こんにちは。理系就活情報局です。
就職活動では、ESや履歴書で「大学で学んだこと」について書く機会があります。
「素直に研究内容を書けば良い?」
「面接官の目に留まる書き方を知りたい!」
そんな理系就活生のために、今回は大学で学んだことの書き方を例文付きで紹介します。
大学で学んだことの書き方に悩んでいる理系就活生の方は、ぜひ参考にしてみてください!
企業がESや履歴書で大学で学んだことを聞く理由
就職後に活躍できる能力があるか確認したい
企業がESや履歴書で大学で学んだことを聞く理由の1つ目は、就職後に活躍できる能力があるか確認したいからです。
企業は、選考において学生の持つ能力を見極め、入社後も頑張ってくれるかを判断します。
ここでの「能力」とは、コミュニケーションや忍耐力など、仕事を遂行する上で必要なスキルのことを指します。
例えば、学生が「大学で継続することの重要性を学びました」と答えた場合、面接官はさらに質問を投げかけて、その回答から「本当に継続力を持つ人材なのか」「入社後も学習意欲を持ち続けてくれるのか」を判断します。
学業への向き合い方から人柄を知りたい
企業がESや履歴書で大学で学んだことを聞く理由の2つ目は、学業への向き合い方から人柄を知りたいからです。
企業は学生が学びに取り組む姿勢を通して、「入社後に真剣に仕事に取り組んでくれるか」をイメージして、一緒に働くに足る人材かどうかを判断しています。
企業は、できるだけ自社の社風や理念に共感してくれる理系就活生に内定を出したいと考えています。
大学で学んだことを書く時には、ESを見た面接官がその企業で働くあなたの姿をイメージできるかどうかを念頭に置いて書くと良いでしょう。
仕事にどう活かせるのかを知りたい
企業がESや履歴書で大学で学んだことを聞く理由の3つ目は、あなたが学んだことを入社後にどう活かせるのか知りたいからです。
学んだことを書く時には、あなたがその会社で働いているイメージと同時に、学んだことをどのように活かせるのかを直結させましょう。
そのためには、志望企業の業務内容を理解することが必要です。
企業が求める人材を把握した上で、自分が入社後どのように企業に貢献できるかを示せれば、あなたがその企業にとって採用すべき人材であることを証明できるでしょう。
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大学で学んだことを書くための準備
勉強した内容を一覧化する
まずは、自分がこれまで大学で学んできたことを一覧化して整理することから始めましょう。
理系と一口に言っても様々な学部と専攻があるように、これまで学んできたことは皆同じではありません。
いきなりES用の文章を作成する前に、自分が大学で何について学んできたのかを箇条書きにして、把握するところからスタートするのがおすすめです。
大学生活で受けた講義やゼミ、印象に残っている授業など、自分が学んできたことを、一度紙やスマホのメモ帳にまとめてみてください。
まとめたら、その授業や講義を選んだ理由や、なぜ印象に残っているのかを考えてみると、自分の中で大切な学びの輪郭が見えてきます。
力を入れたことや研究内容を整理する
次に、学んだことを整理しましょう。
一覧化した学びを、
①熱心に取り組んだこと:スキルや物事への取り組み方
②価値観に影響を与えたこと:挫折や変化、成長を交えて価値観
③チームで取り組んだこと:チームワークや協力しあう能力
④印象に残っていること:自分にとって大切な学びや価値観
に振り分けてみてください。
そうすれば、志望する企業に対して打ち出したい人物像に合わせて、アピールするテーマを決めることができます。
就職後に学びを活かす道を考える
次は、整理した学びを入社後にどう活かす道があるのかを考えましょう。
理系就活生の中には、「自分の学びは専門的すぎて、実際の仕事で活かすことができないかもしれない…」と思っている人もいるかもしれません。
学んだことが直接的に仕事に活かせる場合は、そのまま伝えましょう。
もし直接的に活かせない場合は、学んだことを通じて得た知識やスキルを伝えることをおすすめします。
大学で学んだことの構成
大学で学んだことを書く準備をしたら、後は以下のフレームワークに当てはめていきましょう。
結論
最初に、大学で学んだことを結論として端的に一文でまとめましょう。
結論を提示することで、採用担当者があなたの考えや話の筋を理解しやすくなります。
活動概要
次は、何をしたのかを説明します。
具体的なエピソードは次に示すため、ここでは端的に説明するに留めます。
学びのエピソード
次は、学んだことについて、具体的なエピソードを踏まえて説明します。
大学で学んだことを書く時は、学びのエピソードに一番筆を割きましょう。
ここでは、学びのために何にどう取り組み、何を得たのかを示すことで、あなたの人柄や価値観が伝わることを心がけてください。
入社後の活かし方
最後に、企業にとって自分が役立つ人材であることを示すために、大学で学んだスキルや人間性をどのように活かせるのかを提示します。
採用担当者が一緒に働くあなたの姿をイメージできるよう、入社後に再現性のある学びを示しましょう。
大学で学んだことを効果的に伝えるコツ
大学で学んだことを伝える際の重要なポイントは、大学で学んだことを入社後のビジョンに繋げて、企業の業務にも活かせることをアピールすることです。
「大学で学んだこと」は、深い知識と成果に結びついている「最も力を注いで取り組んだこと」に焦点を当てましょう。
学びを伝える際には、「プロジェクトの成功に向けて、計画立案やチームの調整、進行を行いながら、積極的に課題の解決に取り組んだ」など、具体的な取り組みを伝えると効果的です。
入社後の活かし方は、自分の成長意欲や専門性を採用担当者にアピールできるチャンスです。次の選考にコマを進めるためにも、書き上げた後は、客観的に読んだときに企業への貢献度が読み手に伝わるのかチェックしてみましょう。
大学で学んだことが見つからない時の対策
学業に関心がなかった場合
解決策は、過去の日常を振り返りながら自己分析を行うことです。
まずは、「自分が時間をどのように使ったか」にフォーカスしてみましょう。
たとえば、趣味に熱心に取り組んでいた場合は、どのような工夫や努力をしていたのかを思い出してみてください。
情報を集めるために調べ物をしたり、集めた情報が自分に合っているのか精査したりしていたかもしれません。そうした経験は、「情報収集力を養い、エビデンスのある情報を見分ける重要性を学んだと言えるでしょう。
「大学で学んだこと」とは、華々しい研究成果や功績でなくとも構いません。
日常生活は、あらゆる学びの入り口です。経験そのものではなく、その経験から何を学んだのかを見つけることを意識しましょう。
企業の仕事と関連しない場合
もし志望する仕事と大学で学んだことが関係ない場合は、まず何を学んだのかを一段階深く掘り下げて考えてみましょう。
志望するのが研究職でなかったとしても、研究を通じて培った忍耐力や粘り強さは、どんな仕事でも活かせるあなたの学びです。
「◎◎について研究した」ということで思考を終わらせず、「学んだことから何を発見したのか」まで掘り下げていくことで、自分自身の理解も深まっていきます。
もし行き詰まってしまった時は、友人や先輩、キャリアセンターのスタッフに意見を仰いで、客観的な視点を取り入れてみましょう。
大学で学んだことの例文
理工学部で学んだこと
大学では、コミュニケーションの大切さを学びました。
私は理工学部で、人間科学と心理学を用いたシステム構築について学びました。その講義では、単にシステムの構造を理解するだけでなく、システムに組み込む人間の行動についても学ばねばならず、それまで自分が人間への理解をおろそかにしていたことに気づかされました。
そこで、一緒に課題に取り組んだグループでの話し合いの場を増やして、細かい疑問点や意見の相違を丁寧に摺り合わせていきました。課題をこなすグループではなく、それぞれが別の考えを持った学生の集まりだと認識できたことで、システムに取り入れた人間の行動が画一的ではなく、人間らしい揺らぎがあるとして、10段階中9の評価を頂くことができました。
以上の経験から、私は大学で集団で物事に向き合い、集団の中にある個性を尊重する大切さを学びました。
貴社に入社後は、チーム内で積極的にコミュニケーションを取りながら、プロジェクトに取り組んでいきたいと考えています。
情報学部で学んだこと
私はこれまで、AIによる機械学習について学んできました。
研究に所属してからは、提携している企業と共同で、アプリ開発を行っています。
企業とチームを組んだことで、第一線で働く方々と自分を比較してしまい、考えの甘さや能力不足を悔しく思うこともありました。企業の方に「未熟さは悪いことではない。ユーザーに近い感覚でアプリを見てほしい」とアドバイスをもらったことで、発想を転換することができ、積極的に意見を出して開発に取り組むことができるようになりました。
この経験から、私は自分の力が及ばないと感じたとしてもへこたれない強さと、広い視野で物事を見つめる重要さを学びました。また、第一線で働く企業の方々と接したことで、日々進歩していく研究に追いつけるよう、常に勉強を怠らないことの大切さも実感しました。
社会人になった後も、常に謙虚な姿勢で視野を広く持ち、学び続けることで、貴社に貢献できるように精進したいです。
薬学部で学んだこと
大学では、一つの物事に粘り強く取り組むことの重要さを学びました。
私は研究室で、◎◎◎◎が細胞へどのように作用をするのかについて研究しています。◎◎◎◎の実験では、組み立てた仮説通りの結果が得られず、何度も実験をくり返し行いました。挫けて諦めそうになったときもありましたが、教授や研究室の先輩にアドバイスをもらい、実験方法を見直したところ、仮説を裏付ける結果を得ることができました。
以上の経験から、私は先が見えない課題にも真摯に取り組み、粘り強く向き合うことの重要さを学びました。
貴社に入社後は、持ち前の粘り強さを活かして、長期的な課題にも腰を据えて向き合いながら研究を行い、貴社の製薬事業に貢献したいと考えています。
大学で学んだことを伝える際の注意点
最後に、大学で学んだことを伝える際の注意点を2つ紹介します。
1つ目は、志望企業の仕事で再現性のない内容を避けることです。
たとえば、英語が不要な企業で英語力をアピールしても、採用担当者はあなたを魅力的な人材とは感じないでしょう。
理系就活生は、大学で学んだことを通して、企業に自分を売り込みます。
「この学生は他社でも良いのではないか」と思われてしまわないよう、企業が欲しがる人物像に焦点を合わせましょう。
2つ目は、大学で学んだことでサークルやアルバイトなどの活動をアピールするのはできるだけ避けることです。
サークルやアルバイト経験は、ガクチカでアピールしましょう。
学業に十分に取り組めていなかった場合は、あくまで焦点は学業に据えた上で、ほかの活動にも積極的に取り組んでいたことを伝えるようにしましょう。
企業が何を知るために設けた質問なのかを忘れず、アピール内容と企業が知りたいことがズレてしまわないように注意してください。
まとめ
今回は、大学で学んだことの書き方について、例文付きで解説しました。
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