投稿者情報
ニックネーム:ジマさん
大阪市立大学大学院/工学研究科化学生物系専攻/21年
選考企業情報
企業名(正式名称):古河電気工業株式会社
職種:総合職(技術系)
インターン参加:参加していない
最終選考結果:最終選考通過(内定)
本選考エントリーシート
エントリーシート提出期日:3月末
提出方法:マイページ上
質問:あなたがこれまでに興味を持った学問または研究テーマについて、その内容・なぜそれに興味を持ったか・その中で自身が工夫したこと・そこからどのようなことを学んだかについて、専門外の人にも分かるように説明して下さい。(1000)
回答
私は高校生の頃から、ニュースで取り上げられる環境問題について興味を持っていました。それらの多くは科学技術の発展によって過剰に化石燃料が消費され、大気中の二酸化炭素濃度が増えることで地球温暖化や化石燃料の枯渇といった環境問題を引き起こしているという内容でした。さらに、東日本大震災の原発事故から世界各国で原子力発電への不安が増し、これまで以上に太陽光発電や風力発電といった再生可能エネルギーの開発が注目させるようになりました。しかし、これらは電力への変換効率の低さや長期貯蓄ができないという欠点があることから、私は化学の力を用いた新しい方法で環境問題を解決したいという強い気持ちを持つようになりました。この気持ちを抱きながら、大学で三年間講義を受けていく中で、「光触媒」が環境問題解決の救世主になるかもしれないことを知りました。そこで、光触媒の研究ができる環境材料化学研究室に入ることにしました。光触媒は太陽光といった光エネルギーで化学反応を促進させることができる材料です。この光触媒を利用することで、安価な水と二酸化炭素を原料とし、さらに無尽蔵な太陽光エネルギーで化石燃料の代わりとなる化学物質に変換できます。したがって、「地球温暖化」と「化石燃料の枯渇」という2つの環境問題を同時に解決できます。具体的には酸化ガリウムと呼ばれる粉末試料に小さい銀粒子を添加した光触媒が上記の反応を促進させることが知られています。しかし、問題点として使い続けると銀粒子の粒子サイズが大きくなってしまい、反応が進まなくなる点があります。そこで、私は反応中でも銀の挙動を観察できる分析装置で作製すれば銀の肥大化の原因がわかるのではないかと考えました。まず分析機器のカタログや測定原理に関する論文を読み、分析装置の仕組みを理解することから始めました。そして、自分で考えた設計図をもとに装置が形になりました。しかし、測定結果は全く再現性の得られない結果でした。その原因をいくつか検討したところ光量のブレが問題であるとわかりました。もう一度光学系の設計を変え、光量計で光量を同時に計測できるように改良しました。その結果、再現性の高い測定結果が得られるようになりました。そして、その分析装置を用いて測定することで水が銀の肥大化の原因であることを突き止めました。一方で、二酸化炭素が銀の肥大化を抑制していることもわかりました。
質問:あなたが大学(大学院)時代に経験した最も大きな失敗(トラブル)を教えて下さい。また、その失敗(トラブル)から何を学び、それを現在どのように活かしているかも教えて下さい。(400)
回答
初めての英語での口頭発表で緊張してしまい、うまく発表できなかったことです。英語の口頭発表はプレゼンスキルの向上のために必要だと思い、英語で発表する学会に参加しました。しかし、大勢の人がいる会場の雰囲気に慣れておらず緊張と焦りから原稿の内容を忘れてしまい、中途半端な発表になってしまいました。この失敗から本番に近い環境で練習する重要性を感じ、次の口頭発表に向けて研究室の先輩や先生方に集まってもらい、大勢の前で発表練習するようにしました。さらに、英語原稿の丸暗記にならないように発表のポイントとなる英単語をスライドに積極的に入れて、万が一原稿を忘れても臨機応変に対応できるようにしました。このような工夫により、次の国際学会で無事に発表することができました。この経験から「自身の成長のためには見知らぬ分野に飛び込むこと必要」ということを学び、自分の成長につながることは積極的に行うように意識しています。
質問:当社を知ったきっかけを教えて下さい。(100)
回答
学内セミナーのときに一度詳しいお話が聞いて、銅を一番製造していることや多くの事業に展開していることに魅力を感じました。
質問:自由記述欄となります。自己PR、志望動機などご自由にご記入下さい。
回答
私は知的好奇心が旺盛で勉強家です。私の研究室は工学部と理学部の学生が共に生活していることを生かし、日頃から幅広い科学の知識を得ることができ、日々議論を行っています。日頃の情報収集と同時に、最先端の研究を知るために英語が必要だと思い、研究室に配属された頃から英語学習にも注力しました。研究室の同期を巻き込んでTOEICの勉強を始め、560点から705点まで上げることができました。さらに、英語論文を積極的に読むことで専門用語を活用した表現を覚えました。このような英語力の向上を図った結果、タイの国際学会に初めて参加した時に、専門分野の異なる海外の学生とも議論することができ、自身の研究に繋がる知見を得ることができました。そして、次の国際学会でポスター賞を得ることができました。その後も国内外の学会に参加し、今まで10以上の学会発表を行いました。入社後も積極的に知識を得て行動し貢献していきます。
各質問項目で注意した点:
設問①が1000文字も書かなければならなかったので、一番時間をかけて先輩にも添削して頂きました。設問にも記載されていますが、一般の方にもわかるように丁寧に書きました。このESは最終面接まで使われるので下手なことは書かないことをおすすめします。設問②では、古河電気工業が研究に力を入れている会社であるということで研究活動を注力していることをアピールしました。設問③は、あまり多くのことを語らず簡潔に書くことを意識しました。設問④では、あえて志望動機を書かず自己PRを書きました。なぜなら、志望動機は面接までにしっかり練り上げたかったからです。
結果通知時期:2週間以内
結果通知方法:メール
本選考体験談
選考概要
選考先に興味を持ったきっかけは何ですか?
研究室の先輩が去年選考を受けていて、学内セミナーで企業説明を聞くことを勧められたことがきっかけです。
どういった基準で企業を選びましたか?また他にどんな企業を受けていましたか?
社会に大きな影響力を与えられることができ、環境・エネルギーのような事業内容を通して課題解決ができる非鉄金属メーカーを中心に選びました。また、国際学会に出た経験を生かしてグローバルに働けるかどうかで企業選びをしました。
他社と比べてこの企業の魅力はどんなところだと思いますか?
社員さんの雰囲気がどの企業よりも良かったです。
選考応募時に職種別選考になっていましたか?どのような職種別に分けれていましたか?
総合職は事務系、技術系で分かれていました。そのほかは地域別の技術職も選択できました。
選考中に配属先等の希望について確認するプロセスはありましたか?タイミングと希望項目について教えてください。
ありませんでした。
あなたが受けられた選考フローについて教えてください。
ES提出→SPI→一次面接→二次面接→最終面接→性格診断テスト
この企業を受けるにあたり特に工夫したことはありますか。
同じ業界である住友電気工業や三菱マテリアルも企業研究しました。
各選考を受けるにあたって事前にやっておけばよかったと思うことがあれば教えて下さい。
1dayインターンシップに参加して、もっと事業所の雰囲気を味わっておきたかったです。
この企業の選考を受ける後輩の皆さんへのメッセージをお願いします。
なぜ非金属メーカーなのかしっかり答えられるようにしておきましょう。また、技術力を大事にしている会社なので、技術系の選考を受ける方はしっかり研究内容について語れるようにしておきましょう。
参加したイベント
イベント名:学内セミナー
実施時期:2019年11月中旬
時間:1時間
内容:企業説明と質疑応答
注意した点・感想:
人事の方からインターンシップの説明があったので、気になる人は必ず行くべきです。また、今年内定を頂いた先輩が隣にいたのでうまくいけば連絡先を入手できるチャンスがあります。直接就活の相談や実際に面接で聞かれたことを聞き出すこともできると思います。
WEBテスト/筆記試験
テスト方法:WEBテスト
実施時期:2020年3月下旬
実施場所:専用試験会場
試験時間:1時間
形式:テストセンター
試験科目:言語・非言語
各科目の問題数と制限時間:
それぞれ30問ぐらいで、時間もそれぞれ30分だったと思います。私の場合はおそらく非言語の正答率が高く、推測問題まで出題されました。
対策方法:
年明けから毎日電車の中でSPIの参考書を解きました。また、技術系ということで非言語の対策をしっかりしました。
結果通知時期:2週間以内
結果通知方法:メール
一次面接
面接名:一次面接
実施時期:2020年4月中旬
面接時間:30分
面接会場:WEB
面接官の人数:1人
面接官の特徴(役職・肩書き・入社年次など):若手の人事社員
学生の人数:1人
会場到着から選考終了までの流れ:
オンライン面接だったので、面接開始時間になったらメールで送られてきたURLで参加しました。
質問内容:
軽く自己紹介・大学で学んだ科目や授業について・ESを見ながら研究内容に関する質問を2, 3個・使える分析装置について・入社してやりたいこと・就活の軸・他社の選考状況・学生時代頑張ったこと・自己PR・逆質問
雰囲気:
とても話しやすい雰囲気でした。こちらの話を引き出してくれているように感じました。
注意した点・感想:
他の企業に比べてしっかりESを読み込んできているので面接前にESを見直すことはもちろん、ESを記入する段階で質問されていいように内容を考えておくべきだと感じました。また、一次面接の割にはしっかり研究内容に関して多く聞かれました。簡潔に自分の研究内容を言えるようにしておき、研究に関する質問に対応できるようにしておくべきです。
結果通知時期:2~3日以内
結果通知方法:メール
二次面接
面接名:二次面接
実施時期:2020年4月下旬
面接時間:30分
面接会場:WEB
面接官の人数:2人
面接官の特徴(役職・肩書き・入社年次など):研究所所長・中堅社員
学生の人数:1人
会場到着から選考終了までの流れ:
オンライン面接だったので、面接開始時間になったらメールで送られてきたURLで参加しました。
質問内容:
研究内容を交えて自己紹介をしてください・研究内容に関する質問を10個近く聞かれました・研究室での立ち位置・英語を使って活躍したいか・英語の能力について・サークル活動について・入社してやりたいことについて・なぜ研究開発をしたいのか・新しいことに挑戦することに心がけていることはなにか・他社の選考状況・逆質問
雰囲気:とても穏やかな雰囲気でした。
注意した点・感想:
研究内容を交えて自己紹介はあまり練習してなくて焦りました。自己紹介と研究内容を合わせて3分前後で話せるようにしておきましょう。また、二次面接では研究内容について深堀されるのでしっかり研究内容について対策しておくべきです。今年は例年に比べて面接通過の連絡が遅く不安になりました。私の場合はちょうど二週間かかりました。
結果通知時期:2週間以内
結果通知方法:メール
最終面接
面接名:最終面接
実施時期:2020年5月下旬
面接時間:30分
面接会場:WEB
面接官の人数:3人
面接官の特徴(役職・肩書き・入社年次など):
役員・人事部課長・若手の人事社員(一次面接と同じ方)
学生の人数:1人
会場到着から選考終了までの流れ:
オンライン面接だったので、面接開始時間になったらメールで送られてきたURLで参加しました。
質問内容:
研究内容を交えて自己紹介を5分で行ってください・研究の実用化について・研究について細かい質問・入社してやりたいことを当社の事業と合わせて具体的に教えてください・英語を使って活躍したいか・他社の選考状況・逆質問
雰囲気:穏やかな雰囲気でした。
注意した点・感想:
最終面接にもかかわらずしっかり研究内容について聞かれるので注意してください。研究内容について説明する場合、資料がなくてもわかりやすく伝えられるようにすることを意識した方が良いと思います。私の場合は何度も自己紹介と研究内容をわかりやすく5分で話せるように対策していました。逆質問は事前に準備しておき、できれば企業のHPを使って役員の方の名前をある程度頭に入れておくことをおすすめします。
結果通知時期:2~3日以内
結果通知方法:電話
内定後
内定時期:2020年6月上旬
承諾検討期間:2週間
承諾/辞退:承諾
承諾理由:事業内容や商品・サービス
承諾理由の詳細:
私が研究開発をしたいと感じる製品が数多くありました。また、社会に与えられる影響力の大きさから入社を決めました。
内定後の課題の有無:無
内定後の拘束:担当教授の推薦書
内定後の研修など:社内メールのeラーニング
内定者の数:技術系85名・事務系20名・技術職10名
自分以外の内定者の所属大学:
私の大学と同等か、少し学歴の低い方が多いように感じました。
自分以外の内定者の属性(体育会、学生団体、留学、長期インターン、ボランティアなど):
大人しい人が多い気がします。
希望通りの職種や配属先でしたか?(選考中に確認があった場合)
入社前面談で希望の配属先や勤務地について確認がありました。