こんにちは。理系就活情報局です。
「コンサルタントという職業に興味はあるけれど、具体的に何をしているのか曖昧でよくわからない……」と悩んでいませんか?
理系出身者は、理系以外のフィールドでも活躍できるポテンシャルを持っています。
コンサルティング業界は、理系出身者が活躍できる業界の一つです。
本記事では、コンサルタントという仕事についてわかりやすく解説します。種類や具体的な仕事内容、求められるスキルから平均年収まで、基礎から紐解いていきましょう。
「なんとなく分かるようでいて、何をする仕事なのかわからない」という方から「自分に向いているか判断したい」「コンサルタントをめざしてみたい」方まで、ぜひ参考にしてみてください!
コンサルタントとは?

まずは、コンサルタントの職種概要について整理しておきます。
クライアントの課題を解決に導く仕事
コンサルタントの仕事を一言でまとめると、「クライアントが抱える問題を解決に導く仕事」です。
企業の経営層と関わり、経営戦略をはじめとする、企業を左右する問題を解決する提案を行います。
その企業が抱える課題に取り組むため、コンサルタントは経営やマーケティングの知識も問われる仕事です。
幅広い知識が必要であり、かつ大きな責任を伴うため、やりがいのある仕事を求める理系就活生に向いています。
コンサルBig4とは
コンサルBig4とは、世界的な大手会計事務所グループであるデロイト・PwC・EY・KPMGの4社を指す言葉です。いずれも監査法人を中核に、経営戦略・業務改革・IT導入・M&A支援など幅広いコンサルティングサービスを展開しています。
世界に拠点を持ち、多国籍企業や政府機関の変革支援を担うコンサルBig4は、就活生には非常に人気の高い就職難関企業の代表です。
コンサルタントの種類

コンサルティング業界は、クライアントが抱える課題の特性や解決に向けてアプローチする階層により、いくつかのカテゴリーに分類されます。自分の強みを活かせる領域を特定するためには、まずはそれぞれの特徴を理解することが重要です。
戦略系コンサルティング
戦略系ファームは企業の経営層を主なクライアントとし、全社戦略の立案やM&Aなど企業を左右する意思決定をサポートします。
マッキンゼー・アンド・カンパニー、ボストン コンサルティング グループ、ベイン・アンド・カンパニーといった、いわゆるMBBがその代表格です。企業の意思決定に関わるため、極めて高い論理的思考力と、前例のない課題に対してゼロベースで解を導き出す知的な粘り強さが求められます。プロジェクトの期間は数ヶ月と比較的短く、常に新しい業界やテーマに挑む傾向があります。
理系学生が培った高度な数理的推論力は難解な経営課題の解決に活き、複雑な事象をシンプルにモデル化するスキルも重宝されます。
総合系コンサルティング
総合系コンサルティングファームでは、戦略の立案から実行、運用支援までを一気通貫で提供します。いわゆるBig4やアクセンチュアが、総合系コンサルティングファームの代表格です。
組織規模が大きく、産業別の専門組織と機能別の専門組織を持っています。これらがマトリックス状に構成されているのが特徴です。実行フェーズまで踏み込むため、現場の人間を動かす人間力やプロジェクトマネジメント能力も強く問われるでしょう。
また、幅広い産業を扱うため、工学系で学んだサプライチェーンの知識や理系全般に共通する体系的なプロジェクト推進力が現場での実装フェーズで重宝されます。
ITコンサルティング
ITコンサルティングは、企業の経営課題をIT技術によって解決することに特化した領域です。現代ビジネスではITと切り離された戦略は存在しないため、総合系ファームとの境界線は曖昧になりつつありますが、より技術的な実装などに強みを持つのが特徴だといえます。
アビームコンサルティング・フューチャーアーキテクト・日本IBMなどが代表的な企業です。単なるプログラミング能力ではなく、最新のテクノロジーがビジネスモデルにどう影響できるかという視点が活かせるポジションです。
特に情報工学専攻などの学生は、システム開発の基礎知識をダイレクトに活かせます。技術とビジネスの橋渡し役となるため、理系学生にも比較的人気が高い傾向があります。
シンクタンク系コンサルティング
シンクタンク系は、野村総合研究所・三菱総合研究所・三菱UFJリサーチ&コンサルティングといった、国内の金融機関や財閥を母体とする機関です。最大の特徴は、民間企業向けのコンサルティングだけでなく、官公庁からの委託調査に強い点にあります。
国の政策立案に資する大規模な調査分析や、マクロ経済の動向を踏まえた提言など、社会的影響力の大きい業務に関われます。統計学やデータサイエンスのスキルを持つ理系学生にとって、膨大なデータを解析して社会課題の解決策を導き出すアプローチは非常に親和性が高い環境です。研究者としての志向が強く、一つの事象を徹底的に深掘りしてレポートにまとめることを得意とする学生に向いているでしょう。
その他専門コンサルタント
このほかにも、多様な領域に特化した専門ファームが存在します。
- ・組織人事コンサルティング
- ・FAS(財務・M&A)
- ・生産性向上コンサルティング
理系や工学的な知見が必要になるものも多くあります。例えば、機械工学専攻なら製造業向けコンサル、化学・薬学専攻ならヘルスケアコンサルといったように、自身の特性を踏まえた企業選びをすれば、就活を有利に進められるでしょう。
コンサルタントの仕事内容
コンサルタントの業務は、基本プロジェクト単位で進行することが一般的です。期間やテーマは様々ですが、どのプロジェクトにおいても共通するパターンが存在します。基本の流れに従って仕事内容の理解を深めましょう。
クライアント企業の分析と課題の把握
プロジェクトの最初に行うのが「現状の正確な把握」です。クライアントが提示する課題は表面的な現象に過ぎないことが多いため、ファクトを中心に現状を把握します。
たとえば売上低下の課題に対し、市場環境の変化や競合の出現、内部の不全など原因を多角的に分析します。
そのために、決算数値などの定量データだけでなく、組織図や業務フロー、現場へのヒアリングを通じた定性データを収集します。集まった膨大な情報を漏れなく、ダブりなく整理し、ボトルネックがどこにあるのかを特定する作業までが最初のステップです。
課題解決のための情報収集
課題の仮説が立つと、それを裏付けるための徹底的な情報収集に移ります。リサーチによる市場動向の調査、既存の統計データの解析、さらには業界の有識者やクライアントの顧客へのインタビューなど、手段は多岐にわたります。
ここで重要になるのが、単に情報を集めるだけでなく「何のためにこの情報を集めるのか」という目的意識を持つことです。解決策の説得力を高め、顧客が持つ課題を効果的に解決に導くための材料をできるだけ多く集めます。
仮説構築と施策の立案
収集したデータや情報をもとに、解決策としての施策を立案します。施策の実行前には、実行した際のインパクトと実現可能性を天秤にかけながら、具体的なアクションプランに落とし込みます。
課題をもとに現状を把握し、仮説を設定して、それを解決に導く施策を立案する。この一連の精度がコンサルタントの介在価値になります。効果的な対策の実行は、精度の高い仮説と丁寧な検証・現状把握なしではできません。現場経験や各業界の知見を増やすほど、精度を高めていくことが可能です。
コンサルタントの平均年収

コンサルティング業界の年収水準は、他業界と比較しても非常に高いことで知られています。厚生労働省の賃金構造基本統計調査や、各社の採用情報、主要なキャリアプラットフォームのデータを統合すると、以下のような水準が浮かび上がります。
【コンサルタントの種類別・平均年収目安】
| コンサルタントの種類 | 新卒1年目の年収目安 | マネジャークラスの年収目安 | 特徴 |
| 戦略系 | 650万円〜850万円程度 | 1,500万円〜2,000万円を超えることも | 全カテゴリーの中で最も高い水準。成果主義の傾向が強い。 |
| 総合系 | 550万円〜700万円程度 | 1,000万円〜1,500万円程度 | 安定したキャリアパスが魅力。 |
| IT系 | 500万円〜650万円程度 | 1,000万円〜1,300万円程度 | ITスキルのレベルに応じた昇給。 |
| シンクタンク系 | 500万円〜600万円程度 | 1,000万円程度(30代前半目安) | 日系大手企業の給与体系がベース。賞与の比率が高い。 |
戦略系コンサルティング
戦略系ファームの年収は、全カテゴリーの中で最も高い水準にあります。新卒1年目のアソシエイト・コンサルタントであっても、ベース給与とボーナスを合わせて年収650万円から850万円程度に達することが一般的です。
外資系ファームは成果に応じた昇給幅が非常に大きく、20代でマネジャーに昇進し、年収1,500万円を超えるケースもあります。ただし、いわゆる「Up or Out(昇進するか退職するか)」の文化がある企業も多く、高い報酬はそれに見合うだけの圧倒的なパフォーマンスと覚悟が必要な面があります。
総合系コンサルティング
総合系ファームの年収は、戦略系に比べるとやや緩やかですが、それでも国内一般企業の平均を大きく上回ります。たとえば、新卒1年目の年収は550万円から700万円程度がボリュームゾーンです。
総合系ファームの魅力は安定したキャリアパスにあり、マネジャー層に達すると年収1,000万円から1,500万円程度。共同経営者クラスになれば、数千万円から1億円を超える報酬を得ることもできます。近年、ITやデジタル領域の需要が爆発的に増えていることもあり、ボーナスの比率も高まっている傾向にあります。
参考:OpenWork(旧Vorkers)「コンサルティング・シンクタンク業界 年収ランキング」
ITコンサルティング
ITコンサルティングの年収も高い水準にありますが、特に先端技術に精通している場合は高額報酬となるケースも増えています。新卒1年目では500万円から650万円程度が一般的です。中堅以降はITスキルのレベルに応じた昇給が行われることが多く、マネジャークラスで1,000万円から1,300万円程度が目安です。
特定の技術を武器にフリーランスとして独立するケースもあります。事業会社のCTO候補として引き抜かれ、年収を上げるキャリアパスも一般的です。
参考:厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「ITコンサルタント」
シンクタンク系コンサルティング
シンクタンク系は、日系大手企業の給与体系をベースにしていることが多く、外資系に比べると初任給はやや抑えめになる傾向があります。新卒1年目の年収は500万円から600万円程度ですが、賞与の比率が高いため、業績が良い年には若手でも比較的高い水準の給与額が支給されます。
30代前半でシニアコンサルタントや主事といった役職に就くと、年収1,000万円程度となることが一般的です。福利厚生や退職金制度が充実している点も、考慮しておきたいポイントです。
参考:株式会社野村総合研究所(NRI) 2025年3月期 有価証券報告書
参考:株式会社三菱総合研究所(MRI) 有価証券報告書
理系就活生がコンサルタントに向いている理由

理系就活生がコンサルタントに向いている理由として以下3つが挙げられます。
- ・論理的思考力を活かせる
- ・データを扱うことに慣れている
- ・仮説と検証のサイクルに慣れている
論理的思考力を活かせる
理系就活生がコンサルタントに向いている1つ目の理由は、「論理的思考力を活かせる」からです。
コンサルタントは、課題解決のためにさまざまなアプローチ方法を検討・実行します。また、思い込みや前提知識に左右されずに論理的に思考することで、最適な提案を行います。
その過程には、論理的な思考力が必要不可欠です。
理系就活生は、コンサルタント業務の基礎となる論理的思考力を持っています。
コンサルタントは、集中力と論理性でもって一つの物事を深く追求することが好きな人に向いていると言えるでしょう。
データを扱うことに慣れている
理系就活生がコンサルタントに向いている2つ目の理由は、「データを扱うことに慣れている」からです。
コンサルタントは、業務でさまざまな領域に及ぶデータを扱います。
理系就活生は専門分野で日常的にデータを扱っているため、コンサルタント業務にも馴染みやすい素地があると言えるでしょう。
特に金融系コンサルタント・会計コンサルタントは数字に密接な仕事で、数字に明るい理系就活生は重宝される人材です。
仮説と検証のサイクルに慣れている
理系就活生がコンサルタントに向いている3つ目の理由は、「仮説と検証のサイクルに慣れている」からです。
コンサルタントは、常に仮説と検証を繰り返していきます。
収集した情報をもとに仮説の検証を行い、結論を導き出していくのは、理系就活生にとって馴染んだプロセスです。
研究室で仮説を立て、実験と考察を繰り返すサイクルを経験しているはずで、これはコンサルタントが課題を解決するプロセスと全く同じです。
仕事では限られた時間の中で成果を出さねばなりません。コツコツと目の前の課題に取り組み、仮説・検証を実行できる理系就活生は、コンサルタントの適性を持っています。
コンサルタントに求められる能力
コンサルタントに求められる能力は以下の3つです。
- ・コミュニケーション能力
- ・プレゼンテーション能力
- ・プログラミングなどのIT技術や専門知識
コミュニケーション能力
コンサルタントに求められる能力の1つ目は、コミュニケーション能力です。
コンサルティングは、常にクライアントを相手にする対面型のビジネスです。企業の経営層と関わることも多いため、営業職的な側面を持ちます。
企業が抱える問題を解決するためには、まずクライアントの要望や課題について丁寧にヒアリングを行わなければなりません。実際に課題を解決できる能力とは別に、コミュニケーション能力が問われます。
プレゼンテーション能力
コンサルタントに求められる能力の2つ目は、プレゼンテーション能力です。
ただコミュニケーションを図るだけでなく、コンサルタントはクライアントに課題解決のための提案を行います。
なぜその提案が課題解決に役立つのかを論理的に説明しながらもわかりやすく伝え、納得してもらうに足る説得力を持たせなくてはなりません。
プログラミングなどのIT技術や専門知識
コンサルタントに求められる能力の3つ目は、プログラミングなどのIT技術や専門知識です。
IT系コンサルでは、プログラミングなどのIT技術を持っていることが歓迎されます。
実際の業務でシステムの設計や構築を担当するため、コンサルタントはIT技術の知識を備えておく必要があるのです。
ほかにも、コンサルティングには、クライアントの企業が専門とする領域への知識が求められます。経営やマーケティングといった知識も、コンサルタントに必要です。
「これだけは詳しい」ではなく、幅広いことに興味を持ち、常に知識を更新していくことがコンサルタントの仕事の1つと言えるでしょう。
コンサルタントになるには

コンサルタントとして採用されるには、高い学力や研究実績に頼るだけでなく、面接官の納得感を得られる効果的なアピールをすることが大切です。
そのためにも、早期に準備は必須。本章では具体的な準備や対策方法などについて解説します。
早期の動き出しとインターン参加
コンサルティング業界の採用活動は、他の業界と比較しても非常に早く開始される傾向があります。
外資系や国内の大手のファームにおいては、学部3年生や修士1年生の夏から秋に開催されるサマーインターンシップからが、本選考の入り口に位置づけられている状況です。
内定者の多くはインターンに参加している傾向があることからも、内定を得るための大切なポイントのひとつであることがわかります。
インターンの実施内容は企業によっても異なりますが、思考の柔軟性やチームへの貢献度を含め、企業との相性が合否を分ける判断材料となることがほとんどです。
研究活動が忙しくなる時期と重なりますが、内定に近づくためには参加をおすすめします。
企業を深く知り相性をたしかめるうえでも、非常に良い機会になるでしょう。
特殊な選考への対策
コンサルティング業界の選考には一般企業とは異なる特殊な形式もあるため、事前対策が欠かせません。
たとえば、課題に対する思考プロセスをテストする、ケース面接と呼ばれる選考形式です。
「日本国内の電柱の本数はいくつか」といったフェルミ推定や、「ある飲料メーカーの売上を1.5倍にするにはどうすべきか」といったビジネス課題に対し、自身の意見を回答する必要があります。
対策としては、論理の飛躍を排除し、前提条件や事実をもとに手段や方法を思考し伝える練習が必要です。
また回答に対して、面接官からの質問が入ることもあるため、攻撃と捉えるのではなく、より良い解を作るための協力的な議論として受け入れる意識を養う訓練をしておく必要もあります。
企業ごとに選考の傾向なども把握しておき、事前に対策を行うことが非常に大切です。
就活サービスの活用
多くの理系就活生は、研究室のコアタイムや実験スケジュールに縛られ、情報収集や就活の時間が不足してしまうことがほとんどです。
そのため、就活サービスなどを活用した効率の良い情報収集が必須だといえます。
幅広い就活サービスがあるため、自分自身の強みや理系としての特性を活かせるサービスを選ぶことを心がけましょう。
理系就活生に特に活用されているのが、理系に特化した「TECH OFFER」です。
TECH OFFERは、簡単なプロフィール登録をするだけで企業からのオファーを受け取れる、逆オファー型就活サービスとなっています。
自身の研究テーマや志望業界を登録しておくだけで、その専門性や特性を必要とする企業からのオファーを受け取ることが可能です。
企業選定や業界理解を深めるためのツールとしても活用できるため、まずはプロフィール登録だけでもしておくことをおすすめします。
まとめ
この記事では、「コンサルタントとは?種類・仕事内容・向いている人」について解説してきました。企業や事業をサポートするコンサルタントは、責任や求められるスキルのハードルが高い分、多くの収入を得られる傾向があり、やりがいも大きい仕事です。
理系の特徴であるロジカルシンキングなどが大いに活きる分野ですので、入社できれば活躍を期待できるポジションだといえるでしょう。
まずは就活を効率良く進め、しっかり事前準備を進めることが大切です。今回ご紹介した「TECH OFFER」などの就活サービスも上手く活用しながら、後悔のない準備・対策を進めておくことを推奨します。
