グループディスカッション(GD)は多くの企業で取り入れられている選考方法です。
面接とは違う対策が求められるため、思うようにいかず苦手意識を持つ方も多いのではないでしょうか?
特に、初めての場合、「本番でどんなステップで進むのか分からなくて不安……」と感じている方もいるかもしれません。
今回はグループディスカッション対策として、全体の流れや対策のポイント、NGな対策例などを解説します。
グループディスカッションがうまく行かず、悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
グループディスカッション(GD)とは

グループディスカッションとは、4~6人のグループで特定のテーマについて話し合い、30分前後で発表までをおこなう形式の選考です。
与えられるテーマは抽象的な場合が多く、定義づけから議論が必要になります。
基本的には結論の優劣よりも、結論を出すまでのプロセスや態度・話し方などが評価されます。
一次選考で用いられるケースが多く、選考プロセスの序盤に登場しやすい選考形式です。
グループディスカッション(GD)の流れ

グループディスカッションは一般的に以下の流れで進行します。
- 1.テーマ発表
- 2.自己紹介
- 3.役割決め
- 4.時間配分決め
- 5.定義決め
- 6.議論の発散
- 7.議論の整理
- 8.発表準備
- 9.発表
それぞれのステップについて解説します。
1. テーマ発表
グループディスカッションでは、最初に議論のテーマが与えられます。
またテーマ発表にあわせて、発表の有無や発表までの時間、チーム分けも紹介されます。
グループディスカッションのテーマは、主に以下の内容が登場します。
- ・抽象的なテーマ:「働く理由は?」など答えが出しにくい点が特徴
- ・課題解決型のテーマ:「自社の売上をアップする方法」など具体的な課題解決を求められる
- ・ディベート型のテーマ:「SNSの未成年利用を制限すべきか?」など賛否が分かれやすいテーマが頻出
- ・選択型のテーマ:「家族or仕事or親友の中で最適な選択肢は?」など複数の選択肢をグループで話し合う
2. 自己紹介
テーマとチーム分けが決まった後は、各チームで自己紹介を行います。
相手の名前がわからないと議論も進まないため、グループディスカッションに自己紹介は欠かせません。
長々と自己紹介をしていると時間がなくなるため、名前と大学名、そして専攻(研究内容)を簡潔に伝える程度で十分です。
3. 役割決め
自己紹介の後はグループ内での役割を決めます。
グループディスカッションでは、以下の役割を決めて進行するケースが一般的です。
| 役割 | 内容 |
| 司会(ファシリテーター) | チーム全体の議論をまとめる進行役 |
| 書記 | 発言内容、議論のプロセスやポイントを記録 |
| タイムキーパー | 全体の時間配分、全員が発言できるような時間配分を考える |
| 発表者 | チームで議論した内容を簡潔にわかりやすくプレゼンする |
特に「司会・ファシリテーター」「書記」「タイムキーパー」はグループディスカッションで必ず設定する役割です。
それぞれのやるべき事を把握し、適正があるものに関しては積極的に手を挙げて、その役割を担いましょう。
上記に「発表者」がありますが、場合によってはグループ全員で発表するなど発表者の役割を設けていないグループディスカッションもあるため、注意しましょう。
役割を割り振られなかった人たちは、他の役割者のサポートやアイデア出しを行います。
4. 時間配分決め
タイムキーパーやファシリテーター役の司会が中心となり、発表まで持ち込めるように時間配分を決めます。
グループディスカッションが30分の場合は、以下のように時間配分をします。
- ・自己紹介・アイスブレイク:2分
- ・定義決め:5分
- ・議論の発散・収束:13分
- ・発表準備:8分
- ・最終確認:2分
各工程で時間切れになった場合には、暫定的な結論で次の工程に進みましょう。
結論の質より発表することを優先します。
5. 定義決め

続いてテーマに対する定義決めを行います。
チームメンバーの認識を一致させるため、与えられたテーマをより細かく設定していきます。
例えば、「花屋の売上を向上させるには?」というテーマがあったとしましょう。
このテーマに対して以下の項目を具体化させます。
- ・どこの花屋なのか?
- ・どれくらい売上を向上させるのか?
- ・どれくらいの期間で行うのか?
- ・どんなお客様に向けた施策なのか?
テーマを細かく具体化させることで、議論すべきポイントが明確になります。その結果、グループディスカッションを円滑に進められます。
理系学生であれば、日々の研究活動や実験で培った前提条件を確認するスキルがそのまま活かせる重要なフェーズです。
6. 議論の発散
定義決めの後は議論の発散です。
定義決めでまとめた設定をもとに、より細かく分析し、具体的な施策をあげていきます。
例えば、先ほどの「花屋の売上を向上させるには?」のテーマに対して、以下の定義を設定したとしましょう。
- ・定義:既婚サラリーマン男性をターゲットに、東京駅の花屋の売上を1ヶ月で1.5倍にする方法
上記定義に対して、以下の議論の発散が考えられます。
- ・東京駅の花屋の特徴とは?
- ・既婚サラリーマン男性が花屋に寄るきっかけとは?
- ・1ヶ月で成果が出せる施策とは?
このように定義に対して具体的なアイデアを出していきます。
7. 議論の整理
議論の発散を終えたら、次は議論の収束です。
先ほどの議論で出たアイデアをグルーピングやロジックツリーなどを用いてまとめていきます。
ここでも、理系ならではの「根拠に基づく論理展開」や「事象の構造化」といった強みが大いに発揮されるでしょう。
おすすめは以下のようなマトリクス表で、議論ででたアイデアを簡潔かつわかりやすくまとめられるでしょう。
【マトリクス表の例】
| 施策 | コスト | 実現性 | 影響力 | 優先順位 |
| ギフト品強化 | ◎ | ◎ | △ | 1 |
| 低価格ブーケの売り出し | ○ | ◯ | ◯ | 2 |
| 近隣ケーキ屋とのコラボ | △ | △ | ◎ | 3 |
上記のようにいくつかの評価軸を設け、最適な結論を導き出しましょう。
アイデアをまとめ評価する方法については、どの方法が適切かグループ内で話し合うのがおすすめです。
8. 発表準備
最後に発表準備を行います。
与えられた発表時間内に収まるよう、発表内容を整理しましょう。
発表準備のポイントとして以下が挙げられます。
- ・主語は「私」ではなく「私たち」
- ・結論から述べる
- ・「なぜそうなったか」を示す根拠を明確に伝える
特に結論から述べることはグループディスカッションに限らず、就活のあらゆる場面で重要なので強く意識しましょう。
具体的には、物事を「結論→理由→具体例→結論」で伝えるPREP法の活用がおすすめです。
9. 発表
発表者の役割を担った方が、チームで出した結論を発表します。
発表内容について企業の担当者から質問を受ける可能性があるため、発表者は想定される質問を可能な限り、準備しておくとよいでしょう。
発表者が質問に回答できない可能性もあるため、同じグループのメンバーも回答できるように準備が必要です。
また以下の点を意識して発表ができると、評価も上がりやすくなります。
- ・他メンバーの活躍を伝える→協調性をアピール
- ・締めは前向きな言葉で終える
- ・時間があればもっと〇〇について議論したい→意欲をアピール
グループディスカッション(GD)のポイント

グループディスカッションでは以下のポイントを意識することが大切です。
- ・チームや議論に貢献する姿勢
- ・自ら口火を切る→自ら自己開示して発言できているか
- ・積極的に他の関係者に対して意見を求める
- ・攻撃的、輪を乱す人がいても適切に対応できるか
- ・責任感を持ち、最後まで諦めず仕事に取り組む姿勢
グループディスカッションはアピールしたい思いが強すぎると自分が発言してばかりになりがちです。
特に、理系学生は論理的思考力を活かして議論を素早く前進させるのが得意ですが、正論を突き詰めるあまり意見のすり合わせで苦戦しがちです。
しかし、グループメンバーの話を聞くなど他人への配慮も評価のポイントとなりますので、積極的にメンバーから意見を引き出しましょう。
チームや議論に貢献する姿勢があるか
グループディスカッションでは、協調性が評価対象となっているため、チームや議論に貢献する姿勢をみせる必要があります。
チームへの貢献や建設的な議論を目指す姿勢の示し方は、以下のとおりです。
- ・議論がより発散するように、アイデアをひたすら出す
- ・対立する意見の落としどころを見つけ出し、チームをまとめる
- ・発表準備や発表がスムーズに進むようアシスト
他にもさまざまな方法で、チームへ貢献する姿勢をみせられます。
チームや議論が前向きに進むような行動や立ちふるまいができれば、基本的に良い評価を受けやすくなります。
自ら口火を切る→自ら自己開示して発言できているか
グループディスカッションでは、先頭に立って発言する姿勢が積極性やリーダーシップの表れとして評価されます。
グループディスカッションはお互い初対面であり、選考中でもあるため、自分の意見を言い出しづらい環境です。
意見の出しづらい状況のなかでも、口火を切る形で自分の意見を発言できる人材は貴重なため、高い評価を受けやすくなります。
また短い時間のなかで自分の考えをまとめて、発言できるレベルまで持っていく自己表現力の高さや思考の速さもプラスの印象を与えます。
積極的に他の関係者に対して意見を求める
積極的にチーム内のメンバーに意見を求める姿勢は、協調性や積極性があるとして高い評価を得られます。
結論に方向性が見えていたとしても、グループディスカッションでは周囲に意見を求めるとよいでしょう。
またグループディスカッションの評価項目には傾聴の項目があり、他人の意見に耳を傾ける姿勢はチェックされています。
チームメンバーが意見を述べる際には、相槌を打つ、発言者の方を向くなど聞いている姿勢を態度で示す必要があります。
攻撃的、輪を乱す人がいても適切に対応できるか
協調性の評価には建設的な議論への貢献度が含まれるため、和を乱す人物への適切な対応力も重要です。
グループディスカッションでは議論が白熱することもあり、攻撃的な人やチームの和を乱す人が稀に現れます。
マイナスなふるまいをする人に対し、対話や改善を促せれば、高い協調性があるとして高評価につながります。
攻撃的な人物やチームの和を乱す方が必ずいるとは限りませんが、参加している場合はその対応の仕方も明確な評価対象です。
責任感を持ち、最後まで諦めず仕事に取り組む姿勢
グループディスカッションの作業は最後まで全力で取り組み、責任感があることをアピールしましょう。
初対面の多様な人が集まるため、作業が難航するケースは少なくありません。発表まで上手に持ち込めないケースもあります。
厳しい状況のなかでも、最後まで諦めずに取り組む姿勢は企業からは良い評価を受ける対象になります。
グループ内での役割がある場合は個々の役割に全力を注ぎ、役割がない場合はアイデアを出したり、論点をまとめたりすることで最後までチームに貢献しましょう。
グループディスカッションでのNG例

グループディスカッションでは以下の行為はNGです。
- ・配慮なく相手の意見を否定する
- ・一言も話さない
- ・自分だけ過剰に目立とうとする
- ・後半で議論を振り出しに戻す
- ・時間配分ができずまとめられない
- ・自分の主張を押し通す
以下で、各行為について詳しく解説します。
配慮なく相手の意見を否定する
グループディスカッションの議論で配慮無く相手の意見を否定することは、協調性に欠けるとの印象を与えるため、おすすめできません。
意見を反論・否定する際は、「おっしゃる通り、理論上は〇〇ですが…」とまずは相手の意見を一部認めましょう。反論が柔らかい表現になり、角が立ちにくくなります。
ディスカッションでは相手を言い負かしたくなりますが、あくまで選考であることを頭に入れた立ちふるまいが求められます。
特に賛否が分かれるテーマの場合は、相手の意見を否定した上で意見を述べなくてはならないため、注意が必要です。
一言も話さない
GDは議論の場であるため、一言も話さないのは避けましょう。役割や責任を放棄しているとみなされ、厳しい評価を受けます。
初対面同士での緊張から上手く話せない、議論の"波"に乗り遅れたなどの理由から話せない場合は、同調の意見からでもいいので声を発するとよいでしょう。
簡単な意見を述べるだけでも緊張が和らぎ、議論のリズムに乗れることがあります。
グループディスカッションは議論に参加してはじめて評価される選考のため、一言も話さないことだけは避けるようにしましょう。
自分だけ過剰に目立とうとする
グループディスカッションを通過するために、とにかく目立とうとする方はいますが、和を乱す人物との印象を与えやすいため、おすすめできません。
形式によっては、グループ内の数人しか次の選考に進めないケースがあるため、他のメンバーを出し抜きたいとの気持ちも理解できます。
ですが、協調性やコミュニケーション力を評価する選考であるため、目立とうとするとかえって、逆効果となります。
グループディスカッションでは個人で変に目立とうとはせず、チーム全員で成果を出そうとする意識で取り組んだ方が、良い評価を受けられるでしょう。
後半で議論を振り出しに戻す
結論のまとめや発表ができなくなるリスクがあるため、後半で議論を振り出しに戻す行為はやめましょう。
質の高い結論を出すために「前提条件」「そもそも論」に立ち返りたくなりますが、グループディスカッションでは結論の質はあまり問われません。
グループ内でのふるまいや話し方、姿勢が問われている選考方式のため、発表まで持ち込むことを優先しましょう。
また議論を振り出しに戻す行為は、チームの進行に水を差す行為との見方もできるため、協調性の観点から良い評価を受けることが難しくなります。
時間配分ができずまとめられない
グループディスカッションは、議論から発表までがセットのため、発表まで持ち込めないと良い評価を受けることは難しくなります。
特に各グループを比較した場合、発表まで持ち込めているグループと比較になると、厳しい評価になりがちです。
時間配分はタイムキーパーと進行役の司会の役割であり、時間配分ができていないと、該当のメンバーが高い評価を得ることは難しくなります。
グループとして良い評価を得るためにも、タイムキーパーと司会以外のメンバーも時間配分は意識するようにしましょう。
自分の主張を押し通す
自分の主張を押し通したくなる場面もありますが、グッと堪えましょう。協調性の観点から低評価につながります。
実際の選考では自分の意見と正反対の意見が採用される、明らかに間違った意見が採用されるなど納得できないケースが出てきます。
結論を正すために、自分の主張を押し通したくなりますが、選考のために我慢が必要です。
入社してからも納得のできない結論で落ち着くことは日常茶飯事のため、社会人になる訓練と割り切り、グループの意見を尊重しましょう。
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まとめ
グループディスカッションは、通常の面接とは内容や対策も異なるため注意が必要です。
面接とは違い、自分の意見だけでなくメンバーの意見も引き出せるなど、協調性の部分も重要な評価ポイントです。
本記事で解説したグループディスカッションのステップや評価ポイントを参考に、対策をしっかり準備して志望企業の内定を勝ち取りましょう。
