投稿者情報
ニックネーム:XoX
大阪大学大学院/生命機能研究科/21年
選考企業情報
企業名(正式名称):Meiji Seikaファルマ株式会社
職種:研究職
インターン参加:短期インターン参加
最終選考結果:2次選考通過
インターンシップ体験談(ES+体験談)
インターンシップのエントリーシート
エントリーシート提出の可否:必要
エントリーシート提出期日:12月中旬
提出方法:マイページ上
質問:あなたが当社のインターンシップを志望する理由は何ですか。(300文字)
回答
私は貴社の研究者の仕事内容や製薬に関する技術を学びたいと考え、本インターンシップを志望いたします。学部時代は有機合成、現在は生化学関連の研究を進める中で、製薬企業への関心が高まり、その中で貴社の存在を知りました。貴社は医療用医薬品だけでなく、農薬や動物薬など幅広い製品を生み出しておられます。将来的に私は人々の生活を支える仕事をしたいと考えていますが、その具体的な仕事内容についてはイメージできていません。その中で貴社の生み出す多様な製品は人々の生活を根底から支えており、私の理想です。本インターンシップに参加することで貴社の事業内容をより深く理解し、人々の生活を支える、イメージを明確にしたいです。
質問:あなたの長所は何ですか。社会に出たら、それをどのように仕事に活かしたいですか。(300文字)
回答
私の長所は目標に向かって努力できることです。高校時代は陸上部の部長を務めていました。私は一つの目標として県大会のリレーで決勝に残ることを目指しましたが、実力者でありながらリレー種目に力を入れない人がいました。目標を達成するには彼の力が必要だと考え、彼を引き込むために自主練習に積極的に誘い、一緒に走る機会をたびたび設けました。積極的にコミュニケーションをとった結果、彼と共にリレーに出場することができ、チームベストのタイムを記録しました。社会に出ても同様に、私は目標までの道のりを明確にし、それに向かって努力できる人間です。目標達成に必要なことを冷静に分析し、行動することを仕事に活かしたいです。
質問:現在行っている研究について、概要を教えてください。2000文字以下
回答
私の研究テーマは銅含有アミン酸化酵素のトパキノン補酵素生合成反応における中間体形成の分光学的解析・速度論的解析です。銅含有アミン酸化酵素は、第一級アミン類の酸化的脱アミノ反応を触媒する酵素であり、ヒトをはじめとする多くの動物、植物、および微生物などに広く存在しています。各生物種によってその生理的役割は異なっており、植物においてポリアミンの酸化により生成する過酸化水素によって細胞の成長や細胞壁の強化が促されます。動物では生理活性アミン類の体内濃度調節の機能があるとされている一方で,血清アミン酸化酵素(SAO)は糖尿病や肥満患者において活性が増大し細胞損傷や心血管合併症を引き起こす可能性もあるといわれています。本酵素は、約70 kDaのサブユニットからなるホモダイマーを形成する酵素で、480 nmに極大吸収波長を示す酸化還元補酵素トパキノン2, 4, 5-trihydroxyphenyl-alanine quinone(TPQ)を活性中心にもっています。TPQは1990年に牛血清中の銅含有アミン酸化酵素より最初に同定され、これまでに様々な動植物、微生物由来の銅含有アミン酸化酵素においても見出されています。多くの生物種における同酵素遺伝子塩基配列では、いずれもTPQはTyr残基としてコードされ、前後のアミノ酸残基も高く保存されています。TPQはビルトイン型補酵素とよばれるもののひとつです。従来の補酵素はビタミンB群から生合成され、アポ酵素に結合します。一方のビルトイン型補酵素は酵素の遺伝子中ではアミノ酸残基としてコードされていることから、翻訳後修飾によって補酵素が形成されます。TPQは特定のTyr残基から自己触媒的な酸化反応によって形成され、その際に前駆体Tyr残基が銅イオンに配位することによって活性化され、さらに連続した酸化反応が起きることが判明しています。しかし、銅イオンが配位した直後の初期反応は非常に速く、その詳細なほとんど解明されていません。本研究では土壌細菌Arthrobacter globiformis 由来の銅アミン酸化酵素(AGAO)を対象として、この初期反応の詳細を解明することを目的としています。
これまでに、活性中心から離れた4残基を改変した変異型酵素(4M-AGAO:N81Q/C315S/N340Q/C636S)において、野生型酵素では見られない400 nm吸収帯をもつ反応中間体(M1)が、TPQ形成(480 nmの吸収増大)に先立って蓄積することを偶然見出しています。このM1中間体が野生型酵素では全く観測されない初期中間体に対応すると推測し、その解析を行いました。
嫌気条件下では、M1中間体の可視吸収帯は30分以内には消失し、そこに酸素分子を導入するとTPQが形成されることがわかりました。可視吸収を持たない別の中間体の存在も示唆され、TPQ形成反応の速度論解析の結果、約70 sでM1中間体が最大となり、その後TPQに変換されることがわかりました。さらに、Tyrラジカルモデル化合物の吸収スペクトルとの比較から、M1中間体はチロシンラジカルに対応すると推定されました。すなわち、4M-AGAOでは、Tyr残基が銅イオンに配位し、電子供与するLMCT(Ligand to Metal Charge Transfer)状態が安定化されていると考えられます。また、M1中間体の形成が4重変異のどの変異の影響に由来するのか解析したところ、2残基を改変した変異型酵素(2M-AGAO:C315S/C636S)において、4M-AGAOと同様に反応中間体M1が観測されました。単独の変異や他の2残基の組合せではM1中間体は形成されませんでした。そこで、2M-AGAOにおいて、活性中心であるTPQ前駆体Tyr382をPheに置換した変異体を作製したところ、中間体及びTPQは形成されませんでした。すなわち、活性中心のTyr残基がM1中間体形成に関与していることが示されました。加えて、2Mおよび4M-AGAO結晶のX線結晶構造解析を行い、その構造を野生型酵素と比較した結果、4M-AGAOと2M-AGAOでは全体構造及び各部位の構造に大きな変化はありませんでした。変異部位C315S、C636S周辺が分子全体のゆらぎなどの変化に寄与し、中間体形成の反応速度に影響を与えている可能性があります。今後の計画としましては、依然としてM1中間体の存在時間が短いため、より長く中間体が存在できる条件を探る必要があります。また、これまで測定されていない活性中心の異なる残基に変異を導入した場合の中間体形成反応や2M-AGAOにおける変異の種類により中間体形成に影響があるのか等の基礎的なデータも収集する必要があると考えています。
各質問項目で注意した点:
インターンシップ志望動機は参加したい理由を分かりやすく伝えることを意識しました。自己PRはエピソードを交えながら簡潔に示しました。研究概要は2000字以内と膨大な量で、どう書こうか迷いましたが、詳細に書くことにしました。
結果通知時期:2週間以内
結果通知方法:メール
インターン参加内容
インターンシップ名:研究職インターンシップ
インターン参加企業を知ったきっかけは何ですか
製薬企業を調べる中で興味を持ちました。
どういった基準でインターンを選びましたか。また他にどんなインターンを受けていましたか。
製薬企業の研究者がどのような仕事をしているのか興味があり、業務を体験できるようなインターンシップを選びました。他に受けたインターンシップは化学メーカー主催のインターンシップや、製薬企業の研究職のインターンシップに参加しました。
このインターンを受けるにあたり特に工夫したことはありますか。
選考のあるインターンシップでしたので、ESはしっかり考えました。しかし他の企業のインターンシップ選考にことごとく落ちていたので、あまり期待せず、しかし是非とも参加したいという熱い想いが伝わるようなESを作成しました。
インターンを受けるにあたって事前にやっておけばよかったと思うことがあれば教えて下さい。
事前にやっておけば良かったと思うことは特にありません。会社の下調べを少しするくらいで良いと思います。
実施日程:2月下旬
実施場所:
Meiji Seikaファルマ横浜研究所
インターンの形式:実務体験
インターン期間:1日
参加社員数:1グループ当たり6人程度。グループは計3グループ
参加学生数:1グループ6人程度
参加学生の属性:多くが国立大学の学生。全国から来ていた印象。
交通費補助の有無:一部支給。
インターンで取り組んだ課題・業務の具体的な内容:
座学(会社概況・研究開発概要の紹介)→研究所見学→先輩社員との座談会→研究室での実務体験という流れでインターンシップが行われました。エントリーシートに記載した研究内容によって3つのグループに振り分けられ、全体での座学の後、分かれて研究所見学および実務体験を行いました。
ワークの具体的な手順:
課題が与えられ、それに対するアプローチであったり、実際に簡単な実験や機器の操作等を行いました。
インターンの感想・注意した点:
Meiji Seikaファルマ株式会社さんがどのような会社であるのかがよく分かるインターンシップでした。業務内容に魅力を感じたのはもちろんですが、なにより社員の方の温かさに魅力を感じました。インターンシップでは実務を体験させていただきましたが、初めての経験で分からないことも多くありました。しかし、社員の方が懇切丁寧に指導してくださり、自分で考えながら製薬に携わることの難しさ、面白さを感じることができました。
懇親会の有無と選考への影響:懇親会はなし。
インターンシップ参加による、本選考での特典(一部選考免除)などがありますか。
インターンシップに参加したことによる特典は特に明言はされませんでした。ただし、インターンシップ内で積極的に発言したり質問したりすると研究員の方に名前を憶えて頂けます。そうなると、ある程度の優遇措置はあるのではないかと個人的には思います。
インターン中の社員との交流(技術系社員や人事など、どんな職種の社員かも併せて書いてください)
インターンシップではグループに分かれて研究所見学、実務体験を行いました。技術系の社員の方につきっきりで対応していただきました。機器を操作し、データを測定する過程では、一つ一つの手順の意味や重要性など薬を研究することの責任を強く感じ取ることができました。実務の体験中に気になることはいつでも質問できましたし、後に行われた座談会でも様々なお話を聞くことができたので非常に有意義な時間になりました。
インターン前の企業・業務・社員に対するイメージ:
製薬企業ですので、責任感の強い企業であるというイメージ。
インターン後の企業・業務・社員に対するイメージ:
薬を研究することへの責任や熱意を非常に感じました。社員の方は温かくユーモアのある人ばかりでした。
本選考エントリーシート
エントリーシート提出期日:3月下旬
提出方法:マイページ上
質問:あなたが当社を志望する理由は何ですか。250文字以下
回答
私は医薬品の開発を通じて人々の健康に貢献したいと考えており、貴社であれば研究者として成長でき、研究開発を通して人々の健康を根底から支えていけると確信したため志望しました。数ある製薬企業の中でも、とりわけ高い技術力と強い使命感を持って、感染症や中枢神経系領域を軸とした医療用医薬品だけでなく、農薬や動物薬の分野など幅広く事業展開している貴社に魅力を感じています。また、インターンシップで分析業務を体験させていただいた時、貴社で働く方々の温かさにも魅力を感じ、貴社で働きたい気持ちがさらに強くなりました。
質問:あなたが学生時代にチャレンジしたことと、そこから得られたことを教えてください。
回答
私は学生時代、陸上部の活動で県大会のリレーで決勝に進出することにチャレンジしました。私は高校生の時、陸上部の短距離リーダー兼部長として部をまとめ、目標に向けて取り組みました。そこでチームの一つの目標として、県大会のリレーで決勝に残ることを目指しました。私のチームには実力のあるチームメイトがいましたが、リレー種目にはあまり積極的ではありませんでした。目標の達成には個人の能力向上に加え、メンバー全員が団結してリレー種目に取り組む必要があり、そのためにはリレーに対するモチベーションの向上、及びメンバーの結束を強めることが必要と考えました。モチベーション向上のためにリレーの面白さや仲間と協力することの大切さを話して積極的にコミュニケーションをとり、結束を強めるためにメンバーを自主練習に誘って一緒に走る機会をたびたび設けました。その結果、チームの雰囲気が最も良い状態でリレーに出場することができました。バトンミスがあり準決勝で失格にはなってしまいましたが、この大会でチームベストのタイムをマークしました。この経験から、目標を達成するには何が必要で、どう行動すべきかを考える「分析能力」が培われました。
質問:あなたがこれまで培った強みを生かし、当社でどのようなことを実現したいですか。
回答
私がこれまで培った強みは「困難に直面しても諦めない粘り強さ」と「分析能力」です。大学生の時は研究だけでなくスポーツにも注力しており、大学生でも高校同様、陸上競技を続ける道を選びました。練習を重ね、必死に努力する中で足の怪我に悩まされた時期がありました。競技から離れていた時期は精神的に辛いものでしたが、明るく前向きな気持ちを忘れず、リハビリや筋トレに励みました。そして自分に不足していることを分析し、「今の自分にできること」を探しました。「今の自分にできること」に取り組み続けた結果、怪我の完治後に自己ベストを全て塗り替えることができました。この経験から、困難に直面しても最後まで諦めずに取り組む精神が培われました。この強みを生かして、私は貴社の分析業務に携わりたいと考えています。私は医薬品の開発初期段階から商品化まで幅広く医薬品に関わることのできる物性評価の業務に興味を持っています。しかし、開発のステージ全てに関わるということは、直面する課題も多いということになります。困難な状況に置かれても必要なことを分析して、粘り強く取り組むことで患者様の笑顔につながる医薬品研究を行いたいと考えています。
各質問項目で注意した点:医薬品を研究したいという熱意が伝わるようにESを作成しました。会社の強みに触れたり、またインターンシップで感じたことなども文章に組み込むことで、より独自性のあるESになるよう心がけました。自身が会社の中でそのようなことを実現したいか、ある程度ビジョンを持っておくと良いと思います。
結果通知時期:2週間以内
結果通知方法:メール