こんにちは。理系就活情報局です。

今回は、化学メーカーに就職したい理系就活生へ向けて、業界の魅力や将来性を解説します!

化学メーカーに就職したい方は、ぜひ参考にしてみてください!

化学業界で働く魅力とは?

化学業界で働く魅力とは?

専門性を活かして最先端の場で活躍できる

化学業界で働く魅力は、自分の専門性を活かして最先端の場で活躍できることです。

化学メーカーが取り扱う製品は、電子機器・自動車の部品・医療機器・医薬品・住宅建材・繊維・日用品など多岐にわたります。

企業によって取り扱う製品分野は異なりますが、1つの会社で幅広い領域で仕事ができるのが化学メーカーの魅力です。

新製品の開発や品質向上をめざす時は、さまざまな専門分野の人たちが集まって1つのチームとなります。

これまでに学んだ専門知識を生かしたい理系就活生は、化学メーカーで新しいモノづくりや技術開発に取り組む道を検討してみましょう。

社会貢献ややりがいを感じられる

化学業界は、人の暮らしを支える製品を取り扱っています。

そのため、自分の仕事が社会でどのように役に立つのかという実感を得やすく、やりがいを感じられる仕事です。

化学業界は社会貢献性も高いため、「自分の仕事で多くの人を助けたい」人や「さまざまな人に届く仕事がしたい」理系就活生に向いています。

日常生活を支える化学製品を通じて社会にポジティブな影響を与えたり、新しい価値を提供することで快適な暮らしを実現したりできるのは、化学業界で働く大きな魅力です。

化学業界の将来性

化学業界の将来性

市場規模は大きいが課題もある

化学製品は自動車の部品から医薬品まで人々の暮らしに密接で、生活に不可欠な存在です。

経産省「化学産業の現状と課題」によれば、化学業界は製品出荷額(約46兆円)・付加価値額(約18兆円)で製造業全体の1割強を占めています。

経産省は、基礎化学品の世界需要が順調に伸びていくと予想しており、半導体(機能性化学品)の世界需要は、2030年には市場規模100兆円に達する見込みだと予想しています。

一方で、多くの製品に原油が使用されている化学業界は、原油価格の影響を受けやすい一面もあります。原油価格が高騰すれば、業績に悪影響が生じてしまいます。

そのため、石油化学への依存度を下げることが課題とされています。

モビリティ分野に期待が集まる

現在化学業界で期待されているのが、「モビリティ分野」です。

モビリティ分野とは、交通手段や移動手段に関するモノ・コト全般を指します。

EV市場の拡大を見込んだ化学メーカーは車体の軽量化をめざす研究開発や、リチウムイオン電池などの機能性化学品の生産に力を入れています。

機能性化学品それぞれの市場規模は小さいものの、日本の化学企業は、1000億規模の市場において高シェアを獲得しています。

(参考:経産省「化学産業の現状と課題」)

サステナビリティへの取り組みが必要

化学業界でも、SDGs(持続可能な開発目標)をはじめとする社会課題解決が求められる時代です。

化学業界では、SDGsと共に、ESGという概念が浸透してきました。

ESGとは、企業が環境(Environment)・社会(Society)・ガバナンス(Governance)の3つに配慮した取り組みを行う考え方を指します。ESGに基づいた経営を行うことで、環境に配慮したサステナブルな事業が可能になります。

製造過程での温室効果ガスの排出を抑えるなど、現在化学業界では、ESGのためのさまざまな取り組みが進められています。

化学業界の主なメーカー

化学業界の主なメーカー

総合化学メーカー

化学業界の主なメーカーの1つ目は、総合化学メーカーです。

総合化学メーカーは、基礎原料から中間材料、最終製品の各種製品に至るまで、一貫して生産を行える企業を指します。

すべての工程を自社で担える高い技術力がある点が、総合化学メーカーの特長です。

事業規模が大きく大量生産が可能という点で、他社とのコスト競争力で優位に立てることも総合化学メーカーの強みと言えるでしょう。

企業例:三菱ケミカルホールディングス・信越化学株式会社・住友化学株式会社・旭化成株式会社 など

誘導品メーカー

化学業界の主なメーカーの2つ目は、誘導品メーカーです。

誘導品メーカーは、基礎材料を使用して中間材料を生産する企業です。

中間材料は、生産過程において最終製品を作るために重要な役割を担っています。

誘導品メーカーは分野に特化した中間材料を製造するため、独自性と利益率が高い点が特長です。

企業例:信越化学工業株式会社・三菱ガス化学株式会社・株式会社ダイセル 

電子材料メーカー

化学業界の主なメーカーの2つ目は、電子材料メーカーです。

電子材料メーカーは、基礎材料や誘導品を購入して半導体やディスプレイをはじめとする電子材料の製造を行う企業です。

化学製品に必要な材料を作るのは高度な技術が必要なため、メーカーの得意分野ごとで棲み分けがされている特長があります。

企業例:富士フイルムホールディングス・日立化成・昭和電工マテリアルズ株式会社・日東電工株式会社 など

化学業界に向いている人の特徴

化学業界に向いている人の特徴

これまで、「化学業界で働く魅力とは?」から「化学業界の主なメーカー」まで解説してきました。

これから化学業界をめざす理系就活生に向けて、最後に化学業界に向いている人の特徴について解説します。

チームで1つの課題に取り組める人

化学業界に向いている人の特徴1つ目は、チームで1つの課題に取り組める人です。

化学業界では、部署内外の人たちと関わりながら1つの仕事を進めていきます。

生産過程で、研究開発・製造・生産技術・営業・事務といった幅広い部門の人がかかわるため、他部署とうまくコミュニケーションをとりながら成果を出さねばなりません

お互いを尊重しながら意見をすり合わせ、円滑に仕事を進められる人が向いています。

継続的に仕事に取り組む粘り強さがある人

化学業界に向いている人の特徴2つ目は、継続的に仕事に取り組む粘り強さがある人です。

化学業界では、研究のテーマやプロジェクトによっては、かなり長い間地道な作業に取り組む必要があります。コツコツと地道な努力を積み重ねる忍耐力や継続力、粘り強さがあれば、腰を据えて1つの仕事に打ち込めます

成果が出るまで試行錯誤をくり返す研究開発職に代表されるように、化学業界では長期スパンで行う仕事がたくさんあります。そうした環境下でもモチベーションを保って働ける人は、化学業界に向いている人と言えるでしょう。

臨機応変に仕事に取り組める人

化学業界に向いている人の特徴3つ目は、臨機応変に仕事に取り組める人です。

幅広い分野の製品を取り扱う化学業界では、業務の種類も多様化しています。

海外に進出している企業も少なくないため、会社や仕事の状況によってはさまざまな勤務地で働く可能性もあります。

新しい環境に適応する能力はもちろん、複数の業務を並行しながら効率良く進めるスキルや、想定外の状況にも臨機応変な対応ができれば、国内外で活躍するのも夢ではありません。

まとめ

化学メーカーは市場規模も大きく、分野によっては更なる飛躍が見込まれる業界です。

近年需要が高まるモビリティ分野や、サステナブルな取り組みに関わる専門性を持っている理系就活生は、自分の能力を活かせるチャンスです。

化学業界の動向をチェックするのは、就職活動の基本です。

ニュースアプリや新聞を定期的にチェックすることをおすすめします。

志望する業界への理解を深めて、就職活動を有利に進めましょう!