コロナウィルスの流行もあり、2021年度入社予定の学生の就職活動はWeb面接が主流となっています。
WEBのツールも広く使われるようになり、移動時間や場所を選ばないオンラインでのWEB就活は新卒に限らず利用されていくと考えられます。
そこで今回はWEB就活の中でも特に重要なWEB面接の「事前準備」に焦点を当てて、就職活動を成功に導くポイントについて解説していきます。
身だしなみは理系就活の重要事項と考えよう
WEB面接であっても就職活動である以上、身だしなみに注意しなくてはいけません。
企業の多くは就活生に、学生らしいフレッシュさや清潔感を求めています。その点を踏まえて身だしなみについて考えてみましょう。
髪型・顔
まず、理容院や美容院に行って散髪しましょう。髪は短く、もみあげや襟足もきれいに整えます。茶髪や長髪はNGです。
また、散髪の際に眉毛も整えてもらってください。どこのお店でもやってくれますのでお願いしましょう。
ヒゲは必ず剃ってください。きれいに整えていたとしても残念ながらフレッシュさに欠けます。
当日は寝ぐせがないかチェックして、軽く整髪料を使用してまとめておきます。
この時、着けすぎるとベタベタして不潔に見えたり、ライトが当たってテカテカ光ったりすることがありますので気を付けてください。
スーツ
スーツは黒、濃紺、濃いグレーなどの落ち着いた色を選びましょう。2ボタンのオーソドックスなタイプが無難です。
値段が高い必要はありませんので、体に合ったものを選んでください。
体形に関係なく、楽だからと大きめサイズを選ぶのだけは絶対にやめましょう。肩が落ちたスーツ姿は非常にだらしなく見えます。
買ったスーツは着る前に、袖口などについている「しつけ糸」をきちんと取ることを忘れないでください。
また、濃い色のスーツはフケやほこりが目立ちやすいので注意しましょう。
Yシャツ
Yシャツは白の無地が基本です。中にTシャツを着る時は同じく白を選びましょう。
サイズは首が苦しくない程度にしまっていて、手をおろしたときにスーツの袖からYシャツの袖が1cmほど出るくらいがちょうどいいです。
Yシャツ選びの際に、カッコいいからとボタンダウンのシャツを選ぶのは止めてください。ボタンダウンはもともとカジュアルなシャツに使われる襟なので就職活動には不向きです。
ネクタイ
ネクタイは無地かシンプルな模様のものを選びましょう。色は青、赤(エンジなど)、黄色、濃いグレーなどがおすすめです。
ダークカラーのスーツであれば色の組み合わせは基本的に気にしなくて大丈夫です。
なお、ネクタイを締めた時には首の後ろを触ってみて、ネクタイがYシャツの襟の中にしっかり収まっているかどうか確認してください。
またネクタイが曲がっていたり、結び目が緩いのもNGですのでしっかりチェックしてください。
理系就活男子に多い、話すのが苦手な学生の事前準備とは
理系の学生の中には、そもそも話すのが苦手という人も少なくないのではないでしょうか。
初対面の、しかも上司になるかもしれない人と面接なんてオンラインでも無理!と思っている人はぜひ参考にしてください。
今までの自分に自信を持とう
理系の学生は、文系の学生に比べると実験や研究や授業などでかなり忙しい学生生活を送ってきたと思います。
実験などでは予定通りに終わらず遅くなることもしばしば、研究室に入れば朝から晩まで研究室に籠りきりということも珍しくなかったはずです。
「みんなそうだった」と思うかもしれませんが、それはまわりが理系の学生ばかりだから。
大学によっては理系学部だけ離れた場所に校舎があったりするので、そう感じてしまう可能性は低くありません。
でもそんな忙しさの中で、きちんと結果を出してこられたのは、間違いなく自分が努力してきたからです。
自分で自分を褒めてあげてください。自分のこれまでの努力に自信を持っていいのです。
顔を上げて前を見よう
自分を認めてあげることができたら、背筋を伸ばして顔をあげましょう。就職活動にかかわらず背筋をピンと伸ばした姿勢はまわりの人に良い印象を与えることができます。
背もたれによりかかるなどは、印象が横柄に見えてしまうので、椅子には7割腰かけて背もたれは使わないくらいが良いでしょう。
そしてWEB面接での第一声は思い切って声を出しましょう。それだけで面接官に「元気のある学生だな」と思ってもらえるはずです。
相手に好印象を持ってもらえたら、後はゆっくりで構いませんので、はっきりとした口調を心がけてください。
自信は態度に出ると言われています。自分の努力に胸を張れるなら、ひとつひとつ丁寧に答えて行けばそれで問題ありません。
WEB面接ツールの具体的な事前準備とは
WEB面接では実際に使用するパソコンやアプリなどの事前準備もぬかりなく行う必要があります。各項目についてしっかりとチェックしてください。
WEB面接にはパソコンがベスト
WEB面接を受けるためのツールですが、できれば処理能力が高く映像や音声が安定しているパソコンを使った方がいいでしょう。
必要な機能としてはカメラ、マイク、スピーカー、イヤホンなどがあげられます。音声に不安がある場合はマイクとイヤホンが一体となったヘッドセットを使うのもおすすめです。
パソコンにカメラやマイクが内蔵されていないのであればタブレットやスマートフォンを利用しても構いませんが、必ずスタンド等で固定して使用しましょう。
また、電源から離れた場所に設置する場合にはバッテリーの残量にも注意してください。
使用アプリを確認しよう
アプリに関しては企業によって異なりますので事前にきちんと確認しておきましょう。Web面接に使用される主なアプリは以下のようなものがあります。
・Skype:ダウンロード・インストールが必要。アカウント作成後にアカウント情報を共有
・Zoom:ダウンロード・インストールが必要。登録は不要。その後は企業から送られてくるURLにアクセスすればOK
・Webex:ダウンロード・インストールが必要。登録は不要。その後は企業から送られてくるURLにアクセスすればOK
・Teams:インストール不要。PCならアカウント登録はしなくてもOK、招待メールが届くのでアプリを開いて待機
・V-CUBE:インストール不要。その後は企業から送られてくるURLにアクセスすればOK
・Googleハングアウト:Googleのアカウントが使用できるが、できれば就活用のアカウントを作成した方が良い。アカウント作成後にアカウント情報を共有
・Google meet:インストール及び事前の登録は不要。企業から送られてくるURLにアクセスすればOK
・Whereby(旧Appear.in):インストール及び事前の登録は不要。その後は企業から送られてくるURLにアクセスすればOK
アプリによっては利用者のプロフィールアイコンを表示する機能が付いているものがあります。
既に使用しているものがある場合、ペットやアニメのキャラクターなどは就職活動にはふさわしくありませんので、履歴書の写真に変更しておくのが無難です。
静かな場所を確保し整理しておこう
WEB面接を受ける時はできるだけ静かな場所を選びましょう。自宅で面接を行うのが基本ですが、背景に散らかった部屋が写り込まないように整理しておいてください。
散らかっていなくても、本棚が漫画やグラビアばかりだったり、フィギュアが並んでいたりしては印象が良くありません。
どうしても気になる場合は、壁面を背景にできるよう機材を設置する方法もあります。
その場合もポスターなどがあれば外しておきましょう。
Zoomなどではバーチャル背景を利用できるから問題ないと思う方もいるかもしれませんが、WEB面接にバーチャル背景はおすすめできません。
カメラの位置と照明にも注意
カメラは上半身がすべて画面に収まる距離に設置してください。カメラの位置と目線が同じ高さになるようにすると、面接担当者からは正面を向いているように見えます。
カメラの位置が上になると見上げるようになってしまい不自然に映りますし、反対に下になると見下ろす形になり、場合によっては見下されたように感じられてしまう可能性があります。
照明はWebカメラの後ろに設置すると、顔に不自然な印影ができず、健康的な印象を与えられます。
照明が強すぎると顔がテカって見えてしまうことがありますので、光量調整ができない場合は照明の前に薄い白い紙を垂らすなどの工夫をしてみてください。
テストをしてみて、照明が上からあたっていると感じる場合は、白いテーブルを使用したり、テーブルに白い紙を敷くと、レフ板を使ったように下からもほんのりと明るくすることができます。
事前に通信チェックを行おう
一通りの準備ができたら、事前に友人や知人とつないでテストをしてみましょう。
画面にきちんと収まっているか、声が小さくないかなどをチェックして、問題があれば改善していきます。録画機能があれば後から何度も見直しができるのでぜひ利用してください。
通信時は相手の画像がツールの下に表示されることが多いと思います。
画面を注視していると目線や顔が下を向いてしまうため、面接官からはうつむいたり、目をそらしているように見られかねません。できるだけカメラのレンズを見るように心がけましょう。
WEB面接直前と面接中の注意点
WEB面接に臨む際は、できれば10分前、最低でも5分前にはパソコンの前で接続できる状態にしておきましょう。面接官を待たせてしまうのは面接に遅刻するのと同じだと考えてください。
イヤホンやヘッドセットを利用する場合は、まず着けない状態であいさつをして、「使用してもよろしいですか?」と尋ねた方が良い印象を与えることができます。
なお、最初と最後の挨拶は座ったままで構いません。腰から上半身を傾けていくようなイメージで、下げた時に一拍動きを止めてからゆっくりと起こすと、より丁寧に見えますので試してみてください。
まとめ
Web面接は対面式の面接とは勝手が異なる部分が多いです。できればテストを兼ねて模擬WEB面接を何度か行ってみることをおすすめします。
可能であればOBやOG、従妹や親せきでも構いませんので社会人の方を相手に行ってみましょう。思いがけないところにチェックが入るかもしれません。
ただし、相手からのアドバイスはうのみにせず、意見のひとつとして考えてください。企業や業界によって考え方や常識が同じとは限らないからです。
全ての事に絶対はありません。事前準備をしっかり行うことは失敗するリスクを減らすことでもあります。就職活動を勝ち抜くために頑張って下さい。