なぜ求める学生が来ないのか?理系採用における横ずれの原因と対処法を解説

理系採用における横ずれの原因と対処法を解説

新卒採用の難易度は年々上がっているため、母集団形成に苦労している採用担当者も多いことと思います。やっとの思いで学生を集めても

「求めるスキルがない」
「スキルは申し分ないが、自社の社風にマッチしない」

といった理由で採用できないケースも多いです。

このように、求める人材と実際に集まる学生の層が異なる「横ずれ」を防ぐためには、ダイレクトリクルーティングを活用して学生に個別でアプローチしたり、相互理解に時間をかけたりすることが有効です

本記事では、理系採用の横ずれを防止する方法や成功事例について詳しく解説します。ターゲットとする層の理系学生が集まらなくてお悩みの方は、ぜひご覧ください。

なぜ横ずれは起きるのか

採用市場における「横ずれ」とは、企業の実態と学生が持つ企業イメージとのギャップが原因で、求める層とは違う学生が集まってしまうことを言います。

横ずれの分かりやすい例として、美容師という職業が挙げられます。美容師は「オシャレ」「センスが問われる仕事」といった華やかなイメージがありますが、一方で肉体労働や長い下積み期間が求められるのも実情です。そのため、イメージと実態のギャップが原因で挫折する人が多い職業の1つです。

このような横ずれ現象は、一般企業でもしばしば起きています。下記のグラフは人材大手のリクルートが、採用活動における企業の情報開示と学生の認識の差について調査した結果です。

企業の開示情報と学生の認識の差に関するグラフ

就活で重要になる「具体的な仕事内容」や「社風、企業文化」、「求める人物像」などの情報は、8割前後の企業が「提供した」と回答しているのに対し、「知ることができた」と回答した学生は2~4割にとどまっています。

つまり、企業側は「伝えたつもり」でも学生側は「よく分からない」と感じていることが多いのです。この認識のギャップこそが、求める学生とは違う学生が集まってしまう「横ずれ」や、早期離職の原因になっていると考えられます。

参考:就職白書2022|就職みらい研究所(リクルート)

イメージギャップを克服した企業の事例

イメージギャップを克服した企業の事例を紹介

ここからは、イメージギャップを克服した企業の事例をご紹介します。

凸版印刷株式会社

凸版印刷株式会社は、世界150拠点で約52,000人が働く企業です。企業名に「印刷」とつくため印刷会社だと思われがちですが、ペーパーメディアの売上は全体の3割弱にとどまります。

実態としては、テレビやスマホのディスプレイ・半導体に関するエレクトロニクス事業や、デジタル技術で社会の変革を支援するDXデザイン事業など、幅広い事業を展開しています。しかし、これらの事業内容が学生にうまく伝わらないことが課題でした。

そこで同社は、ダイレクトリクルーティングの『TECH OFFER』を導入することにしました。理系採用に特化した『TECH OFFER』では、100万件の技術キーワードを軸にして、学生のプロフィール検索ができます。

自社が求める情報系、化学系、電気系、機械系の学生に直接アプローチをした結果、それぞれの事業分野で親和性の高い学生の採用ができるようになったということです。

参考:専門性を持った学生を採用でき、効果を実感。リクルーターに似た運用を行うことが出来る

東電設計株式会社

東電設計株式会社は、東京電力グループの一員として発電所や送変電設備の設計や運用・保守を行う電力総合コンサルティング会社です。社名から連想される土木・建築・電気・原子力系の学生だけでなく、機械や情報系の学生もターゲットとしています。

以前は、大学の先輩や研究室から紹介されて来る学生が中心でした。しかし、企業が成長するためには、全国の優秀で多様な人材を確保する必要があると感じ、導入したのが『TECH OFFER』です。

むやみやたらに広告を打つのではなく、専攻分野がマッチする学生に直接アプローチすることで、待っているだけでは出会えなかった層の学生も選考に参加してもらえるようになりました。

参考:これまで出会えなかった大学・分野の学生とのマッチングを実現

水ing株式会社

水ing株式会社は、上下水道施設の建設や管理運営を行っている企業です。施設の開発・設計から、し尿処理やバイオマスに関することまで、高い技術力で国内外の水道事業に貢献しています。

以前から衛生工学や土木工学を専攻する学生からの応募はあったものの、プラント建設に欠かせない電気・機械系や、薬品開発に必要な化学系学生の採用には苦戦していました。しかし同社の採用担当者は3名しかおらず、広報活動だけに多くの工数はかけられません。

そこで、専門性を持った学生に効率的にアプローチするために導入したのが『TECH OFFER』でした。技術キーワードや研究室情報をもとに学生を検索し、効率良くオファーを送信した上で、興味を持ってくれた学生一人ひとりと丁寧に向き合うようにしました。

その結果、インターンシップや選考で「その人を知る」ことに注力でき、学生と企業がしっかりと関係性を築けるようになったそうです。

参考:手厚いサポートにより、求める人材へ最小コストで最大限のアプローチを実現 

理系採用における横ずれを防ぐポイント

理系採用における横ずれを防ぐポイントを解説

ここからは、理系採用における横ずれを防ぐポイントについて解説します。具体的な施策は次の3点です。

  • ターゲットに合わせた採用ツールを選ぶ
  • ありのあまの情報を開示する
  • 相互理解に時間を割く

それぞれ詳しく見てみましょう。

ターゲットに合わせた採用ツールを選ぶ

採用活動では、ターゲットに合わせた採用ツールを選ぶことが大切です。近年は採用ツールも多様化しており、ナビサイトや合同説明会の他に、ダイレクトリクルーティングやSNS、動画を活用した採用などもトレンドになっています。

例えば知名度が低い企業の場合、大手ナビサイトだけで集客しようとすると、他の有名企業に埋もれてしまう可能性が高いです。過去の採用結果や競合他社の動向も分析しながら、適切なツールを選ぶようにしましょう。

ありのあまの情報を開示する

企業の採用情報に対する学生の受け止め方を調査した結果のグラフ

採用活動における横ずれを防ぐためには、企業の情報をありのまま開示することも有効です。上記のグラフは、企業の採用情報に対する学生の受け止め方を調査した結果です。

この調査では、採用情報として「仕事のつらさ」や「組織文化」など、ネガティブな情報も教えてもらえたと感じている学生は6〜7割にとどまりました。つまり3〜4割の学生が入社後に「こんなはずじゃなかった」「聞いてない」と感じる可能性があるということです。

もちろん、採用活動では自社の魅力を効果的に伝える必要があります。ただ、きれいごとばかり並べると誤った企業イメージで横ずれを起こす原因になるため、ネガティブな面も伝え方を工夫しながら開示することが大切です

相互理解に時間を割く

採用活動で意外と軽視されがちなのが、応募者との相互理解を深める作業です。新卒の獲得競争が激化するなかで、採用担当者はどうしても応募の数を増やすことに気を取られてしまいます。

しかし、横ずれを防ぐためには応募後も説明会や選考を通して、双方向のコミュニケーションを深めることが欠かせません。折に触れて学生の考えを聞いてみたり、質問を受け付けたりして、お互いの認識のギャップを埋めることが大切です。

ただ、限られた人員と時間で、相互理解の時間を捻出するのが難しいという方も多いのではないでしょうか。そんな時は、AIや自動化などIT技術を駆使したツールもうまく活用しながら、「やらないこと」も決めるようにしましょう。

理系学生の採用なら『TECH OFFER』

採用活動では、企業が求める層とは異なる学生が集まる「横ずれ」という現象が起きることがあります。横ずれを防ぐためには、ターゲットに合った採用ツールを選び、学生と企業の相互理解を深めていくことが大切です。

理系採用に特化したダイレクトリクルーティングの『TECH OFFER』なら、40,000件の大学研究室、1,000,000件の技術キーワードをもとにした強固なデータベースを活用して、ターゲットとなる理系学生に直接オファーが送れます。オファー送信は半自動化できるため、浮いた時間を個別のコミュニケーションに割くことも可能です。

ターゲット設定やオファー文作成のご相談も承りますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。