今回は、理系就活生に陥りがちな、居心地の良い場所を求めて過ぎて競争が激しく就職活動が上手くいかないといったケースについてお話しています。
その対策方法についても、詳しく解説していますので、ぜひ理系就活生の皆さん参考にしてください。
居心地の良い場所
まず、居心地の良い場所にいる際のリスクの発生ということについてです。
人間は自分の見えていないところに不安を感じ見えているところに安心感を感じます。
就活に当てはめると、研究職は自分も大学で研究をやっているし、企業の行っている研究にも安心感を覚えます。しかし、自分がよく見えていない、よくわかっていない職種は不安であまり興味を持たないという傾向にあります。
これは企業規模に関しても同じで、超有名な大手優良企業については何となく名前を聞いたことがあるし安心、大手だから安心というように考えてしまいます。
ホメオスタシス
このような、なんか安心感を得られる、自分自身の現状から横ずれしなくてもいいところに居心地の良さを感じることを「ホメオスタシス」と言います。
ホメオスタシスとは内部環境を一定の状態に保ち続けようとする傾向・本能のことです。
就活においてはこのホメオスタシスがアダとなることがあります。
1)超大手企業、有名企業
2)研究開発職
上記の2点は特にホメオスタシスが強いので、応募集中によって競争激化が発生します。大手の研究職は皆さんが想像している以上に競争が激化しているので、10社以上受けても上手くいかないといったリスクがあります。
「超大手×研究開発職」などの一本化の勝負はハイリスクなためおすすめしません。
リスクの分散化
一定の時期に行い、後から後悔してもやり直せないのが就職活動です。ではそういったリスクを分散させるのにはどうしたらいいのでしょうか。
まず、自分自身の心の整理をしてみましょう。心技(技術)体の3つの観点でこの状況を整理してみます。
心:研究開発職に就きたい、大手がいい
技:悟性。超大手×研究開発職のみはハイリスクだなぁ
体:わかっている研究開発が安心なのだけれど、、、(ホメオスタシス)
このように状況を整理し、大手×研究開発職は良いと思ったけれど、むしろハイリスクになってしまうということに気付きましょう。そこで超大手×他の職種にしたり、中堅企業×研究開発職にしたりと横ずれをつくることで、ハイリスクから脱却するようにしましょう。
まとめ
居心地の良さや、安心を追い求めるとハイリスクになってしまうので、全体を見渡して、自分はどの位置でどういう人材としてどこに応募すればよいのかを考えてみてください。
就職のマッチングは自分の努力だけでなく、自分の専攻分野や技術分野、学籍、応募先の都合によっても左右されます。だからこそ、ホメオスタシスをいったん抜け出し、視野を広く持ち、理知的・能動的にリスク分散することが重要です。