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「大手志望の学生が多くて、採用がうまくいかない…。」とお悩みではありませんか? 学生は大手企業を志望することが多く、採用に苦労している中小企業も多いでしょう。
中小企業の採用は「勝ちパターン」を知ることで、大手志望の学生にも振り向いてもらえるチャンスが広がります。
本記事では新卒採用メディアの理系採用ドットコムが、中小企業が大手企業に負けない採用活動を展開する方法を解説します。採用活動で意識すべきことや実際の事例を解説しますので、中小企業の採用担当者は必見です。
大手志望の学生は多い
上のグラフからもわかるとおり、就活を行う学生には以下の特徴があります。
- 約8割の学生が大手を志望している
- 安定や知名度が志望理由に多い
就活を行う学生のアンケートからも「大手志望の学生が多い」のは明白です。さらに詳しくデータをひも解いていきましょう。
約8割の学生が大手を志望している
ダイレクトリクルーティング『TECH OFFER』を運営する株式会社テックオーシャンが、理系学生564人を対象にアンケートを行なったところ、約8割の理系学生が従業員数1,000人以上の大手企業に就職を希望していることがわかりました。
絶対大手企業に行きたいと答えた学生は全体の25.0%で、できれば大手企業に行きたいと答えた学生は52.8%という結果です。一方で企業規模は問わないと答えた学生を含めても、中小・中堅企業を希望する学生は約2割となっており、新卒採用をしたい中小企業にとっては厳しい結果だといえるでしょう。
安定や知名度が志望理由に多い
大手企業に就職したい学生の希望理由を確認したところ、以下の声が多くありました。
- 安定しているから
- 年功序列とはいえ年収が上がっていくから
- 教育制度がしっかりしていそうな大手企業が望ましいから
上記のような「安定性」を大手企業に求める学生が多いのが印象的です。新型コロナウイルスの影響もあり、安定性を企業に求める学生が多い証拠だといえます。
また大手企業を志望する学生は「知名度」を重視しているのが特徴です。テレビCMや広告で知名度を高めている有名企業に就職したいと考える学生は多いといえるでしょう。
中小企業が新卒採用で意識すべきこと
大手志望の学生が多い中、中小企業が新卒採用で結果を残すためには、以下のことを意識しましょう。
- 学生の多くは大手志望だと認識する
- ターゲットの人材像を明確にする
- 中小企業ならではの魅力を打ち出す
それぞれのポイントを確認していきましょう。
学生の多くは大手志望だと認識する
中小企業の採用担当者は、前提として「学生の多くは大手志望だと認識する」ことが大切です。学生は中小企業については積極的に企業研究をしていないため、自社のことは知られていないと考えて採用戦略を立てる方が無難だといえます。
逆に言えば、大手企業と同じ採用戦略では勝てる確率が著しく低下するということです。自社の求める学生に、大手企業ではなく中小企業に興味を持ってもらうためには、採用広告や企業説明会などオーソドックスな戦略プラスアルファを考える必要があるでしょう。
ターゲットの人材像を明確にする
大手志望が多い学生の中から、自社に合った理想の人材を採用するためには、やみくもに活動してはいけません。社内で活躍してる人材を分析して、ターゲットとなる人材像を具体的に絞り込んでいくことが大切です。
ターゲットを明確化することで、自社の魅力を伝えるときのヒントにもなります。社内で活躍する人材に対して、インタビューを行い、自社のどこに魅力を感じて入社したのか、入社後にどのような働き方をしているかなどを聞き出すのもよいでしょう。
中小企業ならではの魅力を打ち出す
中小企業が大手企業に負けない採用活動を展開するためには、大手企業にはない「中小企業ならではの魅力」を打ち出すことが大切です。
- 幅広い業務に携われる
- 若手の意見が通りやすい
- 入社してすぐに裁量権のある仕事ができる
上記は一例ですが、1,000人以上の大手企業では実現しづらい内容です。中小企業だからこその魅力を全面に押し出すことで、学生に興味を持ってもらいやすくなるでしょう。
一方で、学生は中小企業の魅力に不安を感じることがあります。例えば、幅広い業務に携われるということは、仕事量が多いと捉えられることもあるでしょう。この場合は学生に対して、残業の実態や働き方改革の事例について補足することで、不安を取り除くことができます。
中小企業が大手志望の学生に振り向いてもらえた事例
ここからは中小企業が大手志望の学生に振り向いてもらえた以下3つの事例を解説します。
- ターゲットを絞って大手企業に負けない採用活動をした事例
- 狙った学生に直接アプローチして振り向いてもらえた事例
- 攻めの採用で優秀な学生を採用できた事例
それぞれの事例を確認して、自社の採用に役立てましょう。
ターゲットを絞って大手企業に負けない採用活動をした事例
従業員数64名の中小企業であるレボックス株式会社は、光技術を応用した光源装置を製造・販売するメーカーです。2016年から新卒採用を始めて、採用ナビサイトや就活イベントへの参加など大手企業と変わらない採用活動をしていましたが、ネームバリューで負けてしまうのが課題でした。
理系学生に特化したダイレクトリクルーティングを打開策として取り入れたところ、光・レーザー関連の研究を行っている学生にターゲットを絞って採用活動ができるようになっています。採用にもつながっており、大手企業に負けない活動ができた事例です。
狙った学生に直接アプローチして振り向いてもらえた事例
「世界中の無駄を10%削減する」というビジョンのもと、在庫の問題をITで解決する株式会社シノプスは、従業員数74名の中小企業です。採用担当のメンバーが少なく、多くの理系学生を採用したいけれど、採用工数が足りないことがネックでした。
株式会社シノプスでは、限られたリソースで採用活動を行うために、ダイレクトリクルーティングを導入します。自社で狙っている「フードロス」と「IT」というキーワードでマッチした学生に直接アプローチして、採用まで至った好事例です。
攻めの採用で優秀な学生を採用できた事例
通信・画像・音声の分野で大手電機メーカーを中心にソフトウェアを開発・提供している株式会社柊ソフト開発も、従業員75名の中小企業です。従来の新卒採用では採用ナビサイトを活用していましたが、採用目標人数を満たせず、採用後のミスマッチも起きるなど、課題がありました。
打開策として理系学生に特化したダイレクトリクルーティングを導入します。自社でターゲットとするキーワードに紐づいた学生に直接アプローチするという攻めの採用手法が功を奏して、大手企業にも負けない優秀な学生を採用できた事例です。
参考:今までアプローチすることが出来なかった優秀な理系学生の採用に繋がり、効果を実感
中小企業が大手企業に負けない採用をする方法
中小企業が新卒採用市場で大手企業に負けないためには、以下の方法を実践することが大切です。
- 会社のビジョンを明確に打ち出す
- 採用手法を工夫する
- 学生に直接アプローチする
それぞれの方法を掘り下げて確認していきましょう。
会社のビジョンを明確に打ち出す
多くの学生が大手企業を志望する一番の理由は「将来の安定」です。逆に言えば、中小企業でも将来の安定性を示せれば、十分に大手企業と対抗できるということになります。会社のビジョンや中長期の経営計画を明確に打ち出すことで、学生の不安を払拭できるでしょう。
安定を求める学生にとっては、自社が将来安泰だと示すことが一番です。例えば、参入する予定の業界の未来や、開発中の新商品を投入する市場について、データを用いて将来性を語ることで、学生に安心感を与えられるでしょう。
採用手法を工夫する
知名度が高い大手企業では、採用ナビサイトへの広告掲載や会社説明会への参加など、オーソドックスな採用手法でも十分に母集団形成ができます。一方で知名度が低い中小企業の場合、大手企業と同じ採用手法では、母集団形成が不十分になる恐れがあるでしょう。
中小企業が大手企業に負けない採用をするためには、採用手法を工夫して、候補となる学生を確保することが大切です。例えば、以下のような手法があります。
- 人材紹介
- ダイレクトリクルーティング
- リファラル採用
いずれも学生個人をターゲットとする採用手法です。やみくもに数で勝負するのではなく、質で勝負することが、大手企業に負けないポイントだといえるでしょう。
学生に直接アプローチする
本記事の学生に振り向いてもらえた事例でも解説したとおり、中小企業が大手企業に負けない最大のポイントは、ターゲットとなる学生に直接アプローチすることです。企業から学生に直接アプローチすれば、確実に自社を認知してもらえるようになり、魅力が伝わりやすくなります。
スカウト型の採用サービスであるダイレクトリクルーティングを活用すれば、ターゲットの学生にのみピンポイントでアプローチが可能です。オファー文で自社の魅力や、学生に対する想いを伝えれば、自社に興味を持ってもらえる可能性が高まるでしょう。
中小企業の勝ちパターンを知って採用を有利に進めよう
知名度が高い大手企業と同じ土俵で中小企業が戦うためには、あらかじめ勝ちパターンを知って、採用活動を進めることが大切です。安定を求める学生に振り向いてもらうためには、直接アプローチを行い、企業のビジョンや候補者に対しての想いを存分に伝えましょう。
理系学生に特化したダイレクトリクルーティング『TECH OFFER』では、期間限定で理系学生516名の本音をまとめた資料を配布しています。興味がある方は、以下よりダウンロードできますので、合わせてご確認ください。