自己PRで留学経験をアピールする際は、ポイントを抑えた文章にするのが非常に大切です。そのためには、自己PRで伝えたい内容とともに、自分の強みの明確化が必要になります。自分自身にも向き合ったうえで、効果的な自己PRを作成しましょう。

今回は、留学経験を効果的にアピールするための自己PR作成方法と、強みごとの例文と作成のポイントを解説します。

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留学経験の自己PRポイント

留学経験の自己PRポイント

まずは自己PRで留学経験をアピールする場合に、伝えられるポイントを解説します。

留学での経験

留学での経験自体も、伝え方次第では充分な自己PRになります。慣れない土地で、見知らぬ語学や文化に触れるのは、人生において有意義な経験です。留学期間の中で経験した印象的なエピソードがあれば、それだけでも自分をアピールできるでしょう。

留学経験の準備や経緯

留学経験があるほかの就活生と差別化を図りたい場合は、留学に至るまでの準備や経緯を自己PRに活用するのも良策です。学生時代に留学に行く場合は、両親を始めとした周囲へ説得し、協力を得るのが必要になります。どのように周囲を説得し、資金を集めるなどの協力を得ることができたかというプロセス自体も、立派なアピールポイントです。自己PRに迷っている場合は、留学に至るまでの経緯を振り返ってみるのも良いでしょう。

留学体験を通して得た強み

留学経験で自己PRを作成するのであれば、留学経験を通して自身が得た強みをアピールするのが最も有効です。自身の土地ではない海外での留学経験であるため、普段の暮らしに比べて苦労や学びは非常に多くなります。沢山の経験の中から最も印象的なエピソードを抽出し、経験から得た強みを仕事に結び付けて伝えればOKです。同じ経験はひとつもない留学経験であるため、オリジナリティや説得力のある自己PRを作成できます。

留学経験を自己PRするうえでの注意点

留学経験を自己PRするうえでの注意点

自己PRに留学経験を活用するのであれば、作成するうえでの注意点を把握しておくのが大切です。ここでは、より効果的な自己PRを作成するために、代表的な作成の注意点を解説します。

留学期間が短いとアピールが弱い

留学での経験を自己PRにする場合は、ある程度長い期間の留学経験を題材にしたいところです。3ヵ月以内の短い留学期間だと長い海外旅行と捉えられる場合もあるため、少しアピール力に欠けるところがあります。具体的な期間は特に決まりはありませんが、半年以上の留学経験の方がアピールになりやすいです。

一方で仮に留学経験が非常に短くても、印象的なエピソードがあったり、仕事に活かせる自身の学びがあったりする場合は、自己PRに組み込むのをおすすめします。最終的には採用担当者へ説得力や良い印象を与えられれば問題はありません。効果的なアピールにするために、留学期間の目安も頭に入れておきましょう。

体験そのものをアピールしない

留学期間中にはさまざまな経験をしますが、ただ経験だけを伝えるのみだと、少し自己PRとしては弱い印象です。もちろん、日本国内では経験できない色々な体験は自己PRになりえますが、可能であれば自身の学びや成長できたポイントなどに繋げる方がより伝わりやすくなります。エピソードと学びをセットで伝えれば、自己PRが非常に作りやすいです。

できれば語学以外をアピールする

留学経験を自己PRにするのであれば、できれば語学以外をアピールすることも大切なポイントです。理由は留学経験で得た強みを、語学習得とする就活生が比較的多い点にあります。1年以上の留学経験や、英語を活用する職種を志望しているのであれば、語学力をアピールするのも必要です。自身の留学経験を客観的に見て、志望職種に合致する経験を伝える方が得策です。

気を付けるべきなのは、特にアピールするポイントがないからといって、安易に語学力アピールをしてしまう点です。数か月程度の経験のみで語学力がメインのアピールとなると、少し説得力に欠けてしまいます。採用担当の印象に残る、あなたならではの留学経験を通して得た強みを、自分の言葉でしっかり語れるのが非常に重要です。

留学経験を自己PRしやすい5つの強み

留学経験を自己PRしやすい5つの強み

ここからは、留学経験の自己PRで使える5つの強みを解説します。

行動力

留学に行った本人だと忘れてしまいがちですが、留学経験のある方は自身の行動力を誇って問題ありません。通常の学業に加え、好奇心がある点をきっかけに準備をし、実際に留学を実行した行動は、素晴らしいです。留学に至るまでの経緯などをエピソードとして伝える場合なども、行動力を発揮した場面をアピールすると良いでしょう。

また、実際に海外で暮らせば、日本では普段できない経験・体験に飛び込んだはずです。語学留学なら現地の授業やプログラムへの参加、友人とのパーティーや食事など、勇気が必要だったアクションが行動力のアピールになります。目標を達成するために行動するのは、どんな仕事にも繋がる効果的なアピールポイントです。説得力あるエピソードとともに、志望職種に絡めて自己PRしましょう。

コミュニケーション能力

留学期間は海外の慣れない言葉を使った生活が必要になるため、コミュニケーション能力をアピールすることも可能です。コミュニケーション能力とは、語学の能力が特に上手くなくても相手の意図を汲み、意思疎通する能力を指します。そのため、語学が堪能でないからと尻込みせず、身振り手振りで周囲とのコミュニケーションを取ったエピソードなども充分に自己PRとして使えます。

コミュニケーション能力を伝えやすいのは、留学中のトラブルや問題を解決するエピソードなどと絡めるアピールです。「語学を活用してどのように解決したか」「どのように周囲へ助けを求め、どのように解決に導いたか」を話せば、コミュニケーション能力をしっかりとアピールできます。仕事の重要な要素のひとつでもあるため、効果的なアピールとなります。

環境適応能力

新しい海外の環境に順応する、環境への適応力も非常に良いアピールとなります。海外への留学期間ははじめて行く場所や触れるものばかりであるため、環境に馴染む努力が必要になるものです。そのため、留学時に環境適応するまでの日々の努力や心情を、自己PRに組み込むのも良い方法です。振り返ってみると「よくあの環境でやれたよな」と感じる経験がある場合は、エピソードをしっかりと伝えれば強みを裏づける説得力も増します。

課題解決力

海外留学時は分からないことは自分で調べて対応する必要があるため、課題解決経験も強みとなります。目的地までの道のりを調べて到達したり、路線バスや電車に乗ったりするような小さな行動でも課題解決のひとつです。印象的なトラブルを回避したエピソードなどがあれば、さらに良い自己PRとなります。

課題解決力は仕事をするうえでも重要なスキルとなるため、できるだけ詳しく課題解決までのエピソードを語るのが重要です。Aという課題に対してどのように解決し、「解決した後どのような成果を得たのか」を経験に加えて心情も伝えると採用担当者の印象に残りやすくなります。仕事で活躍する印象を与えられる強みであるため、自信を持ってアピールするのが大切です。

忍耐力や根性

海外留学経験で培った、忍耐力や根性もアピールしやすいポイントです。はじめは上手くなかった語学をコツコツ学んで習得したエピソードや、留学先の学校の授業での苦労などを伝えるのも良いです。自分が不利な環境でしっかり耐えられる能力は、社会人としても必要なスキルのひとつとなります。すぐに折れない精神力があるのは、自身のアピールに繋がります。

留学経験を効果的に自己PRするための構成

留学経験を効果的に自己PRするための構成

では、ここからは実際の作成時に際に参考にしたい、自己PRの基本構成について解説します。

強み・結論

自己PRの書き始めは、強みや結論から書くのが基本です。強みや結論から書けば、採用担当者は自己PRの大枠のテーマを理解でき、あなた自身をより理解して貰いやすくなります。留学経験のなかで得た強みを、まずは力強く伝えましょう。

また、強みはできるだけ端的にする方がおすすめです。だらだらとまとまりのない強みよりは、少し言葉足らずであっても完結に伝える方が、相手の印象に残りやすくなります。自分自身のキャッチフレーズと同等のものともいえ、端的でできるだけインパクトのある強みを設定するのが非常に大切です。ビジネスの多くの場面でも結論ファーストが求められるため、早いうちから結論を冒頭で伝えることに慣れておくのをおすすめします。

留学経験のエピソード

自身の強みを冒頭で伝えたら、次に強みの裏づけとなる留学時のエピソードを語ります。エピソードは、大まか内容・具体的なアクション・得た成果の3パートで構成するのが基本です。上記3つのパートを意識しながら、まずは自分なりの自己PRを作成してみましょう。

また、留学経験のエピソードは、より具体的にかつ端的に伝えるのが大切です。具体的と端的は相反するイメージですが、要点をしっかりと整理すれば両立できます。はじめて自己PRを作成すると冗長な文章になりがちなため、なんども書き直してブラッシュアップするのをおすすめします。

留学経験で得た強みを活かす展望や抱負

自己PRの締めでは、留学経験で得た強みを今後どのように活かしていくかの展望・抱負を伝えます。まずは企業が「どのような人物を求めているか」「どのような活躍を期待しているか」を把握するのが重要です。そして、期待に沿う形で強みを活かせるとしっかりとアピールして入社意欲を伝え、採用担当者に安心感を与えます。

気をつけたいのは、アピールを意識し過ぎて強みを湾曲させたり、誇張したりしないことです。自分自身が背伸びをしてしまうと、入社後とのギャップで評価が下がったり、期待に応えようと仕事がプレッシャーになりすぎるケースがあります。念願かなって入社した際にしっかりと活躍し企業と良い関係が築けるよう、展望や抱負についても等身大の内容を誠実に伝えるのが非常に大切です。

【強み別】留学経験の自己PR例文5選

【強み別】留学経験の自己PR例文5選

留学経験を自己PRする際の、具体的な例文を5つご紹介します。強み別にわけていますので、自身の特徴に合わせてご参考ください。

行動力をアピールする例文

私の強みは積極的な行動力です。大学2年生の1年間オーストラリアへ留学してたのも、行動力のたまものだと考えています。趣味の映画や読書をきっかけに以前から興味があった海外留学でしたが、自身の●●分野の研究が先進的であることから留学を決意しました。最初は両親にも反対されましたが、先生や先輩の協力を仰ぎ、一緒に説得して了解と資金のサポートを貰えました。留学後も積極的に研究室の先輩に声を掛け、▲研究チームの一員にも抜擢され、いくつかの研究が受賞に至ったのも良い思い出です。私の積極的な行動力を入社後も活かし、周囲と連携してより高い成果を上げたいと考えています。

コミュニケーション能力をアピールする例文

私は周囲との協調を図れるコミュニケーション力が強みです。コミュニケーション力が培われたのは、大学3年生の時に1年間行ったカナダへの留学です。専攻している研究を学ぶために研究室に入りましたが、私の話す英語が通じないケースも多く、メンバーも非常に多いため、最初は言われるがままの活動をするだけでした。しかし、語学を覚え、伝えることに主眼をおいて身振り手振りを交えて話すと、周囲とのコミュニケーションが取れるようになったんです。そのうち、メンバーの意見の食い違いを調整し、チームリーダーにもなれました。このようなコミュニケーション力が身についたのは、海外での様々な経験があったことによるものです。この経験を御社の業務でも活かし、周囲を繋いで成果を残す役割を果たしていきたいと考えています。

環境適応能力をアピールする例文

環境にできるだけ早く適応できる、柔軟な性格が私の強みです。大学時代の2年間、アメリカへ留学し、現地の大学で学んでいました。最初は勉強についていくのも難しく、クラスでも1人で過ごすことが多くありましたが、積極的に話しかけることを意識し、状況に馴染むことを心掛けました。勇気を出して行動したことで周囲もサポートしてくれ、大切な友人と沢山出会えました。環境に馴染む強みを発見できたことと、アメリカで出会った友人は大切な財産です。入社後も新しい環境で常に前向きに仕事に取り組むことで、貢献していきたいと考えています。

課題解決力をアピールする例文

私は困難な場面でもあきらめず、問題を解決に注力できます。大学時代の2年間イギリスへ留学していましたが、最初は言葉が通じず、一般的なルールも分からず困ることも沢山ありました。しかし、日々の学校生活に加えて、毎日イギリス人の友人に語学レッスンをお願いし、帰宅後も自習を繰り返して語学習得ができ、友人が少しづつ増え始めました。そして、最終的には年間トップの成績を取れ、研究技術も大幅に成長させられました。入社後も粘り強く業務を進めることに務め、困難があっても諦めず、解決策を考えて行動して活躍したいと考えています。

忍耐力や根性をアピールする例文

私の強みは、苦しいことを最後までやり遂げる忍耐力がある点です。留学時の研究でミスが続いたことがあり、周囲から侮辱に近い言葉を投げかけられたことがありました。当時は言い返す語彙力もなく、友人も少なかったため非常に悔しい想いをしたことを覚えています。そのようなトラブルによって留学生は辞めることもあるようでしたが、私は逆に自分の意図をはっきりと伝えられるようになりたいと思い、勉強に力を入れることにしました。ホストファミリーに教えて貰ったり、ボランティアなどにも沢山参加し、語彙力をどんどん身につける努力を続ける毎日を過ごしました。そうしてイヤなことはイヤと伝えられるようになり、意図を共有することで、信頼できる仲間が沢山出来ました。入社後も当然最初のうちは、苦しいこともあるかと思います。そんなときも前向きに努力を続けきちんと結果に繋げていきたいと考えています。

留学経験が高評価につながらないケース

留学経験が高評価につながらないケース

どんなに良い自己PRを作成しても、留学経験が評価につながらないケースがあります。その代表的なものを解説します。

留学期間が短すぎる

3ヵ月以内の留学期間など、短すぎる留学経験は評価しにくいです。仮に留学経験をしなくても身につけられる強みや学びもありますし、短すぎると覚悟感も感じません。自己PRの題材とする際は、ある程度長い期間の留学経験があった方が良いでしょう。

留学ではなく旅行である場合

ある程度長く海外に滞在していても、旅行であれば評価は得にくいものです。採用担当者によっては長期旅行であっても貴重な学びを得たことを、公平に評価してくれる人は存在します。しかし、多くの採用担当者には認められにくい側面があるため、旅行であった場合は表現などにも注意が必要です。

留学経験の自己PRをさらに良くする方法

留学経験の自己PRをさらに良くする方法

最後に、留学経験の自己PRをより良くするための方法を解説します。

一度基本文章を作成し、何度も修正する

留学経験をベースに自己PRを作成したら、何度も読み返して内容を確認し、都度修正を行うのが大切です。自己PR文は見直しを繰り返すだけで、完結で分かりやすい文章になります。可能であれば、友人などに第三者視点でチェックしてもらうのも良いです。

志望企業にあった内容にカスタムする

自己PR文章を幅広い企業共通で使おうとする人も多いですが、志望企業に合った内容にカスタムするのが重要です。自身の留学経験で得た知識や学びが、志望企業のどんな部分に活かせるかを明確にする必要があります。企業研究を行ったうえで、自己PR内容をカスタムしましょう。

面接時に話す練習を繰り返す

自己PRは書くだけではなく、話して伝える練習も必要です。面接時には1分や3分とさまざまな長さで自己PRを問われます。必ず伝えるべきポイントを抑えたうえで、長さに合わせた面接練習を行っておくと安心でしょう。

実際の面接を多く経験する

留学経験の自己PRを良くするには、面接経験を積むのが一番です。面接経験を多く積むには、「TECH OFFER」をはじめとした、逆就活サイトを活用すると効率良く行えます。「TECH OFFER」は簡単なプロフィール登録をすればすぐに利用可能で、本面接へのオファーはもちろんインターンシップや説明会へのオファーを受け取るno

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まとめ

本記事では、留学経験を効果的にアピールするための自己PR作成方法と、強みごとの例文と作成のポイントを解説しました。留学経験はだれもができる訳ではない、貴重な経験のひとつです。留学経験を通して自身の魅力をしっかりと伝えるために、ぜひ本記事の内容をご参考ください。