他人がどんな条件で企業を選んでいるのか、気になっている就活生も多いのではないでしょうか。
TECH OFFERでは、2024年卒理系学生の就活動向アンケートを行いました。
企業選びの条件をはじめ、就活スタートの状況や意識の変化について本音の回答を紹介します。
アンケート回答者属性
対象期間:2022年7月29日~8月4日
有効回答数:574名
対象:TECH OFFER登録学生(24卒学部生、大学院生)
回答者の所属は、学部生16.9%、修士81.9%、博士1.2%
専攻は回答者の多いものから順に化学、情報、生物学・農学、機械、電気電子、材料、物理学、建築・土木、数学、その他
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就活スケジュールとやっている内容・志望業界
既に始めている学生多数!まだ始めていない学生はいつスタート予定?
「本格的に就職活動をスタートする時期はいつ頃と考えていますか?」という質問に対し、7月末時点で73.7%の学生が「本格的に就職活動を始めている」と回答しました。
まだ就活を始めていない学生についても、多くが8月中に開始予定と回答しており、夏季インターンに向けて本格的に開始するために就活サイトに登録していると考えられます。
年明けの1月から開始する学生も一定数います。これは、就活の情報解禁となる3月に向けた動きです。
ただ、3月の情報解禁前に会社説明会・早期選考を行っている企業もあることを考えればインターンシップ参加も含めて夏から活動を開始している学生が最多となっています。
実際に行っている就活の内容
「現在、就職活動として行っているものを教えてください(複数選択可)」については、就活の基本となる「就活サービスサイトへの登録」が最多の83.6%でした。
次いで「インターンシップ参加(又は申し込み済み)」が76%となり、就活サービスサイトへの登録と同時にインターンシップ参加へ積極的に動いていることが伺えます。
また、一部の学生については早期化する就活スケジュールの中で、すでに「早期選考に進んでいる」学生や、「内定をもらっている」学生も見られます。
早期にTECH OFFERのようなオファー型サイトも含めた就活サービスサイトへ登録しておくことは幅広い情報を入手することにもつながります。
早期に説明会の情報が届いたり、選考の案内を得られたりなどメリットが多いことを考えれば、サイトへの登録だけでも早めにしておくことが大切です。
志望業界を決定した時期
「志望業界はいつ頃決めましたか?(当てはまる時期を1つ選択)については、夏から本格的に就活を開始する学生が多い中で、学部3年または修士1年の春のうちに志望業界を決めている学生が多い結果となりました。
ただ、夏季インターンシップに参加後の秋から冬にかけて志望業界を決定している学生も一定数います。
実際に就活を進めていく中で考え方が変わったり、志望する業界が固まったりしてくるためだと考えられます。
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現段階で志望している職種について
「現段階で希望する職種を教えてください(複数選択可)」という質問に対しては、「研究・開発」「エンジニア」など、理系ならではのスキルや知識を生かして活躍できる職種が人気という結果でした。
詳しく見ていくと、化学/生物学・農学や機械/電気電子の学生は「研究・開発」「技術・設計」、情報の学生は「ITエンジニア(SE・プログラマー)」など、より専攻内容に近いものを希望する傾向が見られます。
同じ専攻の先輩がどのような業界・職種へ進んだのかについては、キャリアセンターで情報を得られるので参考にすることをおすすめします。
就職活動の軸は専攻内容が最多
「自分の仕事選び(業界、職種)に影響している要素を選択(最大3つまで選択)」については、75%以上が「大学での所属・専攻」が仕事選びに影響していると回答しました。
次いで「先輩の就職先」「大学時代の体験」が続き、大学でのつながりや経験の影響が大きいと言える結果です。
一方で、「趣味」「小中高での体験」「書籍・マンガ」といった、大学生になる前からの興味・関心を就活の軸にしている学生もおり、長年の夢を実現したいと考えている層も一定数いることがわかります。
所属している研究室や専攻内容をベースにしつつ、同じ専攻の先輩がどのような企業・職種へ進んでいるかをキャリアセンターで確認しましょう。
興味のある企業を見つけたら、早めに実際に働いているOB・OGに連絡を取って訪問することも大切です。
企業選びの条件1位は就活初期と後期で変化する
就職先を選ぶうえで重視したいことは「給料・待遇」
「就職先を決めるうえで重視したい点を教えてください(最大3つまで選択)」という質問に対しては、1位が「給料、待遇」55.1%となりました。
給料は基本給だけでなく、資格手当や住宅手当などの支給があるかどうかも含まれます。これらの条件は業界・企業・職種によっても違います。
求人内容で不明な点があれば、企業に質問することも大切ですがキャリアセンターに情報が蓄積していることもあるので確認しておきましょう。
次いで、2位が「福利厚生」34.8%、3位が「企業の知名度、安定度」32.6%が続きました。
景気や世界情勢などが見通しにくい時代であることを反映し、業績が安定した企業で働きたいという安定志向が伺えます。
企業選びの条件は就活初期と後期で変化
企業選びの条件について、23年卒学生の回答を就活初期の2021年8月と就活後期の2022年7月で比較しました。
就活初期に多かった「給料・待遇」「福利厚生」「勤務地」といった条件面の優先度が高い結果でしたが、就活後期になると「社風、雰囲気が合うか」を大事にする学生が最多となりました。
これは、実際に説明会・面接・職場見学と選考が進むにつれて企業を訪れたり、社員と話したりする機会が増えたことが関係していると考えられます。
就活が進むと、ネット上だけでは得られなかった情報が多く得られるようになります。
実際に自分が働く姿を具体的に想像できるようになり、より自分に合った社風・雰囲気の企業を重視するように考えが変化していったことが伺える結果です。
ただ「給料・待遇」も引き続き2位につけています。
この回答からは、「いくら社風や雰囲気がいい企業であったとしも、納得できる条件面が提示されない企業は選択したくない」という気持ちも強いことが伺えます。
自分の中で、社風・雰囲気が良く待遇面でも納得できる企業を見つけるためにも、自己分析・企業分析を事前にしっかり行っておくことが大切です。
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今後の就活について
就活フェーズによってオンラインと対面を使い分けたい意向
「オンラインと直接訪問ではどちらを希望しますか?」という質問に対しては、就活フェーズによってオンライン・対面を使い分けたい意向がはっきり出る結果でした。
直接訪問を希望するフェーズは回答が多かった順に「職場・工場見学」「インターンシップ」「最終面接」となっています。
逆にオンラインを希望するフェーズは最多が「会社説明会」、次いで「1次~2次面接」「最終面接」という順でした。
これは、直接訪問で雰囲気や実際の業務などオンラインでは感じられない空気を体感したい反面、選考については予定が重なりやすいためオンラインで効率よく進めたい意向が伺えます。
ただ選考フェーズでも「最終面接」だけは対面を希望する学生が64.5%と多くなっています。
これは、最終的に内定を受諾するかどうかの判断材料にするべく、一度は対面で確認したいという学生が多いためだと考えられます。
すべての選考フェーズがオンラインで完結する企業もありますが、直接訪問を一度もしないまま内定を受諾するのは不安だという気持ちの表れでしょう。
困っていることは就活と学業との両立が最多、次いで情報過多に戸惑い
「就活に関して困っていることがあれば教えてください(複数選択可)」という質問に対しては、「大学(授業・研究)が忙しくて始められない」50.2%が最多となりました。
研究室に入ると、学業が忙しくなる時期と就活の時期が重なります。
そのため、学業と就活の両立が難しいと悩んでいる学生が多いことがわかります。
この点については、早期にキャリアセンターを利用して同じ専攻の先輩たちの就活スケジュールを参考にしたり、職員の方に相談するようにしましょう。
次いで「情報が多すぎてどれを信じていいかわからない」「就活の軸がわからない、決められない」が続きます。
多くの情報を集めることは大切ですが、ネット上の情報は玉石混交です。
客観的な情報を得るためには、企業で働いているOB・OGから話を聞いたり、キャリアセンターで客観的な情報を得たり、企業へ直接質問するなど、信頼できる複数の情報源を持っておきましょう。
まとめ
・志望職種や就活の軸は、専攻内容を軸に考えている学生が最多でしたが、先輩の就職先やインターンシップの内容等を参考にする傾向もありました。
・就活初期は「給料・待遇」などの条件面を重視する傾向がありましたが、就活後期になると「社風・雰囲気が合うかどうか」が最も多くなる結果でした。
条件面も大切ですが、選考で企業との接触回数が増えるにつれ自分にとって働きやすいかどうかも考慮しているためだと考えられます。
・就活はオンラインと直接訪問をフェーズごとに使い分けたいと思っていることが鮮明な結果となりました。
・就活での悩みは「学業との両立」、次いで「情報過多でどれを信じていいかわからない」ということでした。
情報源に関しては、企業へ質問したり、キャリアセンターで情報収集したり、複数の情報源から確認することが大切です。