旧帝大や有名私立大に合格したいわゆる高学歴理系学生は、大手企業への入社数が多いなど就活の場面でもその素養を発揮しています。

しかし中には、高学歴であるにも関わらずなかなか内定がもらえずに就活を失敗で終えてしまう理系学生も存在します。
同じ高学歴学生でも就活に成功する人と失敗する人の違いはどういったところにあるのか疑問に思う方も多いのではないでしょうか?

そこで今回は、高学歴理系学生が就活に失敗する原因について、就活を成功に導くポイントも含めて解説します。

高学歴であるのに就活がうまくいっていないと感じる理系学生の方はぜひ参考にしてみて下さい。

高学歴理系学生が就活に失敗する理由とは?

ここでは、高学歴理系学生が就活に失敗する理由について解説します。

具体的には以下の理由が挙げられるでしょう。

・就活を始めるのが遅い
・プライドの高さからくる不十分な選考対策
・大手企業に絞りすぎている
・コミュニケーション力が足りない

就活を始めるのが遅い

まず1点目が就活を始めるのが遅いという点が挙げられます。
就活を始めるのが遅いことで、志望企業の選考に間に合わないなどの問題が発生するためです。

就活を始めるのが遅くなる理由としては、情報感度が低いことが影響しています。
特に高学歴学生は、受験塾などに通い教材や志望校への対策などを全て塾から情報提供されている場合が多く、自分から情報収集をする癖が身についていない場合が多いです。

就活では、自ら志望企業の情報を収集する必要があり、志望企業のインターンや選考に参加するためには、早期から就活を開始しておかないと応募のタイミングを逃してしまいます。

就活は基本的に企業が主導で行っているものであり、学生の都合に合わせてインターンや選考を開催してくれません。

そのため、就活をなるべく早期に開始し、自分から積極的に情報収集していく必要があります。

プライドの高さからくる不十分な選考対策

2点目は、プライドの高さから十分に選考対策を行っていない場合が多い点です。

特に注意したいのが、高学歴かつ学生時代の部活動やゼミでの実績がある方。
こうした方は、就活へ臨むのに十分な実績があることから、面接の質問に対する準備がしっかりしていないケースが多くあります。

面接への質問対策がしっかりしていないと、面接官から質問をされた時に具体的な話をすることができず、学生側の意図が伝わりづらくなり、選考通過の確率が低くなってしまいます。

高学歴であるからこそ、自身の実績や活動内容に関しては、面接官にわかりやすく伝えられるよう心がけていきましょう。

大手企業に絞りすぎている

3点目が、大手企業に志望先を絞りすぎている点です。

高学歴学生の場合は、数ある学校の中でも有名私立大や国公立大に入学できた経験があるため、必然的に就活も名だたる大手企業ばかりを受けてしまいがちです。

しかし、本来であれば就職先は自分が興味のある分野ややりたいことができる企業というように、自分の価値観などにあった企業であるかという観点から選択していくものです。

単純に大手企業だから受けるという企業の選び方では、高い競争率の企業ばかりを受けることになるため、当然内定を取れる確率も下がってきます。
また、例え内定を無事取得して入社できたとしても、企業との相性が合わずになかなか活躍できないといった状況も発生しています。

就活の成功率をあげることはもちろん、自分にあった企業を選ぶためにも、大手だけでなく幅広い規模の企業や業界も視野に入れていきましょう。

コミュニケーション力が足りない

4点目がコミュニケーション能力が足りないという点です。

高学歴学生は筆記試験やエントリーシートなどは受験勉強などで鍛えられた経験もあり、非常に得意としています。
しかし、こうした文章などで表現する能力と実際に面接の場で言葉として表現する能力は全くの別物です。

また、普段の学生同士のコミュニケーションとは違い、面接の場ではいかに相手の求めている回答に対し的確な結論を話していくかが重要となります。
そのため、自分の伝えたいことを相手の質問の意図も汲みながら回答していくコミュニケーション力が大切なので、十分な対策や練習が必要です。

面接対策においては、相手の質問に対して的確に答えられる訓練をしておきましょう。

高学歴理系学生が就活を成功に導くポイント

ここでは、高学歴理系学生が就活を成功に導くためのポイントについて解説します。

具体的には以下の4点が大切です。

・インターンシップを積極的に受ける
・幅広い業種や企業を受ける
・就活を早期に開始する
・理系特化の就活サイトを利用する

インターンシップを積極的に受ける

1つ目のポイントは、インターンシップを積極的に受けることです。

企業が開催するインターンシップに参加することで、実際に企業で行われている業務を体験することができ、社会人経験をいち早く積むことができます。
こうしたインターンシップでの業務経験は、そのままエントリシートや面接の場でアピールすることができ、即戦力となりうる人材であると判断されやすく、選考での高評価につながるでしょう。

また、インターンシップで高い成果を残せば、企業から声をかけられたり、企業によっては一部選考が免除となる場合もあります。

自分が志望する業界や企業が開催するインターンシップには積極的に参加することをおすすめします。

幅広い業種や企業を受ける

2つ目のポイントは、幅広い業種や企業を受けることです。

特に理系学生の場合は、自身の専攻している分野に関連する企業や業界に絞って就活を行いがちです。
しかし、自分の専攻に関連している企業や業界だけに絞ってしまうと、応募できる企業が少なくなってしまい、結果的に就活の成功率が下がってしまうでしょう。

また、必ずしも自分の専攻に直接関連している企業だけが、自分の知識を活かして活躍できる場所とは限りません。
最近では企業も新規事業拡大の一環として、異業種への参入を進めている企業も多くあり、専攻外の企業でも自身の知識を活かせる可能性があります。

自分にあった企業を見つけるという点においても、選択肢が多い方が優位なため、自分の専攻外の業界や企業、業種も視野に入れておきましょう。

就活を早期に開始する

3つ目のポイントは就活を早期に開始することです。

就活を早期に開始することで、志望先のインターンや選考への参加機会を逃してしまうのを防止できるのはもちろん、企業との相性を見極める時間も増えます。

例えば、早期に開始されるインターンに参加し、企業の社員や人事の方と多くコミュニケーションを行っていれば、会社の社風から事業まで肌感覚で実感できるため、本当にその企業が自分にあっているかどうかを確認しやすくなります。

また、選考面接の場においても早期から就活を開始している学生は、それだけ企業に関する理解が深いため、中身の濃い内容を話すことができるでしょう。

このように、就活を早期から開始することで、結果的に就活に有利なポイントが多くなるため、なるべく早期に就活を開始した方が良いでしょう。

理系特化の就活サイトを利用する

4つ目のポイントは、理系特化の就活サイトを利用することです。

理系特化型の就活サイトでは、理系分野に関連した企業の情報が掲載されており、通常の就活サイトでは知り得ない情報を手に入れることができます。

例えば、日本には一般的な消費者には知られていないものの、その業界では非常に高いシェアを誇っている優良企業が多数存在します。
通常の就活サイトの場合、一般的に有名な企業にどうしてもフォーカスされてしまう傾向がありますが、理系特化型の就活サイトでは一般的に認知度があまりない優良企業の情報も手に入れやすいです。

そのため、理系分野の企業でより幅広く志望企業を見つけたい場合には、理系特化型就活サイトを利用することをおすすめします。

また、最近では「逆求人サイト」という就活サービスも多く登場しています。

このサービスは、サイトに登録をしてプロフィールを掲載すると、学生のプロフィールに興味を持った企業や関連のある企業からオファーが届くというシステムです。

この逆求人サイトを活用すれば、自分の特性にあった企業が見つけやすくなるだけでなく、企業の選考に応募する手間も省けるため、就活の効率化につながりやすいでしょう。

就活を効率よく進めて内定を獲得したいと考えている方は、逆求人サイトを活用することもおすすめです。

企業が求める人材とは?

ここでは、大手企業がどのような人材を求めているかについて解説していきます。

具体的には以下の人材が共通して企業に重宝される傾向にあります。

・コミュニケーション能力が高い人材
・自身の実績を説明しアピールできる人材

コミュニケーション能力が高い人材

1つ目はコミュニケーション能力が高い人材が挙げられます。

このコミュニケーションに関してはさまざまな種類がありますが、企業で求められるコミュニケーションは「報連相」が基本です。

進捗状況を適切に報告し、上司からの指示を仰ぐことや、重要な事項を連絡してスムーズに業務が進められるようにする、業務における不明点を相談し、課題解決するといったコミュニケーションが求められます。

こうしたコミュニケーション能力があるかを面接でも見極められているため、面接の場では特に意識した方が良いでしょう。

自身の実績を説明しアピールできる人材

2つ目は、自身の実績を説明しアピールできる人材です。

理系学生が就職するケースの多い研究職や開発職などにおいても、自身の成果を報告する場面は必ず訪れます。
こうした場面で、適切に自身の成果を報告できなかった場合、たとえ成果が挙げられたとしてもその成果が相手にうまく伝わらず、結果として製品化などの最終成果につなげられず、企業の利益に繋がらない可能性があります。

企業内で実績を残せる人物として、実績があることはもちろん、その実績をうまく相手に伝えてアピールできるかも同じくらい重要となります。

これだけは知っておきたいポイント!(まとめ)

高学歴理系学生は、学歴などで優秀さを表現できるものの、就活への対策が不十分であるなど、結果的に就活が失敗に終わってしまうケースがあります。

就活の成功を決める要素は学歴だけではないため、基本的な就活対策はもちろんやりつつ、就活を成功させるためのサービスを利用するなど、徹底的な準備を行い、高学歴理系学生の就活を成功に導きましょう。