【2023年最新版】理系学生に人気の企業ランキング|理系採用の傾向から業種・職種分析まで

「理系学生に人気の企業はどこ?」「理系学生に人気がある企業の特徴は?」などとお悩みの方も多いのではないでしょうか。人気の企業を知ることで、理系採用への理解を深めることができます。

本記事では、理系学生に人気の企業ランキングをご紹介します。
理系採用の傾向や業種・職種分析も解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。

理系採用の傾向

理系学生に人気の企業をご紹介する前に、まずは近ごろの理系採用の傾向について詳しくみていきましょう。

理系学生の需要が高まっている

企業のDX化に伴って、デジタル人材が求められていることから、理系学生の需要が高まりつつあります。
経済産業省は2018年に「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン(DX推進ガイドライン)」を定義し、企業活動にデジタル技術を取り入れるよう推進しました。

これらのDX化を担う人材として、技術的な知識を持った理系学生が適しているとされています。理系学生の専門分野には、理学部や工学部など技術的な分野が多く見られます。これらの知識を持った理系学生を採用したいと考える企業が増加しているのです。

参照)経済産業省「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン(DX推進ガイドライン)」

大学院への進学率が高い

文系学生と比較して大学院への進学率が高いことも理系採用の傾向の1つです。
理系学生の約4割が大学院に進むと言われています。
就職活動においても、理系大学院生(修士)の経歴は有利であり、研究室と企業のコネクションを使って、就職するケースも多くあります。
大学院へ進む学生が多いことや、就職活動を行う学生自体が少ない傾向から、理系学生の採用難易度は高いと言えます。

理系学生に人気の業種

ここからは、理系学生に人気の業種を解説します。

理系学生に人気の業種には、以下のような業種があります。

  • メーカー
  • インフラ
  • コンサル

メーカー

理系学生に人気の業種1つ目は、「メーカー」です。
メーカーでは、食品や日用品、電子機器やそれらを作るパーツなど、さまざまなジャンルの製品を製造しています。
メーカーの技術職や開発職に就いた場合、専攻分野の研究内容を活かして働くことも可能です。これまでの学んできた知識や経験を活かして、ものづくりを行える業種です。
また、メーカーは福利厚生が整っているホワイト企業が多いのが特徴です。

大手メーカーの場合、業績も安定しているため、安定した暮らしが見込めます。なお、メーカーでは、危険物質を扱うこともあることから、地方の工場で開発や研究を行います。そのため、理系学生がメーカーに勤める場合は、地方勤務になる場合が多いです。

メーカーの特徴

  • 学生時代に学んだ知識、経験を活かしやすい
  • 福利厚生が整っているホワイト企業が多い
  • 理系の研究職の場合、地方配属になることが多い

インフラ

理系学生に人気の業種2つ目は「インフラ」です。
インフラ業界は、大きく分けてエネルギー、交通、空間、生活などの種類に分かれており、具体的には、水道や電力、ダム、道路、鉄道などの事業があります。

インフラ業界は生活の基盤を支える企業であるため、市場や経営が安定しており、福利厚生や待遇が充実しているのが特徴です。
昔ながらの終身雇用体制や年功序列制度が残っている企業も多く、勤務年数を重ねることで給与が上がりやすい傾向もあります。しかし、このような待遇から応募者が殺到し、就職難易度が高いのが現状です。

インフラの特徴

  • 安定した業界である
  • 福利厚生や待遇面が充実している
  • 応募者が多く、就職難易度が高い

コンサル

理系学生に人気の業種3つ目は「コンサル」です。

コンサルは、企業の経営層を顧客として、企業戦略のアドバイスを行う業種です。企業戦略を考えるうえで、論理的な思考力や調査能力が必要になります。

理系学生は研究において、論理的思考や緻密な分析・調査を行うため、これらの能力に長けています。そのため、理系学生の特徴を活かしやすい業種だと言えるでしょう。

また、コンサル業界は激務のイメージもありますが、その分給与面の待遇が良かったり、若手のうちから活躍できる機会が多いです。

コンサルの特徴

  • 論理的思考力が活かせる
  • 給与面の待遇がいい
  • 激務になる可能性もある

理系学生に人気の職種

職種によっても、業務内容は大きく変わります。ここからは、理系学生に人気の5つの職種をご紹介します。

  • 研究職
  • 開発職
  • 生産技術・品質管理職
  • 技術営業(セールスエンジニア)

研究職

研究職は、その名の通り、企業に所属して研究を行う職種です。

研究職には、新しい技術開発に取り組む「基礎研究」と、既存の製品の品質・性能の向上を目指す「応用研究」の2種類があります。研究対象領域の深い知識が必要です。
機械・電気製品を扱う企業では工学部出身者が、食品・医薬品を扱う企業では化学・生物学部の出身者が多くみられます。研究対象の領域を専攻していた学生が採用されやすいのが特徴です。

開発職

開発職では、企業が商品やサービスを世に出すための製品化を担当します。商品やサービスの設計から、検証、分析など、リリースまでの一連のプロセスが主な業務です。
製品化にあたって、マーケティングや営業などの他部署と連携することも多く見られます。
また、開発職は研究職と混同されることも多いですが、厳密には仕事内容は異なります。
研究職が0から1を作る職種であるのに対して、開発職は1から10、100へと広げていく職種です。研究職が見つけ出した概念を製品という形にする職種とも言えます。

生産技術職

生産技術職とは、製品ができるまでの工程に関わる職種です。
「求められる品質の製品を、求められる時期に、適切な量で効率的に生産すること」を目的として、生産計画の作成や材料調達、コスト管理などを行います。
生産性を高めつつ、高品質な製品を生み出さなくてはなりません。そのため、数字に強く、管理能力に長けているほか、他部署と連携するためのコミュニケーション能力が求められることもあります。

技術営業(セールスエンジニア)

技術営業(セールスエンジニア)とは、技術に関する専門知識を持った営業職のことです。
商品の材質や設計方法など技術的な背景や製品知識を活かして、顧客企業の課題解決を行います。
一般的に営業と聞くと文系のイメージもありますが、近年は営業系職種でも理系学生の知識を求める企業が増えてきています。

【2023年卒】理系学生に人気の企業Top5

ここからは、理系学生に人気の企業Top5をご紹介します。
理系学生に人気の業種や職種をふまえたうえで、理系学生に人気の企業を詳しくみていきましょう。
採用方式やスケジュールなど、参考にしてみてください。

1.ソニーグループ

理系学生に最も人気のある企業は、電子機器やソフトウェアを取り扱う「ソニーグループ」です。

ソニーグループは、音や映像を中心とした電子技術の高さや世界的な市場規模を誇ります。グループ全体の従業員数は約10万人で、福利厚生や社内制度が整っていることが特徴です。
採用職種も、ソフトウェア、半導体、電気、光学などさまざまな分野から選択できるので、専攻分野と関連した職種につける可能性も高いです。

2. 味の素

2番目に人気の企業は、食品メーカーの「味の素」です。

味の素では、食品事業とアミノサイエンス事業の2つの事業を中心に展開しています。過去3年の新卒採用者数は、約50名~90名となっており、採用後の平均勤続年数が約20年と長いことも特徴です。
味の素では、日本を含め世界35の国や地域に拠点を置いているため、海外で働きたい方やグローバルな視点をもって働きたい方からも人気を集めています。

3. 富士通

3番目に人気の企業は、ソフトウェア事業を展開する「富士通」です。

富士通ではICTを活用して、人々の生活や社会の向上に努めています。
富士通の採用では、研究職を志望する学生向けのコースや職種別の選考コースが設けられています。(2022年4月時点)理系職に絞って応募できる点も、魅力の1つです。

4. NTTデータ

4番目に人気の企業は、情報処理・ソフトウェア事業を行う「NTTデータ」です。

NTTデータではシステムインテグレーション事業とネットワークシステムサービス事業を展開し、システム開発や情報処理などのサービスを提供しています。募集職種は、SEやコンサル、営業が主となっており、設計開発や技術営業のスキルが求められる職種です。

5. トヨタ自動車

5番目に人気の企業は、自動車事業を展開する「トヨタ自動車」です。

トヨタ自動車ではモビリティカンパニーとして、サービスの創出やまちづくりなど、自動車産業にとどまらず幅広い事業を行っています。トヨタ自動車の技術職採用では、「ソフトウェア&デジタル」「クルマ開発」「プラント・環境生産技術」の3つのコースがあります。(2022年4月現在)
先端研究から開発、設計、生産まで幅広い領域で業務を行うことができます。

理系学生に人気の企業ランキングまとめ

この記事では、理系学生に人気の企業ランキングをご紹介しました。
2023年卒向けの調査では、メーカーやソフトウェア事業などの企業が人気を集めており、大手企業を志望する学生も多くなっています。理系学生に人気のある企業を把握することで、自社の採用戦略のヒントになるかもしれません。
人気企業の動向にも注目して、自社で採用戦略を立てていきましょう。