理系就活生516人のホンネを集めた!
選考/内定辞退に影響する面接官の特徴とは

面接官は会社の顔」という言葉を聞いたことはありますか?

学生が直接的に企業と接点を持てる場が面接。担当した面接官への印象が、そのまま学生が持つ企業のイメージに直結します。

それが悪い方向に活きた結果、以下のようなデータがみられてしまいます。

内定辞退の決定的要因データ

学生の2人に1人の割合で、面接官の印象が選考や内定辞退に影響を与えていることが分かります。

一方で、「学生から好印象とされる振る舞いや対応が分からない」「自分の面接が学生にどんな印象を与えているのか知りたい」という方もいるのではないでしょうか?

そこで本記事では、実際に理系就活生へ実施したアンケート*を基に、学生から悪印象の「NG人事」、良い印象の「GOOD人事」の特徴を解説していきます!

学生のリアルな意見は、何よりも信頼度の高い情報であり、それを上手く活用できるかが採用における選考や採用活動のカギを握ります。

なかなか聞けない貴重な声を、ぜひ今後の面接に活かしていきましょう!

「NG人事」の特徴とは

NG人事の事例集

 面接を受けた学生が悪い印象を持ってしまうのが「NG人事」。中には無意識のうちに、学生へ嫌悪感を抱かせてしまう面接官もいるでしょう。ここではそんな方へ向けて、「NG人事」となってしまった方の特徴を解説していきます。

マナーが悪い

 最低限の礼儀や一般常識が身に着いた学生を採りたいということは大前提としてあると思いますが、学生たちの声を聞くと、面接官のマナーが悪いと感じたことがあるといったものもみられました。

 【学生の声】

  • 「面接官が椅子に座る態度が悪く、自分に興味が無いのが伝わってきたこと」(埼玉大学、学士)
  • 「女の子なのに〜、という枕詞がついている人がおり、今時ありえないと思った」(慶應義塾大学大学院、修士)
  • 「やる気のない面接官がいて、行きたくないって感じました」(東京理科大学、修士)
  • 「面接中にあくびをしていた」(新潟大学、修士)
  • 「面接官が学生を見下している感じやバカにしている感じがしました」(東京理科大学、学士)

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  顧客やクライアントに対しては決してやらないことをしてしまうのは、深層心理として、学生に対して見下すような潜在意識があるのではないかと思われてしまうこともあるようです。面接官である前に、一人の社会人として、学生に失礼な態度をとらないよう所作の心がけが必要です。

返答に対して無反応

 この場合の「無反応」とは、質問に対する学生の返答に対して何もしゃべらない、表情が変わらない、まるで聞いていないような素振りが例として挙げられます。また面接官によっては履歴書などの資料ばかりを閲覧し、学生と目を合わせることが少ないケースもあります。

 【学生の声】

  • 「興味なさそうに素っ気なかった」(茨木大学、修士)
  • 「かなり硬い雰囲気だった」(徳島大学、修士)
  • 「私の話を聞いているのか分からない、冷めた態度を取られた」(名古屋大学、修士)
  • 「相づちがあまりなかったり会話が弾まなかったりと、淡々と面接が進んで行った」(明治大学、学士)

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 中には学生からみて評価が伝わらないように、あえて反応を示さないようにしている面接官の方もいるのではないでしょうか?しかし、場合によっては学生を不快にさせることにつながります。高い評価の学生に辞退されては元も子もないですし、何より質問に対して答えてくれている学生への敬意として、最低限のリアクションを意識しましょう。

圧迫面接

 面接官が意図的に厳しい質問を繰り返したり、高圧的な態度を取ったりするのが、いわゆる「圧迫面接」。いかに学生が冷静に対応できるかを見るためではあるものの、当然ながら学生には評判が悪いです。中には精神的に追い詰められ、トラウマになる学生も出るほどです。

 【学生の声】

  • 「面接中に高圧的な態度で、かつ質問の最中に怒鳴られた」(秋田大学、学士)
  • 「面接官の態度が怖くて委縮してしまった」(甲南大学、学士)
  • 「最終面接で所属する大学を卑下するような態度を取られ内定辞退した」(関西学院大学、修士)
  • 「面接官の態度が高圧的であり、入社後に自分が社内の人間関係で苦戦して活躍できないと感じた」(九州大学、修士)
  • 「質問時の口調が攻撃的なことがあった」(兵庫県立大学、修士)

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 このような面接手法では、学生はありのままの姿を見せることができず、「どんな人か」を知りたい企業側にとってもデメリットです。ストレス耐性を見たいなど、様々な意図をもって実施する場合もあると思いますが、面接そのものの目的を再度見直してみましょう。そもそも圧迫する意図はなかったという方は、いま一度、学生からの見られ方にも着目してみることをおすすめします。

連絡が遅い

 面接日程の通知、選考結果、問い合わせに対する返信など、採用活動の様々な場面にて学生とコンタクトをとる機会があります。学生側にも予定や都合があることを踏まえ、連絡事項の共有には最大限の配慮が必要です。

 【学生の声】

  • 「面接の日程を2日前というギリギリに連絡してくる企業の印象は悪かった」(高知大学大学院、修士)
  • 「伝えられた期限を超過して連絡された」(芝浦工業大学、修士)
  • 「面接通過連絡の電話が夜9時頃に来た上、知人は土曜日に電話が来たと言っており、社員が大事にされていないと感じた」(東京工業大学、修士)
  • 「人事からの連絡が遅すぎて見下されているように感じた」(名城大学、学士)

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 特に近年は就職活動の早期化が進んでおり、スムーズな選考結果連絡をしないと、競合他社に優秀な学生をとられてしまいます。採用活動の忙しさから抜けが生じたという背景も考えられますが、自社の都合は学生には関係のないことです。一般的な常識から外れない範囲での伝達をし、学生との信頼関係を築きましょう。

質問の仕方が悪い

 ここまでのNG例はマナー、無表情、圧迫面接など、面接官の態度が主に挙げられていました。しかし、面接の中身自体に問題があるというケースもあります。意図が伝わりにくい質問や答えにくい質問は、学生からしても対応に戸惑わせることにつながります。

 【学生の声】

  • 「こちらのESを流し読みしているかのような抽象的な理解度で、見当違いな質問を複数された」(岡山大学、修士)
  • 「質問されて話して次の質問をされるような事務的なやり取りだったため」(明治大学、学士)
  • 「家族の職業や役職、友人の名前を聞かれ、質問の意味がわかりませんでした」(芝浦工業大学、修士)
  • 「形式的、事務的に質問するだけであり、ちゃんと自分のことを見ているのかがわからないような面接は嫌いでした」(はこだて未来大学、学士)
  • 「趣味について根掘り葉掘り聞かれてこれは必要なのかと思った」(筑波大学、修士)

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 時間が限られた面接という場において、目的を持った質問をすることは大切です。そこが不十分になると、受け手である学生からしても会話のキャッチボールが難しく、お互いにとって時間の無駄になってしまいます。また、質問形式においても一問一答で終わらせず、その都度深掘りして、学生の根幹にある価値観や考え方を見抜くこともポイントです。

「GOOD人事」の特徴とは

GOOD人事の事例集

 面接を受けた学生に好印象を与え、その後の選考への意欲や最後の内定承諾にも影響を与えうるのが「GOOD人事」。意識して工夫されている方もいれば、中には知らず知らずの言動が学生に良く映っていたという方もいるかもしれません。ここでは、そんな人事の方々の特徴について紐解きます。

会話しやすい雰囲気づくり

 慣れない面接という場であり、かつ今後の人生を左右する点においても、緊張する学生は多くいます。その状態が続くと本来の自分を出せず、企業側にとっても学生の深掘りができません。その場を和ませ、素を出しやすい雰囲気づくりを意識することが重要です。

 【学生の声】

  • 「面接が終始穏やかに行われ、しっかり自分の気持ちを伝えられた」(甲南大学、学士)
  • 「面接の初めに緊張をほぐすような雑談から始めてくれた」(山形大学、修士)
  • 「面接官が緊張しないようにアイスブレイクを長めに取ってくれた」(九州大学、修士)
  • 「緊張しているのを察して‟緊張しなくて大丈夫ですよ”と声を掛けて下さったことがありがたかった」(法政大学、修士)

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 面接というかしこまった雰囲気を和らげるためにも、冒頭で面接官自身の自己紹介や雑談を交えるなど、寄り添った配慮が必要です。学生自身も、自分をしっかり伝えられる場を作ってくれたことに対して、自社への志望度を高めることにもつながります。学生がオープンに話せるような安心感のある場を設けましょう。

親身に話を聞く姿勢

 自分では真摯に聞いていたつもりでも、それが学生に伝わるかは別です。相手から見た様子次第では、まるで自分の話を聞いていないように感じ、不愉快な気持ちにさせてしまいます。表情やうなずき等の素振りを通して、すれ違いを防止させることが重要です。

 【学生の声】

  • 「しっかりと、こちらの話を目を見て聞いてくれる企業は良かった」(徳島大学、修士)
  • 「笑顔でリアクションを取りながら話を聞いてくれる」(情報セキュリティ大学大学院、修士)
  • 「自分のことをよく理解してくれようとしているのが伝わってきた」(慶應義塾大学、修士)
  • 「面接官の方のこちらの伝えたい真意を汲み取ろうという姿勢が非常に好感を持てた」(信州大学大学院、修士)

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 時と場合によっては、履歴書などの資料を見たり、質問に対する回答内容を記録することに集中してしまい、学生から話を聞いていないように受け取られることもあるでしょう。もちろん、作業として必要なことではありますが、面接という場が互いのコミュニケーションをとる場であることを忘れないようにしましょう。

逆質問の時間を十分に設ける

 面接はお互いの相互理解を深める場。面接官から一方的に質問するのではなく、学生にも企業への疑問や不安を解消する時間を設けることが大切です。そこから会社理解につながり、自社への志望度を高められることにもつながっていきます。

 【学生の声】

  • 「逆質問に対し、とても真摯に答えてくださった」(新潟大学、修士)
  • 「逆質問の際には、質問した内容以外にも関連したような内容も別で答えてくれて、親身になってくれていると感じた」(電気通信大学、修士)
  • 「逆質問の時間を30分以上設けてくれ、気になったことは全て質問できた」(名城大学、修士)

   ……他の声も聞く

 面接という場はどうしても、企業側から学生へという一方通行になりがちです。「就職」はある意味マッチングに近いものである以上、学生と自社の双方向によるコミュニケーションによる理解が問われます。

学生へ面接のフィードバック

 面接後のフィードバックは必須のものではなく、企業側から学生に対する就職活動への応援の気持ちを込めてという側面があります。中には時間の都合上、実施する余裕がないという場合もあるかもしれません。しかし、義務的な要素がないからこそ、心配りとしてフィードバックをくれる人事は好印象になります。

 【学生の声】

  • 「面接通過後、次の面接のアドバイスを電話でしてくれた」(茨城大学、修士)
  • 「面接後にもらったフィードバックがその後の就活に役立った」(崇城大学、修士)
  • 「自分の良い点悪い点を率直にフィードバックしてくれた」(早稲田大学大学院、修士)
  • 「面接後にフィードバックが簡単にでもあると、とても嬉しく参考になる」(山形大学、学士)

   ……他の声も聞く

  

 企業側から面接結果に対する評価ポイントを聞くこと自体、学生はなかなかできないため、直接アドバイスをもらえることは貴重です。その後の就職活動にも活かせる点においても、学生自身に寄り添った行動は好評といえるでしょう。

面接における人事の心構え

人事の心構えについて解説

 面接官は、会社を代表して学生と向き合う役割を持っています。そこでの出会いは必ずしも「その場だけの関係」とは限りません。将来的に同じ職場で働く仲間になる可能性も、取引先や顧客になる可能性もあります。また、面接時の応対だけでなく、その後の結果の連絡のスピーディーさや丁寧さでも「誠実さ」が伝わるものです。採用・不採用に関わらず、自社の選考に時間を割いてくれたことに対し、敬意をもって接しましょう。その姿勢が学生にとっても好印象として記憶に残り、自社への志望度を高めることにも活きていきます。

選考以前における説明会/イベントや内定後フォローの際にも「NG人事」「GOOD人事」が存在する!?

説明会/イベントなどでの人事対応

 この記事では面接時における好印象/悪印象となる人事の特徴について紹介してきましたが、就活生へ実施したアンケート結果からは、選考活動フローのあらゆる場面にて「NG人事」「GOOD人事」が存在することが明らかになりました。

 その一例として、会社説明会・交流会イベント時に好評だった人事の対応がこちらです。 

人事対応まとめ資料のご案内

 

 参考:人事担当者必見!!24卒理系学生のリアルな声あなたはダメ人事?できる人事?|株式会社テックオーシャン

 さらに詳しく学生の声を聞きたい方は【こちら】 

    会社を代表し、最も学生と向き合うことの多い人事だからこそ、彼らの心を掴む対応策をインプットしましょう!

学生の声が聞ける!『事後アンケート』

学生の意見を自社で入手する方法

 説明会や面接など、採用活動の様々なフェーズにおいて学生と関わる機会がある中で、交流後の、学生からの感想を聞きたいと思いませんか?

 そんな方々におススメするのが「事後アンケート

 後日メールにて協力をお願いすれば、当日のイベント全体や人事の対応に対するリアルな意見を聞くことができます。

 改善点があればすぐに見直せる手段としても、近年実施する企業が増えています。

 その場では言えなかった学生のホンネを拾う機会として、実施を検討してみてはいかがでしょうか?

*【アンケート概要】 

調査機関:株式会社テックオーシャン     

調査対象:理系特化スカウトサービスTECH OFFER登録学生(24卒)

有効回答数:516名            

調査媒体:インターネット                                  

調査期間:2023年6月30日~7月18日