エントリーシートの記載項目として必ず設けられている「自己PR」。

具体的にどのように自己PRを書くべきかわからず、いざ作成してみても上手くまとまらない理系学生も多いのではないでしょうか?

今回はエントリーシートにおける自己PRの書き方について詳しく解説します。

効果的な自己PRを作成し、選考通過率を上げたい理系学生の方はぜひ参考にしてみてください。

ESでは「企業が求める人物像」と「自分の強み」の接点をPR

ES(エントリーシート)では、「企業が求める人物像」と「自分の強み」の接点をPRすることが大切です。

企業が求める人物像と自分の強みは、下記自転車の前輪と後輪のように密接に関係しており、両者がリンクする部分をPRする必要があります。

ESの通過率をあげるポイントは、「企業が求める人物像」と「自分の強み」の接点を1社ごとに作り込むことです。

使い回しは当然NGなので、十分注意しましょう。

ESは相手に好きな気持ちを伝えるラブレターのような役割を果たし、「企業が求める人物像」と「自分の強み」が重ならないとESは通過しません。

上記のように企業が求める人物像と自分の強みが重なり合う部分を探し、自己PRすることが大切です。

自己PRの構成

自己PRは、以下の構成に沿って作成しましょう。

  1. 1.結論:自分の強みを端的に表現する
  2. 2.具体例:強みが発揮された具体的な体験を記載
  3. 3.成果:どのような成果であったかを記載
  4. 4.今後の活かし方:会社でどのように活かしたいかを記載

上記の構成に従い、応募企業に合わせた内容を記載することが大切です。

特に具体例の部分は重要となります。

自分の強みを証明できるエピソードを活用することで、自分が企業で活躍できるイメージを採用担当者が鮮明にでき、ES通過率を上げられるでしょう。

自己PRの例文

自己PRの例文として、以下の文章をみてみましょう。

※自己PR例文(200文字の場合)

私の強みは「状況に応じたコミュニケーション能力」です。インドの大学と材料力学に関する合同発表を行った時、英語で上手に意思疎通が取れずに苦労していました。そこで私は、材料力学を学んだ共通点を活かし、双方の学生に材料評価に関する図解での説明を提案した結果、30分の議論が、5分で理解できるようになり、合同発表では最優秀賞を獲得しました。貴社でも、コミュニケーションを工夫し、目標達成に貢献していきます。(199文字)

上記の例文を、先ほどの構成で分解してみると以下の通りです。

  • ・結論:私の強みは「状況に応じたコミュニケーション能力」です。
  • ・具体例:インドの大学と材料力学に関する合同発表を行った時、英語で上手に意思疎通が取れずに苦労していました。そこで私は、材料力学を学んだ共通点を活かし、双方の学生に材料評価に関する図解での説明を提案した
  • ・成果:結果、30分の議論が、5分で理解できるようになり、合同発表では最優秀賞を獲得しました。
  • ・今後の活かし方:貴社でも、コミュニケーションを工夫し、目標達成に貢献していきます。

まず、自分の強みを表す結論は「状況に応じたコミュニケーション能力」など具体的かつ端的に述べましょう。

強みを表現するポイントは、「掛け合わせて強い言葉にする」ことです。

上記では「コミュニケーション能力」に「状況に応じた」という言葉を掛け合わせることで、相手の印象に強く残りやすい言葉にしています。

具体例では、「コミュニケーションに課題があり、どのように解決したか」を述べています。

成果では「30分の議論が、5分で理解できるようになった」と具体的な成果を述べています。

成果を伝える際は上記のように数字を用いて具体的な表現を心がけましょう。

抽象的な表現では、その成果がどれほど良いものなのかが伝わりにくく、採用担当者の印象に残りづらくなってしまいます。

最後に、企業でどのように自分の強みを活かすかを「コミュニケーションを工夫し、目標達成に貢献していきます。」と端的に述べています。

自己PRのエピソードを探すコツ

自己PRのエピソードを探すコツとして、「1つの活動を多角的に見る」ことが挙げられます。

例えば部活動での経験を自己PRする場合、PRの切り口によって同じ経験でも以下の表現が可能です。

  • ・リーダーシップを自己PRしたい場合

「主将として、全国大会に初の入賞まで部を導いた経験」

「新歓担当のチーフとして部の新歓活動を当世した経験」

  • ・協調性をPRしたい場合

「仲間と協力し部の体制を整えた経験」

「後輩教育において同期で情報を共有し下の世代の結束を高めた経験」

同じ部活動内の経験でも、選ぶエピソードによってリーダーシップや協調性など、自己PRの切り口を変えられます。

このように、部活動やアルバイトなど学生時代の経験を多角的に見ることで、自分の強みをアピールできるエピソードを見つけやすくなるでしょう。

自己PRをより魅力的にするコツ

自己PRを魅力的にするコツとして、以下2つが挙げられます。

  • ・自分の強みの根拠を複数用意
  • ・自分らしさも反映させる

上記のポイントを意識して、エントリーシートの通過率を上げられる自己PRを作成しましょう。

自分の強みの根拠を複数用意

自己PRを魅力的にするコツとして、自分の強みを示す根拠やエピソードを複数用意することです。

強みを表現できるエピソードを複数用意しておけば、業界や企業によって合わせた自己PRを作成しやすくなります。

また、エントリーシート提出時だけでなく、面接時の質問にも柔軟に答えられるのもメリットです。

例えば、「エントリーシートに記載した以外の自己PRはありますか?」などの質問に対しても、複数エピソードを用意しておけば臨機応変に対応でき、面接官に好印象を与えられるでしょう。

自分らしさも反映させる

自己PRに記載するエピソードには自分らしさを反映させることも重要です。

その人の個性がわかるようなエピソードを記載することで、採用担当者の印象に残りやすく、ESの通過率も上げられるでしょう。

自分らしさを反映させるためにも、エピソードは具体性を意識すべきです。

エピソードの場所や環境、自分自身の考えていたことなどを具体的に示すことで、採用担当者は応募者の価値観や行動特性を把握でき、人柄や性格を判断しやすくなります。

まとめ

エントリーシートでは自己PRがほとんどのケースで記載項目となっており、エントリーシート通過の重要要素と言えます。

自分の強みを効果的に伝えるには、相手に伝わりやすい構成で「企業が求める人物像」と「自分の強み」の接点を効果的にPRすることが大切です。

今回の内容を参考に、自分の魅力が伝わる自己PRを作成し、志望企業でのエントリーシート通過を目指しましょう。