就活でかかる費用はおおよそ10万円といわれています。交通費や宿泊費、スーツ代など、切り詰めるのがむずかしいところもあり、就活生にとっては頭の痛いことですよね。
就活期間はアルバイトもできないし…と頭を抱えている人は、給料がもらえるインターンシップを検討してみてはどうでしょうか?
ただし、給料の出るインターンシップは限られており、条件もあります。それでもチャレンジしてみたい…という就活生は、ぜひ本記事を参考にしてください。
インターンシップ 給料が出る場合と出ない場合
給料が出るインターンシップは限定されていますが、最初にどのような場合に出て、どのような場合に出ないのかを整理しておきましょう。
インターンシップは無給が大半
インターンシップに給料が出ないのは、主に次の3点の理由からです。
・インターンシップは「労働」ではなく「教育」目的で行われているから
インターンシップは就活生に対して就業体験を提供し、事業に対する理解や現場での学びを深めることが主な目的です。インターンシッププログラムも学生の労働や成果を期待するのではなく、事業の理解を深めるための疑似体験的なものとなっています。
・学生も労働力を提供する場とは考えていないから
参加する就活生も、インターンシップをアルバイトのような自分の労働力を提供する場とは考えていません。志望する業界や企業の理解を深めるための学びの機会としてインターンシップをとらえています。
・労働法規上、一般的にインターン生は「労働者」とはみなされないから
労働法では、労働者に対して適切な賃金を支払うことが求められるとされています。しかし、インターンシップは見学や体験的なもので、直接生産に関わるものではなく、また、企業側の直接の指揮下にあるものではないことから、インターン生は正規の労働者とはみなされないケースが多いようです。
インターンシップで給料が出る場合
アメリカではインターンシップは企業と学生の相互試用の機会として捉えられており、日本とは位置づけが異なります。企業は学生に対して実際の業務に関与させ、経験を通じてスキルや知識を磨く機会を提供します。そのため、アメリカのインターンシップは、半年から数年に及ぶ長期インターンシップが中心で、労働契約に基づいて給料も支払われます。
日本でも有給のインターンシップを提供している企業があります。外資系企業やグローバルな展開をしている企業、また新興のベンチャー企業によって実施される長期インターンシップがその中心です。
有給のインターンシップを募集する企業は次のような意図を持っています。
・グローバルな人材育成
外資系企業やグローバル企業は、国際的な人材の採用や育成を重視しています。有給のインターンシップを提供することで、優秀な学生や若手人材を引きつけ、長期的な関係を築く機会と位置づけています。
・専門知識やスキルを持った就活生との関係構築
ベンチャー企業の中には、特定の専門知識やスキルを持つ学生を対象に、採用を視野に入れた上で、長期インターンシップの募集を行います。そこでのインターンは、共に実務を担うチームの一員であり、社員同様、業務の責任を負います。インターン生に対しては労働契約に基づいて、適切な給与が支払われます。
企業側にこのような意図があるため、長期インターンシップでは就活を本格的に行っている3年生だけでなく、1、2年生から募集しているところも多くなっています。
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有給インターンシップの給与形態と相場
有給インターンシップの給与形態と相場を整理しておきましょう。
時給型
有給のインターンシップでは、働いた時間に応じて時間給で給与が支払われることが一般的です。時給は、企業の所在地や規模、業界、実施期間などによって異なりますが、一般的には1,000円から2,000円程度が相場とされています。
また、インターンシップにおけるスキルや専門性の要求度が高い場合、給与の水準も上がる場合があります。例えば、IT関連やエンジニアリングなどの専門知識を必要とする分野では、高い給与が支給されることがあります。
日給型
日給型の場合は、あらかじめ1日の給与の額が決まっており、時間によらず決まった額が支払われます。一般的には1日8,000円程度が相場とされています。
成果報酬型
インターンシップでも営業やWebマーケティング、プログラミングなどでは、時給に加えて「インセンティブ」として成果報酬が加えられる場合があります。例えばWebサイトの作成やプログラミングなど、企業に「成果」として認められれば、基本給にプラスして成果報酬がもらえるというパターンです。このインセンティブは、認められる「成果」の内容によって、企業ごとに異なります。
インターンシップ給料 法律面から見ると?
インターンシップの給料に関しては、近年「ブラックインターン」として問題になっているケースもあります。ここでは法律面から見たインターンシップの給料として、押さえておくべき点を説明します。
インターンシップは雇用関係?
インターンシップでの活動が見学や体験を超えるもの、つまり、企業の指示で業務を行い、その成果が企業にとって利益に結びつくのであれば、企業とインターン生は「雇用関係」とみなされます。「雇用関係」とは、雇用される側が労働力を提供し、雇用する側が報酬を支払うという関係です。実際に雇用契約書を交わしていなくても、企業とインターン生が雇用関係にある場合、労働法では、企業はインターン生に給料を支払う必要があると定めています。
有給のインターンシップに参加する場合は、自分が受け取る給料の額が、都道府県の定める最低賃金を上回るものであるかどうかを確認しましょう。また、労働基準法では、雇用者は仕事時間が1日8時間以上、週に40時間を超えた場合は、割増賃金を支払うことが定められているため、労働時間にも注意しましょう。
「ブラックインターン」に注意
近年問題になっている「ブラックインターン」では、過剰な労働が求められたり、社員同様残業までしているのに、「インターン」として一律の料金しか支払われなかったりする場合があります。
就活生の側は、募集内容と実際に求められる働き方に違いがあったり、最低賃金を下回る給料であっても、「志望する業界のスキルが身につくのなら」「採用につながるのであれば」と、我慢することもあるかもしれません。しかし、その我慢は「やりがい搾取」につながる可能性があります。
「最低賃金を下回っている」「過剰な働き方を求められる」「インターンシップが忙しすぎて、授業や日常生活に差しさわりがある」などのトラブルがあった場合は、すぐに大学のキャリアセンターなどに相談しましょう。
インターン生でも知っておきたい税金
有給のインターンシップで、もう一つ気を付けたいのが、税金の問題です。保護者の扶養に入っている学生の場合は、年収が103万円を超えると保護者の扶養から外れ、自分で所得税を支払うことになります。保護者の納税額とも関係するため、保護者と話し合っておくことが必要です。
有給インターンシップを探すには?
有給インターンシップを探すには、通常のインターンシップ同様にナビサイトで探す方法、長期インターンシップ専門の募集サイトで探す方法、また大学で探す方法に加えて、オファー型サイトに登録する方法があります。
ナビサイトで探す
ナビサイトで募集されているインターンシップは、幅広い業種が掲載されているのが特徴です。1dayから短期のものが中心ですが、長期・有給インターンシップもあります。長期に限定せず、「どのようなインターンシップがあるのか」を調べたいときに便利です。
長期インターンシップ専門の募集サイトで探す
長期・有給インターンシップに限定して探したいときは、長期インターンシップ専門の募集サイトを活用しましょう。代表的なところを紹介します。
理系就活生向けの長期インターンシップが紹介されています。「メーカー」「IT」「金融」「コンサル」と分類されており、探しやすくなっています。学年を問わず利用できます。
長期インターンシップで絞り込める職種が、理系関連であれば「エンジニア・コンサル・製造、開発・建築土木、施工管理、研究職」と細かく設定されているため、理系就活生にとっても探しやすいサイトです。
都内はエリア別で絞り込むことができ、神奈川、埼玉、大阪など都市部を中心に多くのインターンシップが掲載されています。
キャリアセンターを通じて探す
大学のキャリアセンターにも長期インターンシップの募集がなされています。キャリアセンターのサイトを定期的にチェックしておきましょう。
また、大学推薦枠が利用できれば、インターンシップ選考で有利に進む可能性もあります。
オファー型サイトに登録する
オファー型サイトではインターンシップへのオファーも届きます。オファー型サイトに登録し、自分のプロフィールや志望業界など詳しく記入しておけば、自分に合った企業からのオファーを得ることができます。
Tech Offerの最大の強みは独自のデータベースです。データベースと紐づけたマッチ度の高い企業からオファーをもらえるので、研究分野や興味・関心の高いキーワードを入力してみましょう。
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長期・有給インターンシップをうまく活用しよう
これまで見てきたように、長期・有給インターンは給料をもらいながら業務を実際に体験するインターンシップです。3か月以上の長期が中心で、1、2年生から参加できるところもあります。
一般的には企業と雇用関係を結び、地域や業種、仕事内容によって違いはありますが、1,000~2,000円の時給が支払われます。給料をもらって働きながら、スキルや実践力を身につけることができ、採用に有利になる可能性も高いのが、長期インターンシップの大きな魅力です。
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