ワコールでは総合職の採用を行っており、多くの理系学生が活躍しています。
今回はワコールに入社した理系学生がどのような活躍をしているのか、事業内容や採用活動も含めて難波氏、小西氏、射場氏に話を伺いました。

「美」「健康」「快適」をテーマに幅広い年代に商品・サービスを提供

人事部の難波氏

株式会社ワコール:

株式会社ワコールは女性用インナーウェアを中心にアウターウェア、スポーツウェアなど幅広い商品を扱う会社です。
商品の企画から製造、販売まで自社で一貫して行っており、近年では3Dボディスキャナーなどのデジタル活用により顧客ニーズに即したサービスも提供。
高品質な商品やサービスを通して、人々の豊かな生活に貢献しています。

公式採用サイト:https://career.wacoal.co.jp/

ーまずは事業内容についてお伺いできますでしょうか?

難波:「美」「健康」「快適」をテーマに、インナーウェアを中心として製造から販売まで一貫して行っています。
ワコールは女性用インナーのイメージが強いですが、実はCW-Xというスポーツウェアを製造・販売するなど、幅広い年代や用途に使える商品を提供しているのが特徴です。
「世界中のあらゆる人々の豊かな生活に貢献する」というテーマを掲げており、赤ちゃん向けから高齢者向けの商品までさまざまな商品を世に出しています。

弊社の商品は50年以上の歴史がある「人間科学研究開発センター(以下「人科研」)」の研究データをもとに開発されています。
人科研では人間のからだを研究し商品の開発に活かしていますが、アパレルメーカーでこうした研究機関を設けて商品開発しているところはほとんどなく、この点が弊社の特徴と言えます。

また、多くのアパレルメーカーでは商品の生産などを外部に委託するケースが多いですが、ワコールでは商品の企画、材料調達、製造、販売まで全て自社で行っています。(一部商品を除く)
商品の企画~販売まで自社で担っているため、総合職として活躍・挑戦できる場がたくさんあります。そこも、ワコールの魅力だと感じています。

ー人科研で商品開発するメリットは何でしょうか?

難波:幅広い年代のニーズやからだにあった商品開発ができる点です。
すべての年代、すべてのサイズの方がより美しく、ここちよく着用いただけるためのものづくりは、人科研が蓄積してきたデータがなければ実現することはできません。

弊社では毎年1千人近くの4歳から69歳までの女性の人体計測を行い、これまでに延べ約45,000人以上のデータを収集してきました。
「美しさ」を追求する女性たちの思いに応えるため科学の視点から研究・商品開発をしています。

求める人材は「自律革新型人材」

ワコール 新京都ビル

ー採用活動に関してお伺いしたいのですが、御社の企業説明会についてお伺いできますか?

難波:ワコールについて理解を深めていただくためにウェビナー形式のイベントを開催しています。
今年度は10月〜12月にかけて計5回開催しておりますが、毎回登壇する社員を変え、かつテーマも変えながらパネルディスカッション形式で進めていくイベントです。

具体的な内容としては、商品ができるまでのフローや基盤について、商品開発に携わる社員が登壇したり、弊社で運営する宿泊施設に携わる社員の話などメイン事業以外の取り組みに関するテーマなどもあります。

弊社に関するさまざまなテーマをウェビナー形式で紹介し、就活生の不安や疑問にお答えする時間も設けるなど幅広い内容で開催しているのが特徴です。

すでに開催が終わっている場合は、アーカイブ配信も行う予定ですので、ご興味のある方は是非エントリーいただけると嬉しいです。

ワコール採用サイト:https://career.wacoal.co.jp/

ー御社が求める人材について教えてください。

難波:弊社で求める人材は「自立革新型人材」です。
主体的に自己の能力を高め続け、積極的に挑戦できる方を自立革新型人材と弊社では呼んでいます。

現在はコロナ禍の影響もあり、学生の皆様は活動が制限されることも多いですが、そうした中でも工夫していろいろなことにチャレンジしてほしいと思っています。

「激変する時代の中でも、独自の発想を活かしてチャレンジされている方」

に魅力を感じるケースが多いですね。

ー御社は総合職採用の形式をとっており、理系学生でも専門外の職種につくケースは多いのでしょうか?

弊社では理系出身の方も多くいますが、専門外の業務に携わっている社員もいます。
総合職採用の形式をとっているため、最初から職種を限定することなく幅広い選択肢からキャリアを選択できるのが弊社の特徴です。

もちろん理系出身の方で研究開発をやっている方もいれば、営業職に挑戦したりMDとして商品企画を行ったりと様々なキャリアを歩んでいます。

また弊社ではジョブチャレンジ制度を設けています。
自分が挑戦したい部署や仕事ができた時に、その部署への異動を手挙げで希望できる制度です。

毎年様々な年代の方が制度を利用しています。

このように弊社では制度としても社員の多様なキャリア選択を支援しています。

理系で総合職を選んだのはなぜか?現場で活躍する社員に聞いてみた

メンズインナー商品営業部の小西氏

ー現在の業務内容についてお伺いできますか?

小西:メンズインナー商品営業部に所属し、メンズインナーの商品開発に携わっています。

具体的には単に商品開発するだけではなく、販促部門や販売部門と連携し、どのようなコミュニケーション・施策でお客様に商品を手に取っていただくか等、商品の開発から販売戦略まで一貫して検討しております。

射場:社内SEとして商品の受注から得意先様への出荷までの販売物流システムの担当をしています。

実際のシステム開発は専門の委託先ベンダーが行いますが、自身は社内SEとして、流通センターでの商品の出庫方法、社内商品営業部の適正な在庫運用法、店頭の販売員のタブレット利用方法などシステムを利用するユーザーの運用設計を行い、各部門のシステム活用による業務効率化支援まで行っています。

ー理系出身で専門外の職種を目指した理由をお伺いできますか?

小西:大学では理系を専攻していたものの、そもそも理系の道をずっと極めようとは思っていませんでした。
就職活動ではさまざまな企業の話を伺う中で、理系に縛られず自分が興味を持った業種業界で働きたい思いが芽生えたんですよね。

そうした中でワコールに出会い、幅広く業務に携われる可能性がある総合職というポジションを選びました。

射場:理系職種の場合、就活の場では大学院卒の学生が重宝される印象があり、自身が学部卒であったため文系職種も探していました。
最初はネガティブな理由でしたが、文系職種も視野に入れた方が幅広い仕事に携われると考え、どの職種にも携われる可能性がある総合職を選択しました。

ー理系で学んだことや培ったスキルを活かせていると感じる場面はありますか?

小西:物事をロジカルに考え、本質を突き詰める力は現在の業務に活きていると感じます。

私は大学時代に物理を専攻していましたが、求めるべき答えに対して論理的にアプローチしていくプロセスが現在の業務でも活用できていますね。

また、業務成果を数値化して評価することが多く、数値を基準として物事を考える習慣は役立っていますね。

射場:入社した当初からITの専門用語に抵抗なく、仕事ができた点は理系であったことが活きていると感じます。

IT業務は専門用語も多く、一般的に抵抗感を示す方も多いですが、私自身は学生時代に建築分野を専攻しており、学内でプログラミングに触れる機会もあったためあまり抵抗を感じませんでした。

また、ITの業務には論理的な思考プロセスが直接的に生きていると思います。
システムに関する専門的な技術やノウハウは外部のベンダーや専門家の方に協力いただいていることもあり、情報収集に苦労する場面は少ないです。

しかし、専門家の話す内容を論理的に理解し、普段システムに触れていないユーザーの方にもわかりやすいようにシステムの利用方法を説明する場面では、複雑なことをシンプルに整理する論理的な思考が活かされています。

ー業務で「やりがい」を感じるのはどのような時ですか?

販売物流システムを担当する射場氏

小西:現在ものづくりに関して川上から川下と幅広い業務を担当していますが、自分が考えた商品企画や販売施策が成功し売上が拡大した時にやりがいを感じます。

メーカーの売上=お客様の支持と考えられ、売上が大きければそれだけお客様のより良い豊かな生活に貢献できていると感じられるので、そこがやりがいですね。

射場:社内のさまざまな人の働き方に影響を与えている部分にやりがいを感じます。

入社から2〜3年目は指示された要件通りのシステムを作るのに手一杯でしたが、ここ数年は比較的大きいプロジェクトに携わっています。
流通部門やWEB部門などさまざまな部門から頂くシステム要望について、個別にヒアリングを行い、システムを活用した業務フローまで作成し、社内の働き方の変化にも大きく携わるようになりました。
影響が大きく常に緊張感のある仕事ではありますが、社員のより効率的な働き方に貢献できている部分にやりがいを感じますね。

ー今後のキャリアプランについて教えてください。

小西:よりものづくりの業務を追求したいと考えています。
私自身は、販売部門から現在の商品開発部に着任しましたが、引き続きものづくりに携わり、商品への理解を深めたり、自分のやりたい企画を考案していきたいです。

射場:IT業務に携わりつつも、お客様の反応を肌で感じられる仕事もしていきたいと考えています。
現在は社内システムの保守運用がメインで、主に社内の方とコミュニケーションをとる機会が多いです。
お客様の購買に関わるデジタルマーケティングは弊社が力をいれている分野でもあるので、このような仕事を通して社内から一歩外に出るようなIT関連の仕事をしたいと考えています。

ー専門外の道を目指される理系学生の皆さんにメッセージをお願いします。

小西:さまざまな選択肢を考えて就活にのぞんでほしいと思います。

私自身は1つの専門で人生を突き進むイメージが思い描けなかったこともあり、総合職という道を選びました。
様々な職種に挑戦できるのが総合職の強みだと感じており、また理系で培った能力も発揮できる環境があると思います。

総合職で入社し、やりたいことが見つかったらその道にシフトするなど、幅広い選択肢で就活してほしいと思っています。

射場:大学で学んだ4年間よりも、社会に出た後の人生の方が長いです。

理系で学んだ分野に拘りすぎず、幅広い選択肢を残しておいた方が後々の選択肢の幅が広がると思います。
もし入社後の職種に適性を感じられなかった場合も、弊社のようにジョブチャレンジ制度で希望部署への異動を叶える手もあります。
少しでも今の専門だけに絞って良いのかと迷う理系学生は、総合職採用を検討してみるのも1つだと思います。

私の経験上理系学生で総合職採用に挑む学生は少なく、企業側の受け取り方も新鮮で興味を持って話を聞いてくれた印象があります。
専門分野での就活と並行して総合職を受けてみるのもありだと思います。

難波:弊社にはさまざまな職種にチャレンジできる環境があります。
コロナ禍での就活、大変なこともあると思いますが、自身の強みや将来やってみたいことを考え、学生の皆様には、それを応援してくれる企業に出会っていただきたいです。就活に正解はありません。まわりと比べず、自分の軸を持って挑んでください。皆様の就活、応援しています!

ー本日は貴重なお時間をいただきありがとうございました。