面接で短所を聞かれた際に、心配性であることを話す場合は少し工夫が必要です。心配性に限らず、面接で短所をそのまま答えてしまうと、ただ印象を落としてしまう恐れがあります。心配性であることを上手く伝えてアピールに繋げましょう。
本記事では、面接で心配性の短所をアピールに変える伝え方を例文や対策方法を交えて解説します。ほかの短所にも応用できるため、心配性以外で考えている方も参考にしてください。
面接で短所を聞かれる理由
まずは、面接で短所を聞かれる理由を考えてみることが大切です。理由を理解すれば回答もしやすくなり、アピールに繋げやすくなります。面接で短所を聞かれる代表的な理由を、事前に把握しておきましょう。
どんな人物かを知りたいから
面接で短所を聞かれるのは、応募者がどのような人物であるかを知りたいからです。「どのような短所があり、その短所をどのように伝えるのか」をみて、応募者の性格や人間性を確認したい思いがあります。
企業が優秀な人材を求めていることはもちろんですが、「優秀」の定義は技術やスキルが高いことだけではありません。人柄や性格も重要な選考ポイントになることを、しっかりと理解しておきましょう。
自社との相性をみている
面接で短所を聞くことで応募者の性格を確認し、自社に合う人物であるかをチェックしています。どんなに素晴らしい人物であっても、自社に合っていなければ力を発揮できず、組織に貢献できません。入社後に応募者の特性を活かして活躍してもらえるよう、選考段階から慎重に見極めたいと考えています。
相性の良さをアピールする方法としては、企業研究を行い、自分自身が企業に貢献できる部分を伝えることです。組織のことを理解していれば、面接時のコミュニケーションが取りやすくなり、対話を通して自身をアピールできます。
短所にどう向き合うのかを知りたいから
面接官は面接時に短所を聞くことで、心配性という短所にどう向き合っているかを知りたいと思っています。短所は誰にでもあるものですが、短所を隠したり短所から逃げてしまったりと、短所との付き合い方は人それぞれです。短所に対する対応からも人柄や性格が分かるため、個々の向き合い方を聞き選考の材料にしたいと考えています。
また、面接官は短所との付き合い方や改善に取り組む姿勢を把握したいとも思っています。短所への向き合い方は、入社後に必ずある困難の向き合い方とほぼ同じです。心配性と言う短所を認めたうえで、改善に取り組む姿勢を伝えれば好印象を抱かれます。
面接で心配性の短所をアピールに変える伝え方
面接で心配性の短所をアピールに変えるには、ポイントを抑えた伝え方をすることが大切です。ここからは、心配性の短所をアピールに変えるための、3つのポイントを解説します。
具体的なエピソードを交える
短所をアピールに変えるには、自己PRの軸に具体的なエピソードを据えます。まずは、「どのように心配性であるのか」をエピソードを交えて示すとともに、短所をしっかりと受け入れていることを伝えましょう。具体的なエピソードが無ければ、面接官は性格や特性を理解できず、「質問に答えられていない」という評価になるのが一般的です。
心配性という短所への対策を伝える
短所をアピールに変えるには、「心配性とどのように向き合い、どのように改善しようと考えているのか」を伝えることが大切です。たとえば、「心配性過ぎると行動が制限されるので、意識して気分転換するようにしている」や「心配性に偏り過ぎないよう、物事のポジティブな面も考えるようにしている」といったアクションを示せば好印象になります。
心配性という短所を長所に変換するのも有効
短所をアピールに変えるには、心配性を長所に変換するのも有効です。心配性は短所と捉えることも多いですが、仕事をするうえではポジティブな面も非常に多くあります。心配性の短所としての側面を認めつつ、仕事で活かせる部分を上手く伝えましょう。
心配性という短所が長所となる例としては、「確認作業を何回もする（正確性が高い）」や「リスクを考えた企画や計画ができる（仕事の信頼性が高い）」などさまざまなものがあります。心配性であることの良い側面は自分で気づかないことが多いですが、ポジティブな性格の人にはない長所があるものです。仕事に活かせる長所を同時に伝えることで、面接官に好印象を与えられます。
面接で心配性の短所をアピールに変える例文
面接で心配性の短所をアピールに変える例文を、2つご紹介します。解説もあわせて読んで、自己PR作成時の参考にしてください。
心配性への対策を伝える例文
私の短所は、起こる可能性のあるリスクを事前に心配してしまう性格です。計画や企画を行う際もトラブルやリスクを事前に考えるため、丁寧に準備をしないと不安になることがあります。心配性な性格のお陰で、これまでも予期せぬ問題を回避したり、事前にリスクに対策できたりしたことも沢山ありました。しかし、準備に時間が必要でスピード感を欠くことがあったため、改善すべき課題があることを理解しています。
そのため、これまで起こったトラブルへの対策法を把握した上で、早期にプロジェクトを開始して進行しながら柔軟に対応していくよう心がけています。また、シチュエーションに応じて、丁寧に進めるタイミングとスピードを重視するタイミングを見極め、バランスを取ることを意識しています。入社後も心配性な自分の特性を活かしつつ、スピード感を持って柔軟な行動を心がけたいと考えています。
▶解説
冒頭で短所の具体例を伝えつつ、合間に心配性であることのメリットや改善策を伝えアピールに繋げる自己PRです。ポイントとなるのは、短所の具体例と改善策のバランスです。心配性であることのデメリットが強すぎれば、対策法を示しても挽回できない場合があります。そのため、改善が十分に可能なエピソードの選定が何より重要です。前向きな改善策を示す好印象に繋がる自己PR文ですが、全体のバランスには注意しましょう。
心配性を長所と捉える例文
私の短所は、若干心配性な傾向がある部分です。時折、計画を立てる際などに予期しないリスクや問題を想定してしまい、慎重に行動を進めようとしてしまうことがあります。一方で心配性な性格は、計画の精度を高めたり、仕事を丁寧に進めたりするうえで大きな強みであるとも感じています。心配性だからこそ事前にリスクを想定して洗い出し、いざと言う時の対応策を準備しておけます。これにより、万が一のトラブルの際にも、迅速かつ落ち着いて対応ができています。
たとえば、在学中の研究では予想外の問題が発生することを想定して、あらかじめ場面に応じた対応マニュアルを作成しました。メンバー全員がマニュアルを共有していたお陰で、実際に問題が起きた際にも迅速に対応できたと感じています。最終的にプロジェクトもスムーズに進行し、研究成果としても高い評価をいただけました。これからも心配性な性格と上手に付き合いながら、計画をより堅実に進めていきたいと考えています。
▶解説
冒頭で短所をしっかりと受け止めていることを伝えたうえで、最終的には強みにもなることをアピールする自己PRです。具体的なエピソードを強みのエピソードに変換し、好印象に繋げる工夫をしています。
ポイントとなるのは、「自分の短所はどこですか」という問いに対し、始めに「私の短所は若干心配性な傾向がある部分です」と結論を伝えることです。最初から短所を強みとして伝えると、「短所に向き合えていない＝自分の悪い部分」を改善できないと捉えられる場合があります。質問者の意図を汲んだうえで、会話の意識を忘れずに心配性を長所として回答する必要があります。
面接で心配性の短所を伝える際のNG例文
ここからは、面接で心配性の短所を伝える際のNG例文を見ておきましょう。
例文①
「私の短所は心配性なところだと考えています。性格を活かしてこまめな確認を心がけており、ミスを減らせることも私の特徴です。一日に何度もチェックすることでミスを防ぎ、完成度を高められることが長所です。」
▶解説
短所を聞かれているのに長所を伝える形になっており、エピソードも長所か短所かが曖昧で分かりづらい印象です。短所を聞かれているので短所に対するエピソードを伝え、長所にもなることと対処法を伝えることが大切です。
例文②
「私の短所は心配性なところです。研究室での作業が終わった後も、本当にあのやり方でよかったのか、首位との関わり方に不快感はなかったかを振り返る癖があります。心配性とうまく付き合いながら、仕事も頑張っていきたいです」
▶解説
短所に対する質問ですが、短所だけを伝えることに終始していてアピールができていません。心配性であることのみが伝わっているため、マイナスイメージの方が大きくなってしまう自己PRです。
面接で心配性の短所を上手く伝える対策方法
最後に、面接で心配性の短所を上手く伝えるための、対策方法を解説します。
実際に心配症のメリットデメリットを考察する
心配性を短所という側面だけではなく、長所の面からもみてみることが非常に大切です。どんな短所にもメリットとデメリットの両方が存在します。心配性という短所も当然メリットが沢山あるため、普段から自身の性格を分析してメリットとデメリットについて考察してみましょう。
両面を知れば短所と長所をより客観的に伝えられます。余計な感情が無く思考がクリアになると、面接官にも伝わりやすくなります。自身の短所をさまざまな角度からみて、効果的なポイントを自己PRに採用しましょう。
心配症をプラスに捉えた表現を考えてみる
心配性な性格を、プラスに捉えた表現を考えてみることも良策です。ポジティブに言い換えることで、短所がプラスに働いてるケースを見つけやすい効果もあります。たとえば、心配性をポジティブにするならば、以下のような言葉で言い換えることが可能です。
- ・慎重な性格
- ・リスク管理能力が高い
- ・綿密な準備をする
- ・先を見越した計画力
- ・予測力が優れている
- ・問題解決志向
- ・トラブル回避能力
- ・事前対策を徹底する
- ・柔軟な対応力
- ・安全策を考慮する
実際に面接で話してみる
面接での短所に対する回答がある程度作れたら、実際に面接で話してみることが大切です。面接先や志望企業を効率良く探したい場合は、TECH OFFERなどの逆オファー型就活サイトの活用がおすすめです。TECH OFFERなら簡単な登録のみで利用することができ、無料で企業からのオファーを受けられます。
また、理系に特化しているため、希望職種やスキルのマッチングが上手くいきやすいのもTECH OFFERの大きな特徴です。プロフィールを作っておくだけで、本面接やインターンなどさまざまなオファーを受けられ、自ら応募する手間も省けます。オファーをもとに面接経験を積みながら、相性の良い企業に出会える逆オファー型就活サイトです。
まとめ
本記事では、面接で心配性の短所をアピールに変える伝え方を例文や対策方法を交えて解説しました。心配症に限らず、短所には良い面があることを忘れないというのが、アピールに繋げる最大のポイントです。ほかの短所にも応用できるため、心配性以外で考えている方もぜひ今回の内容をご参考にしてみてください。
