こんにちは。理系就活情報局です。
土木工学科学生の進路や就職先は、意外と幅広い選択肢があります。専門性の高い学科ですので、土木・建築に関連する業界になんとなく就職する学生も多いもの。しかし、進路の選択肢を把握したうえで、自分自身で進路を今一度考えてみることがおすすめです。そのために、まずは意外と知らない土木工学科学生の進路について把握しておきましょう。
今回は、土木工学科学生の就職先やさまざまな進路、学んだことを活かせる仕事までを解説します。今後の就活にお役立てください。
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土木工学科学生が選択できる主な進路や就職先
土木工科学生の代表的な進路や就職先を、まずは3つのカテゴリーにわけてご紹介します。
理系職種
土木工学科学生の多くが選択するのが理系の職種です。土木・建築に関わるものがその代表で、設計や施工・調査を担当する職種を第一の選択肢とする学生が、非常に多い傾向にあります。
なかでも、ゼネコンや工務店、設計事務所など主に実際のものづくりに関わる職種が人気。これまで学生時代を通して学んだ知識や技術がすぐに生かせる環境なので、就職後の馴染みやすさも人気を集めているポイントです。土木工学において自信のある部分を持っている学生や、逆に誇れるものはないが土木工学科出身であることを強みとしたい学生には、理系職種を選択するメリットがあると言えるでしょう。
文系職種
理系職種を志す学生が多いですが、文系職種への就職も可能です。文系の職種の代表的なものは、営業職・コンサルタント・編集者・ライターなどが一般的。文系職種とはいえ、どの職種も建築系の企業やハウスメーカーに就職すれば、専門性を活かしながら働けます。編集者やライターは馴染みのない職種ですが、業界紙や建築の専門誌などであれば、働きながら記事制作の技術を身につけ、活躍することができるでしょう。
また、就職先の選定では「専攻していないが好き」「興味がある」「やってみたい」職種を選ぶことも間違いではありません。実際に、土木工学科から銀行や広告代理店などへの就職実績もあるので、チャレンジしてみるのも良いでしょう。土木工学科学生ならではの数字への強さやデータ分析力など、理系特有のスキルは文系職種で強みとなります。これまでの経験はどんなことでも活かせるので、納得のいく就職先を選ぶことがなにより大切です。
大学院への進学
就職だけでなく、大学院進学を希望する方もいるのではないでしょうか。工学系の学科ごとでみても、土木建築を専攻している学生の大学院進学率は、比較的高い水準にあります。大学院で専門性を高められることは理解できますが、就職に対しての利点はいまいち良くわからないもの。利点と注意点をしっかり把握したうえで、進学か就職かを選択することが大切です。
進学と就職のメリットデメリット
進路を大きくわける「進学」か「就職」かの選択に、迷っている方もいるのではないでしょうか。後悔なく進路を決断するためには、まずはそれぞれのメリット・デメリットを把握する必要があります。一長一短を把握したうえで、今後の判断に活かすことがおすすめです。
大学院進学のメリット・デメリット
土木工学科の学生が大学院へ進学するメリットのひとつは、入社後の待遇が良くなる点です。一般の企業を例にとっても、比較的多くの企業で高卒・大卒・大学院卒の給与設定がされており、大学院卒が最も高い給与水準となっています。
また、大学院へ進学するもう一つのメリットは、より専門性の高い職種に就けることです。大学院で高度な専門知識や技術を身につけることで、応募できる企業が増えるだけでなく、企業からの声も掛かりやすくなります。より高い専門性を必要とする仕事であれば、待遇も必然的に良いものになります。
一方で大学院進学の最大のデメリットは、就職時期が2年程度遅くなることです。捉え方次第ではデメリットになりませんが、企業側のハードルも必然的に上がるもの。できて当たり前のプレッシャーを跳ね返す意欲や努力が求められます。学びを自信に変えて、知識を社会に還元する意識が大切です。
就職するメリット・デメリット
進学せずに就職するメリットは、進学するよりも早く実務に慣れられる点です。学生と社会人のルールは異なることも多いのが実情。企業によって社風やルールもまちまちなので、早くに理解できれば業務への貢献が早期にできます。
逆にデメリットは、就職を目指す企業や職種によっては、希望する職種に就く際のネックになる場合もあることです。企業にもよりますが、例えば大手研究職や設計職などは大学院卒が採用される傾向にあり、待遇も異なる場合がほとんど。入社後のポジションにも違いがでるので、志望する企業があれば求められる学歴や待遇などを事前に確認しておく必要があるでしょう。
希望や想いを軸に進路を決める
進路の決め方としては「進学」か「就職」するかの2択にすると迷う方も多いですが、結論としては、自分自身が納得できる進路が選べればどんな進路でもOKです。入社後の給与が高くなるから進学を。格好がいいから大手企業へ就職を。という決め方もありますが、やりたいことや好きなこと、追求したいテーマに従って進路を決めることをおすすめします。自分の意思や決意は、入社後の強い決意となり、仕事を後押ししてくれる原動力になることがおすすめする理由です。進路の選定方法もしっかりと意識しながら、納得できる道を選んでみてください。
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土木工学科学生の強みを活かせる就職先
では、土木工学科学生の強みを活かせる、具体的な就職先を見ていきましょう。大きなカテゴリで分類して解説しますが、あくまでも企業ごとの特性は異なります。あくまでも参考として、カテゴリごとの特性を掴んでみてください。
ゼネコン
人気の進路のひとつであるゼネコンは、土木工学科学生の強みを活かせる業界です。設計から施工まで一括して請け負うので、土木建築・設備工事などの技術を大いに活かせます。また、オフィスビルや商業施設、病院や道路や橋など、巨大な建造物や建築に携われるのも、この業界の面白さのひとつです。
公務員・インフラ系
自治体や国のインフラに関わる、公務員やインフラ系の企業も土木工学科学生向きの業界です。公務員は国家公務員から地方公務員まで幅広くあり、業務内容や規模も異なります。そのため、一口に公務員と言ってもどのような仕事に携わりたいのか、また希望通りの部署への配属は可能か、事前に調べておくことが必須です。インフラ系は地味な印象もありますが、街をつくるやり甲斐を感じられるお仕事。能力を活かして、地域を支えることが可能です。
建設コンサルタント
建設コンサルタントとは、国土交通省に登録された企業を指します。主な業務としては、道路・ダム・港湾などの計画〜設計までを実施。公務員のように街づくりに関わる業務なので比較的経営も安定しており、長く働き続けられる業界です。
デベロッパー・ハウスメーカー
デベロッパーとは、街の設計・計画や土地開発などを行なう役割を担っています。商業施設や街の再開発に携わる企業もあるので、比較的スケール感のある業務内容です。ハウスメーカーは住宅の設計から施工までを手掛けており、デベロッパーより小規模ですがより生活に密着した所で知識を活かすことが可能。どちらも土木工学科学生の強みを発揮できるので、人気の高い就職先のひとつです。
土木工学科学生の強みを活かせる職種
最後に、土木工学科学生の強みを発揮できる具体的な職種について解説します。あくまでも一例なので、どの部分が強みかに着眼すれば、他の職種にも応用できます。さまざまな視点から、土木工学科学生の強みを把握しておきましょう。
土木施工管理
道路・鉄道・橋梁などの工事を実施するにあたり、施工計画の立案から工事の監督までを行なう役割です。関係する法律を踏まえたうえで、工期・設計図・仕様書などをもとに施工計画を立てます。工事現場を指揮するリーダーシップなどが必要ですが、土木工学科で習得した基礎知識の活用も可能。ほかの学科生に比べ、ベースの知識や技術が備わっているため、就職の際は非常に有利になるでしょう。
土木設計技術者
道路・鉄道・橋梁などの工事を実施するにあたって、調査や計画・設計などを実施する役割です。地形や地質、天候や環境などの影響を整理し、法令などに従って設計を行います。経験を積むほどに幅広い建造物に携われるほか、土木工学科での学びを応用できる部分が多くある職種です。
測量士
位置や面積、距離などを測り、図面に起こすことが測量士の役割です。建築や土木設計のもととなる図面を作成する必要があり、責任もこだわり甲斐もあるポジション。測量士を目指す場合は「測量士補」の資格と、1年以上の実務経験が必要になります。測量士を志望する場合は、早めの準備と資格取得をしておくことがおすすめです。
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これだけは知っておきたいポイント(まとめ)
本記事では「土木工学科学生の進路や就職先、強みを活かせる仕事」について解説してきました。土木工学科学生であることに、少し自信を持てたのではないでしょうか?
では、最後に重要なポイントを整理しておきます。
・土木工学科学生が選択できる主な進路や就職先
①理系職種
②文系職種
③大学院への進学
・進学と就職のメリットデメリット
①大学院進学は待遇面のメリットがある
②デメリットは就職の遅れとプレッシャー
③就職するメリットは早期実践
④デメリットは企業選定の幅が進学に比べ狭い
⑤希望や想いを軸に進路を決める
・土木工学科学生の強みを活かせる就職先
①ゼネコン
②公務員・インフラ系
③建設コンサルタント
④デベロッパー・ハウスメーカー
・土木工学科学生の強みを活かせる職種
①土木施工管理
②土木設計技術者
③測量士