こんにちは。理系就活情報局です。

今回は、理系出身者の年収について解説していきます。

この記事では、理系学部別・職種別年収ランキングを紹介し、高年収の企業に内定するためにしたいことも解説します。

年収を重視する理系就活生は是非参考にしてみてください。

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理系年収の平均

理系年収の平均

理系職業の年収は、一般的に文系よりも高い傾向にあります。

理系の知識・技術は専門性が高く評価されやすく、見合った報酬が支払われるためです。

マイナビの調査によれば、理系学部を卒業した20~39歳の男性200人に「現在の年収」を聞いたところ、以下の結果が報告されています。

  • ・理系職の平均年収:593.5万円
  • ・文系職の平均年収:558.1万円

参考:理系で働く僕らのデータ お金の使い方も“理論的”? 理系の「年収」と「使い道」は?|マイナビ転職 

理系の職種は専門性が高く、業務分野での競争力を保つためには絶えず最新の知識を追求し続ける必要があります。

上記の要因が、理系大学卒業生の年収が高い一因です。

しかし、年収は個々の能力・経験・働く環境などにより大きく左右されます。

理系大学を卒業したからといって、必ずしも高年収につながるわけではありません。

自分の興味・適性を考慮した上で、就職先を選ぶのが大切です。

理系なら年収1000万円も目指せる?

理系なら年収1000万円も目指せる?

年収1000万超えの職業は少ない

理系と文系では、理系の方が収入が高くなる傾向にありますが、理系というだけでは年収1000万円に到達できません。

国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査」によると、年収1000万円を超えている人の割合は、わずか4.9%です。

また、厚生労働省の「2021(令和3)年 国民生活基礎調査の概況」によれば、世帯単位で年間所得が1000万円を超えているのは、12.7%です。

このことからも、単身で1000万稼ぐことの難しさがわかります。

理系就活生が年収1000万円を目指すには、専門的なスキルが不可欠です。

そして、将来的に得たい年収が叶う企業・職業選択が重要となります。

高収入が目指せる理系大学の学部年収ランキング

高収入が目指せる理系の学部を知るために、まいにちdoda「出身学部別の平均年収ランキング(20代)」を見てみましょう。

学部名平均年収(万円)
1医学部・歯学部・薬学部406万円
2情報学部396万円
3経済学部・経営学部・商学部389万円
4理学部・工学部387万円
5法学部・政治学部383万円
6社会学部341万円
7農学部・獣医学部・畜産学部332万円
8スポーツ学部・健康科学学部329万円
8文学部・人文学部329万円
8環境学部329万円
8教育学部329万円

(引用:まいにちdoda「出身学部別の平均年収ランキング(20代)」

このランキングからは、1位を医学部・歯学部・薬学部、2位を情報学部と、専門性の高い理系学部出身者の年収が高いことがわかります。

医学部・歯学部・薬学部

1位にランクインした医学部・歯学部・薬学部は、初任給の年収が上がっていく20代時点でも、年収に差が出る学部です。

医学部と歯学部は、研修医を終えると収入が高くなり、その後のキャリアや専門次第で、年収の伸び率も高くなります。

医師も歯科医師も、高齢化社会においていっそうニーズが高まる職種のため、高年収を目指したい方におすすめです。

薬学部も、給与水準の高い学部です。

企業に勤める研究職や薬剤師、MRなどに就けば、高年収を目指せます。

情報系学部

2位の情報系学部は、どんな業界であってもITと無縁ではいられない現在において、非常にニーズの高い学部です。

IT業界はニーズと比例して給料が高い企業も多く、入社数年で同世代と比較しても高水準な年収が得られるチャンスがあります。

また、IT業界はこれからますます成長していく業界のため、給料水準の上昇も見込まれます。

高収入がねらえる理系職業年収ランキング

高収入がねらえる理系職業年収ランキング

次は、平均年収.jp「給料が高い理系職種ランキング」を見てみましょう。

学部名平均年収(万円)
1アクチュアリー1250万円
2医師1169万円
3大学教授1101万円
4大学准教授872万円
5大学講師719万円
6高等学校教員709万円
7一級建築士703万円
8弁理士700万円
9自然科学系研究者681万円
10技術士667万円

(引用:平均年収.jp「給料が高い理系職種ランキング」

以下では、ランキングからピックアップした高収入がねらえる理系職業を紹介します。

アクチュアリー

第1位にランクインしたアクチュアリー(平均年収:1250万円)とは、生命保険・損害保険・年金などで保険料の計算などの数理業務を担当する数理系の専門職です。

数理業務には統計学や確率論を使用するため、数学的な素養のある人が向いています。

アクチュアリーになるためには、日本アクチュアリー会が実施する資格試験への合格が必要です。

資格試験は難関で、アクチュアリーを目指す場合は、まず保険会社や信託銀行などにアクチュアリー候補生として採用されて、実務を行いながら勉強を進めていきます。

医師

第2位にランクインした医師は、人々の健康を守り、病気の診断と治療を行う重要な職業です。

医師になるためには、医学部での6年間の学習と国家試験の合格、さらに2年間の初期研修が必要となります。

医師になるまでには時間・労力が必要ですが、報酬として高収入を得られます。

先述のランキングによれば、医師の平均年収は1169万円です。

医師の収入は勤務先や診療科によっても大きく変わります。

大学病院・総合病院に勤める医師は安定した収入を得られますが、クリニックを開業して診療すればさらなる収入アップも期待できます。

大学教授

第3~5位にランクインした大学教授(平均年収:1101万円)をはじめとする職種は、大学院に進学した後に、アカデミアでキャリアを積んでいきます。

大学教授になるまでの一般的なルートは、(ポスドク・助手→)助教→講師→准教授→教授となります。

理系の専門は細分化されている上に、キャリアのスタート地点となるポスドクになるのは狭き道です。

ポスドクや助教、講師は期限付きの雇用であることも多く、実績を積むまでは安定した収入を得られるポストには就けないため、注意が必要です。

一級建築士

第7位にランクインした一級建築士(平均年収:703万円)は、建物の設計と工事監理業務を担う専門職です。

建築士は、資格によって設計できる建物の種類が異なりますが、一級建築士の場合はあらゆる設計に携わることが可能です。

商業施設などの大規模な建造物を扱えるため仕事の規模も大きく、国内外で活躍できます。

一級建築士になるためには、まずは4年制大学の建築学部などを卒業し、受験に必要な2年以上の実務経験を積んで、資格試験に合格しなければなりません。

弁理士

弁理士は特許出願の手続き・知的財産権の保護を行う専門家で、専門性・社会的な需要から高収入を手に入れやすい職業です。

弁理士の平均年収は先述のランキングで700万円となっています。

弁理士の収入は実力に左右されやすく、特許事務所に勤務している場合は「受注金額の1/3程度」が相場とされています。

弁理士の就労形態は多岐にわたり、企業の知的財産部門で働く・特許事務所に勤める・独立など多彩な働き方が可能です。

働き方によって、収入や働く自由度が大きく変わります。

自然科学系研究者

自然科学系研究者は生物学・化学・物理学・地球科学など、自然現象を理解して解明するための研究を行う専門家です。

研究者は新たな科学的知識を発見し、技術の進歩に貢献します。自然科学系研究者は大学・研究所で働くケースが多いですが、民間企業の研究開発部門で働く場合もあります。

自然科学系研究者の平均年収は、先述のランキングで681万円です。給与は、勤務先の規模・地域・経験年数などにより異なります。

研究者の給与は、研究成果・専門性によって大きく変動する場合もあります。

技術士

技術士は工学・農学などの専門知識を活用して、技術開発・設計・製造・運用保守などの業務を行う専門家です。

技術士は国家資格であり、経済産業省によって認定されます。

技術士は、建設業・製造業・情報通信業など幅広い分野で活躍しています。

技術士の平均年収は、先述のランキングで667万円です。技術士の給与は、専門性・経験・職務内容・勤務地などにより異なります。

技術士の資格を持てれば、一部の企業で資格手当が支給されるケースもあります。

技術士は専門知識・経験を活かして、技術コンサルタントとして独立することも可能です。

年収が高い理系職業・企業の特徴

年収が高い理系職業・企業の特徴

年収が高い理系職業・企業には、以下のような特徴があります。

  • ・専門的な技術・知識が必要
  • ・応募条件が厳しい

専門的な技術・知識が必要

理系の職業は性質上、専門的な技術・知識が必要とされます。理系職業に求められる専門的な技術・知識は一般的な教育では得られないものであり、長年の学習・経験が必要です。理系職業に必要な専門技術・知識を持つ人材は、市場で高く評価されやすく高い報酬が支払われます。

応募条件が厳しい

年収が高い理系の職業・企業は、応募条件が厳しい傾向にあります。求められるスキル・経験が高度であるため、職業に就くためのハードルが高いからです。

例えば医師を目指す場合、医学部を卒業した上で国家資格を取得する必要があるなど厳しい条件が設定されています。しかし、応募条件を乗り越えて就職できれば高収入を得ることが可能です。

高年収の企業に内定するためにしたいこと

高年収の企業に内定するためにしたいこと

年収が高い企業は多くの就活生が目指すため、必然的に選考難易度が非常に高くなります。

そこで、ここでは高年収の企業に内定する方法をお伝えします。

自己分析と企業研究を深める

高年収の企業に内定するためにしたいこと1つ目は、自己分析と企業研究です。

まずは自己分析をすることで、企業にアピールできる自分の魅力を見つけましょう。

次に企業研究をして、企業の求める人物を理解し、その企業に対してどのように自分という人材を売り込むのかを決めていきます。企業側は、過去行われてきた事業内容や将来行われるであろう事業内容、更には社風をもとに、必要とする人物を採用したいと考えています。

年収が高い職種の場合、専門的な知識やスキルが求められる場合があるため、早く自己分析と企業研究を始めることで、足りない部分を補えるというメリットもあります。

キャリアビジョンを明確にする

高収入を目指したい理系就活生は、年俸水準の高い業界や大手企業、管理職にキャリアアップしていける環境が整っている企業に就職するのが近道です。

そのためには、自分のキャリアビジョンを明確にしましょう。

キャリアビジョンが定まると目標ができて、就活のモチベーションもアップします。

うまく想像できない理系就活生の方は、まず自分に次の質問を投げかけてみましょう。

・自分の専門性を活かして、どんな仕事をしたいのか?

・10年後、20年後はどんなポジションでどんな仕事をしたいのか?

・どんな仕事をして、どんな生き方をするのが理想なのか?

自分の理想の将来が見えてくると、自分がとるべき行動は何なのかも明確になります。

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理系の年収に関するよくある質問

理系の年収に関するよくある質問

理系の年収に関するよくある質問として、以下の2つが挙げられます。

  • ・理系院卒の年収ランキングは?
  • ・理系公務員の年収ランキングは?

理系院卒の年収ランキングは?

理系の大学院卒業生は専門知識・技術を活かして多様な職種で活躍しており、年収も業界などにより大きく異なります。一部のウェブサイトでは理系職種の年収ランキングを掲載しており、医学部・歯学部・薬学部出身者・情報系学部出身者が上位にランクインしています。理系大学院卒業生の中には、年収が1000万円を超えるケースも報告されているようです。

しかし、上記の情報はあくまで一部の事例であり、全ての理系院卒の年収を代表するものではありません。年収は、個々の能力・経験・業績・職場の環境などにより大きく変動します。自分のキャリアパスを考える際には、年収だけでなく自分の興味・適性・働きたい業・企業文化なども考慮するのが重要です。

理系公務員の年収ランキングは?

公務員の年収は職種・役職・勤務地により異なります。一部のウェブサイトでは理系公務員の年収ランキングを掲載しており、医師・研究員・特許庁の審査官などが高年収として挙げられています。上記の職種は高度な専門知識。技能が求められるため、報酬として高い給与が支払われています。

しかし、公務員の年収は職務内容・責任の重さ・勤務時間などにより決まるため、一概に比較するのは難しいです。また、公務員は社会の公共的な役割を果たす職種であり、年収だけでなく仕事に対する使命感・貢献度なども重要な要素となります。

まとめ

今回は、理系就活生の進路選択に役立つランキングを2つ紹介しました。

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