こんにちは。理系就活情報局です。
エンジニアの職種の一つに、「IoTエンジニア」があります。
「IoT」とはInternet of Thingsの略で、「モノのインターネット」を意味することばです。
「IoTエンジニア」とは、これまでインターネットに接続されていなかった「モノ」にソフトウェアを組み込んだり、インターネットに繋げたりする仕事です。
「IoTエンジニア」の仕事は所属する企業や開発する製品によって異なり、開発工程には組み込み・アプリケーション・ネットワークをはじめとする、さまざまな技術を用います。
今回は、IoTエンジニアをめざす理系就活生向けに、全国の主要なIoT研究室を紹介します!
IoTエンジニアを志望する理系就活生の方は、ぜひ参考にしてみてください!
IoTエンジニアになるには
大学で専門知識とプログラミングを身に付ける
IoTエンジニアになるには、ネットワーク・A!・セキュリティ・ソフトウェアなどの専門知識や、C言語やC++・Java・Sythonなどのプログラミング言語の習得が必要です。
そのため、大学で情報系の専門知識やプログラミングスキルを学ぶことがIoTエンジニアになる一般的なルートになります。
IoTエンジニアには必須の資格はありませんが、関連するものとしては「IoT検定」や「IoTシステム技術検定試験」、「エンベデッドシステムスペシャリスト試験」などがあります。IoT系エンジニアを目指す方は、資格を取得しておくのもおすすめです。
次は、IoTエンジニアについて学べる「全国の主要なIoT研究室」を、エリア別にピックアップして紹介します。
IoTについて学べる大学の研究室【北海道・東北】
はこだて未来大学 大沢研究室
はこだて未来大学にある大沢研究室では、エージェントモデルの考案と社会特性を導入したマルチエージェントシステムの設計、応用システムの開発などを行っています。
◎主な研究内容(一部)
・人工知能基礎理論と応用
・(マルチ)エージェントシステムの理論およびエージェントアーキテクチャの設計と応用
・自律協調ロボット
・インタフェースエージェント
・感情モデルを用いたマンマシンインタラクション など
(参考・引用:「大沢研究室」)
東北大学 加藤・川本研究室
東北大学の加藤・川本研究室では、理論に基づくアプローチによるネットワークデザインとプロトコルデザインを軸に、最適な情報通信ネットワークの実現に向けた研究開発を行っています。
◎主な研究内容(一部)
・無人航空機ネットワーク
・衛星ネットワーク,
・Intelligent Reflecting Surfaceを利用した通信ネットワークシステム
・光と無線の融合ネットワーク
・レジリエントネットワーク
・機械学習、ディープラーニングを利用したネットワーク制御
(参考・引用:「加藤・川本研究室」)
東北大学 菅沼研究室
東北大学の菅沼研究室では、「人・環境・ITが共生する次世代情報社会」を支える情報通信基盤技術の実現を目的とした研究が行われています。
◎主な研究内容(一部)
・センシングシステム
・ネットワークミドルウェア
・IoT
・サイバー・フィジカルシステム
・社会情報システム
(参考・引用:「菅沼研究室」)
IoTについて学べる大学の研究室【首都圏】
東京大学 篠田・牧野研究室
東京大学 篠田・牧野研究室では、システムに新しい物理現象や物理的構造を導入することで、従来の壁を越える実世界情報環境を実現する研究を行っています。
◎主な研究内容(一部)
・人間と環境の相互作用のセンシング
・五感の中でも触覚に働きかけて人間を支援する技術について、ハードウエアレベルからの提案
・斬新な発想に基づく基礎的・普遍的成果と、それらが実用技術として幅広く活用されるまでのプロセス
(参考・引用:「東京大学 篠田・牧野研究室」)
東京工業大学 下坂研究室
東京工業大学 下坂研究室では、群衆の日常行動のさりげないセンシングから得られる大量の活動データをモデリングする技術や、行動のモデル化をキーにした様々なサービステクノロジーの研究を行っています。
◎主な研究内容(一部)
・パーソナルデータやライフログ、ビッグデータ、IOT、ユビキタスコンピューティングとその領域における統計的データ解析
・HEMSエネルギーの最適化
・次世代オンライン広告
・ヘルスケア分野
(参考・引用:「東京工業大学 下坂研究室」)
電気通信大学 市川研究室
電気通信大学 市川研究室では、世界的なプラットフォーム形成に必要な技術の研究が行われています。端末が主役になるネットワーク「端末主導型のユビキタスネットワーク(Appliance Defined Ubiquitous Network:ADUN)」を提唱しています。
また、ADUNを使った無線空間の仮想化技術・新しい無線信号やシステムの発見・無線通信に伴う干渉の除去、電波空間情報の保存・活用技術などの研究開発を幅広く手がける研究室です。
◎主な研究内容(一部)
・自立給電型ワイヤレスセンサ
・IoT
・グローバルIoTインフラ
・ソフトウェア無線
・電波空間情報配信
・電波空間情報ストレージ
・無線プロトコル検出
・機械学習
(参考・引用:「電気通信大学 市川研究室」)
慶應大学 SOCIABLE ROBOTS LAB
慶應大学 SOCIABLE ROBOTS LABでは、常時ネットワークに接続された次世代のロボット・ソーシャブルロボット(Sociable Robot)の研究を行っています。
◎主な研究内容(一部)
・行動意図に応じてアドホックに構築可能なロボットのための外部神経網
・水中状況認識を可能とする水中パッシブセンサモジュール
・多対多 R2H コミュニケーションのための特定話者認識と追跡手法、会話コンテクスト制御など
・アイコンタクトによるロボットと人の協調動作
・ロボットの感覚を伝える装着型感覚ディスプレイ
・生体神経網の空間的拡張と論理的身体感覚形成
(参考・引用:「慶應大学 SOCIABLE ROBOTS LAB」)
芝浦工業大学 dolyLab(菅谷研究室)
芝浦工業大学 dolyLab(菅谷研究室)は、最新のコンピューティング技術を応用した情報技術基盤の研究開発によって「人・社会・生活」を豊かにすることを目指した研究を行っています。
◎主な研究内容(一部)
・人の感情や精神状態を脳波や心拍からリアルタイムに推定する研究
・人に「優しい」振る舞いをするAIを持つロボット
・味や香り人工物の感情評価
・うつ病や認知症のAIによる診断支援
・スポーツ選手のメンタルヘルス改善の研究
・エネルギー効率を考慮した、高性能で信頼性が置け、セキュアや省電力を実現する基盤開発
(参考・引用:「芝浦工業大学 dolyLab(菅谷研究室)」)
IoTについて学べる大学の研究室【中部・関西】
静岡大学 石原研究室
静岡大学 石原研究室では、無線移動体環境を前提としたネットワークシステムや、通信プロトコル・ミドルウェア・応用アプリケーションについて研究しています。
特に最近では、車車間・路車間ネットワークやセンサネットワーク、位置情報を活用した無線LANの高度化についての研究に注力しています。
◎主な研究内容(一部)
・電波妨害に強い車車間通信プロトコルの開発
・リアルタイム画像カーナビ
・下水管検査のための流れるセンサネットワーク
・無線通信困難な地下空間でのドローン群活動のための高信頼無線ネットワーク技術の開発
・広域低速度無線通信とDTNを用いたセキュアな緊急情報配信技術の実証的研究
(参考・引用:「静岡大学 石原研究室」)
名古屋大学 河口研究室
名古屋大学 河口研究室では、人に優しいユビキタス社会の構築をめざし、モバイル・ユビキタス環境を構築するためのネットワーク基本技術から環境センシング技術・基盤ソフトウェア技術・インタフェース技術・デモシステム開発まで、幅広い研究開発を行っています。
◎主な研究内容(一部)
・アーバンデザイン
・アーバンセンシング
・移動型ロボットと人間が共存する社会を実現するための研究
・ヒューマンコンピュータインタラクション
(参考・引用:「名古屋大学 河口研究室」)
立命館大学 村尾研究室
立命館大学 村尾研究室では、ユビキタスコンピューティングやモバイルコンピューティング、ウェアラブルコンピューティングにおけるセンサ情報処理技術やインタフェースに関する研究をしています。
◎主な研究内容(一部)
・注水音を用いた容器内水位推定手法
・ディスプレイを用いて光電脈波センサに任意の脈波を計測させる手法の提案
・圧力センサ搭載ヘルメットを用いた個人識別手法
・手で上腕を圧迫することによる脈波制御を用いたウェアラブルデバイス入力インタフェース
・アクティブ音響センシングを用いた食材認識カトラリー
・脈波計測値を改変するための腕締め付けデバイスの設計と実装
・スマートフォンの通知の取られ方にもとづくユーザおよび端末の状態識別手法
(参考・引用:「立命館大学 村尾研究室」)
奈良先端科学技術大学院大学 ユビキタスコンピューティングシステム研究室
奈良先端科学技術大学院大学 ユビキタスコンピューティングシステム研究室では、センサから得た実世界データをもとに高度なサービスを効率良くユーザに提供するシステム「ユビキタスコンピューティングシステム」の実現に向けた研究に取り組んでいます。
◎主な研究内容(一部)
・スマートホームの生活行動認識・予測システム
・スマート家電の開発
・介護記録を半自動生成するシステム
・スマートフォンだけを用いた血糖値・空腹度の推移
・ウェアラブルセンサとスマートフォンから得られるデータを分析したQoL簡易測定システム
・参加型センシング
・観光情報システム
(参考・引用:「奈良先端科学技術大学院大学 ユビキタスコンピューティングシステム研究室」)
IoTについて学べる大学の研究室【四国・九州】
島根大学 神崎研究室
島根大学 神崎研究室では、さまざまな種類のデバイスから取得できるセンサデータを利活用するデータ管理技術と、センサデータの共有を効率的に行うためのネットワーク基盤技術の研究を行っています。
◎主な研究内容(一部)
・無線センサネットワーク
・モバイルセンサネットワーク
・モバイルセンサデータ管理
・アドホックネットワーク
・Peer-to-Peer (P2P) ネットワーク
(参考・引用:「島根大学 神崎研究室」)
九州大学 サイバーフィジカル・コンピューティング研究室
九州大学 サイバーフィジカル・コンピューティング研究室では、実世界で生成された膨大な情報と電気電子の融合に基づく新しいコンピュータアーキテクチャの創成と、圧倒的なコンピューティング・パワーを活用した新しい応用技術の研究をしています。
◎主な研究内容(一部)
・100 GHz を超える次世代マイクロプロセッサの実現
・現代コンピュータと量子コンピュータを融合したハイブリッドアーキテクチャの探求
・新しい光電子融合型コンピュータの実現
・IoTシステムにおける、性能・電力オーバーヘッドが低いメモリアクセス秘匿技術の実現
・持続可能でクリーンな社会を実現するための環境指向コンピュータ
(参考・引用:「九州大学 サイバーフィジカル・コンピューティング研究室」)
九州工業大学 井上創造研究室
九州工業大学 井上創㐀研究室では、社会応用のための人間環境センシングをテーマとする研究を行っています。現在は、特に「予防医療データマイニングのためのセンサネットワーク」の研究に注力しています。
◎主な研究内容(一部)
・Webが浸透した現状をふまえたユビキタス情報システムの基礎と応用
・ICカードシステムの研究開発
・ICタグのプライバシと信頼性
・救急トリアージにおけるICタグの活用
・SNSを用いた研究支援システム
(参考・引用:「九州工業大学の研究者」)
長崎大学 小林透研究室
長崎大学 小林透研究室では、IT機器を利用した情報取得・利用に慣れていなくても不利益が生じない公平な情報社会の実現を目指しています。
◎主な研究内容(一部)
・スマートフォンを公衆機器に近づけるだけで操作が可能になる、Chameleon技術非接触操作技術
・マルチスクリーン型トレンドサーフィンシステム
・自己拡張型観光支援プラットフォーム
・タブレットPC上のアバターに話かけるだけで、 高齢者がLINEを利用する若年者と双方向のコミュニケーションができるシステム
・ソーシャルメディア仲介ロボット
・大規模災害時でも情報共有が可能な「Moving Cloud Server」
(参考・引用:「長崎大学 小林透研究室」)
これだけは知っておきたいポイント(まとめ)
この記事では、「IoTエンジニアになりたい!全国のIoT研究室を紹介」というテーマで解説してきました。
重要なポイントをおさらいします。
・IoTエンジニアになるには、大学で専門知識とプログラミングを身に付けよう
・IoTについて学べる大学の研究室【北海道・東北】
①はこだて未来大学 大沢研究室
②東北大学 加藤・川本研究室
③東北大学 菅沼・阿部研究室
・IoTについて学べる大学の研究室【首都圏】
①東京大学 篠田・牧野研究室
②東京工業大学 下坂研究室
③電気通信大学 市川研究室
④慶應大学 SOCIABLE ROBOTS LAB
⑤芝浦工業大学 dolyLab(菅谷研究室)
・IoTについて学べる大学の研究室【中部・関西】
①静岡大学 石原研究室
②名古屋大学 河口研究室
③立命館大学 村尾研究室
④奈良先端科学技術大学院大学 ユビキタスコンピュー
ティングシステム研究室
・IoTについて学べる大学の研究室【四国・九州】
①島根大学 神崎研究室
②九州大学 小野研究室
③九州工業大学 井上創造研究室
④長崎大学 小林透研究室
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