こんにちは。理系就活情報局です。

企業説明会や面接で、「社会人としての心構え」についての話があったり、質問されたりした経験はありませんか?また、社会人になるためには、どのような心構えをすればいいのかと就活後を見据えている人もいるかもしれません。

本記事では「社会人としての心構え」とは何か、社会人としての心構えを身につけるにはどうしたら良いのか、また、就活で質問されたらどのように答えるべきかなどについて詳しく説明します。

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社会人としての心構えとは?

社会人としての心構えとは?

社会人としての心構えとは、仕事を通じて成長し、責任を持って社会に貢献するために必要な姿勢や考え方です。学生もまた、社会を構成する一員ですが、学生と社会人では、自分で決定しなければならないことも、果たすべき責任も、大きく変わってきます。

社会人としての心構えについて理解するために、学生と社会人の違いを整理した上で、社会人としての心構えを構成する基本的な要素を整理しておきましょう。

学生と社会人の違いを理解しよう

学生時代と社会人では、求められるものが大きく異なります。学生にとって、大きな目標は、必要な知識やスキルを身につけるために、与えられた課題をこなし、単位を取得することです。しかし、社会人としての目標は、自分の仕事を通して会社の利益に貢献し、自分の所属する部署の目標達成に責任を持つことにあります。

また、時間の使い方も大きく変化します。学生時代は、比較的自由な時間が多かったですが、社会人になると、会社のルールに従い、決められた時間に仕事をしなければなりません。

さらに、評価基準も変化します。学生時代は、試験の成績やレポートの評価が中心でしたが、社会人になると、結果だけでなく、プロセスやコミュニケーション能力、チームワークなども評価されるようになります。

こうした違いを踏まえるところから、社会人としての心構えの土台が築かれていきます。

社会人に必要な3要素

社会人として成功するためには、「自立心」「責任感」「主体性」の3つの要素が不可欠です。

  • 自立心

自立心は、社会人として最も重要な能力の一つです。単に指示待ちで仕事をするのではなく、自ら考え、判断し、行動する力のことです。これは、新しい環境や状況に柔軟に対応し、問題解決能力を高める上で不可欠です。

【具体例】

  • ・与えられた仕事に対して、効率的な方法を自ら考え、実行する
  • ・上司からの指示がなくても、自ら課題を見つけ、解決策を提案する
  • ・不確実な状況下でも、冷静に状況を判断し、適切な行動をとる

・責任感

責任感とは、自分の仕事に対して最後まで責任を持つという姿勢です。これは、単に仕事をこなすだけでなく、その結果に対して責任を持ち、改善に努めることを意味します。

【具体例】

  • ・自分が担当する業務の質を高く保つ
  • ・期限を守り、約束を守る
  • ・ミスをした場合は、原因を分析し、再発防止策を講じる
  • ・チームの目標達成のために、積極的に貢献する

・主体性

主体性とは、自ら進んで行動し、目標に向かって努力するという意識です。これは、指示を待つのではなく、自ら課題を見つけ、解決策を提案し、実行に移すことを意味します。

具体例

・新しい知識やスキルを積極的に習得する
・周囲の人々と積極的にコミュニケーションを取り、協力し合
・自ら目標を設定し、達成に向けて努力する
・組織全体の活性化のために、新しいアイデアを提案する

社会人基礎力

社会人としての心構えを考える時、社会人基礎力を参考にするのも良い方法です。社会人基礎力とは、経済産業省が定義した社会で活躍するための基礎的なスキルのことです。本来は、企業が求める学生の能力と、学生が企業に入るまでに必要だと考える能力の間にギャップがあったことから、経済産業省がそのギャップを埋めるために、「身につけておいてほしい能力水準」を示すために定義されました。

しかし、今日では企業の一員となるための学生だけでなく、広く社会人全体にとって必要な「基礎力」としてみなされるようになっています。特に、「人生100年時代」と言われるようになった今日では、必然的に「社会人」としての期間も長くなります。その中で、「環境やライフステージに応じて、常に学び続け、自らを振り返りながら、必要なスキルをアップデートしていく」ために、社会人基礎力が求められるようになってきました。

社会人基礎力は、以下の3つのカテゴリーに分類されています。

  • ・前に踏み出す力
  • ・考え抜く力
  • ・チームで働く力

社会人としての心構えを自分なりに考えるうえで、社会人基礎力もあわせて参考にしましょう。

社会人としての心構えはなぜ必要?

社会人としての心構えはなぜ必要?

社会人としての心構えがなぜ必要なのか、以下の3つのポイントから説明します。

企業の一員としての行動が求められるから

企業とは、様々な人が集まって一つの目標に向かって活動する組織です。そのため、個人の意見や行動だけでなく、組織全体の目標達成のために協調性やチームワーク、そして組織全体の利益を考えた行動が求められます。

例えば、システムエンジニアとして顧客の要望を聞きながらシステム開発を行う際も、顧客はエンジニア個人に仕事を発注しているのではなく、その企業に仕事を発注しています。そのため、開発業務だけでなく、ヒアリングの際の言葉遣いなども含めて、企業の一員にふさわしいものでなくてはなりません。どんな時も企業の一員として行動するために、「社会人としての心構え」が必要となります。

果たすべき役割があるから

社会人は、特定の役割を担います。会社によって、部署によって、あるいは地域の共同体や個人によってその内容は異なりますが、どんな役割であっても、その役割を果たす責任があります。大変な時、うまくいかない時、仮に自分に落ち度がなくても自分が担っている仕事のプロセスで問題が起これば、解決に奔走しなければなりません。どんなことがあっても、その役割を最後まで遂行するためには、「社会人としての心構え」が求められます。

社会人になっても成長し続ける必要があるから

社会は常に変化しており、新しい技術や知識が生まれ続けています。社会人になっても、常に学び続け、成長し続ける必要があります。

例えば、新しいシステムを導入したり、新しい業務を任せられたりすることがあります。このような状況に対応するためには、新しい知識やスキルを積極的に習得し、変化に対応できる柔軟な姿勢が求められます。そうしたことを継続的に行うためにも、「社会人としての心構え」を持っておくことが重要です。

社会人としての理系ならではの強みとギャップ

社会人としての理系ならではの強みとギャップ

理系就活生の中には、専門知識という大きな強みを持ちつつ、反面、社会人としての経験の不足から、社会人になることに不安を抱いている人もいるのではないでしょうか。ここでは理系就活生ならではの強みとギャップについて説明します。

研究やプロジェクトとビジネス環境の違い

学生時代、研究やプロジェクトを通して専門知識を深め、論理的な思考力や問題解決能力を磨いてきたことでしょう。これらの能力は、社会人になっても大きな武器になります。しかし、研究室や実験室という閉じた環境で行ってきた研究と、社会に出てからの仕事には、大きな違いがあります。

学生時代の研究やプロジェクトでは、自分の興味のあるテーマについて、 比較的自由な環境で、自分のペースで研究を進めることができたかもしれません。

しかし、社会人となると 自社の利益に貢献する製品・サービスの開発に限定され、 限られた時間の中で、チームで協力して目標達成を目指すことが求められます。

こうした学生時代と社会人の違いをしっかり踏まえておくことが重要です。

専門知識とビジネススキルの両方が大切

理系学生の強みは、専門知識を深く理解している点です。しかし、社会人として成功するためには、専門知識に加えて、コミュニケーション能力、プレゼンテーション能力、チームワークなど、いわゆるビジネススキルも身につける必要があります。

例えば、自分の研究成果を上司や同僚に分かりやすく説明したり、顧客に対して製品の特長を説明したりする場面で、これらのスキルが求められます。また、チームでプロジェクトを進める際には、他のメンバーと意見交換をし、協力しながら目標達成を目指していく必要があります。

理系ならではの強みである専門知識を活かしつつ、ビジネススキルを身につけることで、社会人として大きく活躍できるでしょう。

社会人として知っておくべき10の心構え

社会人として知っておくべき10の心構え

就活を通して今からどのようなことに気をつけるべきかを10項目にまとめました。いきなりすべてを実践しようとするのではなく、自分にとって直接必要と感じられるところから、意識して身につけるようにしてください。

自立心を持つ

指示を待つのではなく、自ら考え、判断し、行動することを意識しましょう。問題が発生した際は、ひとりで抱え込むのではなく、話しやすい人ではなく適切な人に相談し、アドバイスをもらいながら、広い視点で解決策を模索する姿勢が求められます。

責任感を持つ

与えられた仕事に対して、最後まで責任を持ち、やり遂げる意識をもつことが重要です。ミスをした場合は、原因を分析し、改善策を講じたり、失敗した場合は率直にそのことを明らかにし、事後策を考えたり周囲に相談したりすることも、大切な責任の取り方です。

柔軟性を持つ

社会は常に変化しています。新しい状況や課題に柔軟に対応し、変化を恐れずに挑戦する姿勢が求められます。知らないこと、見たことのないことでも、「自分には関係ない」と退けるのではなく、好奇心を持って調べたり、詳しい人の話を聞いたりしましょう。

計画性を持つ

目標を達成するために、計画を立て、実行し、進捗状況を確認する能力です。効率的に仕事を進めるために、計画性は不可欠です。これまでの過程で、計画を立てることや計画的に実行することには慣れている人も多いでしょう。しかし、社会人としての計画には、責任が伴います。計画を立てるだけでなく、やり遂げることを意識しながら、ものごとを進めることが重要です。

自己管理する

時間、健康、仕事、人間関係など、自分自身を管理する能力です。社会人になると、自分自身でスケジュールを管理しなければならない場面が多くなってきます。また、学生時代には健康管理については特に意識してこなかったかもしれませんが、社会人にとっては重要な課題になってきます。

チームワークを大切にする

周囲の人々と協力し、共同で目標を達成する能力です。社会人では、一人で仕事をすることは少なく、チームで仕事をすることが一般的であるため、就活時の面接などでも質問されることが多い項目です。学生時代からサークルや研究・実験などの機会に「チームワークの意識」を持つようにしましょう。

コミュニケーション能力を磨く

上司、同僚、顧客など、様々な人々と円滑にコミュニケーションをとる能力です。誤解を招かないように、正確に情報を伝え、相手の意見に耳を傾けることが重要です。アルバイトなどの機会を利用し、同年代以外の人ともスムーズに会話できるように意識してください。

プロフェッショナリズムを保つ

プロフェッショナリズムとは、専門知識やスキルを習得し、常に高いレベルで仕事を行う姿勢を意味します。ここでは、「再現性があること」と「継続性があること」の両方が求められます。いつでも安定して高いパフォーマンスをあげることで、周囲からの信頼を得ることができます。

学び続ける姿勢を持つ

特に理系学生が就職しようとする業界の多くは、新しい知識や技術が急速に進化しています。学生時代と同様、時にはそれ以上に、学び続け、自己成長を続ける姿勢が求められます。

社会規範やモラルを遵守する

社会人としてふさわしい行動を心掛けることが重要です。学生時代なら、多少の逸脱が許される場合でも、社会人となるとそうはいきません。何か問題が起これば、その人の所属する企業名なども明らかになり、影響する範囲も格段に広がります。法令遵守はもちろん、倫理観に基づいた行動が求められます。

社会人としての心構えを身につけるには?

社会人としての心構えを身につけるには?

社会人としての心構えを身につけるための方法について、以下の3つの点から説明します。

身近なロールモデルを持つ

社会人として成功している先輩社員や、尊敬する人物をロールモデルとすることは、目標設定やモチベーション維持に繋がります。ロールモデルの行動や考え方、仕事に対する姿勢などを参考にしながら、自分も成長していこうとする意識を持つことが大切です。

【具体的な行動】

  • ・ロールモデルの行動を意識的に観察する
  • ・ロールモデルの言葉や話を参考にして仕事に取り組む
  • ・ロールモデルに相談したり、アドバイスを求めたりする

チームの一員としての行動を意識する

社会人では、一人で仕事をすることは少なく、チームで協力して目標を達成することが求められます。そのため、学生時代からサークル活動やアルバイト、実験などのチームの一員としての意識を持ち、周囲の人々と協力し合うことが重要です。

【具体的な行動】

  • ・チームの目標を共有し、達成に向けて積極的に貢献する
  • ・チームメンバーの意見に耳を傾け、尊重する
  • ・チーム内で発生した問題を、自分事として捉え、解決に向けて取り組む

自己管理を意識する

社会人になると、自分でスケジュールを管理し、仕事とプライベートのバランスを取ることが求められます。自己管理能力を高めることで、仕事のパフォーマンス向上だけでなく、健康な生活を送ることもできます。

【具体的な行動】

  • ・時間管理を徹底し、計画的に仕事を進める
  • ・健康的な食事や運動を心掛ける
  • ・ストレスを溜め込まず、適度にリフレッシュする

就活生にも求められる社会人としての心構え

就活生にも求められる社会人としての心構え

就活生の段階から、企業は「社会人としての心構え」を見ています。以下に説明するポイントを心掛けることで、好印象を与えることができ、内定獲得に繋がる可能性が高まります。

身だしなみ

社会人として、身だしなみは第一印象を左右する重要な要素です。服装は清潔感を保ち、髪型は整えるなど、TPOに合わせた適切な身だしなみを心掛けましょう。企業によっては、スーツ着用が求められる場合もあります。

【具体的な行動】

  • ・スーツやシャツは清潔に保ち、シワのないものを着用する
  • ・髪は清潔に保ち、整える
  • ・ネイルやアクセサリーは控えめにし、派手なものは避ける
  • ・香水や匂いの強い整髪料の使用は控える

身だしなみについては、次の記事でも詳しく説明しています。

敬語

企業とのやり取りでは、敬語の使用が必須です。敬語を使うことで、相手への敬意を示し、社会人としてのマナーがあることをアピールできます。日常的に敬語を意識して使うようにし、敬語の使用に慣れましょう。

【具体的な行動】

  • ・教授やアルバイトの上司、先輩に対しては、丁寧な言葉遣いを心掛ける
  • ・「です」「ます」調を意識し、語尾をハッキリと話す
  • ・相手の名前を呼ぶ際には、必ず「さん」付けをする
  • ・話すスピードを意識し、落ち着いて話す

面接でのマナー

面接は、企業との最初の出会いの場です。企業への敬意を示し、自分の良さをアピールするためにも、面接でのマナーは非常に重要です。

【具体的な行動】

  • ・面接時間には遅刻せず、余裕をもって到着する
  • ・挨拶はしっかりと行い、笑顔を心がける
  • ・姿勢を正して座り、相手の目を見て話す
  • ・質問に対しては、はっきりと、簡潔に答える
  • ・面接官の話を遮らず、最後まで聞く
  • ・面接の最後に、必ずお礼を言う

面接でのマナーについては、次の記事でも詳しく説明しています。

社会人としての心構えを面接で聞かれたら?

社会人としての心構えを面接で聞かれたら?

「社会人としての心構え」は、面接で聞かれることもあります。それに備えて準備のポイントを説明します。

その業界・職種・企業で求められるものは何か

面接で「社会人としての心構え」を問われた場合、面接担当者が知りたいのは、就活生が自社で働くことを、どこまで具体的にイメージしているか、ということです。「社会人一般」としての心構えではなく、「その企業の社会人」に近づける必要があります。

そのため、業界や職種、そして自社のことをしっかり研究するとともに、企業説明会に参加したり、OB/OG訪問を行ったりして、その企業で働く人のリアルな姿を理解し、どのような「社会人」がその企業で求められているかを理解しましょう。

社会人としての心構えを身につけるために自分が何をしているか

企業は、就活生が社会人としての心構えを身につけるためにどのような努力をしているかを知りたいと考えています。学生時代に経験したアルバイトやボランティア活動、サークル活動などを具体的に挙げ、その経験を通じて、社会人としての心構えにつながるような能力やスキルを身につけたのかを説明しましょう。

それを元にどのように企業に貢献するか

企業は、「社会人としての心構え」を身につけた就活生が、入社後、どのような仕事で貢献できるのかを知りたいと考えています。身につけた「社会人としての心構え」を、今後、どのように活かして、どのように企業の課題解決に貢献できるのかを具体的に説明しましょう。

社会人になる前に準備しておきたいこと

社会人になる前に準備しておきたいこと

社会人の第一歩をスムーズに踏み出すためにも、次の準備を行っておきましょう。

「学生時間」からの切り替え

大学生活は、比較的自由な時間も多く、自分のペースで生活できていたかもしれません。しかし、社会人になると、決められた時間に始業し、終業時刻までしっかりと業務に取り組む必要があります。学生時代との生活リズムの違いに戸惑うことなく、社会人としての生活にスムーズに移行するためには、早寝早起きを習慣化したり、時間の管理を徹底したりするなどの準備が大切です。  

敬語に慣れる

社会人として、敬語は必須です。特に、上司やお客様とのコミュニケーションでは、丁寧な言葉遣いが求められます。学生時代にあまり敬語を使っていなかったという人も、社会人になる前に、敬語に慣れるための練習をしておきましょう。

電話応対に慣れる

社会人になると、電話対応の機会が増えます。友達との電話に慣れていても、見ず知らずの年長者との電話対応を苦手とする学生は、少なくありません。入社後は、新入社員が電話応対を任される企業も多く、丁寧な言葉遣いや、相手の質問に的確に答える能力が求められます。アルバイトなどで機会を見つけては、積極的に電話の応対を行って準備をしてください。

社会人になる前の準備に関しては、次の記事で詳しく説明しています。

「社会人としての心構え」を今から準備しよう

本記事では社会人としての心構えとは何か、なぜ社会人としての心構えが求められるのか、どのように身につけたら良いのかなどについて、さまざまな角度から説明しました。

「社会人としての心構え」ができている就活生は、エントリーシートの書き方や、面接の場を通して、企業側にもそのことが伝わっています。「社会人としての心構え」は就活を通して高評価につながるだけでなく、実際に企業に就職後も良いスタートを切ることができます。「社会人としての心構え」を理解し、少しずつ準備していきましょう。

また、「社会人としての心構え」は、実際に面接を受け、経験を重ねるたびに、少しずつ鍛えられていきます。そのため、より多くの企業に触れるために、「TECH OFFER」を活用するのも、良い方法です。「TECH OFFER」をはじめとする逆オファー型就活サイトでは、就活生が登録したプロフィールを企業が閲覧し、求める人材であれば企業から就活生に直接オファーが来る仕組みになっています。

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