今回は、採用基準において企業ニーズが高いコミュニケーション能力と論理的思考能力の二つの観点について、論理的思考能力とは何か?コミュニケーション能力とは何か?について丁寧に詳しく解説します。
ぜひ、自己PRの作成や面接対策に活かしていただけたらと思います。
論理的思考能力
論理的思考能力は本来は、ロジカルシンキングというような形で本として売られているものになります。その中でも重要なポイントを抜粋してご紹介します。
経団連のアンケート調査によると、論理的思考能力は企業ニーズの第5位になります。特に理工系の技術採用やコンサルタントの採用ではこの論理的思考能力が求められます。
論理的思考能力には大きく分けて2つの特色があります。
1つ目の特色―因数分解・要素分解―
例えば鉛筆が書けないという問題があったとします。その問題に対して、なぜ鉛筆が書けないのかを、鉛筆がどの部品から成り立っているのかを分解して考えます。
鉛筆は木の持ちての中に芯のがあり、その先端を覆うようにキャップがついている。
鉛筆が書けないのはキャップを取り忘れているからだ、あるいは木の部品の中の芯の部分が折れてしまっているから書けないんだ、と鉛筆が書けなくなった原因を鉛筆を分解することによって見つけることができました。
問題に対してまず分解してく、これが論理的思考能力の1つ目の特徴です。
2つ目の特色―グルーピング―
例えば色んな色の〇△✖の3つの模型があったとします。そのたくさんある模型を形ごとにまとめてみたり、あるいは色ごとにまとめてみます。
このように物事をおおざっぱに、ごちゃまぜにして考えずに
1)事象ごとに因数分解・要素分解して捉え
2)グルーピングして
筋道立てて整理して考えることが論理的思考能力です。
面接などで話す際も、話始めにいくつ情報があるのかの提示や、最初に結論を言いその後から理由を述べるテクニックも論理的思考能力になります。
コミュニケーション能力
コミュニケーション能力は経団連によるアンケート調査で、企業が学生に求める能力16年連続No.1となっています。
時代が変わっても、どの業界でも求められるスキルがこのコミュニケーション能力だと言えます。
では、コミュニケーション能力とは結局何なのでしょうか?
自分は理系だからコミュニケーションを取ることが苦手だという人もいると思います。しかし、コミュニケーション能力とはただ口八丁手八丁なことではありませんので安心してください。
コミュニケーション能力についても、論理的に整理していこうと思います。
コミュニケーションスキルは大きく分け2つのタイプに分けられます。
感性面でのコミュニケーション能力
1つ目は感性面でのコミュニケーション能力です。これは笑顔や、目配り気配り、言葉遣い、共感力などのことです。感性面、感情面で、人と共感してお互いに気持ちよくコミュニケーションを行う能力のことを言います。
身振り手振り、表情などのノンバーバルのコミュニケーションもこの感性面でのコミュニケーションとして含まれます。
これは営業マンや文系側の学生はこの能力は高いように思えます。
ロジカルコミュニケーション
2つ目はロジカルコミュニケーションです。
これは論理的にコミュニケーションをする能力です。つまり会話において、的確にヒアリングを行い物事を客観的に正確に捉える能力です。
思い込みではなく、客観的な事実に基づいて論理的に整理をして話を進める能力は、業務をする上でとても重要な能力になります。
自分の思い込みでたくさん意見を言うのではなく、事実の基づき報告・連絡・相談ができる能力が業務の上で求められます。業務指示を正確に把握し、的確にホウレンソウができる能力=相手にわかりやすく順序立てて話をする能力です。
また技術者の場合は、共通の技術的な知識背景のもとで技術用語等の共通概念を理解したうえでのコミュニケーションが取れることも、ロジカルコミュニケーションに含まれます。
以上の感性面のコミュニケーションとロジカルコミュニケーション、2つのスキルをまとめてコミュニケーション能力とされており、
採用担当はこの両方の能力があるかを総合的に重視しています。
理系の皆さんの場合は、研究内容を聞き手の理解度に応じてわかりやすく簡単に伝えることができれば、論理的思考能力のPRになります。それに加え質問に的確に受け答えることができれば、よりコミュニケーション能力をアピールできると思います。
まとめ
企業ニーズが高いのは論理的思考能力とコミュニケーション能力です。
面接で直接「私は論理的思考能力が高いです。」というのではなく、会話の中で、
論理的思考能力があることや、コミュニケーション能力があることをアピールしましょう。ロジカルに話し、感性面で人と共感できるようなコミュニケーションを心がけましょう。