こんにちは。理系就活情報局です。
「研究をアピールするときの自己PRはどうしたらいいんだろう?」
「なんとなく大学院進学してしまったので、自己PRすることがみつからない…」
自己PRの方法について悩んでいませんか?
理系の就職活動は、専門性をアピールするときに、採用担当者が理系院卒に何を求めるかについて理解することが必要です。
この記事では、「自己PRで研究をアピールするポイント」についてご紹介します。
これからインターンに参加する理系就活生の方は、ぜひ参考にしてみてください!
自己PRやガクチカで研究をアピールしてもいい?
専門性を活かしたいなら積極的にアピールしよう
結論、理系で専門性を活かした就職をしたい人は、自己PRやガクチカで研究をアピールしましょう。
理系にとって、研究は学生時代に力を入れたことであり、企業に自分の専門性をアピールできる手段でもあります。
実験やレポートなどの具体例も出しやすく、学びや成果につなげやすいという点でも、自己PRのテーマに研究を採用するのはおすすめです。
特に、「即戦力」としての活躍を期待されている理系院生の場合は、自己PRで研究をアピールすることをおすすめします。
企業は、自己PRを通して、就活生が自社で活躍できる人材なのかを図ろうとしています。
専門性を活かした就職をしたいなら、研究を通して企業に有用な人材であることをアピールしましょう。
専門外の人にも理解できる内容にしよう
研究に打ち込んだ人や、大学院生活で研究を頑張った人ほどやってしまいがちなことに、「研究発表のような自己PRになってしまう」「自己PRや研究の売込みになってしまう」ことが挙げられます。
研究の内容や成果を自己PRの主軸とするのは問題ありません。
しかし、専門分野が完全に一致する場合を除いて、採用担当者は研究内容よりも「研究への取り組み方・経験から得たスキル」を知りたいと考えています。
面接で「その研究は当社でどう役立つの?」と返された経験のある人は、注意が必要です。自分の研究ではなく、自分という人材をPRする場であることは常に念頭に置きましょう。
バランスは応募先に応じて調整を行います。研究内容が応募先企業と親和性がある場合は研究内容についての質問があれば質問に応じて回答し、研究内容が応募先企業とそれほど関係がない場合は、研究などで培った能力のほうに焦点を当てて、研究内容にはそれほど触れる必要はありません。
また、採用担当者が理系の専門分野の話を理解できるとはかぎりません。人事担当部署は文系出身者も多く所属しています。
研究内容は、何も知らない一般の人が理解できるレベルに要約して説明できるように準備しておきましょう。
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理系が自己PRで研究をアピールする時のポイント
研究を決めた理由を明確にする
理系が自己PRで研究をアピールする時のポイント1つ目は、研究を決めた理由を明確にすることです。
自己PRで研究をアピールするときは、研究を選んだ背景や今の研究室に配属を希望した理由を述べましょう。
具体的な理由やきっかけを説明できれば、採用担当者が納得できるストーリーが構成できます。
採用担当者に専門性を理解してもらうためにも、スタート地点を明示しましょう。
研究内容を簡単に説明する
理系が自己PRで研究をアピールする時のポイント2つ目は、研究内容を簡単に説明することです。
採用担当者は、必ずしも専門知識を持っているとは限りません。
どんな人が読んでも伝わる内容になっているのかを意識しながら、研究内容を端的に説明しましょう。
大学院生の場合は、なぜ大学院に進学したのかも併せて説明すると良いでしょう。
研究の目標と結果を明確にする
理系が自己PRで研究をアピールする時のポイント3つ目は、研究の目標と結果を明確にすることです。
研究を選んだ理由を説明したなら、次は目標や結果を伝えましょう。
もし大きな成果が出なかったり、研究途中だったとしても、目標と研究から得た経験や学びを説明できれば採用担当者はあなたをきちんと評価します。
結果までの過程を伝える
理系が自己PRで研究をアピールする時のポイント4つ目は、結果までの過程を伝えることです。
自己PRでは、研究のスタートとゴールを示すだけでなく、結果までの過程を伝えましょう。
採用担当者は研究の内容だけでなく、あなたが研究を通してどのように課題を乗り越えたのかを知りたいと考えています。
過程は人それぞれ異なり、人柄や性質を表します。
自分の言葉で自分の経験を整理して、頑張りを伝えましょう。
研究を通じて得たものを伝える
理系が自己PRで研究をアピールする時のポイント5つ目は、研究を通じて得たものを伝えることです。
自己PRでは、成果だけでなく、研究を通じて自分がどのように成長したのかを伝えましょう。
研究前と後で、自分のどんなスキルや性質を得たのかを具体的に説明すれば、研究を通して成長した姿を示せます。
入社後のビジョンを示す
理系が自己PRで研究をアピールする時のポイント6つ目は、入社後のビジョンを示すことです。
学びだけで終わらせず、企業が自己PRを通して知りたいと思う「入社後に活躍できる人材」としの姿を説明しましょう。入社後のビジョンを示すことで、採用担当者は自社で働くあなたの姿をイメージしやすくなります。
入社後のビジョンを示すことは、志望意欲の強さをアピールすることにもつながりますので、忘れずに書きましょう。
自己PRで研究を効果的にアピールできる構成
自己PRの書き方がわからないという方は、「理系が自己PRで研究をアピールする時のポイント」を意識しながら、以下の構成に当てはめていきましょう。
①結論
就活では、最初に結論を述べることで、何を言いたい文章なのかを明確に示しましょう。
最初の一文は、採用担当者がその人に興味を持つかどうかを決める重要なポイントです。
②根拠
次は、自分の強みをアピールする根拠となる説明を入れます。
研究のきっかけ・目標・課題・成果が根拠に当たります。
あなたの人となりや努力が伝わるように、具体的なエピソードで採用担当者の興味を引きましょう。
③入社後のビジョン
根拠の後は、学びの成果を入社後にどのように活かせるのかを提示しましょう。
どんなに華々しい成果を出していたとしても、入社後のビジョンが思い描けていなければただの成果披露に終わってしまい、「一緒に働きたい」と思ってもらえません。
採用担当者が一緒に働いている様子をイメージできるように、企業が求める人物像に沿いながら、入社後のビジョンを説明しましょう。
入社後のビジョンで締めても問題ありませんが、最後に結論をもう一度述べるのも有効です。
自己PRでアピールできる能力とおすすめの職種
仮説検証能力
仮説検証能力とは、課題を解決に導くための仮説を立案し、論理的な検証によって解決に導く能力です。
仮説検証能力は、ビジネスの様々な場面において必要とされています。
理系就活生は、実験や研究の中で「トライアンドエラー」の繰り返しを多く経験します。
目的達成の過程を自ら考えて取り組める姿勢は、研究とビジネス、両方に共通して求められるスキルといえます。
仮説に対して、常に想定する結果が得られるとは限りません。成果が得られるまで仮説検証を続けられる粘り強さも、併せてPRのポイントとなります。
仮説検証能力は、研究開発職以外のポジションでも必要とされる能力です。例えば下記のような職種が挙げられます。
・生産技術職:
生産効率を上げるためのボトルネックを確認して改善案を立案し(仮説)、新技術の導入や工程改善により生産効率向上に取り組む(検証)
・技術営業職:
技術動向、販売動向から需要を見込める業界やターゲットとなる企業・部署を想定し(仮説)、顧客のバックグラウンドに即した提案営業を実施(検証)
・マーケティング職:
自社製品・サービスの顧客へのアプローチストーリー(仮説)を組み立てて、広報や広告を展開(検証)
論理的思考能力
論理的思考能力とは、原因から結果に至るまでを分かりやすく整理・分解し、順序だてて思考する能力です。
必要な情報を効率よく組み立てることで論理が飛躍せず、結論まで最短でたどり着くことができます。
論理的思考は、同じ条件・手順であれば再現性がある点でも優れています。
理系就活生は、実験や研究の経験上理論理的思考の重要さを理解しており、主観と客観を切り離して考える能力が身についています。
自分の考えを分かりやすく相手に伝える上でも必要不可欠な能力といえます。
論理的思考能力は、例えば次のような職種で活躍が可能です。
・システムエンジニア職 :
課題に対する的確なヒアリングで状況を把握し、システムの仕様を作成
・コンサルティング職:
客観的な事実を元に問題を細分化し、解決の糸口を提案する
データ分析・モデリング能力・シミュレーション能力
数学、物理系の研究室では統計やデータ分析を行う機会が多く、データサイエンティストとしての資質や経験値が自己PRとして有効です。
・金融アナリスト職、機械学習エンジニア職など:
ビッグデータの解析能力、統計解析能力、モデル設計、シミュレーションの構築能力
扱うデータの種類や分量にもよりますが、解析能力などは産業分野において需要のあるスキルです。
生態学専攻の学生が統計解析手法を活用したり、化学系の学生が分子シミュレーションを利用したり、理系大学院生であれば何かしらの分析手法を用いた経験があるのではないでしょうか。
データ分析・モデリング能力・シミュレーションに関する経験やスキルは、研究・開発だけではなくビジネスの分野においても応用力の高いスキルといえます。
PDCAサイクル
業務改善の基本的な方法として知られるPCDAとは、「Plan:計画」→「Do:実行」→「Check:検証実行」→「Action:改善」のサイクルを意味します。
これを繰り返し行うため「PCDAサイクル」と表現します。
理系就活生は日々の生活の中で、常にPDCA回しのトレーニングを行っています。研究においては、PDCAサイクルから得る結果の集合体が根拠となり、結論を導きます。
これはビジネスにおいても同様であり、企業は「これまでいかにPCDAを回してきたか」について評価します。
調査能力、ヒアリング力
理系就活生は、日常的に下記のような経験をしているのではないでしょうか。
・論文や文献の調査、整理
・英語の文献の検索
・研究ゼミやディスカッション
当たり前に行っている文献検索や調査も、ポイントをおさえれば自己PRとして活用できます。
調査能力、ヒアリング力のPRに重要なのは「自発性」です。
採用担当者は、面接の場面で「困難をにどのように乗り越えますか(乗り越えましたか)?」という質問を頻繁にします。
これは候補者の「自己解決能力」を確認する意図があります。この質問を受けた場合、自身の調査能力やヒアリング力を念頭に回答してみましょう。
解決すべき課題に遭遇した際、すぐに誰かに聞くのではなく、まずは自分で調べてみる姿勢はが重要です。
一人では解決できない場合まずは疑問点を明確にし、解決の方向性について自分の仮説を持った上で教授や先輩に相談する姿勢が評価されます。
「答えを教えてもらう」のではなく、「意見を求める」スタンスがポイントです。
プログラミング能力
プログラミング能力は様々な業界で必要不可欠なスキルです。
求められるレベルは業界によって異なります。
・SaaS系スタートアップ:即戦力レベルの高いプログラミング能力
・ゲーム会社:ゲームやアプリを自作できるレベル
・システムインテクレーター(SIer):プログラムの授業、自主学習レベルでも採用の可能性あり
・企業メーカー:授業や実験でC言語、fortranなどの組み込みを行ったレベル
上記の例の通り、情報系研究室所属でなくても、プログラミングスキル+専門分野の組み合わせで就職の選択肢は大きく広がります。
授業レベルでもプログラミングの経験があれば、使用経験やレベルを自己PRに盛り込んでみると良い反応を得られるかもしれません。
就職活動のスタートまでに余裕のある人は、自己投資としてプログラミングの学習をおすすめします。
コミュニティでの能力・経験
理系の学生は、研究室に所属して研究を行います。
研究室コミュニティ内での生活は、会社の部署や仕事のチームを疑似体験している状態です。
研究室の一員としての活躍した経験や誰かに助けられた経験、研究チームのまとめ役、他大学との共同研究の経験を持つ人もいるのではないでしょうか。
これらの経験は、社会人に必要な「コミュニケーション能力」に直結します。
研究室には教授や社会人研究者、外国人留学生、学士の後輩など、年齢や立場の異なる様々な人が在籍しています。
多様性のある組織の中での人間関係を構築した経験は理系の大学院生ならではの自己PRポイントです。
マネジメントや折衝力、プレゼン力、異文化理解など、各々の経験次第でPRできる能力・経験は異なりますが、研究室に所属しているだけで得られる能力は意外に多いことに気づくのではないでしょうか。
研究室コミュニティの中で自分がどのような位置づけか、どのようなキャラクターとして受け入れられているかを俯瞰的に分析し、自己PRの材料として利用できるか考えてみましょう。
継続する力
研究は、日々トライアンドエラーの連続です。
皆さんも、思ったような結果が出ずに悩んだり、研究方法を見直したりした経験があると思います。
自己PRで研究を取り上げるときは、「困難にもかかわらず課題に取り組み続けた」と説明することで、粘り強さや一つの物事に真摯に打ち込む姿勢をアピールできます。
継続する力は研究と密接で、自己PRを書く時にもストーリーとして仕立てやすいスキルです。具体的なエピソードを盛り込んで、どのように研究に取り組んだのかという姿勢を述べて、粘り強さをアピールしてみましょう。
研究をアピールする自己PRの例文
粘り強さをアピールしたい自己PR
私の長所は、「課題解決に取り組む粘り強さ」です。
私は現在、大学の研究で「AIを用いた画像の自己学習」の研究を行っています。AIに画像を解析させて学習させたのち、指示に合う画像を収集させる研究です。大量のデータをAIに学習させるのは初めての経験だったため、最初は失敗の連続でした。
そこで、自己学習を細かい工程に分けてプログラムを実装し、検証を行いました。その結果、学習させたデータをもとに、指示通りの画像を収集するプログラムを完成させることができました。
この経験を通して、困難が立ちはだかった時も諦めずにコツコツ取り組む粘り強さが身につきました。複雑な問題でも、原因を一つ一つ解決していけば必ず解決の糸口が見つかることを実感し、課題に取り組む自信がついたと思います。
貴社に入社後は、AIを使用したプログラムの開発に携わり、持ち前の粘り強さを活かして、貴社の利益に貢献したいと考えています。
研究職を目指したい時の自己PR
私のアピールポイントは、◎◎◎◎成分研究を行ったことです。
研究に取り組んだきっかけは、家族が難病にかかり、薬の成分に関心を持ったからでした。
◎◎◎大学の薬理学部に進んだのも、難病の薬に有効な◎◎◎◎の成分研究に取り組んでいる教授の下で研究したいと考えたからです。
教授の指導を受けながら、病気の原因物質を調べ、◎◎◎◎成分の有効性の実験にくり返し取り組みました。
残念ながら、現時点では◎◎◎◎成分を広く活用する手立てを発見できてはいませんが、今後は、◎◎◎◎を使用した新薬開発に取り組む貴社で、これまでの研究を活かしたいと考えています。
これまで培ったノウハウを活かして、難病に苦しむ人の治療が少しでも前進する一助となる仕事がしたいと考えています。
研究で学んだこと・実験・専門知識をアピールする自己PR
私は、大学で車のエンジンについて研究をしていました。
研究を始めたきっかけは、車が好きで内部構造に興味を持ったからでした。
車を動かすエンジンは、日々進化しています。エンジンの差別化が難しい中で、私は時代に合った新しいエンジンを作れないものかと考えるようになりました。そこで、研究室のメンバーと協力してパフォーマンスを向上させるだけでなく、環境に配慮して使いまわせることを目指したエンジンの開発に取り組みました。現時点では試作品を作った段階で、実用化には至ってませんが、私はこの夢を貴社で続けていきたいと考えています。
車の未来を変えていくことを目標に、探求心を忘れることなく、貴社の成長に貢献したいと思っています。
自己PRで研究を伝える際の注意点
最後に、自己PRで研究を伝える際の注意点を説明します。
研究に熱心に取り組んでいればいるほど、研究についてしっかり説明したくなると思います。ですが、自己PRは研究発表会ではありません。
理系就活生の方は、以下の点に気をつけて、自己PRを作成してみてください。
・研究内容の成果発表ではない
・研究の実績をアピールするのではなく、自分という人材を売り込む
・大切なのは、採用担当者にあなたがどんな人物なのか伝わること
・わかりやすい文章で、理解をしてもらうステップを省く
まとめ
研修を活かした就職をしたい理系就活生は、「TECH OFFER」へ登録するのがおすすめです。
「TECH OFFER」は、理系に特化した逆求人型サイトです。
あなたの研究内容や専門性を魅力に思った企業から、インターンや選考案内などのオファーが届きます。
熱心に取り組んできた研究を適切にアピールして、やりたい仕事をつかみ取りましょう!
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