グループディスカッション(GD)は多くの企業で取り入れられている選考方法。
面接とは違う対策が求められるため、思うようにいかず苦手意識を持つ方も多いのではないでしょうか?
今回はグループディスカッション対策として、特徴や全体の流れなどを解説します。
グループディスカッションがうまく行かず、悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
グループディスカッションの特徴
グループディスカッションには以下の特徴があります。
- ・4〜6人のグループで30分前後で行うことが多い
- ・特定のテーマについて話し合い、発表する
- ・テーマがぼんやりしており、定義づけから議論することが多い
- ・テーマに対する結論を出すまでのプロセスを審査
- ・態度や話し方もチェックされる
グループディスカッションは、4〜6人のグループに分かれて30分前後で行われるのが特徴です。
グループディスカッションでは特定のテーマを与えられますが、抽象的な場合が多く定義づけから議論するケースが多くあります。
基本的には結論の優劣よりも、結論を出すまでのプロセスや態度・話し方を重点的に審査しているのが特徴です。
グループディスカッションの流れ
グループディスカッションは一般的に以下の流れで進行します。
- ・役割・時間配分決め
- ・定義決め
- ・議論の発散
- ・議論の収束
- ・発表準備
それぞれの詳細を以下で詳しく解説します。
役割・時間配分決め
まずは役割・時間配分決めを行います。
グループディスカッションでは、以下の役割を決めて進行するケースが一般的です。
役割 | 内容 |
司会ファシリテーター | チーム全体の議論をまとめる進行役 |
書記 | 発言内容、議論のプロセスやポイントを記録 |
タイムキーパー | 全体の時間配分、全員が発言できるような時間配分を考える |
サポーター | テーマに対してアイデアを出したり、他のメンバーをサポート |
(発表者) | チームで議論した内容を簡潔にわかりやすくプレゼンする |
特に「司会・ファシリテーター」「書記」「タイムキーパー」はグループディスカッションで必ず設定する役割です。
それぞれのやるべき事を把握し、適正があるものに関しては積極的に手を挙げて、その役割を担いましょう。
上記に「発表者」がありますが、場合によってはグループ全員で発表するなど発表者の役割を設けていないグループディスカッションもあるため、注意しましょう。
役割を割り振られなかった人たちは「サポーター」として、他の役割者のサポートやアイデア出しを行います。
定義決め
続いてテーマに対する定義決めを行います。
チームメンバーの認識を一致させるため、与えられたテーマをより細かく設定していきます。
例えば、「花屋の売上を向上させるには?」というテーマがあったとしましょう。
このテーマに対して以下の項目を具体化させます。
- ・どこの花屋なのか?
- ・どれくらい売上を向上させるのか?
- ・どれくらいの期間で行うのか?
- ・どんなお客様に向けた施策なのか?
上記のように与えられたテーマを細かく具体化させることで、議論すべきポイントを明確にでき、グループディスカッションを円滑に進められます。
議論の発散
定義決めの後は議論の発散です。
定義決めでまとめた設定をもとに、より細かく分析し、具体的な施策をあげていきます。
例えば、先ほどの「花屋の売上を向上させるには?」のテーマに対して、以下の定義を設定したとしましょう。
- ・定義:既婚サラリーマン男性をターゲットに、東京駅の花屋の売上を1ヶ月で1.5倍にする方法
上記定義に対して、以下の議論の発散が考えられます。
- ・東京駅の花屋の特徴とは?
- ・既婚サラリーマン男性が花屋に寄るきっかけとは?
- ・1ヶ月で成果が出せる施策とは?
このように定義に対して具体的なアイデアを出していきます。
議論の収束
議論の発散を終えたら、議論を収束させます。
先ほどの議論で出たアイデアをグルーピングやロジックツリーなどを用いてまとめていきます。
おすすめは以下のようなマトリクス表で、議論ででたアイデアを簡潔かつわかりやすくまとめられるでしょう。
【マトリクス表の例】
施策 | コスト | 実現性 | 影響力 | 優先順位 |
ギフト品強化 | ◎ | ◎ | △ | 1 |
低価格ブーケの売り出し | 〇 | ◯ | ◯ | 2 |
近隣ケーキ屋とのコラボ | △ | △ | ◎ | 3 |
上記のようにいくつかの評価軸を設け、最適な結論を導き出しましょう。
アイデアをまとめ評価する方法については、どの方法が適切かグループ内で話し合うのがおすすめです。
発表準備
最後に発表準備を行います。
与えられた発表時間内に収まるよう、発表内容を整理しましょう。
発表準備のポイントとして以下が挙げられます。
- ・主語は「私」ではなく「私たち」
- ・結論から述べる
- ・「なぜそうなったか」を示す根拠を明確に伝える
特に結論から述べることはグループディスカッションに限らず、就活のあらゆる場面で重要なので強く意識しましょう。
具体的には、物事を「結論→理由→具体例→結論」で伝えるPREP法の活用がおすすめです。
他にも以下の点を意識しておけばグループディスカッションの評価も上がりやすくなります。
- ・他メンバーの活躍を伝える→協調性をアピール
- ・締めは前向きな言葉で終える
- ・時間があればもっと〇〇について議論したい→意欲をアピール
発表時にはぜひ上記ポイントを押さえておきましょう。
グループディスカッションのポイント
グループディスカッションでは以下のポイントを意識することが大切です。
- ・チームや議論に貢献する姿勢
- ・自ら口火を切る→自ら自己開示して発言できているか
- ・積極的に他の関係者に対して意見を求める
- ・攻撃的、輪を乱す人がいても適切に対応できるか
- ・責任感を持ち、最後まで諦めず仕事に取り組む姿勢
グループディスカッションはアピールしたい思いが強すぎると自分が発言してばかりになりがちです。
しかし、グループメンバーの話を聞くなど他人への配慮も評価のポイントとなりますので、積極的にメンバーから意見を引き出す姿勢も重要です。
グループディスカッションでのNG例
グループディスカッションでは以下の行為はNGです。
- ・配慮なく相手の意見を否定する
- ・一言も話さない
- ・目立とうとしまくる
- ・後半で議論を振り出しに戻す
- ・時間配分ができずまとめられない
- ・自分の主張を押し通す
相手の意見をただ否定するだけでは印象が悪く、明確な根拠を示し対立意見があればはっきり述べることが大切です。
「一言も話さない」「目立とうとしまくる」「議論を振り出しに戻す」のもNG。
時間配分に関しては全部をまとめるのが難しい場合もありますが、発表ができる状態に持っていけるようタイムキーパーが時間管理を徹底してください。
まとめ
グループディスカッションは、通常の面接とは内容や対策も異なるため注意が必要です。
面接とは違い、自分の意見だけでなくメンバーの意見も引き出せるなど協調性の部分もみられています。
今回の内容を参考にグループディスカッション対策をしっかり準備し、志望企業の内定を勝ち取りましょう。