭載通信型オールインワン車載器”です。
運転時のあらゆる情報を把握・分析し、音声を通じて、的確なタイミングでドライバーに最適な情報をお届けします。
音声だけで操作することができるので、安全の確保にも貢献してくれます。
自分のアイデアを実現できる安定した環境が魅力
ー採用活動で大切にされていることをお伺いできますか?
一見ハードの企業と思われがちですが、最近ではサービスにも力を入れていることを学生に理解してもらうことです。
サービスと言ってもGAFAのように既に地位を確立した企業も多くありますので同じことをやっていても仕方ありません。
弊社では今まで培ってきたモノづくりの強みがあるので、これと自社で収集したデータを掛け合わせモビリティサービスといえばパイオニアという地位を確立したいと考えています。
今後は、弊社のカーナビゲーションが単に地図の役割だけではないことを知ってもらうことが必要です。
いち早くコネクテッド化を進めてきた弊社のカーナビやドライブレコーダーなどの端末は情報を収集する媒体であり、同時にサービスを提供しています。その裏側には進化し続けるサービスがあるという世界観が伝われば、学生にも面白いと思ってもらえると考えています。
自分のこれまでの研究を活かして「面白いことができそうだな」と学生に想像してもらえれば嬉しいです。
ー学生にアピールしたい御社の強みを教えてください。
自分の作りたいと思ったものを形にできる環境があることです。
いわゆるモノづくりをしていたときには品質の担保、部材の確保などしっかりしたプロセスで作ることが重要でウォーターフォール型で開発をしていました。しかし、サービスを作る際にはもっとトライ&エラー型のアジャイル開発が求められます。
製品や部署によっても異なりますが、モノとコトの両方を作るからこそ、ウォーターフォールもアジャイルも経験できますし、サービス面でのアップグレードは常に行うことができます。
そのため、自分がやってみたいと思ったアイデアを実現しやすく、その面白さを学生には感じて欲しいですね。
好奇心を持って自分の研究で浮かんだアイデアを試したいという意欲のある方には、面白い環境なのではないかと思います。
現在弊社は企業ビジョン「未来の移動体験を創ります」を実現するために、新たなビジネスモデルの立ち上げなどを急速なスピードで進めています。
入社してきた学生も会社の成長と共に非常に速いスピードで学びながら成長できるため、自分を大きく成長させています。
ー新卒入社の方のキャリアアップについてお伺いできますか?
基本的に1年目は研修が多く、内容としては、一般的な社会人としてのマナーから、技術を学ぶための講座などを数ヶ月〜半年かけて行い、配属後も技術を磨くための場が多く設けられています。ソフト研修ではPython、テスト技法、UML、開発プロセス、アジャイル、ネットワーク、データベースなどについて学んでいただきます。Androidのアプリを作ったりソフトウェア開発をしたりと配属後に必要となる知識を一通り勉強してもらいます。
配属後は少し上の先輩がマンツーマンで指導してくれる「ジュニアリーダー制度」というものがあるので、先輩のアドバイスを聞きながら業務にあたっていきます。
また、3年目以降は「目標管理制度」というものがあり、自分で目標を立てて上司と面談し、自分の成長度合いを確認しながら業務を進めていきます。
弊社は多くのテクノロジーを扱うため、日々進化する技術を学び続ける必要があります。その学習の機会を支援する制度も用意しており、自身の成長にも役立てられます。
現在の評価制度は、従来の年功序列ではなく、大きなチャレンジに取り組んだ人や事業の提案などを通して成果をあげた人を評価するため、若いうちから高いグレードについている社員もいます。
自分で新しいことに対してチャレンジしながら学んでいける人が大きく成長し始めていますね。
新しいものを生み出すために“チャレンジできる”学生を求める
ーどのような学生を求め、どんなことを期待されますか?
自分の枠を決めずに新たなことにチャレンジできる人がいいですね。
会社としても大きく変化している中で、新しいものを生み出していく必要があるため、自ら新しい知識を吸収し、果敢に行動できる人が活躍できると思います。
弊社は独自の技術を数多く保有しており、社内にノウハウがたくさんあったので、これまではわからないことがあっても社内で完結できていました。今は新しいものを創っていて、社内に正解がないことも多く、外部との情報共有や交流の機会、セミナーやカンファレンスなどにも社員が積極的に参加し、自身の成長につなげている人が増えています。
自分自身を磨き続けられる人、チャレンジを続ける人にはぜひ応募して欲しいと考えています。