ー初めまして!本日はよろしくお願いします。
早速ですが、ランディさんについて経歴や趣味などを教えてください!
出身はインドネシアです。私が日本に来たのは母国の高校を卒業してからです。スカラーシップを使って来日し、1年間日本語学校に通い、その後北海道の釧路工業高等専門学校に入学しました。そこで初めて建築について学び、大学に進みました。
アルバイトは、設計事務所でバイトをしています。建築の申請をつくったりする仕事で、大学3年生の頃から働いています。やりがいは、自分がつくったCGから実際に出来上がった建物をみた時に感じます。自分のつくったCGが形になるのが嬉しく、バイトそのものが趣味のようになっています。
日本が大好きで、今はコロナの影響でいけていませんが、以前はよく日本全国様々なところに旅行に行っていました。去年は青春18切符を使って北海道まで行ってきました!
ーそうだったのですね。なぜ日本で学ぼうと思ったのですか?
私は幼い頃から日本が好きでした。特に好きだったのはキャプテン翼とナルトです。日本のアニメはインドネシアでも放送されており、よく見ていました。アニメから日本のことを知り、日本文化に興味を持ちました。
日本のテレビのテレビチャンピオンが好きで、そこで日本の折り紙を知ったのが、折り紙が好きになったきっかけです。折り紙は母国で独学で学びました。今でも時間がある時は折り紙をしています。1m×1mの大きな紙から折る作品も作っていて、北海道にいたころは展覧会にも出展していました。
ーすごいですね!折り紙にハマった理由は何ですか?
幼い頃からどこをどう折ったらどんな風になるのかを考えるのが好きでした。折り紙は折り始める前にまず、どこを折るかを自分で設計します。最終工程まで自分で考えてから実際に折り始めます。設計をしている時も、本当にこれで思い描いているものができあがるのかドキドキ、ワクワクし、自分で考えた設計通りに折ってみて、それが形になるととても嬉しく、達成感に満たされます。そんな所が折り紙が私を魅了する点だと思います。
ー建築系に進もうと思った理由は何ですか?
来日する前から、日本で何を学ぼうか考えていました。もともと、数学とかデザインが好きだったのが強いと思います。自分が好きなことを学ぼうと思っていました。また、日本は地震の国で、耐震工事の技術に特化しているため、そういった日本特有の建築技術にも興味がありました。実際に勉強をしてみて、既存の建築技術に加え、AIなどのロボットを掛け合わせた新しい研究もできていて、とても面白く、楽しいです。
ー院進学の理由は何ですか?
インドネシアにいた時から大学に行くなら修士号は取ろうと考えていました。大学院では、デザイン系から外れて、建築系のことを勉強しているのですが、今思い返しても学部の4年間では学びが足りなかったと感じます。また、院進学を決断する時期に奨学金を延長していただけることになったので、それもあり院進学することを決めました。
ー研究はどのようなことをしているのですか?
自分の腕型ロボットを作っています。ロボットに3Dプリンターを持たせることにより、XYZ軸以外にも自由に動かせることを可能にし、それによって建築にどのようなことができるのかを研究しています。自由に動かせることのより、例えば障害物があった時にそれを避けて造形することが可能となったり、普段の3Dプリンターなら修正が必要となる部分でもそれが必要なくなったりと、造形するうえで役に立ちます。
ロボットのプログラムを自分で書いて、その通りにロボットが動いた時に研究のやりがいや達成感を感じています。
ーこの研究テーマに決めたのはなぜですか?
最初はデザイン系に関心があり、勉強をしていました。デザインについて学んでいるうちに、設計に使われている物が、実際にどのように作られているのかに興味を持ち、今の研究室に入りました。アルバイトでデザインについて学びつつ、研究ではその前の建築について学んでいます。
ー次に就活についてお聞きしたいのですが、ランディさんはどのような流れで就活をしましたか?
就活を始めたのは修士1年生の冬です。12月にインターンというよりは説明会に参加していました。冬のインターンはメーカーと建築業界の1dayのものを3、4社受けました。その時は、日本の就活についてまだ詳しく知らなかったので、どのように就活を進めていくか説明を聞きながら考えました。その時は、人事部の方と連絡を取り合い、選考について不明点のないようにしていました。本格的に就活を始めたのは1月からです。
実際の選考はテックオファーを使っていたため、1次面接は免除になることが多く、2次、最終へと早いフローで選考を進むことができました。だいたい最終面接は1月末にあり、2月には内定をいただきました。
ー大和ハウス以外にはどんな企業を受けていたのですか?
大和ハウス以外には設計事務所やメーカーにも応募をしていました。自分の研究もものづくりに近かったので、YKKAPや新日鉄などのものづくりを行っている企業を受けていました。
ー大和ハウスに決めた決め手は何ですか?
最初から大和ハウスに行きたかった気持ちが強かったのと、大和ハウスの方が選考スピードが早かったというのもあり、他の企業は最終選考で辞退しました。
昔から自分で設計したものを作ることが好きだったので、設計のできる企業に行きたい気持ちが強かったのだと思います。他の建設系の企業も見ましたが、あまりいいなとは思えませんでした。人気や知名度がある大和ハウスの方が身近に感じることができ、また母国のインドネシアに拠点があるという点が大きな決め手になったと思います。
ー就活と研究の両立はどのように行っていましたか?
私は就活にはあまり力を入れていなかったので、研究はそこまで大変ではありませんでした。説明会やインターンに行った次の休みは研究にあてるなどして、バランスをとっていました。
ー日本での就活で大変だったことは何ですか?
外国人の学生として、どのように受ければよいのかを考え、日本のマナーはしっかりと学びました。日本の就活生でさえ、就活の際はしっかりとマナーを学び直すと思うので、私も失礼のないようにしっかりと勉強しました。私が奨学金をいただいている企業が外国人就活生向けに就活におけるマナー講座を開いていたので、それに参加をして学びました。日本の就活は手順やマナーが多いので覚えるのは大変でした。
ーお話を聞いていると、ランディさんは、日本に行く時も専攻を決める時も、就職先を決める時も、直感を大事にしているところがあると思うのですが、何か大切にしている信念のようなものがあったりするのですか?
確かに私は直感で動くことが多い気がします。
ロボットを動かす時も、最初から計算をしっかりしてプログラミングすることもできますが、私はどちらかと言うと、最初は勘でやってみてそこから修正を入れていくような方法で研究を進めている所があります。
自分の感性に正直でいることは大切だと思います。自分の好きという気持ちややりたいことを大切にすることは心がけています。
ー最後にTECH OFFERを使っている後輩の学生にアドバイスをお願いします。
ちゃんと研究をして、その研究を将来に活かしたいのなら、TECH OFFERのプロフィールに研究についてをしっかり書くことが重要だと思います。プロフィールに自分のやってきたことや、やりたいことは何なのかを詳しく書くことによってオファーの来る企業とのミスマッチも減り、よりスムーズに就活を進めることができると思います。