就活を始めると、少しでも就活を有利に進めるためにさまざまな取り組みを行いますが、その一環として資格を取得する学生が増えてきます。

しかし、実際に資格を取得することで本当に就活で有利となるのか、疑問に思っている方も多いのではないでしょうか?

当然ながら取得する資格の種類などによっても、就活に役立つかどうかは異なってきます。

そこで今回は、理系学生の就活で資格を取得した方がいいのかという点について、取得すべき資格についても触れながら解説していきます。

就活をはじめたけれども、資格を取得しておいた方がいいのか迷っている方はぜひ参考にしてみてください。

そもそも就活に資格は必要なのか?

ここでは、そもそも就活に資格を取得する必要があるのかについて解説していきます。

結論から言うと、就活に資格取得は必須ではありませんが、取得する資格によっては就活で役に立つ場面が多いのも事実です。

まず、資格が原因で面接などの選考の場で落とされることは基本的にありません。
企業側も資格を取得していないからといって「何もしてこなかった学生なのか」と判断することもないため、マイナスイメージをもたれることはないでしょう。

そして、資格取得のためにはそれなりの勉強時間を要しますので、就活の時間を犠牲にしてまで資格取得に時間を費やしてしまうと、就活の失敗につながってしまうため、本末転倒となります。

そのため、資格取得はあくまでも選考などにおけるプラス評価であり、就活自体を犠牲にしてまで取得するものではないことを認識しておきましょう。

ただし、資格を取得しておけば、それだけ自分の能力をアピールすることにはなるので、役に立つ場面は多いため、できれば就活の時期と被らないよう早めに取得しておくことをおすすめします。
また、企業や職種によっては、特定の資格取得を必須としているケースもあります。
自分が志望する企業の求人内容に資格取得が条件となっている可能性もあるため、企業研究などで求人内容をしっかりと確認しておきましょう。

さらに、資格を取得していることで、その分野の専門性をアピールできることにもなり選考でのプラス評価になることは確かなので、エントリーシートや面接でのアピールポイントとして引き出しが増えて有利になることはあります。

資格を取得するとどんなメリットがある?

ここでは、実際に資格取得をすると主活にどのようなメリットがあるのかについて解説していきます。

具体的には、以下3点のメリットが挙げられるでしょう。

・就職活動を有利に進められる
・業界や職種の適性を判断しやすい
・資格が必要な職種もある

就職活動を有利に進められる

まず1つ目のメリットとして就職活動を有利に進められると言う点があります。

特に有利になる場面としては、自分が志望している職種や業務内容に関連する資格を取得している場合です。
業務内容に関する専門性をアピールできるとともに、資格を取得していることで、学生時代から志望職種や業界に対して強い興味があり、努力を重ねているということをアピールできるからです。
特に難易度の高い資格を取得している場合は、簡単に取得できない分企業側に入社意欲を伝えやすいと言えるでしょう。

資格取得は手間もかかりますが、マイナス評価になることはなくむしろプラス評価となる場面が多いです。
例えば、資格取得をしている学生とそうでない学生を見比べた時に、その他の能力面や人間性で差がないとなると、資格取得をしているかどうかで合否を分けてしまう可能性もあります。

あくまでサポート的な役割ではありますが、後々自分の志望している職種や業界で必要となる資格がある場合は、社会人になってから取得するのは時間の関係上大変となるため、前もって取得しておいても用意でしょう。

業界や職種の適性を判断しやすい

2つ目のポイントは、業界や職種の適性を判断しやすいという点が挙げられます。

資格取得にむけて勉強することで、その分野で必要な知識を習得することができ、具体的な業務のイメージをしやすくなります。
そうすれば、自分が志望職種や業界に対して抱いていたイメージと実際のイメージの間にあるギャップを埋めることができ、自分が本当にその職種や業界に向いているか判断しやすくなるでしょう。

そして、資格取得をしている段階で、勉強にストレスを感じてしまう場合は、その業務に向いていない可能性もあります。
実際に業務を行う場合には、資格取得で得られるもの以上に深い知識やノウハウが必要となり、継続的な学習が求められるからです。

あくまで、資格取得の勉強がスムーズに行くかは判断基準の1つではありますが、自分が志望している業界や職種がどのようなものかイメージするのに役立ってくれるでしょう。

資格が必要な職種もある

3点目として、資格取得が必要となる職種があることが挙げられます。

特に以下のような専門職に就職を考えている場合は、資格取得は必須となります。

・医師(医師免許)
・建築士(建築士資格)
・弁理士(弁理士資格)

上記はあくまで一例ですが、理系の専門職では業務を行う上で資格取得が必要となるケースが多くあります。
そして、上記に示したものを中心に難関な国家資格が多いのも事実です。

こうした資格を学生時代のうちに取得しておけば、企業で該当業務を行える人材としてプラス評価になることは確かでしょう。

理系学生が取得すべき資格とは?

ここでは、理系学生が取得すべき資格について解説していきます。

具体的には以下の資格は取得しておくと非常に便利と言えるでしょう。

・弁理士
・ITパスポート試験
・基本情報技術者試験

弁理士

1つ目の資格は弁理士です。

弁理士とは、企業の知的財産権を守るために特許庁への申請の代理手続きを行うなど、特許取得のためのサポートを行う職種のことです。

弁理士としての業務を行うためには、弁理士資格を取得する必要があり、弁理士試験を受ける必要がありますが、弁護士と並び非常に難易度の高い試験となっています。

この資格を取得すれば、弁理士としての業務を行えるため、企業内で弁理士として就職できるだけではなく、法律事務所へ勤務できたり、ひいては独立や開業も視野に入れることができます。

非常に難関な資格であるため、それ相応の勉強が必要となりますが、取得するメリットは大きいため、取得しておくのにおすすめの資格と言えるでしょう。

ITパスポート試験

2つ目の資格はITパスポート試験です。

ITパスポート試験とは情報処理技術者試験の1つとして設けられているものであり、IT関連の基礎的な知識を身につけていることを示せる資格です。
難易度は、弁理士などと比べてそこまで高いものではありませんが、国家資格の1つとなっています。

特にエンジニアなどのIT関連職種を希望している場合には、自身のスキルを示せる資格となっているため、受けておいても損はないでしょう。

基本情報技術者試験

3つ目の資格は、基本情報技術者試験です。

基本技術者試験は、先ほどのITパスポート試験と同様国家資格であり、難易度はITパスポート試験よりも高いものとなっています。

この試験に合格し資格取得することで、高度なIT関連の知識を有していることの証となり、実践的な能力が身についていると判断されやすくなります。

IT関連の職種や業界を受ける場合には、高い戦力となることが企業側からも期待されるため、選考などでもプラス評価になりやすい資格と言えます。

資格取得をする際に気をつけたいこと

ここでは、資格取得をする際に気をつけておきたいことについて解説していきます。

具体的には以下の2点が注意点として挙げられるでしょう。

・志望する業界や職種にマッチするか
・興味や関心のある資格を取得する

志望する業界や職種にマッチするか

1つ目は、志望する業界や職種にマッチしているかどうかと言う点です。

資格取得のために勉強に励むことは素晴らしいことですが、就活で役立てたい場合、自分が目指している業界や職種に関連しない資格を取得しても、あまり評価としては期待できないでしょう。

また、先ほども述べたように資格を取得していないと業務ができない職種もあります。
こうした職種を志望している場合は、早期に資格を取得しておけばスムーズに業務に当たることができます。

また、仮に資格取得をしていなくても業務が可能な職種である場合も、関連する資格を取得しておけば、それだけ知識面で他の学生よりも優位に立てるため、面接でのアピール等にも役立てることが可能です。

興味や関心のある資格を取得する

2つ目は興味や関心のある資格を取得すると言う点です。

いくら就活に有利だからといっても、自分が興味・関心のあるものでなければ、勉強効率も悪くなりますし、そもそもその分野に向いていない可能性もあります。

資格取得の勉強を1つの判断基準とし、自分の興味や関心のある資格に関連する業界を受けると言うのも選択肢として有効でしょう。

これだけは知っておきたいポイント!(まとめ)

就活において、資格取得は関連する分野での就職において有利になる場合があります。

ただし、資格取得はあくまでプラス評価であるため、就活を成功させたい場合は就活への対策を優先して行うべきでしょう。

資格を取得する場合は、自分の志望する業界や職種に関連するものを選び、面接やエントリーシートで専門性をアピールすることをおすすめします。