初めまして!本日は貴重なお時間いただきありがとうございます。S.Y.さんがどういう学生生活、就職活動を送ってこられたのか、そしてTECH OFFERを使ってみた感想など、詳しくお話聞けたらと思います。よろしくお願いします!
それでは始めに、所属されている大学・大学院を選ばれた理由をお伺いしてもよろしいでしょうか。そして、どのようなことを学ばれていましたか。
これはちょっと恥ずかしい話なのですが、センター試験の結果を見て、愛媛大学なら確実に受かるかなということで…。私自身、2浪しているので、3度目の挑戦ということで、これ以上失敗を重ねるのを避けたいという思いで、かなりボーダーラインを下げた感じですね。大学を見て選んだというよりかは、自分が学びたい土木に関する学科があれば、どこでもいいという考えでした。愛媛大学の「ここ」がいい、というよりかは、愛媛大学にも土木学科があると知って、偏差値を見て選択した形です。
そうなんですね。今のお話を聞くと、S.Y.さんにとって、土木がかなり重要なところだったようですが、どういった理由があるのでしょうか。
はい。今は改名されてなくなってしまった、工学部環境建設工学科というところに所属しており、工学部の土木関係を専攻しています。元々、兵庫県の神戸市出身で、阪神淡路大震災の年に生まれました。そういう影響なのか、小学校とかで地震の爪痕についての話や、実際にどれぐらいの被害があったのかについて触れる機会が多かったんです。そこで、防災について興味を持ちました。防災といえば、色々な分野があるのですが、やっぱり土木がメインということで、土木について勉強がしたいという興味を持ったのがきっかけです。
そうだったんですね。幼い頃から震災の悲惨な爪跡を目にしたり、体験談を聞く機会があると、自分にとっても関心の高いものになりますね。やはり、大学・大学院では土木を中心に学ばれていた感じですか。
そうですね。土木関係は必修として既に入っているので、もちろん勉強はしました。ですが、特に意識的に勉強をしたのは、IT関係のことについてでした。土木とは全然関係ないのですが、プログラミングだけではなく、ハード面もソフト面も含めたIT関係の勉強に力を入れました。実際、所属している土木の学生で、他にIT関係の授業を取っている人はいなかったと思います。
同じ土木の学生でも、IT関係の授業を履修する方はあまりいなかったということなのですね!S.Y.さん的に、土木とITを繋げたいという気持ちがあったということでしょうか。
はい、そうですね。最近だと、土木にITを取り入れて、より効率化を目指した取り組みがあるんですね。例えば、工事をするときに図面を引くのですが、その際にパソコンのソフトを利用します。その時点で、ある程度パソコンの知識が無いと操作の習得や慣れるまでに違いが出ると思うんですね。工事の方でも、AIだけではなく、最新のIT、映像認識などを導入することで効率を上げる取り組みが行われています。実際に、ドローンを入れたりしている取り組みとかもあります!そういった点で、これまでITと親しい関係ではなかった土木にもこれからは絶対に必要になってくるだろうと私自身思っていたというのが大きいです。そして、パソコンの知識があれば、単純作業を自動化できるので、研究の面でもデータ整理がスムーズになるという利点があり、かなり時間短縮ができるんです!そういった面でも、ITを勉強していてすごくよかったなと思っています。
すごいですね!S.Y.さんは、これからの土木とITの関係性を見出して、学生のうちにそういったITに触れておこうと思われたのですね。院進学をされた理由も、そういったところから来ているのでしょうか。
大学院は、愛媛大学の方からそのまま進学した形なのですが、院進学を決めた理由は大きく分けて2つありました。一つは就活、もう一つは研究に関してです。学部4年の頃には軽く就活をしていましたが、自分でも就活の軸がわかっていませんでした。そこで、大学院に進むことで、プラス1年考える猶予ができ、その増えた時間で改めてじっくり自分を見直して、大学院での就活に繋げたいなと思い、院に進みました。そして、就活の他に、自分がやっている研究をもう少し進めたいという思いから院進学を考えました。勿論、色々な要因が重なって判断した結果なのですが、主に就活と研究に時間を使いたいと思ったのが大きかったです。実際、自分の周りでも、8割ほどの学生が院進学をしていました。よく付き合いがあった友達は、基本的に真面目で、研究を進めたいと言っている人が多かったです。
そうだったのですね。たしかに、院進学をすることで時間を確保できる利点というのは、かなりプラスになると思います!因みに、どういったことを研究されていますか。
実は、土木に入りたいと言っていたのですが、所属した研究室はどちらかというと機械系なんです。その機械系で、超音波を用いた非破壊検査手法をメインに研究しています。非破壊検査手法というものが、まだAI導入が遅れているとのことで、従来の非破壊検査にAIを導入する研究という技術と技術を組み合わせる研究をしています。非破壊検査手法というのは、簡単に言うと、壊さずに内部の状態を検査する手法です。例えば、鉄の塊の表面に傷がなくても、実は内部に空洞がある場合があります。その空洞の確認方法というのは、破壊して物理的に内部を確認するか、非破壊検査手法の2種類しかありません。壊してしまっては、元も子もないので、超音波を用いた方法で内部を検査するというのが、非破壊検査手法の利点なんです。公共施設の老朽化などに対して、この非破壊検査手法というのは、かなり需要が高まるのではないかなと思います。
内部状態を非破壊検査手法を用いた検査で確認できるということで、とても大事な研究だなと感じました。その研究をしようと思ったきっかけなどはありますか。
研究内容が決まったのは研究室に所属した後なんです。所属している研究室の教授が担当している授業の殆ど取っていて、成績も良かったので、この研究室ならやっていけるだろうと思ったのがきっかけですね。所属後に今の研究を始めました。
そうだったんですね。色々と研究内容についてお話ありがとうございます。続いて、S.Y.さんのプライベートな部分も聞いていきたいのですが、サークルやアルバイトなどはしていましたか。その他に、息抜きや趣味などはありますか。
大学に入ってから、テコンドーをやっていました。元々、中高6年間で柔道をやっていたのですが、怪我の後遺症で続けていくのが難しくなり、柔道は諦めました。同じ武道関係でなにかしたいなと思っていたときに、テコンドーを知り、体験を通してその楽しさに気づいたんです。部活の他には、喫茶店のカウンターでアルバイトをしていました。コーヒーが好きなので、サイフォンやペーパードリップを使って淹れる本格的なコーヒーを学べる喫茶店にしました。忙しい時の息抜きは、食べることです!料理をしたり、行ったことがないところに行くことでストレスを発散していました。研究の合間に良く散歩で、お店を見つけることがあって、色々と開拓していました!
部活動とアルバイト、かなり忙しかったと思いますが、充実した学生生活を送られていたんですね!次は、就職活動について色々お話聞いていきたいのですが、S.Y.さんはいつ頃から就活を始められましたか。
2020年6月頃のインターンに行くタイミングで動き始めました。
夏頃からのスタートだったのですね。インターンなどは参加されましたか。
インターンは2社出したのですが、1社はコロナでなくなってしまいました。参加できたインターンでは、オンラインでの講義形式だったため、あまり知りたかったことを得られませんでしたね。
やはり、コロナの影響で中止や延期になるインターンもたくさん出ていましたね。院進学の要因の一つにも上げていましたが、就活の軸などはありましたか。
自分の勉強したところを活かせるという部分を軸にしました。人を見て企業を選びたいという部分も軸の一つだったのですが、コロナの影響で働いている人とのつながりが薄く、交流がなかったため、その部分はなくなりました。
就活の軸にも、コロナの影響が出ていたのですね。就活と研究の両立は大変だったと思いますが、そんな就活中で辛かったことや苦労したことなどはありますか。
やはり、エントリーシートを書くときが一番しんどかったですね。エントリーシートをもとに面接での質問が決まっていくので、自己分析がしっかりできていないと苦労します。例えば、自己分析で出た結果の長所とエントリーシートに書いてある内容の長所が正反対だった場合、面接ですごく聞かれます。なので、エントリーシートを書くときは特に気をつけて書いていました。締め切り前だと、かなり追い込まれてしまうので、レベルが落ちてしまいますね。
なるほど。色々と就活で大変だった時期があったのですね。次の質問ですが、TECH OFFERを使ってみて、良かった点などはありますか。
研究室の同期に勧められて、今年の4月頃から使い始めたのですが、とても多くのオファーが来てとてもびっくりしました。自分に関連した技術キーワードに基づいて、自分が調べてもいなかった会社からもオファーが来たり、とてもよかったです。普通に自分が調べたりしていたら、出会えなかったであろう企業を多く知ることもできました。
ありがとうございます!S.Y.さんは、約40件以上オファーを頂いていたようなのですが、内定先のコスモ工機株式会社さんからオファーをもらったときは、どう思われましたか。そして、最終的に入社を決めた理由は何でしょうか。
自分の研究室での勉強内容を活かせるかなと思い、オファーを承諾しました。入社を決めた理由ですが、社会インフラの製品を扱っている会社で需要もあり、この先も安定しているかなと考えた上で、面接で製品開発の方と意気投合したので一緒に働いていきたいと思いました。なので、内定を頂いたときはすぐに承諾しました!
自分の勉強した事を活かせる会社で働きたいと仰っていたので、その就活の軸にぴったり当てはまるコスモ工機株式会社さんに就職されるということで、改めておめでとうございます!
では最後に、23卒の後輩に向けて就活のアドバイスをお願いします!
やはり、エントリーシートの自己分析を、しっかり時間をかけてやることが大事です。自分は、エントリーシートの自己分析で一番苦労したので、早い段階からやっておいた方がいい、ということは皆さんに知ってもらいたいです!
就活を進めていく中で、自己分析が一番大事だということですね。
本日は、貴重なお話をしていただきまして、ありがとうございました!